二次創作小説(新・総合)
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- 【fgo二次創作】恋愛フラグなんて折ってやる!
- 日時: 2025/03/08 12:21
- 名前: きのこ (ID: DTTuuvtM)
藤丸立香は、カルデアの廊下を勢いよく駆け抜けていた。
「もう!なんなのこれ! いきなり乙女ゲームの世界みたいになっちゃったんだけど!」
今朝目を覚ました瞬間から、カルデアの様子がおかしい。
サーヴァントたちがやたらとロマンチックな雰囲気を醸し出し、視線が妙に熱っぽい。
マシュに至っては「先輩、今日はDr.ロマンたちとデートの予定がありますよ!」なんて言い出した。
「デートって、何!? そんなの聞いてないんだけど!」
まず最初のターゲット(?)はロマニだった。
「立香ちゃん、おはよう! いやぁ、今日は君とゆっくり話ができるって聞いてね、ちょっと楽しみにしてたんだよ」
自室でサボっているところを発見したのが出会いだった彼だが、今の彼は妙にキラキラとした笑顔を浮かべている。
「……Dr.ロマン、いつもそんな爽やかだったっけ?」
「え? 僕はいつでも爽やかだよ? それより、ちょっといいカフェを見つけたんだ。一緒に行かない?」
「いや、ここカルデアだからカフェなんてないよね!? なんでデート仕様になってるの!?」
続いて現れたのはマーリンだった。
「やぁ、マスター。今日はとても素敵な日だね。美しい女性と甘い時間を過ごせるのだから」
「なんでそんなナチュラルに口説いてくるの!? いつもならもっと軽いノリじゃないの!?」
「ふふ、私はいつだって軽やかだよ。でも、今日は特別だからね。さぁ、花畑を散策しようか」
「だから、ここカルデア! 花畑なんてないの!!」
そして、金色に輝く王が目の前に立ちはだかった。
「雑種よ。我と共に歩む栄誉をくれてやる」
「……王様もどうしたの? いつもならもっとこう、上から目線で罵倒してくるのに……」
「ふん、たしかに我は貴様を雑種と呼ぶ。しかし、それと同時に興味深い存在でもあるのだ。どうだ、我がコレクションに加わる気はないか?」
「人を宝物みたいに言わないでくれる!? というかデートの誘い方が独特すぎる!」
最後に登場したのは、目を逸らしがちなマンドリカルドだった。
「あー……その……ま、まぁ、こういうのもたまにはいいんじゃねぇかな……」
「なにが!?」
「その……なんつーか、俺と一緒に行動するとか、迷惑かもしんねぇけど……でも、嫌じゃなかったら、その……」
「え、ちょっと待って、マンドリカルドが一番普通に乙女ゲーしてる!!」
そして、さらなる追い打ちをかけるように、新たな人物が立香の前に現れた。
「マスター、今日は僕にお付き合いいただけませんか?」
振り返ると、そこには微笑むシャルル=アンリ・サンソンの姿が。
彼は手に一輪のバラを持ち、舞踏会の誘いのような優雅な仕草を見せた。
「えっ、サンソンまで!? なんでこんなにロマンチック全開なの!?」
「貴女の笑顔は何よりの薬ですから。さあ、静かな場所で紅茶でも楽しみませしょう?」
「いやいや、ここはカルデアだから! どこにそんなロマンチックな場所があるの!?」
さらに、廊下の向こうから小走りでやってきたのはカドックだった。
「ちょっと待て、なんでカドックまでそんな雰囲気になってるの!?」
「いや、僕は別に……ただ、その……お前が楽しそうなら、それでいい」
「カドックまで!? もうどうしたらいいの!?」
こうして、藤丸立香はカルデアで巻き起こるラブコメ展開に翻弄されることになるのだった。
「お願いだから、誰かこの状況を元に戻してぇぇぇ!!」