SS小説(ショートストーリー) 大会【平日イベント】
ぬいぐるみの癖に生意気だっ! ( No.15 )
- 日時: 2016/02/09 22:47
- 名前: 葉月 夏音
「姫花おはよ〜」
「おはよう爽ちゃん」
私の名前は夢森 姫花。ごく普通の中学生だ。
☆★☆
「皆気を付けて帰れよ」
「「はーい」」
私は爽と一緒に帰るために爽の側へ向かった
「ごめん!姫花!!今日彼氏と帰ることになってさ〜明日一緒に帰ろうね!バイバイ!!」
はぁ…この子もか…
私は正直言って恋人とかどうでも良い…そんな馴れ合い気持ち悪い…
「オーイ!お前一人なんだろ?一緒に帰らねぇ?」
「瑞希…私今一人で帰りたいの。今度一緒帰ろう」
「うん…」
幼馴染みの瑞希には悪いけど今の私は一人で帰りたいのだ。
***
私は帰り道ふと気になるお店を見つけた
何ここ…怪しいな…
「いらしゃいませ」
「ひゃあっ!?」
急に店員さんがものだから柄にもなく大きな声を出してしまった…
「あの…このお店はどんなお店なんですか…」
「お客様が望む物を与える…そういうお店だよ」
よくわからんな…
「あの私が望んでる物ってわかりますか?」
「わかりますよ」
店員さんが何処からか男の子の天使の羽が付いたぬいぐるみを出してきた。
「これが君が望むものだよ。お金は払わなくて良いよ。僕からのプレゼントだ」
「あ…はいっ!ありがとうございます」
私はぬいぐるみを抱き締めて家へ帰った
★☆★☆
「ただいま」
私の声は誰も居ない部屋に消えた。
今私の家には私しか居ない。お母さんもお父さんも海外出張中だ。
「ん〜このぬいぐるみ可愛いな〜」
本物の男の子は嫌いだけどぬいぐるみはとても可愛い。
「うわっ!?」
私は考え事をしていたせいで盛大に転けてしまった。
「むっ…」
唇に柔らかいものが当たった…
「こんにちは。夢森姫花ちゃん♪」
「!?」
「ニコッ」
「わ…私のファーストキスぅぅぅう!!」
…
「って事わかる?」
「なんとか理解した。君はさっきのぬいぐるみで私とキスしたことで人間になったのね…」
何て不思議な話だろう…信じられないけど私は見てしまったから信じるしかない…
「僕は一週間後ぬいぐるみにもどるそれまでこの家にすんでいていいかな?」
「まあ…いいよ…空いてる部屋あるし」
「ありがとう((ニコッ」
私は何故か彼の笑顔を見てドキッとしてしまった。
「貴方名前なんていうの?」
「愛羅だよ」
「アイラくんね。覚えたわ」
☆★☆
それから愛羅君と遊園地や動物園…沢山の場所へ行った…
「ねぇ…愛羅君…」
「ん?」
「私今までずっと一人で居たから…その愛羅君がそばにて貰えてとても嬉しかった…ありが…とう…」
「姫花ちゃんって可愛いね」
「可愛くないし…」
私は忘れていた…いや考えないようにしていたんだ
キミが明日居なくなる事を…
★☆★
ピピピー…
鳴り響く目覚まし時計を止めると愛羅君の部屋へ行く。
「え…」
私は目を見開いた。そこには体が透けている苦しそうな愛羅君が居た。
「愛羅君!!」
「はぁ…はぁ…ひめ…かちゃん…」
「愛羅君…何で…何で……ずっとそばにいてよ…」
「ごめんね…それはできないんだよ…」
「あ…ら…ん…き…なの」
「ん?何」
「愛羅君が好きなの!!私こんな気持ち初めてなの…なのに居なくならないでよ…」
「ひ…めか…ちゃん///」
愛羅君が顔を真っ赤に染めた
「姫花ちゃん…」
「ん?…」
ちゅっ…
「!?////」
「いつか迎えに来るからだから待ってて姫花」
「愛羅君…」
「大好きだよ。姫花…((ニコッ」
愛羅君が笑うと同じに光に包まれて愛羅君は消えてしまった
***
2年後
太陽は輝き空は雲一つない綺麗な空のした一人の女の子と一人の男の子が2年ぶりに再開をした
「迎えに来たよ。」
「こんな時ばっかカッコつけるだなんて生意気にもほどがあるよ…
愛羅」