二次創作小説(新・総合)
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- 【fgo二次創作】私の理性が限界突破しました
- 日時: 2025/03/09 14:32
- 名前: きのこ (ID: /.YWlUQc)
「ねえ、マスター?」
ふわりと淡い萌黄色の髪が揺れ、エルキドゥが藤丸立香の横にすっと座る。
どこまでもたおやかで、まるで風にそよぐ花のような佇まい。
立香はというと、マシュと一緒に作戦会議をしていた最中だったのだが、エルキドゥの急接近に「わっ」と肩を跳ねさせた。
「う、うん? どうしたの、エルキドゥ?」
「少し疲れているように見えたので、僕が癒してあげようと思ったのです」
そう言いながら、エルキドゥはまるで何かをねだる子どものように上目遣いで見つめてくる。
その瞳は澄んだ湖のような青緑色で、揺らめくように光を湛えていた。
「え、いや……疲れてるっていうか……」
確かに、長引く戦闘と業務の連続で疲労が溜まっているのは事実だ。
でも、エルキドゥに癒してもらうって、どういう――
「じゃあ、膝枕しましょうか?」
「はっ!?!?!?」
言われた瞬間、立香の思考がショートしかける。
膝枕!? え、え、エルキドゥが!? いやいや、待て待て待て!
そんな可愛い顔してさらっと何言ってくれちゃってるの!?
「ふふ、マスターは顔が真っ赤ですね。可愛いです」
「ちょ、え、可愛いって……」
「僕の膝、柔らかいですよ? それに僕は人形ですから、長時間でも心地よい硬さを維持できます」
「いや、そこは物理的な快適性の話じゃなくて……!」
エルキドゥはにこりと微笑み、藤丸の手をそっと取る。
その指先は温かく、優しいぬくもりを帯びていた。
「ほら、遠慮しなくてもいいんですよ。立香は頑張っているのですから」
エルキドゥが優しく手を引き、膝の上に誘おうとする。
藤丸の心臓が大爆発しそうだ。
「ちょ、ちょっと待って! こんなところで膝枕なんて、みんなに見られたら……!」
「え? 皆さんにはもう見られていますよ?」
「えっっっ!?」
立香が慌てて周囲を見ると、確かにマシュを筆頭に、ダ・ヴィンチちゃんやロマニ、アナスタシアに至るまで、様々なサーヴァントやスタッフたちがこちらを興味津々に見ている。
いや、むしろ温かい目で見守っている。
「…………」
藤丸は、ふと気づく。
もしかして
――これは、エルキドゥの策略なのでは?
いや、いや、いや! まさか、あの純粋なエルキドゥがそんなことを!?
「マスター?」
ふわりと髪を揺らしながら、エルキドゥがさらに距離を詰めてくる。
その顔はやけに近い。
息がかかるほどの距離。
「ねえ、どうしますか?」
可愛く首を傾げ、困ったような笑みを浮かべるエルキドゥに、藤丸の理性は限界を迎えた。
「わ、わかった! わかったから! もう好きにして!!」
その瞬間、周囲から微笑ましい空気が広がる。
エルキドゥは藤丸を優しく抱き寄せると、そっと耳元で囁いた。
「ふふ……立香、素直で可愛いですね」
……これは、まさか。エルキドゥに手玉に取られている!?