二次創作小説(新・総合)

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【fgo二次創作】ギルガメッシュのノーバウンド投球
日時: 2025/03/09 20:44
名前: きのこ (ID: /.YWlUQc)


カルデア野球大会。

それは、カルデアのマスター藤丸立香が「せっかく皆がいるんだから、チーム戦のスポーツをしたい!」という思いつきから始まった、極めて平和なイベントであった。

主催者である立香を中心に二つのチームが編成された。

一つは「チームぐだーず」

──藤丸立香、ギルガメッシュ、エルキドゥ。

もう一つは「最強チーム」

──アルトリア、エミヤ、そして急遽助っ人で呼ばれたモブキャラ、加藤実々さん。

「さあ、皆!勝負の行方を決める運命の一戦だ!」

実況兼審判を務めるのはダ・ヴィンチちゃんである。

彼女の高らかな宣言のもと、カルデア初の野球試合が開幕した。

──が。

試合は一瞬で決着した。

「ふはははは!この世の全ての球技は我のものである!」

ギルガメッシュが高笑いとともにゲート・オブ・バビロンを開いた。

そこから飛び出したのは、無数の宝具たち。

その中から彼が選び取ったのは、投球のための武器

──すなわち、直球勝負用の宝具。

「我が、王の財宝によるノーバウンド投球、受けるがよい!」

超光速で飛び出した黄金の球は、バッターボックスに立っていたアルトリアの横をすり抜け、捕手のエルキドゥのグローブに収まった。

「ストライク、バッターアウト!」

審判のダ・ヴィンチちゃんが叫ぶ。

……いや、そんな次元の話ではない。

観客席で見守っていたサーヴァントたちは静まり返っていた。

理由は簡単だ。

ギルガメッシュの投げた球が速すぎて、誰一人として視認できなかったのだ。

「……試合、終了……?」

立香がポツリとつぶやく。

「当然である!そもそも我が出る以上、決着は初めからついていたのだ!」

勝ち誇るギルガメッシュ。

こうして、カルデア初の野球大会は、ギルガメッシュの王の財宝によるノーバウンド宝具投球によって、開始からわずか数秒で幕を閉じた。

「はあ……次は普通にやろうな……」

立香は呆れ顔でそうつぶやいたのだった。

カルデア野球大会は、思いもよらぬ形で幕を閉じたが、立香はその後の展開を考え始めた。

彼は、ギルガメッシュの圧倒的な力を前にしても、仲間たちと楽しむことができる別の方法を模索することにした。

「次は、もっとみんなが楽しめるようなルールを考えよう」と立香は心に決めた。

彼は、サーヴァントたちに向かって提案を始めた。

「例えば、バッティングの代わりに、みんなで協力してボールを運ぶリレー形式にするのはどうかな?」

「それなら、僕も参加できるかもしれませんね」

エルキドゥが微笑みながら言った。

「力を合わせて、楽しむことができるのは素晴らしいアイデアです。」

「そうだね!それなら、王様も少しは手加減してくれるかもしれないし!」

立香は笑顔で続けた。

「ふん、我が手加減するなどありえぬが、楽しむことには興味がある」

ギルガメッシュは少し考え込んだ後、興味を示した。

「それに、次は私が投げる番です!」

アルトリアが言った。

「私も負けてはいられません。」

「それなら、次回は私が特訓してあげよう」

エミヤが自信満々に言った。

「バッティングのコツを教えてあげるから、みんなで練習しよう!」

こうして、カルデアのサーヴァントたちは新たな野球大会の準備を始めることになった。

立香は、次回の試合がどのように展開されるのか、期待に胸を膨らませながら、仲間たちと共に楽しい時間を過ごすことを決意した。