SS小説(ショートストーリー) 大会【平日イベント】

笑顔で言おう。「おめでとう」 ( No.17 )

日時: 2015/11/02 23:49
名前: クッキーコロッケ


『晴樹くーん!あのね、私、告白成功しちゃった!』

その言葉に僕は衝撃を受けた。
僕は同級生の桃山さんに恋をした。初恋だった。
いつも元気で明るくて、丸で僕とは大違い。
なのに、話しかけてきてくれて、とても嬉しかった。
でも…。

「はぁ…。どんな顔をすれば…」

桃山さんの笑顔、いつもより、キラキラしてた…。

「晴樹くんっ!」
「わ!も、桃山さん!?」
「ごめん、驚かせちゃって…!こんなところで、どうしたの?」
「…」

僕は、どんな言葉を言えば分からなかった。
ただ、君に今、会いたくない気持ちで、いっぱいだった。

「あ、晴樹くん。お悩みがあるそうだね…!」
「どうして分かったんですか?」
「晴樹くんは悩みがあると、黙っちゃうでしょ?」
「…当たってます」
「やっぱり!…だからさ、言って。私も一緒に考えるから」

ニコッ

ああ…僕はこの笑顔が好きだ。
怒ってる顔より、照れている顔より、笑っている君が好きだ。
だから、僕も笑って言おう。

「桃山さん」

君におめでとうと…。

「お付き合い、おめでとうございます」

僕は、いつまでも…桃山さんが、その先輩の隣にずっといられるよう…
祈っています。
本当に…
















おめでとうございます_____________



メンテ