二次創作小説(新・総合)

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【fgo二次創作】空白の先へ
日時: 2025/02/15 18:25
名前: きのこ (ID: nZYVVNWR)


エピローグ

藤丸立香は、目の前に広がる空を見上げていた。

空はどこまでも広く、どこまでも青く、彼女がかつて一度も見たことのないような色をしていた。

何もかもが静かだった。周りの音も、風の匂いも、すべてが遠くに感じる。

だが、心の中にはまだ、あの日の彼の言葉が鮮明に響いていた。

「あなたが生きる意味は、お前自身で見つけて」

立香はその言葉に何度も答えようとしてきた。

けれど、答えが見つからなかった。

何度も死線を越えてきた彼女にとって、生きる意味を見つけることがどれだけ難しいか、そしてどれだけ孤独か、身をもって感じていた。

彼と共に過ごした時間は、無駄ではなかったけれど、同時にその時間がもたらす痛みがあまりにも大きかった。

あの日の最後の瞬間、彼の姿が見えなくなった瞬間、立香はただ一つだけ心に誓った。

「私は…絶対に、あなたの言った通りにする。」

それが、立香が今、ここにいる理由だった。

生きるために生まれた理由。それ以外に答えはなかった。

使命や意味など、今となってはどうでもよかった。立香はただ、生き続けることを選んだ。


第1章

立香は目を閉じ、深い息を吐いた。

眼前に広がるのは、人々の生活が営まれている街並みだった。

あの事件からどれほどの月日が経っただろうか。すべてが変わったわけではない。

だが、彼女がかつて見たことのない風景が、今、彼女の目の前に広がっている。

「あなたが言っていた通り、結末は塗り替えられる。」立香は呟きながら、歩き出した。

その足元には、無数の足跡が刻まれている。

彼女の歩みは、過去と未来を繋げる架け橋であり、何よりも自分自身と向き合わせるものだった。

どんなに辛くても、彼女は歩き続けなければならない。

そして、歩くたびに新たな力が湧き上がってきた。

そう、彼が教えてくれた通り、結末は変えられる。

その力を信じて、立香はもう一度戦う覚悟を決めた。

彼がいなくなった後も、立香にはまだ守るべきものがある。

新しい世界で、新しい仲間たちと共に、立香は再び立ち上がる決意を固めた。

彼の声が聞こえないとしても、その言葉を胸に生きることが彼女にできる唯一の方法だった。


第2章

立香が辿り着いた先は、数多の戦士たちが集まる場所。

ここでは、終わりなき戦いが続いている。だが、立香にはそのすべてを乗り越える力がある。

彼女はただ一度の決断をした。それは、「終わり」を迎えたくないという強い思いからだった。

「マスター、大丈夫?」

仲間の声が響く。立香はその声に少しだけ顔を上げ、微笑んだ。

彼女はもう、かつての自分とは違う。かつては、彼の後ろに隠れてばかりだった。

だが今は、彼の言葉を胸に、自分の足で立ち、前に進む。

立香はそのまま、仲間たちと共に歩みを続けた。

そして、かつて彼と過ごした日々を思い出しながら、静かに誓った。

「私は…あなたの言った通りにする。」


第3章

そして、再び戦いが始まった。立香は何度も何度も死線を越え、その度に彼の言葉が胸に響いた。

どれほど辛くても、どれほど絶望的でも、彼女にはもう一つだけ確かなことがあった。

それは、生きること。

「あなたといた記憶を悲しみのまま終わらせたくない。」

立香の手には、確かな意志が宿っていた。

あの記憶を、あの約束を、決して無駄にしない。だからこそ、彼女は戦い続ける。

新たな希望を信じて、未来を塗り替えにいくために。

その先に、きっと彼との再会が待っていると信じて。

Re: 【fgo二次創作】空白の先へ ( No.1 )
日時: 2025/02/15 18:29
名前: きのこ (ID: nZYVVNWR)

再・エピローグ

立香は、空を見上げた。光が差し込み、晴れた空が広がっている。

その瞬間、ふと彼の声が聞こえたような気がした。

「生きていくんだ。」立香は涙をこらえきれなかった。

それでも、その涙の意味を、彼女は今、きっと理解している。

どれほど辛くても、どれほど心が折れそうになっても、生きていく理由は見つけたから。

彼女は、優しく空に微笑んだ。


プロローグ

藤丸立香は、深い闇の中に立っていた。

周りには無数の倒れた仲間たち、響くのはただ風の音だけだった。

もう何も見えなかった。いや、見ようとしなかったのかもしれない。

目の前で倒れたその人物は、確かに彼だった。

彼の顔を、立香は二度と見ることはないだろう。

「これで、終わりか…」立香は呟き、力なく膝をついた。

その瞬間、彼の顔が浮かぶ。それは、あの日の最後の瞬間。その言葉。

「あなたが生きる意味は、お前自身で見つけて。」

その言葉が、今も頭の中で反響している。

生きる意味…それを、彼は最後まで教えてくれなかった。

それとも、彼は最初から立香にその意味を探させたかったのだろうか。

彼女にとって、生きることは苦しみでしかなかった。

戦い続ける日々の中で、何度も彼の死を目の当たりにしてきた。

もう二度と、あの手を取ることはない。そう思いながら、立香はゆっくりと目を閉じた。

涙が頬を伝う。

けれど、涙を流す理由すらわからなかった。

彼がいなくなったから?それとも、もう何もかもが終わったから?

それとも…生きていく理由が、もう見つけられなかったからか。

立香の胸の中で、空白が広がっていく。

その空白は、どんな言葉をもってしても埋めることができない。

彼と過ごした日々の記憶は、全てが切なく、温かく、それでいて辛いものだった。

彼がいつも言っていた言葉――「結末は塗り替えられる」――その言葉が胸に響く。

でも今、立香にはその意味を信じることができなかった。

彼と過ごした時間が、あまりにも大きな痛みを伴っていたからだ。

どんなに前を向こうとしても、立香はいつも過去を背負い続けている。

彼と一緒にいたこと、彼を失ったこと、その全てが、今も立香を縛りつけている。

「生きるために…私は生まれてきた。」立香は小さく呟いた。

その言葉に何も意味を見いだせなかったが、どうしてもそう言わなければならない気がした。

生きるために生まれた。それだけは、彼女の中で確かに存在する理由だった。

その理由を信じて、立香は歩き出さなければならなかった。

どうしても、前に進まなければならなかった。

だが、心の中で何かが崩れた。振り返ると、彼の姿はもうそこにいなかった。

立香は彼を失い、孤独に包まれた。

彼の言葉、存在、いた場所――それらが今や空白となって立香を圧し、立香の心を重くする。

「私は…何のために生きているんだろう?」立香は呟きながら、ゆっくりと立ち上がる。

涙で滲んだ視界の中で、あの日の彼の笑顔が浮かんでくる。

あの笑顔が、彼が生きていた証拠だった。立香が戦い続ける理由だった。

だが今、その笑顔はもう見ることができない。

「でも、あなたの言った通り、結末は塗り替えられる。」

立香は強く胸を張った。彼が望んだように、立香はこの「空白」を埋めなければならない。

失ったものを、今度こそ取り戻さなければならない。

泣きながら、立香はその足で歩き出す。

道は険しく、どこまで続いているのかわからない。

でも、立香にはその先に、もう一度希望を見つけるための力が残っていると信じていた。

目の前に見えるのは、広がる闇。しかしその闇の先に、きっと光が待っていると信じて。

立香は彼の言葉を胸に刻みながら、前へ、前へと進み続けた。


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