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SS小説(ショートストーリー) 大会【平日イベント】
もう一度大好き ( No.48 )
- 日時: 2016/03/24 13:44
- 名前: アイリス
「あのね、あんたの友達の、えっとね、うーん………、あ!そうそう、カナタくん!大変なのよ、実はね、あと一日で、死んじゃうんだって。」
嘘だぁ。
最初はそう、思ってた。
でも、でも…………………………。
「カナタァァァァァァァァァァァァァァァァーーーーーーーー!!!」
鳴り響くサイレンの音。
何で?
どぉしてよ。
カナタ、私に何にも言ってくれなかったじゃん。
カナタの冷たい頬を、私の手で包みこんだ。
お願い、目を開けて。
私、カナタとしたいこと、いっぱいあるよ。
カナタ、私のこと、昨日「大好き」って、言ってくれたの、嬉しかったよ。
「ねぇ、目を開けて………開けてよぉぉぉぉ!カナタぁぁぁ!」
私は、カナタの冷たい冷たい手を握りしめた。
優しいカナタのかお。
笑うとえくぼができる可愛いカナタ。
あの、元気な声。
もう、カナタのすべてが、聞けないし、見れないんだ。ねぇ、カナタ。
「もぉいっかい、大好きっていってぇ………………………?」
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