二次創作小説(新・総合)

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人の心の光と共に(キングダムハーツ×ガンダム)
日時: 2018/05/31 21:28
名前: おむら (ID: uLF5snsy)

【注意】

・この小説は『もし機動戦士ガンダム 逆襲のシャアの主人公、アムロ・レイがアクシズショックによってキングダムハーツの世界に飛ばされたら……?』というテーマで書いた、所謂『召喚型クロスオーバー二次小説』です。

・ガンダム側の時系列は逆シャア本編終了直後、キングダムハーツ側は358/2開始前。

・他ガンダム作品(WとかGとか)やロボットアニメ作品のキャラクターも登場予定ですがキングダムハーツにおけるFFキャラと同じ立場、つまりゲスト出演的な存在で本筋には基本絡みません(例外アリ)

・誤字とか文章に変な所があったら気軽に報告して下さい。

・感想とかもくれると嬉しいな。

・多分亀更新。

プロローグ ( No.1 )
日時: 2018/05/31 21:30
名前: おむら (ID: uLF5snsy)

 『星の大海』と呼ばれる宇宙に浮かぶ星の一つ、トワイライトタウン。
 それは名の通り常に夕日に照らされた不思議な街で、そこに住む人々は日々、穏やかな時を過ごしていた。

 そんな街中を歩く男が一人。
 所々にシルバーの装飾が入ったフード付きのロングコートに身に纏った素朴な顔立ちの青年。
 周囲のそれとは明らかに違う異質な出で立ちに、否が応でも悪目立ちをしそうではあるが、住人は奇異の目で見る事は無く、むしろ青年に対して親しげに挨拶を交わして来る。それはつまり、彼がこの街にとって馴染み深い存在であるという事なのだろう。
 男は、すれ違う住人の挨拶に愛想よく受け答えしながら、そのまま歩みを進め、とある駄菓子屋に立ち寄る。

「いらっしゃいませだも!」

 カウンターからひょっこりと顔を出した幼児に男は少し驚き、

「クマゾーじゃないか。エルミナさんはどうしたんだ?」
「少し急用が出来て、代わりに私達が店番をしているんです」
「比瑪」

 クマゾーと呼ばれた男児の代わりに、店の奥から比瑪(ひめ)という少女が出て来て答える。

「こんにちは。今日もいつものアイスを買っていかれるんですか?」
「ああ。一つ頼むよ」

 男は袋からマニーを取り出し、トレーに置く。

「はい、確かに。……そう言えば、さっきロクサス君達もここに来てアイスを買っていきましたよ?」
「そうなのか? なら、急がないとな。また、任務が休みの時にでも、そっちの『ひだまりの館』に顔を出すよ」
「ありがとうございます! 子供達も喜びます!」
「クマゾーも。店番、頑張れよ」
「はいだも!」



 右手にアイスの入った袋をぶら下げた男は、先程よりもやや足早に歩く。
 駄菓子屋のある広場を抜け、駅前通りの上り坂を登り切ると駅前広場に辿り着き、男の目的地である駅の時計塔が見える。
 男は駅の構内へと入り、運行部長の「ダイヤを乱すんじゃありませんよッ!」というお決まりの怒号を耳にしながら、時計塔の屋上へと繋がる部屋に入る。
 古ぼけた階段を登り少々錆びついた鉄扉を開けると、時計塔の裏側に辿り着く。
 表に回ると、男と同じコートに身を包んだ人影が三つ、背中を向け何やら談笑をしていた。
 男は少し間を置いて、三人に話しかける。

「待たせたな、ロクサス、アクセル、シオン」

 その言葉に三人は一斉に振り向く。そして――

「遅せーぞ、アムロ」

 と、アクセルがニカッ、と笑いながら言った。

 ⅩⅢ機関所属、No.X(エックス)『数えられぬ機関員』アムロ・レイ――それが、この世界における彼の役割だった。



「今日で255日目か……」

 4人で談笑しながらのアイスを食べ終わった後、ロクサスがふとそんな言葉を漏らす。

「なんだそりゃ?」
「ロクサスが機関に入ってからの日数だろ? それなら僕は262日目だ」
「それじゃ私は248日目かな?」
「よく覚えてんな……お前ら」

 アクセルが呆れ気味に苦笑する。

「俺、機関に入るまでの記憶が無くて、最初の何日かはずっとぼーっとしてたから。それ以降の事はちゃんと覚えていたくてさ」
「確かに、ロクサスを初めて見た時は少し驚いたな。まるで無反応だったから、色々と大丈夫なのかと心配したよ」
「そういや、ノーバディになったロクサスを最初に見つけたのはアムロだったか。アムロの言う通り、最初の一週間位はろくに話も出来なかったしなぁ……ま、ぼーっとしてんのは今でも変わんねえか!」
「ひっでぇ!」

 ハハ、と笑いながらアクセルとロクサスが小突き合い、後の二人も釣られて笑う。



「……あ、見つけた! おーいロクサス! シオン!」

 その後、しばらく談笑していると、駅前広場の方から声が届く。
 ロクサスは視線を落とすと、同じ年頃の金髪の少年がこちらを見ていた。

「ハイネ! どうしたんだ?」
「今日はスケボの練習に付き合ってくれるって約束だろ!ピンツもオレットもユキオもみーんな待ってんぞー!」
「……いけない、忘れてた」

 シオンが申し訳無さそうな顔でアムロとアクセルを見る。二人は笑いながら、

「僕達の事なら、構わないよ」
「一々気にすんなって。行って来い」
「ごめんね、アムロ、アクセル。ありがとう」
「悪い、ハイネ! 今から行く!」
「おう!『いつもの場所』で待ってるからなー!」



「……やっぱり、子供は子供同士で遊ぶのが一番気楽なのかもな」

 駅前広場を歩くロクサスとシオンの背を眺めながらアムロはぽつり、と呟く。

「なーに年上風吹かせてんだよ。この前その『子供』達と一緒にサッカーで夢中になってたのは何処のどいつだ?」

 アクセルの言葉で、アムロはその日の出来事を思い出す。
 最初は街中の野良試合だったそれがあれよあれよと街中の住人、その街の自警団であるガウリ隊、シベリア……じゃない、トワイライト鉄道の職員を巻き込んだ総力戦となってしまったあの日。
 始めは気楽なノリで楽しんでいたアムロも、最後の方には感情を剥き出しにして狼のようにゴールを狙う大熱戦がそこにはあった。

「そうだったな……」
「だろ? ……ま、俺も人の事言えねーけどさ」

 同じく、『炎の点取り屋』として猛威を奮ったアクセルもケラケラと笑いながらアムロの肩をバシバシと叩く。

「……しっかし、お前もここに来て随分と変わったよなぁ」
「そうか?」
「あぁ。なんつーか、明るくなった。機関に入った時のアムロは誰とでも相手に壁を作ってるような感じでさ……『オトナ』な奴だと思った。良くも悪くも、な」
「……」

 確かにな、とアムロは心の中で思う。今、こうやって任務の後にのんびりとアイスを食べながら時を過ごすのは、以前の自分では考えられない話だ。

「『声』に導かれて『この世界』にやって来た時、確かに僕はキーブレード使いを導くという願いの下、ロクサスに近付いたって言うのは、否定はしない。それが原因であらぬ誤解をされた事もあったが……」
「……」
「だけど、今は違う。ロクサスも、シオンも、一人の親友として、どうにかしてやりたいと思ってる。……勿論、『ソラ』の事も含めて、な」
「……そういう湿っぽい話、今日はナシにしようぜ。こんないい風も吹いてるんだからさ」

 アクセルは右の人差し指を立ててクルクル回し、風を感じ取る仕草をする。アムロはそれを見てフッ、と笑い

「……それもそうだな」

 視線を上げて夕日に照らされた街並みを眺める。もう飽きる程見た筈なのに、相も変わらず心を揺さぶるそれは、とても美しい物なのだと思う。

「なぁ、アムロ。夕日がどうして赤いって知ってるか?」
「どうしたんだ? いきなり」
「いいから、当ててみろよ」
「赤い波長の光が一番遠くまで届くからだろ?」
「何だ、知ってるのか」
「それ位はな」
「じゃ、夕日を見ると懐かしい気分になる理由は知ってるか?」
「それは……」

 少し考え込むが、思い当たらないアムロは首を横に振る。

「……分からないな。何故なんだ?」
「夕日ってのは昼と夜の境目みたいなもんだろ? そういう曖昧さが人を懐かしい気持ちにさせるんだとさ。……俺みたいなノーバディがここに居心地の良さを感じられるのも、多分そういう所からなんだろうな」
「そうか……そうなのかもな」

 再びアムロは夕日を見つめる。アクセルはそれを横から眺め、

「……昔の事、思い出してんのか?」
「ああ」

 ゆっくりと目を閉じるアムロ。瞼を透過して入る赤い光と共に思い出されるのは『あの日』の記憶。
 翡翠の光に導かれ、この世界へと導かれた、『あの日』の記憶――



KINGDOM HEARTS 358/2 Days A New Translation

『人の心の光と共に』

1話 ( No.2 )
日時: 2018/05/31 21:39
名前: おむら (ID: uLF5snsy)

 漆黒で塗り潰された視界の果てに、翠と蒼に輝く光が見えた。
 目を凝らしてそれを見つめてみると、蒼の光は地球、翠の光はその側に浮かぶ小惑星から発せられ、それはゆっくりと、だが確実に地球から遠ざかっていく。

 小惑星の名、それは『アクシズ』。
 二つの光を見つめる彼――アムロ・レイは、その名前を良く知っていた。そして、それが何故地球の間近にまで迫っていたかさえも。



 宇宙世紀0093。
 小惑星フィフス・ルナの地球落下作戦に端を発したネオ・ジオン総帥『シャア・アズナブル』は、地球人粛清を表明し、続けてアクシズを地球に落とし核の冬を引き起こす『地球寒冷化作戦』を決行する。
 それを阻止せんと立ち上がったのが地球連邦軍の独立部隊『ロンド・ベル』。
 部隊のエースパイロットである『アムロ・レイ』は新型モビルスーツ『νガンダム』を駆り、シャアのモビルスーツ『サザビー』と交戦した。
 互いに全ての武装を使い切り、マニピュレーターによる壮絶な肉弾戦の果てにνガンダムはサザビーを撃破。ロンド・ベル隊もアクシズの内部に入り、爆破による分断に成功。地球寒冷化作戦の阻止は成功したかに思われた。
 だが、その分断に使われた爆発が強過ぎた事によって、アクシズの後部側が地球の重力に引かれて落ち始めてしまう。
 もはやアクシズ後部の地球落下阻止の手段は無い。悲嘆に暮れるロンド・ベルのクルー達。

 しかしその時、閃光が走った。
 サザビーを打ち破ったアムロの駆るνガンダムが、シャアの脱出ポッドと共にアクシズ後部に取り付き、単騎で押し返そうとしたのだ。
 それはまるで、巨像の群れを一匹の蟻が押し返すに等しい無謀な行為。だが、アムロにはそれでも為さねばならない理由があった。
 過去、自らが殺めた少女との間で垣間見た暖かな刻の光を消さない為。自らの存在によって戦いを生み、宇宙を汚してしまった贖罪の為――それらの感情が使命感となってアムロを、νガンダムを突き動かし、テール・ノズルが光を放つ。

「――聞こえているか、アムロ。私は、お前と互角に戦いたかった。だから、貴様にサイコフレームの情報を与えた……」
「……何だと?!」

 νガンダムのマニピュレーターから『お肌の触れ合い会話』によって、シャアの声が届く。

「情けないモビルスーツと戦っても、意味はない!」
「貴様が? よくも、舐めてくれたな!」
「そう思うよ。しかし、それだけではない。地球を汚染する怖さを償いたい気持ちもあった。それをアムロ――お前の力に賭けたんだ!」
「ふざけるな! 貴様の身勝手な行為で、一体どれ程の命が――ッ!」

 瞬間、多方から意識が迫る感覚を覚え、言葉を止める。全天周囲モニターを見渡すと、ロンド・ベル――いや、地球連邦軍本隊の『ジェガン』が群れとなってνガンダムに接近、そして共に後部を押し始めた。

「何だ……? どういうんだ?!」

 地球連邦軍はネオ・ジオンの策略によって各コロニーに釘付けにされていた筈。だのに、何故――?
 困惑するアムロ。そこに、更なる機影が近付く。

「ギラ・ドーガまで……!」

 地球を死の星にせんとする側である筈のネオ・ジオン。その機体、『ギラ・ドーガ』。
 彼らまでもが、ジェガンに続き、アクシズを押し返そうとする。

『ロンド・ベルだけに良い思いはさせませんよ!』
『地球が駄目になるかならないかなんだ! やってみる価値ありますぜ!』

 地球連邦軍とネオ・ジオンのパイロットが、それぞれに言う。見回すと、先程まで戦闘を行っていたのか、双方に損傷部分がある機体が見受けられる。
 それだけではない。爆装している機体もあった。これでは、摩擦熱とオーバーロードによって自爆してしまうだけだ。

「止めてくれ……! こんな事に付き合う必要はない! 下がれ、来るんじゃない!」

 言い終わるや否や、ジェガンが一機、爆発する。それに続き、ギラ・ドーガまでも…… パイロットが死ぬ間際の思考の爆発が、長きに渡り閉じていた筈のアムロの思惟を貫く。

「もういいんだ! みんな止めろーッ! ガンダムの力はッ――!」

 叫びと共に、νガンダムと脱出ポッドから翡翠色の光が放たれる。
 その光はゆっくりと広がり、アクシズに取り付くガンダム以外の機体を引き剥がしていく。

「何だ、この光は? 暖かくて、安らぎを感じる……これも想定の内だと言うのか、シャア!」
「違う! 今起こっている事は、私も予定しなかった事だ! ……そうか、そういう事か! しかしな! この暖かさを持った人間ですら地球を破壊するんだ! それを分かるんだよアムロ!」
「……分かってるよ! だから、世界に人の心の光を見せなけりゃならないんだろ?!」
「フン! そういう男にしてはクェスに冷たかったな? エッ?!」

 クェス――『クェス・パラヤ』。地球連邦高官の娘で、家庭内環境の不和等による不信が積み重なり、シャアの下へ行った少女である。

「俺はマシーンじゃない! クェスの父親代わりなど出来ない! ――だからか! 貴様はクェスをマシーンとして扱って……!」

 ネオ・ジオンへと下ったクェスは、ニュータイプとしての高い素質を見せ、専用機――『α・アジール』を与えられ、アムロと交戦した。
 その戦いを途中で離脱したアムロだが、その後、アムロの恋人、『チェーン・アギ』によって討たれ、そしてそのチェーンもアムロの戦友である『ブライト・ノア』の息子、『ハサウェイ・ノア』の激高により討たれた事を、今の彼は知る由も無い。

「そうか……クェスは父親を求めていたのか。それを私は迷惑に感じて、クェスをマシーンにしたんだな」
「貴様ほどの男が、なんて器量の小さい……!」
「ララァ・スンは私の母になってくれるかもしれなかった女性だ! そのララァを殺したお前に言えたことかッ!」

 ララァ・スン。アムロとシャアの間で板挟みとなり、自らが殺めてしまった少女。その名前を聞いた瞬間、アムロは驚愕する。

「お母さん……ララァが?」

 瞬間、νガンダムのコックピットから夥しい程の光が発し、アムロの視界を白で埋め尽くす。

 そして――アムロはシャアの真意を知った。



「――そう、あれは君達が……いや、人々の心が生み出した光。君の信じる人の心の光が力となって、アクシズを押し返したんだ」

 背後からの声にハッ、と我に返ったアムロは振り返る。そこには、焦げ茶色のロングコートを羽織った少年の様な姿が見えた。目深にフードを被っているからか、その表情を窺い知ることはできない。

「なのに、君はとても哀しい顔をしているね。己の信じる可能性を示してみせたというのに、どうしてだい?」
「……」

 少年の問いにアムロは俯く。

「……シャアの事だね」
「ああ。俺は結局、何も分かっちゃいなかったんだ……」

 あの時。νガンダムから閃光が発した時。

 地球の重力に魂を惹かれた者達への失望。
 キャスバル・レム・ダイクンであるが故の孤独。
 そして――自身に無い物を持つが故のアムロ・レイに対する羨望。

 それらの感情が機体を通してアムロの思考になだれ込んで来た。
 人類の変革という責務を全てシャアに押し付け、自分は一パイロットの地位に甘んじる。
 一応、アムロも軍を内部から改革する志はあったが、現時点までは、それを成し遂げる目処は立っていなかった。
 もっと、自分が上手くやっていれば。少しでもシャアの事を分かろうと歩み寄ってさえいれば、こんなにも哀しい結末には……

「俺は、本当に、取り返しの付かない事をしてしまった……」

 涙を流しながら、項垂れるアムロ。少年はジッ、と彼を見つめる。

「アムロ。もし、今一度その過ちを償う機会を与えられたとしたら、君はどうする? もし、君とシャアがまだ生きていたとしたら……?」
「何だって……?」

 アムロは動揺する。あの状況下で、自分とシャアが生き残れるとは、到底思えない。現に、自分が今意識だけの存在でここに居るという事が、自らの死の何よりの証明と言えるだろう。

「君とシャアの機体によるサイコフレームの共振現象は、小惑星の片割れを跳ね返す程の莫大な力を生み、そして、君達の肉体は別の次元……別の世界へと飛ばされた。今君がこうして居るのは、肉体が眠りについたまま、意識だけがこの世界に取り残されているからさ」
「……」

 普通なら信じられないような話だった。だが、あの時感じた、νガンダムというマシーンが世界の中心となっていたような感覚を思い出せば、そうかもしれないとも思える気がした。

「だけど、このまま眠り続ける事だって出来る。このまま眠り続けて安らぎを得るか、生きて戦い続けるか。選ぶのは君だよ、アムロ」

 少年の問いかけにアムロはしばし目を閉じる。答えは既に、決まっていた。

「俺は……生きる。生きて、シャアと今度こそ分かり合って見せる。このまま……眠ったまま、死ぬ訳にはいかない」
「そう言ってくれると、信じていたよ」

 その瞬間、少年の体から眩い光が放たれ、それが形を変え、古い時代の鍵のような物に象る。

「……これは?」
「『キーブレード』。新たな世界における君の武器となる物だ」

 キーブレード――鍵の剣。成る程、確かにそれは鍵と剣を掛け合わせた様なデザインで、白銀を基調としたそれは、静かに、しかし何処か優しい燐光を放っていた。
 アムロは、静かに腕を伸ばし、キーブレードを掴む。

「それが君のキーブレード。中でもそれは『人の心の光のキーブレード』――『νブレード』と言う」
「νブレード……」
「君は新たな世界で様々なキーブレード使いの少年達と出会うだろう。君の役目は、その使い手達を導く事だ。それが、君がその世界に導かれた理由であり、僕の願いでもある」
「導く、か……」

 少年の言葉に、アムロは表情を曇らせる。カミーユ・ビダンというニュータイプの少年どころか、自身ですら導けなかった人間に、そんな事が出来るのだろうか?

「出来るさ。人は変わっていける。それを言ったのは君だろう?」
「……そうだったな」

 そんな事も言ったな、と思っていると、アムロの眼の前に古いデザインの扉のような物体が現れる。
 キーブレードが教えてくれるのだろうか? ほぼ無意識にνブレードの切っ先を扉に向けてかざすと、先端から光線の様な物が放たれ、扉の鍵穴を貫く。
 すると、その光は扉全体に広がって、「ガチャリ」と鍵が外れた様な音が聞こえる。恐らくは、閉ざされた扉がキーブレードによって開かれたのだろう。
 アムロは、扉の前に立ち、取っ手に手をかける。
 ギィ、と音を立てて扉が開くと、辺りが光に包まれ、それが収まった時には既にアムロの姿は無く、宇宙は静謐の時を取り戻していた。

「シャアを――父さんを、頼む」

 光に包まれたその瞬間、少年の言葉が耳朶を打つ。

Re: 人の心の光と共に(キングダムハーツ×ガンダム) ( No.3 )
日時: 2020/05/12 08:21
名前: j (ID: ZlN0u0pd)
参照: http://vdccadcamlab.com/lin135.aspx

A potential stumbling block is the contract extension he signed, worth around 锟?3.


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