二次創作小説(新・総合)

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ハンドレFa 
日時: 2025/08/15 04:39
名前: ひあるsecond (ID: 4cNSRyfC)

「君のすべて、ずっと愛せるよ!」
キラキラした笑顔を振り撒いて、ファンに”求められる”演技をする。
「泣かないで!なくならないから、どんなときも」
それが結果的に自分を追い詰める要因になっていても、それでも…
『お前、何最年少の癖にセンター取ってんだよ!!』
『運営側になんかしたんだろ。ずるくてきもちわりぃ…』
(それでも、どんなに認められなくても…’大衆’は、嘘を吐かない。)
「僕たちの、ステラの一等星!」
『お前のせいで、俺のファンが減ったんだぞ!!』
『”リュート”がセンターであってこその〈ステラ〉なのに…』
『顔がいいだけの迷惑野郎が!!ちょっと人気かだらって…!』
仲間が、俺を認めなくても
「君の永遠を…共に!」
歌を歌っているときだけ、俺は僕を信じていられる!


ドンッ


「…え?」


身体が浮く。さっきまで一緒にいたやつらは、みんな揃ってこちらを見ている。
なかの一人が、口を開いた。
「…ルイ。君は…’輝きすぎた’んだよ。」
「リュー…」


身体が勢い良く床に打ち付けられた。





「ハアッ…ハアッハアッ……ゆ、め、」
朝を知らせたデジタル時計に、カーテンから差し込む細い太陽の光。…至って、普通だ。
(そう。そう。俺は輝いてなんかない。)
パーカーのフードをかぶって外へ出る。道行く人々に’今の僕’は映っていない。
自分は、主役ではない。
「…あ、あれ?お、れ、」
どこ、向かってたんだっけ?
「ハアッ… !いた、瑠衣!!」
「じ...あ..おれ、どこ、いって、、わかんなく、て..」
「…そうだったんだな。すまなかった、遅れて。」
途切れ途切れになる言葉に、仁は耳を傾けてくれる。
ーーーあぁ、息が、しやすいなあ。



「...少しは落ち着いたか?」
コンビニで買ってきた暖かいココアを二つ手に、仁は公園のベンチへ戻ってきた。
あの瞬間からの意識はほとんどないが、きっと仁が運んでくれたのだろう。片方のココアが差し出され、ありがと、と短く
返し、中身を見ながら微笑んだ。
「…なんだよ。」
「ん?いや、やっぱ仁って子供舌だなーと」
「うるせえ文句言うなら返せ。」
「ははっ!もう俺のだっつーのー!」
いつも通りの会話に安堵を覚える。その様子に気付いたのか、仁はココアが似つかない”名探偵”の顔になった。
「そんだけ軽口叩けてんなら事務所までは歩けそうだな。」
「ああ。マジ助かった。もう何が何だかわかんなくなっちまって…」
「無事ならいい。」 
そういった仁の言葉には、それ以上の意味があることを俺は知っている。

ーーーーーーーーーーーー

『瑠衣!やめろ!!!!』
『バカ野郎が!!!!早く降りろ!!!!!はやくッ…』
『……』

ーーーーーーーーーーーー

あれはすべて自分の心の弱さが引き起こした事故だった。
あの日、ホークアイズを結成して間もない日。俺は過去のすべてを仁とオッサンに話した。そして今度またーーーしそうに
なったら、止めてほしい、とも。
「…?なにしてんだ、いくぞ。オッサンがレポートの山と戦ってるから、加勢してやれ。」
他愛のない話。三年前にはなかった、暖かな空気。
「……んーん!何でもねえ!」
俺は一歩踏み出した。ーーもう、迷わないように。








「僕はお前を赦さないー!!”ルイ!!”」


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