二次創作小説(新・総合)

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【fgo二次創作】サバイバルゲーム・カルデア支部
日時: 2025/03/08 20:20
名前: きのこ (ID: DTTuuvtM)



「よーし! みんな準備はいい?」

陽射しの降り注ぐフィールドに立ち、藤丸立香はサバゲー用のゴーグルをしっかりと装着した。

金色の瞳を輝かせ、手には愛用のアサルトライフル。

「はい、先輩!装備チェック完了です!」

マシュ・キリエライトはきっちりとした動作でエアガンを構え、フィールドジャケットのポケットを確認する。

彼女の目はいつもの優しげな紫色ではなく、戦闘に挑む騎士のような鋭い光を宿していた。

「……これが、戦いの場ですね。了解しました……」

黒衣に身を包んだ静謐のハサンが、小さな声で呟く。

普段は戦闘において暗殺術を駆使する彼女だが、今日の戦場はサバゲーフィールド。

毒のない環境での戦いに、どこか新鮮さを感じている様子だ。

「おいおい、サバゲーってのはそんなに難しく考えるもんじゃねぇぞ!」

モードレッドは乱暴に銃を肩に担ぎ、不敵な笑みを浮かべる。

彼女の装備はアサルトライフルに加え、ハンドガンを二丁。

まるで戦場帰りの兵士のような姿だった。

「それじゃあ、チーム分けするね!私と静謐ちゃん、マシュとモードレッドでペア!」

立香が元気よく宣言すると、モードレッドが眉をひそめた。

「オレ、マシュと組むのか?ちっ、まぁいいか。足手まといにはなんねぇようにな!」

「えっ、ええと……はい!モードレッドさん、頑張りましょう!」

マシュがやや困惑しながらも拳を握る。

対する静謐のハサンは小さく微笑んで立香の隣に立った。

「私、マスターのサポートをしますね……それでは、いきますよ……」

カウントダウンが始まり、フィールドに緊張が走る。

「3、2、1……ゲームスタート!!」

合図と同時に、四人は一斉に動き出した。

立香と静謐のハサンはフィールドの遮蔽物を利用しながら前進する。

一方、モードレッドとマシュは高台を確保し、狙撃の体制を整えた。

「くっ……静謐ちゃん、あそこにマシュがいるね。どうする?」

「はい……マスター、私が囮になります……その間に、敵の位置を突き止めてください……」

「うん!じゃあ、お願い!」

静謐のハサンは音もなく影に溶け込み、敵陣へと忍び寄った。

「ん?あの黒い影……!」

高台の上からマシュが気付き、すかさずモードレッドに報告する。

「モードレッドさん、敵がこちらに接近しています!」

「よし、任せろ! どこだ……ちっ、速ぇ!」

静謐の動きは速く、モードレッドの狙いをかいくぐって接近していた。

しかし、その時——。

「たぁっ!!」

立香の奇襲が炸裂!別方向から回り込んでいた彼女が、モードレッドの背後を取る。

「もらった!」

バシュッ! 立香の弾丸がモードレッドの肩にヒットする。

「ぐはっ!? お、おい、マジかよ!」

「やったぁ!」

立香が喜ぶ中、マシュは素早くカバーを取る。

「まだ終わってません! 先輩、そこです!」

パシュンッ! マシュの弾丸が立香のボディにヒット。

「うわぁ! やられたぁ!」

立香が倒れ込むと、静謐が驚いた顔で振り返る。

「藤丸さん……っ!?」

「これで1対1……どっちが勝つかな?」

立香は笑いながら静観する。

「やるじゃねぇか、マシュ! だが、オレの相手は静謐だ!」

モードレッドがニヤリと笑い、静謐のハサンへ向き直る。

最後の戦いが始まろうとしていた——。

「……面白いですね。では、全力でいきます……!」

静謐のハサンが足元を蹴り、瞬時にモードレッドの死角へ回り込む。

しかし、「甘ぇよ!」

モードレッドは即座に回避し、弾丸を発射。

静謐の動きを読んでいたかのような反応だった。

「…さすがですね……!」

両者の間に緊張が走る。

次の一手が勝敗を決める……!

静謐のハサンは微かに笑みを浮かべ、鋭くモードレッドを見据える。

そして、一瞬の隙を突き、遮蔽物を利用しながらジグザグに接近する。

「速いっ……!だが……っ!」

モードレッドはギリギリのタイミングでエアガンを構え、静謐の軌道を予測して狙いを定める。

しかし——。

「……っ!」

突然、静謐の姿が消えたかのように見えた。

次の瞬間、モードレッドの背後から小さな音が響く。

「——終わりです」

バシュッ!

静謐の一撃がモードレッドの背中に命中した。

「ぐっ……! ま、負けた……!?」

モードレッドは悔しげに顔を歪めたが、次第に表情を緩める。

「ははっ!やるじゃねぇか、静謐!」

「……ありがとうございます」

こうして、勝敗は静謐のハサン&藤丸立香チームの勝利に終わった。

「やったぁー!!静謐ちゃん、最高だよ!」

立香が静謐の手を取り、満面の笑みを浮かべる。

静謐は驚いたように目を瞬かせるが、すぐに小さく頷いた。

「……はい、マスターと一緒だったから、勝てました」

「いやぁ、悔しいけど楽しかったぜ!」

モードレッドが立ち上がり、埃を払いながら笑う。マシュも肩をすくめつつ微笑んだ。

「いい戦いでしたね……でも、次こそは勝ちます!」

「おっ、言ったなマシュ! 次は絶対負けねぇぞ!」

モードレッドが拳を突き出し、マシュもそれに応じる。

「……またやりましょう、みんなで」

静謐が静かに言うと、立香が大きく頷いた。

「もちろん! また次の戦いに備えて、いっぱい練習しようね!」

四人は笑い合いながら、楽しい一日の締めくくりを迎えた。