SS小説(ショートストーリー) 大会【平日イベント】

満月の上のマンサルド ( No.38 )

日時: 2015/11/11 20:09
名前: 翌檜

今日は満月が良く見える…

ここは私だけの世界。例え、小さくても

今日は星が良く見える…

ここは僕だけの世界。例え、狭くても

今日は空が良く見える…

いつか見た空と、全然違う。

だって君がいるから。

二人なら大丈夫だ。

さあ、僕達の世界の屋根裏部屋を飛び越えて行けば

待っているのは、死の祝福と生の落胆。

僕は一人じゃない。

一人なら死ぬ事は無かった。

一人なら生きるのが怖かった。

やっと死ねる。

やっと君と出会えた。

やっと世界に対して同じ思いを持つ者が僕の中で生まれた。そして、君と自殺しよう。



今日は満月が良く見える…はずだ。

だけど、どうして満月が歪んで見えるんだ?

どうして、君は泣いているんだ?

どうして、涙を流しているんだ?

僕は一人じゃない。

一人なら生きる理由が無いからだ。

やっと生きれる。

やっと君と出会えた。

やっと世界に対して同じ思いを持つ者が僕の中で生まれた。そして、これから二人で生きよう。

メンテ