二次創作小説(新・総合)

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【fate二次創作】良妻狐と鈍感マスターの聖杯戦争
日時: 2025/02/24 16:20
名前: きのこ (ID: eoqryhKH)

月の聖杯戦争の最中、俺――

岸波白野は、どういうわけか"やたらと押しの強い"キャスターを召喚してしまった。

「ご主人様ぁ! 今日から私、良妻としてお仕えいたしますので、何卒末永くよろしくお願いしますっ!」

青い和服に、ふわふわの尻尾。

そして、満面の笑みを浮かべた狐耳サーヴァント。……いや、狐耳の時点でツッコむべきか?

それとも"良妻"発言にツッコむべきか?

「……いや、俺はまだ何も頼んでないし。」

「頼まれずとも、愛するご主人様のために動くのが良妻というものですっ!」

「……初対面だよな…?」

「初対面だからこそ、一目惚れというやつなのですよ、ご主人様♡」

何かとんでもないサーヴァントを引いてしまった気がする。というか、俺が鈍感なのは自覚してるが、この狐、最初から好感度MAXじゃないか?

「じゃあ、早速ではありますが、ご主人様のために"新婚気分"の修行を始めましょう!」

「……は?」

「まずは、お帰りなさいませの練習です! 私が『おかえりなさいませ、あなた♡』と言いますので、ご主人様は『ただいま、キャスター』とお返しください!」

「……いらない。」

「うわぁん! ご主人様が冷たいぃぃ!」

狐耳がしおしおと垂れ、目に涙を浮かべながら袖で顔を覆うキャスター。おいおい、まるで俺が悪者みたいじゃないか。

「……わかった、わかった。じゃあ、一回だけな。」

「ほんとですかっ!? では、いきますよ……おかえりなさいませ、あなた♡」

「……ただいま、キャスター。」

「――――っ!!///」

キャスターは顔を真っ赤にしながら、その場でぐるぐると回り始めた。なんか……楽しそうだな、おい。

「ちょ、ちょっと待ってください! いきなりの『ただいま』は破壊力が強すぎますっ!」

「いや、君がやらせたんだろ。」

「これはいけません……心の準備ができていませんでした……もう一回お願いします!」

「…いや、もうやらない。」

「うわぁん! ご主人様のいじわるぅ!」

こうして俺とキャスターのドタバタな日常が幕を開けたのだった。