SS小説(ショートストーリー) 大会【平日イベント】

親友と私は彼が好き。 ( No.6 )

日時: 2016/01/19 23:38
名前: ニンジン×2

「あっ……光里……!」

プイとそっぽを向いたまま光里は通り過ぎてしまった。

私は

宮澤 桃花

中3だ。

光里とは幼稚園からの親友……

だ・け・ど

今は仲が良くない。

なぜかと言うと……。

***********

ある日突然光里に聞かれたのだ。

「桃花……?結城君の事好きなの……?」

私は突然聞かれて耳まで顔が真っ赤になってしまった。

光里は何かが分かったのか、不機嫌そうに机に戻っていた。

その後……。

クラスの女子達で恋バナをしていた。

……光里は丁度居なかった。

「光里って結城の事好きらしいよっ!」

「え!?」

「あと!結城は……。ううん。何でもない。」

***************

何でもない……気になるな。

でも、今はそんな事どうでもいい。

光里に酷い事をしてしまった。

嘘をついた方がいいのかな?

いや、そんな事をしたらもっと関係がギクシャクしてしまう。

「ねえ。桃花。ちょっと来て。」

いきなり結城君に呼ばれた。

「好きだ。」

へ?

思わず変な声を出しそうになり、グッとこらえた。

「え!?えーっと……。」

「ありがとうござーいま、す。私もっ!!」

「ありがとう」

そう言って結城君は言ってしまった。

ーーーーーーーー数日後

久しぶりに光里が一緒に帰ろうと誘ってくれた。

「結城君に告白されたのーー?」

時が止まったかと思った。

「え、っと。」

「誤魔化さなくていいんだよ。私、分かってるから。」

「だってっ……結城君はっ……桃花がっ……好きだってッ……私……わかってたのっ……それなのにっ…私は」

光里は走って行ってしまった。

〜次の日〜

私が入った途端女子達が駆け寄ってきた。

「結城とLOVELOVE大作戦、大成功!!」

「へ!?!?」

驚くのは当たり前。だってその中に光里がいたから。

「もーう。あれ嘘泣きだよ。私演劇部入ってるでしょ!桃花ったら!」

「えぇ!?」

「二人が仲良くなれるようにした作戦だよ!」

「ええっ!みんなぁ……ありがとう……!!」

私は嬉しくて嬉しくて泣いてしまった。

もう、光里は演劇部の先輩と付き合っているらしい。

本当に良かった!

光里と仲直り出来て!

結城君と付き合える事になって!






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