SS小説(ショートストーリー) 大会【平日イベント】

君と出逢えて ( No.31 )

日時: 2015/11/08 08:46
名前: 宗治狼 ◆r2L9GXvgnc


君に出逢えて、私は幸せだった。
君がいなければ、私はここにいることはなかったでしょう。

「―――樫本あずささん、死去」

私は死んだ。
理由は肺結核。今の時代、すぐに治せるはずだが……私の場合、発見するのが遅くなった。

「あっ……あずさぁ……!なんで死んだんだよォ……!!!」

私の体は、ベッドの上で横たわっている。
それを私は、上から眺めている。
そして、私の姿に嘆く君を、上から見下ろす。

『ごめん……ごめん、シュウ……』

この言葉は、君には届かない。
でも、奇妙なことはあるわけで……

私は、シュウに手紙を書いた。

君はとても驚いていたけれど……いつも涙が流れてた頬に、顔に、笑顔が戻った。

そして君は空を見上げ叫ぶ。

「俺も!!!ダイスキだっ!今までありがとな、あずさっっ!!」

――――――今までありがとう、シュウ。大好きだよ。



Fin

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