二次創作小説(新・総合)
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- 【fgo二次創作】沖田さんは今日も吐血する
- 日時: 2025/03/02 21:06
- 名前: きのこ (ID: EWbtro/l)
ある日のカルデア。
廊下を歩いていた沖田総司は、目の前から仁王立ちしている織田信長を見つけた。
「おお、沖田! わしと決闘せぬか!」
「……えっ? いや、突然何を言い出すんですかノッブ。物騒ですよ。」
「何、最近のわしのカリスマっぷりが衰えておらぬか確かめたいだけじゃ! いざ、尋常に勝負!」
信長がドン!と足を踏み鳴らすが、沖田はそれを見て困ったように笑った。
「ノッブはカリスマなんですから、私と戦わなくてもいいんじゃないですか?」
「甘い! そうやって油断しておると、本能寺の変がまた起きるぞ!」
「いや、流石にそれは起きませんよね!? というか、起こしませんよね!?」
「冗談じゃ! だが、そろそろお主と決着をつけておきたいと思ってのう……」
信長は不敵に笑い、マントを翻す。
「さあ沖田! ここで決着をつけるぞ! 逃げるでない!」
「いや、逃げませんけど、決着って……」
「わしがどれだけお主を好きかという話よ!」
「なんで突然そんな話になるんですか!!?」
沖田は思わず赤面した。
信長は胸を張り、尊大に腕を組む。
「考えてみよ、幕末の天才剣士と、戦国の覇王。互いに刀を交え、魂をぶつけ合った先にあるのは……そう、愛!」
「いや、待ってください、戦ったら血と汗と涙のぶつかり合いになりますよ!? 愛の前に私、吐血しちゃいますよ!?」
「その弱点はわしが受け止めてやる! さあ、来い沖田ァァァ!」
「いやいやいや!! そもそもノッブ、恋愛的な話になるとすぐに勢いで押し切ろうとするの、やめてください!」
沖田は両手を振りながら後ずさったが、信長は一歩も引かない。
「ふっ、沖田よ、そんなに恥ずかしいか? ならばわしが包容力を見せるとしよう!」
「ちょ、ちょっと待ってください! そういう流れじゃないですからね!? ほら、まずは団子でも食べませんか!」
「うむ、それはよいな!」
「……あ、乗ってくれるんですね。よかった……」
「だが、団子を食べた後は決闘じゃ!」
「だからなんでそうなるんですか!?」
団子を食べ終えた後、二人はなぜかカルデアの浴場にいた。
「……で、なんでこうなったんですかね?」
沖田が赤くなりながら湯に浸かっていると、信長が笑いながら肩を叩いた。
「決闘前の体調管理じゃ! それにな、裸の付き合いこそ、友情と愛の証よ!」
「いや、決闘関係なくないですか!? ていうか、ノッブ! 近いですよ!?」
「む、遠慮することはない! いずれ戦場でも背中を預ける仲じゃからな!」
「そんな戦場、私は嫌です!!」
その後、結局決闘は行われず、沖田は信長の豪快さに振り回され続けるのだった……。