SS小説(ショートストーリー) 大会【平日イベント】

かくれんぼ ( No.71 )

日時: 2016/05/04 21:17
名前: 亜守奈

私の名前は『かれん』

かくれんぼが大好き。

遊んでくれる皆も好き

ケガしたらいつもバンソーコーくれる優しい『さくら』

女の子なのにいじめっこも退治しちゃうカッコいい『ちなつ』

お口は悪いけど困ってるときいつも助けてくれる『しゅう』

いっつも難しいこといってるクールな『とうや』

私はかくれるのが得意

だからみつかるのはいつも最後。

皆みつけられなくて最後に

「「かれんはかくれんぼの名人です」」

っていうの

そうしたら私はいつも

「そーだよ」

といって出てくる

こんな毎日が楽しかった。

でもねある日かくれんぼしてたらからすが鳴いて日も暮れそうなのに

皆がみつけてくれなかったの

皆忙しかったかな?

急に用事ができちゃったのかな?

そんなことを考えながら

お家に帰ってたの

いつもの信号のところに

しゅうがいたの

私はしゅうに訊こうとしたの

「どうしてみんな探してくれなかったの?」

って

信号がいつまでたっても青にならないから

走ったら大丈夫だと思ってそのまま行っちゃったの

そしたらね、しゅうが何か叫ぼうとしたとき

私は何かに思いっきりぶつかったの。

――「だから、バカなんだよぉ…っ」

最後にしゅうの声が聞こえた気がした。



今日も皆でかくれんぼしてた。

「もぅ…かれんはなんでじゃんけんそんな強いの?」

「えへへーひみつ♪」

今日は俺の負けで俺が鬼になった。

俺は探すのはとくいであっというまにかれん以外のみんなをみつけた。

「かれん…みつからないね…」

「もういう?」

「まだだっ!」

「しゅう…」

「あのさ今日親が家にいなくてはやく帰ってこいっていわれてるんだ…だから帰るね」

「わかった」

「ばいばいちなつ」

「ばいばい!かれんにもばいばいいっててねー」

数分後には

「俺今日塾があって…」

「おー遅れないようにいけよ!またな!」

と、とうやも帰った。

さくらも弟が家で一人だからと帰った。

「俺だけか…」

俺は大事な用を思い出して猛ダッシュで家に帰った。

今日はかれんの誕生日だった。


いつもの信号に差し掛かるとかれんがいた。

まだ青にもなってないのにこちらへ走ってくる。

キィィッ

トラックがいきなりかれんに衝突した。

俺は夢中でかれんに声を掛けた。

「しゅ…う?」

「かれん!なんで飛び出したんだよ!」

「しゅうが…いたから」

「だから、バカなんだよぉ…っ」

かれんは静かに瞼を閉じた



「はぁ…今日でかれんも18か」

あれから寝たきりのかれんの病室を開ける

「しゅう…?」

「か…かれん……!!」

―みつかっちゃった

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