SS小説(ショートストーリー) 大会【平日イベント】

嫌い ( No.26 )

日時: 2022/04/11 01:50
名前: かまめしきり

「なんてこった...」

私はそんな事を呟いてパソコンの前に座る。
この前出来た小説のデータが消えた。正しく言うなら『消した』だ。
どういうことかと言うと、2年前のある日急に人格が一人増えた。そしてこいつは俺が寝ている間に動く。気づいたら車を運転して森にいたり、酷いときだと警察に電話をして大騒ぎになったこともあった。
だがその間俺はただ指を咥えて見ていた?感じていた?わけではない。
こいつの特性は俺の今一番嫌なことをするというものだとわかった。
だからなんだと言う話だがそれがわかっただけで対策は取れた。
こいつには嘘が通用する点だ。寝る前などに、自分に言い聞かせるのだ。
しょーもない事が嫌いだと。結構な嫌なことがない限りこれは通用した。
ということで小説を完成させて布団についた。いつも通りしょーもない事を考えようと思った。
だがちょっと待てよ。絶対に無理な事を言えば良いのではないか。
私は生まれて始めて自分の事が本当に天才だと思った。そうと決まれば...そうだ。
(死んだ俺の愛犬に会いたくない)
これで良いだろう。我ながらいい考えだ。無理にツチノコに会いたくないなどと考えれば、起きたら森の中にいるかも知れない。
これで完璧だ。そうと決まればお布団で寝ることにしよう。そう言って彼は永遠の眠りについた。

解説
愛犬に会いに逝った。ただそれだけのこと。

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