二次創作小説(新・総合)
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 【fgo二次創作】エリちゃんの世界征服計画
- 日時: 2025/03/09 22:06
- 名前: きのこ (ID: /.YWlUQc)
ハンガリーの貴族、エリザベート・バートリーが世界征服を目指すのは、誰もが驚くべき決断だった。
彼女は血の伯爵夫人、数々の恐ろしい伝説を持つ人物であり、名声を欲してやまない。
しかし、アイドル文化に強く感化された彼女は、ただの世界征服では満足できなかった。
「アイドルの力を使えば、世界も征服できるはずよ!」
エリザベートはそう決心した。
彼女の計画は大胆で、壮大だった。
まずは、自分がアイドルになることから始めることにした。
音楽の才能があるわけでもなく、踊りの技術もゼロ。
だが、アイドルという名のもとに、エリザベートは自信満々で事務所を設立し、数々のプランを立て始めた。
「まずは、アイドルグッズを作りましょう!そして、コンサートを開催。全世界のファンを魅了してみせるわ!」
エリザベートは力強く言ったが、すぐに気づくこととなる。
計画にはお金がかかりすぎることを。
事務所を開設したものの、初期費用が高すぎて、予算はあっという間に尽きてしまった。
無駄に派手な衣装に、過剰なマーケティング費用。
エリザベートはそのすべてに心を奪われ、現実の厳しさを知らなかった。
「予算が足りないわ…でも、諦めるわけにはいかない!」
彼女は必死に頭をひねり、次々と新たなプランを思いつくが、そのどれもが空回りし、支出ばかりが増えていった。
アイドル活動の一環として、エリザベートは歌を披露することに決めた。
しかし、彼女には音楽的な才能はまったくなかった。
「これが、私の歌よ!きっとみんな驚くはずだわ!」
エリザベートは自信満々にステージに立った。
彼女の美しい顔立ちと自信に満ちた振る舞いは、観客を魅了するかに見えた。
しかし、いざ歌い出すと、その音程の外れた声が会場に響き渡る。
「あれ?これ、もしかして音程が…?」
エリザベートの歌声は、無自覚に音痴で、調和のとれない旋律が観客を困惑させた。
だが、唯一、彼女の音痴に気づかずに拍手を送る人物がいた。
「エリザベートよ!素晴らしい音色である!こんなに美しい声は余と並ぶ!」
その人物は、ネロ。
彼女の音痴を唯一褒めることができる変わり者であった。
エリザベートはまったく気にせず、さらに気を良くして次々と歌を披露し続ける。
観客は次第に耳をふさぎ、撤退し始めた。
しかし、ネロだけが彼女を応援し続け、二人だけの奇妙な空間が出来上がっていった。
予算不足でアイドル活動が困難になったエリザベートは、思いつきで別の方法を提案した。
「そうだ!拷問を使って、恐怖で世界を支配すればいいのよ!」
エリザベートの思考は、常に壮大である。
今度は、自らの得意分野である拷問を使って世界征服を試みようと考えたのだ。
しかし、この案もまた大きな失敗を迎えることとなる。
「拷問…って、少し…」
エリザベートは、まず初めに自分の部屋で小道具を揃え、威圧感を持たせるために奇妙な演出を試みた。
だが、いざ試してみると、拷問器具の使い方がまったく分からず、逆に自分が痛い目にあうこととなった。
「痛い!こんなの、想像してたのと違うわ!やっぱり…アイドルが一番よね!」
失敗を重ねた結果、エリザベートは再びアイドル活動に戻ることにしたが、依然として予算は足りなかった。
エリザベートは諦めず、何度も世界征服の方法を考え直していた。
今度は、アイドルグループを結成して、その影響力を使おうという案を思いつく。
「アイドルグループを作り、全世界のファンを手に入れるのよ!その力で、世界を征服するわ!」
グループメンバーを集め、ついに大規模なライブイベントを開くことに。
しかし、予算不足で規模を縮小せざるを得なくなり、イベントは極小規模で開催されることに。
「な、なんでこんな小さな会場なのよ…?」
それでもエリザベートは、観客に向かって元気よく歌い、精一杯パフォーマンスをする。
しかし、予算が限られたイベントでは集客数も少なく、成績は振るわなかった。
結局、エリザベートの世界征服計画は予算不足で頓挫した。
しかし、彼女はこう気づく。
「世界征服なんて、結局は誰かに支配されることじゃなく、みんなが楽しめるものを作ることが大事なんじゃないかしら?」
エリザベートは最終的に、アイドル活動の本質を見つける。
それは、世界征服ではなく、人々を笑顔にすることだった。
そして彼女は、無事にアイドルとしての道を歩むことに決めた。
「今度は予算をしっかり確保して、再挑戦よ!」
こうして、エリザベートの壮大な計画は一応の終わりを迎えたが、その後も彼女は時折、他の大きな計画を立てることになるのだった。