SS小説(ショートストーリー) 大会【平日イベント】
親友と私は彼が好き。 ( No.6 )
- 日時: 2016/01/19 23:38
- 名前: ニンジン×2
「あっ……光里……!」
プイとそっぽを向いたまま光里は通り過ぎてしまった。
私は
宮澤 桃花
中3だ。
光里とは幼稚園からの親友……
だ・け・ど
今は仲が良くない。
なぜかと言うと……。
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ある日突然光里に聞かれたのだ。
「桃花……?結城君の事好きなの……?」
私は突然聞かれて耳まで顔が真っ赤になってしまった。
光里は何かが分かったのか、不機嫌そうに机に戻っていた。
その後……。
クラスの女子達で恋バナをしていた。
……光里は丁度居なかった。
「光里って結城の事好きらしいよっ!」
「え!?」
「あと!結城は……。ううん。何でもない。」
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何でもない……気になるな。
でも、今はそんな事どうでもいい。
光里に酷い事をしてしまった。
嘘をついた方がいいのかな?
いや、そんな事をしたらもっと関係がギクシャクしてしまう。
「ねえ。桃花。ちょっと来て。」
いきなり結城君に呼ばれた。
「好きだ。」
へ?
思わず変な声を出しそうになり、グッとこらえた。
「え!?えーっと……。」
「ありがとうござーいま、す。私もっ!!」
「ありがとう」
そう言って結城君は言ってしまった。
ーーーーーーーー数日後
久しぶりに光里が一緒に帰ろうと誘ってくれた。
「結城君に告白されたのーー?」
時が止まったかと思った。
「え、っと。」
「誤魔化さなくていいんだよ。私、分かってるから。」
「だってっ……結城君はっ……桃花がっ……好きだってッ……私……わかってたのっ……それなのにっ…私は」
光里は走って行ってしまった。
〜次の日〜
私が入った途端女子達が駆け寄ってきた。
「結城とLOVELOVE大作戦、大成功!!」
「へ!?!?」
驚くのは当たり前。だってその中に光里がいたから。
「もーう。あれ嘘泣きだよ。私演劇部入ってるでしょ!桃花ったら!」
「えぇ!?」
「二人が仲良くなれるようにした作戦だよ!」
「ええっ!みんなぁ……ありがとう……!!」
私は嬉しくて嬉しくて泣いてしまった。
もう、光里は演劇部の先輩と付き合っているらしい。
本当に良かった!
光里と仲直り出来て!
結城君と付き合える事になって!