SS小説(ショートストーリー) 大会【平日イベント】

存在透明人間 ( No.30 )

日時: 2015/11/06 22:52
名前: 恋恋

願いというのは。

必ずしも願ったから幸せにはなれない。


きっと、僕もそうだったのだろう。

僕は小さい頃から目立つような容姿で。

そんな自分が大嫌いだった。


いつだったかな、透明人間になって人知れず活躍する、ていう漫画を見たんだ。


僕は幼かった。

だからこそ、その“綺麗なところ”しか見えていなかったんだ。

僕のもとに“カミサマ”が現れた。

「君は透明人間になりたいんだろう?ならせてあげよう!」

今思えば、神というつまらない存在においてそれは暇潰しだったんだろう。


透明人間になった僕はたくさん善治を働いた。



意味は、なかった。



“存在しない僕”はみんなにとって“幻想”でしかなかった。


“存在しない僕”は存在しないから、消えることもできない。


僕は、僕なのだろうか。


存在しないはずなのに、僕は、なぜいるのか。



助けて、たすけて、たスけテ、タスケテ________

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