二次創作小説(新・総合)

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【fgo二次創作】ガチャで崩れるカルデアの日常
日時: 2025/03/09 23:43
名前: きのこ (ID: /.YWlUQc)


カルデアの一室、藤丸立香は慣れた手つきでスマホを操作していた。

昨日から悩みに悩んだ末、ようやく引く決意をしたガチャの時間が来たのだ。

しかし、いつも通りの気楽な気持ちで画面をタップした立香は、しばらくの間、その結果に目を疑っていた。

「な…なんで、星3ばっかり…!?」

モニターに表示されたのは、まさに伝説の爆死。

SSRどころか、星4すらひとつも現れない。

手にしたスマホが震えるような感覚に、立香はしばらく言葉を失っていた。

ガチャの結果が悪いと分かっていたが、ここまでひどいとは予想外だ。

特に、ずっと欲しかったサーヴァントの姿を想像して引いた結果、この現実を目の当たりにした立香の顔色は、次第に青ざめていった。

「う…うう…こんなのってないよ…!なんで…!」

机に突っ伏しながら、立香は肩を落とす。

普段はあんなに元気で活発な彼女でも、今この瞬間だけはその無力感に押しつぶされそうになっていた。

彼女の金色の瞳は、暗く曇っている。

そんな立香の背後から、軽やかな足音が響き、沖田総司が現れた。

「マスター、どうしたんですか?その顔…」

沖田総司は明るい笑顔を浮かべながら近づく。

だが、その表情に不安を感じたのか、立香は顔を上げて言った。

「総司、これ見て…私、ガチャ爆死しちゃったんだよ…」

総司は画面を見つめ、しばらく無言でその結果を確認した後、にっこりと微笑んだ。

「うーん、それはお辛いですね。でも、ガチャって運のものですから、仕方ないですよ。気を落とさずに!」

立香はその慰めの言葉に少しだけ顔をあげたが、すぐに目線を落として呟いた。

「でも、これじゃ全然、欲しいサーヴァントが出ないし…。私は、運が悪いのかな…?」

沖田総司は少し考え、やや冗談めかして言った。

「マスター、ガチャでの爆死なんてよくあることです。それに、またチャンスはありますよ。」

「うーん…でも、また引くのが怖いよ。だって、こんなにひどい結果になるなら、もう引かない方が…」

その瞬間、カルデアのシステムが何かしら異常を示した。

ほんの少しの間に、システムが不安定になり、サーヴァントたちが異常をきたしていくのだった。

数時間後、カルデアの一室は異常事態に包まれていた。

立香が引いたガチャの影響で、サーヴァントたちの挙動が少しおかしくなってしまったのだ。

通常では考えられないようなことが次々と起こる。

「ちょっと、今、何かおかしくないですか?」

立香が周りを見渡すと、サーヴァントたちが奇妙な行動をとっているのを目の当たりにする。

アーラシュは突然、ガチャのガイドラインを読み出していたり、クー・フーリンは興奮した様子で「絶対にSSRが出るガチャを引くぜ!」と叫んでいる。

セイバーは少し険しい顔で言った。

「もう、ガチャの呪いを解くべきではないでしょうか。これ以上続けるのは不安です。」

「ちょ、ちょっと待って!そんなに騒がないで!」

立香が手を振って、事態を収拾しようとするが、サーヴァントたちは彼女の言葉に耳を貸さない。

どうやら、ガチャの影響は計り知れないほど広がってしまっているらしい。

「すごいね、マスター…。ついにカルデア全体が巻き込まれちゃったんですね。」

沖田総司は冷静な顔で立香に向かって言った。

「これはどうしよう…私がガチャを引いたせいでこんなことに!」

立香は顔を真っ赤にして悔しそうに呟いた。

「マスター、焦っても仕方ないですよ。こういう時こそ、冷静に対処しないと。」

沖田総司はそう言うと、しっかりと立香に向き直り、カルデアのシステムを修正する方法を模索し始めた。

数時間後、何とかカルデアの異常は収束し、全員が元の状態に戻った。

一見普通に戻ったカルデアの中、立香は沖田総司に感謝の言葉をかけた。

「ありがとう、総司。あなたがいたから、こんなにも混乱した状況を乗り越えられたよ。」

沖田総司はにっこりと笑って、「それはマスターがしっかりしていたからですよ。それに、こういうのもまた一つの経験ですからね。次のガチャはきっと、うまくいきますよ。」と言った。

立香は少し照れくさそうに微笑んだ。

「次は…本当に慎重に引くことにするよ。」

そして、立香は再びガチャを引くことを決意するが、今回は少しだけ慎重に、心の中で「今度こそ、絶対に出るはず!」と自分に言い聞かせながら。

沖田総司はその後ろ姿を見守りながら、やれやれ、という風に微笑んだ。

「でも、次も爆死だったりして…?」

立香はそれに気づき、思わず振り向きながら言った。

「そんなこと、絶対にないから!」

そして、カルデア内には、再び平穏な日常が戻るのであった。