SS小説(ショートストーリー) 大会【平日イベント】

呪い ( No.34 )

日時: 2025/03/09 07:38
名前: ミツバ

まだ愛し足りないの。
アタシを見て?こっち向いて?
それでも貴方はこっちを向いてくれない。
ならばもう。


「おはよ?さく。」
「ああ、おはよう。」
やっぱり何処か素っ気ない。そんな貴方を私は求めてないの。
「さく。」
「どうしたの、急に抱きついてきて。」
やっぱりそうだ。さくは浮気をしている。背中につけられたキスマーク。
なんで、なんで?
「さく、今日は海に行かない?」
そう。貴方の浮気相手が貴方と初めて出逢った場所。
「い、いいよ。」
そこで私を目に焼き付けて?

「さく、こっち向いて?」
「ん、なに.. どうしたんだよ!包丁なんか持って!」
「ねぇさく。なんで浮気なんかしたの?教えて?」
「しってた...の?」
「うん。知ってたよ♪アタシにはさくだけってことも知りながらあの女と逢ってたんでしょ?
勝手にシアワセになっちゃ駄目だよ?」
「あっ」
「その目に焼き付けて。アタシとさくが朽ちてゆく様を。」
そう。これで、バイバイだ。

メンテ