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SS小説(ショートストーリー) 大会【平日イベント】
他力本願 ( No.33 )
- 日時: 2015/11/08 15:40
- 名前: さくら餅
__私の名前?
えっと、あぁ、思い出した。
西条 悠生。
あ〜もう、名前なんて喋りたくないなぁ……。
だって私、幸薄いって気味悪がられてるもの。
あぁ、でも気にしないけど。
理由はね、昨日。
良いこと有ったんだ。
私が変われた理由でもあるんだけど。
昨日の放課後に忘れ物を取りに行ったら、カキツバタの花と、一通の手紙。
手紙の内容は、たったこれだけ。
『いい加減前向きに笑ったらどうだ?
クラスの三浦、アンタの事が気になってるらしいけど、
アンタはどうするの??』
__そっか。
私、ただ運のせいにして、逃げてたんだ。
全部から、逃げてた臆病者なんだ。
なぁ〜んだ。
私って、私の事を気味悪がってる奴より、よっぽど卑怯じゃん。
でもね。
こんな私の事を気にしてくれる人が、私の周りに居るんだよ。
案外、私は幸せかもしれないね。
〜カキツバタの花言葉〜
『幸せは必ず来る』
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