コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 最強次元師!!【※新スレ作成におけるお知らせ有り】
- 日時: 2015/03/15 09:40
- 名前: 瑚雲 ◆6leuycUnLw (ID: u/FYQltH)
- 参照: http://ncode.syosetu.com/n5050ci/
運命に抗う、義兄妹の戦記。
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
基本毎週日曜日に更新!
※追記
実は、本作を一から書き直そうと思いまして別サイト様にて“完全版”を再連載し始めました。
やりたい話が多くて一度断念してましたが、やっぱり優先しようと思ってもう一度記載致します。
ご興味のある方はどうぞ! 上記のURLで飛べます*
とってものんびりと、更新する予定です。
Twitterの垢をつくってみました→@shiroito04
イラストとか宣伝とかを呟いてます!
※注意事項
・荒らし・中傷はお控え下さい。
・チェンメなんかもお断りしてます。
●目次
prologue >>001
第001次元 >>002第011次元 >>012第021次元 >>048
第002次元 >>003第012次元 >>013第022次元 >>050
第003次元 >>004第013次元 >>019第023次元 >>052
第004次元 >>005第014次元 >>020第024次元 >>055
第005次元 >>006第015次元 >>021第025次元 >>059
第006次元 >>007第016次元 >>025第026次元 >>060
第007次元 >>008第017次元 >>027第027次元 >>063
第008次元 >>009第018次元 >>030第028次元 >>065
第009次元 >>010第019次元 >>044第029次元 >>070
第010次元 >>011第020次元 >>046第030次元 >>071
第031次元 >>072第041次元 >>146第051次元 >>224
第032次元 >>077第042次元 >>169第052次元 >>230
第033次元 >>081第043次元 >>176第053次元 >>234
第034次元 >>082第044次元 >>179第054次元 >>241
第035次元 >>090第045次元 >>180第055次元 >>245
第036次元 >>097第046次元 >>189第056次元 >>260
第037次元 >>104第047次元 >>191第057次元 >>262
第038次元 >>108第048次元 >>203第058次元 >>264
第039次元 >>109第049次元 >>209第059次元 >>268
第040次元 >>138第050次元 >>216第060次元 >>274
第061次元 >>298第071次元 >>359第081次元 >>385
第062次元 >>300第072次元 >>361第082次元 >>388
第063次元 >>308第073次元 >>365第083次元 >>391
第064次元 >>337第074次元 >>369第084次元 >>393
第065次元 >>338第075次元 >>370第085次元 >>399
第066次元 >>339第076次元 >>371第086次元 >>402
第067次元 >>345第077次元 >>377第087次元 >>403
第068次元 >>346第078次元 >>378第088次元 >>413
第069次元 >>352第079次元 >>380第089次元 >>414
第070次元 >>353第080次元 >>383第090次元 >>417
第091次元 >>420第101次元 >>448第111次元 >>480
第092次元 >>421第102次元 >>450第112次元 >>484
第093次元 >>422第103次元 >>458第113次元 >>489
第094次元 >>427第104次元 >>459第114次元 >>495
第095次元 >>431第105次元 >>467第115次元 >>499
第096次元 >>432第106次元 >>472第116次元 >>501
第097次元 >>433第107次元 >>475第117次元 >>502
第098次元 >>436第108次元 >>477第118次元 >>504
第099次元 >>444第109次元 >>478第119次元 >>507
第100次元 >>445第110次元 >>479第120次元 >>508
第121次元 >>509第131次元 >>544第141次元 >>558
第122次元 >>510第132次元 >>546第142次元 >>560
第123次元 >>511第133次元 >>547第143次元 >>563
第124次元 >>512第134次元 >>551第144次元 >>564
第125次元 >>520第135次元 >>552第145次元 >>565
第126次元 >>521第136次元 >>553第146次元 >>576
第127次元 >>528第137次元 >>554第147次元 >>590
第128次元 >>533第138次元 >>555第148次元 >>595
第129次元 >>534第139次元 >>556第149次元 >>608
第130次元 >>536第140次元 >>557第150次元 >>623
第151次元 >>631第161次元 >>683第171次元 >>759
第152次元 >>632第162次元 >>711第172次元 >>760
第153次元 >>633第163次元 >>719第173次元 >>762
第154次元 >>637第164次元 >>726第174次元 >>764
第155次元 >>643第165次元 >>739第175次元 >>766
第156次元 >>655第166次元 >>749第176次元 >>768
第157次元 >>659第167次元 >>753第177次元 >>769
第158次元 >>664第168次元 >>754第178次元 >>770
第159次元 >>665第169次元 >>755第179次元 >>771
第160次元 >>680第170次元 >>758第180次元 >>772
第181次元 >>773第191次元 >>788第201次元 >>813
第182次元 >>775第192次元 >>789第202次元 >>814
第183次元 >>776第193次元 >>792第203次元 >>826
第184次元 >>777第194次元 >>793第204次元 >>832
第185次元 >>778第195次元 >>794第205次元 >>835
第186次元 >>781第196次元 >>795第206次元 >>841
第187次元 >>782第197次元 >>798第207次元 >>853
第188次元 >>783第198次元 >>802第208次元 >>854
第189次元 >>784第199次元 >>803第209次元 >>855
第190次元 >>785第200次元 >>804第210次元 >>858
第211次元 >>862第221次元 >>883第231次元 >>897
第212次元 >>868第222次元 >>884第232次元 >>898
第213次元 >>873第223次元 >>888第233次元 >>901
第214次元 >>874第224次元 >>889第234次元 >>902
第215次元 >>875第225次元 >>890第235次元 >>903
第216次元 >>876第226次元 >>892第236次元 >>904
第217次元 >>877第227次元 >>893第237次元 >>905
第218次元 >>878第228次元 >>894第238次元 >>906
第219次元 >>879第229次元 >>895第239次元 >>907
第220次元 >>882第230次元 >>896第240次元 >>908
第241次元 >>909第251次元 >>929第261次元 >>955
第242次元 >>913第252次元 >>930第262次元 >>956
第243次元 >>914第253次元 >>933第263次元 >>957
第244次元 >>915第254次元 >>947第264次元 >>958
第245次元 >>916第255次元 >>948第265次元 >>959
第246次元 >>917第256次元 >>949第266次元 >>960
第247次元 >>918第257次元 >>951第267次元 >>961
第248次元 >>919第258次元 >>952第268次元 >>962
第249次元 >>921第259次元 >>953第269次元 >>963
第250次元 >>926第260次元 >>954第270次元 >>964
第271次元 >>965第281次元 >>977第291次元 >>988
第272次元 >>966第282次元 >>978第292次元 >>989
第273次元 >>967第283次元 >>979第293次元 >>990
第274次元 >>968第284次元 >>981第294次元 >>991
第275次元 >>969第285次元 >>982第295次元 >>992
第276次元 >>970第286次元 >>983第296次元 >>993
第277次元 >>973第287次元 >>984第297次元 >>994
第278次元 >>974第288次元 >>985第298次元 >>995
第279次元 >>975第289次元 >>986第299次元 >>996
第280次元 >>976第290次元 >>987第300次元 >>997
※第301次元〜は新スレにて連載予定
●おまけもの●
●資料集など
皆のプロフィール1 >>218
皆のプロフィール2 >>278
皆のプロフィール3 >>287
皆のプロフィール4 >>288
皆のプロフィール5 >>289
皆のプロフィール6 >>503
主な登場人物 >>852
さいじげテスト。 >>843
最強次元師!! について >>58
●番外編
キールアの想い >>41
メイド喫茶祭り① >>327
メイド喫茶祭り② >>331
メイド喫茶祭り③ >>341
友達の証① >>492
友達の証② >>493
友達の証③ >>494
疎外少年と次元少女① >>810
疎外少年と次元少女② >>811
疎外少年と次元少女③ >>812
蛇梅隊DE☆大集合!! >>829
E FIEDLA >>941
英雄と妖精 >>945
●外伝
第001時限 >>942
第002時限 >>943
第003時限 >>944
●キャラ絵(1人)
奏様が描いて下さったルイル >>116
奏様が描いて下さったティリ >>105
奏様が描いて下さったロク >>119
奏様が描いて下さったロク(舌出しVer.) >>185
奏様が描いて下さったロク(ポニテVer.) >>523
奏様が描いて下さったキールア >>127
奏様が描いて下さったアリル >>141
奏様が描いて下さったリリアン >>148
奏様が描いて下さったミル >>154
奏様が描いて下さったフィラ副班 >>162
奏様が描いて下さったレト >>168
奏様が描いて下さったレト(メイド服Ver.) >>329
奏様が描いて下さったガネスト >>304
奏様が描いて下さったガネスト(メイド服Ver.) >>318
奏様が描いて下さったアルア >>460
●キャラ絵(複数)
奏様が描いて下さったレト、ロク、キールア >>693
奏様が描いて下さったエン、ミル、リルダ >>737
☆奏様には毎度ご感謝しております!!
すごく似ていて、イメージ通りです
キャラの絵が分からない場合には奏様の絵を見て下されば納得します!!
これからも描き続けてほしいですね、是非とm((黙
●お知らせなど
* 2009 11/13 執筆開始
* 2013 09/01 執筆中断
* 2014 01/17 執筆再開
* 2014 10/19 別サイトにて再連載開始 >>980
* 2015 03/15 新スレ作成におけるお知らせ >>998
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200
- Re: 最強次元師!! ( No.995 )
- 日時: 2015/03/01 12:04
- 名前: 瑚雲 ◆6leuycUnLw (ID: u/FYQltH)
第298次元 真実へ、一歩
「! ——サボコロ!? エン!!」
夕暮れ、体を引き摺ってフェアリーの家まで辿り着いた、サボコロとエンは。
レトヴェールの張り上げた声で盛大に迎えられた。
夕食の準備に取り掛かっていたフェアリーとキールアの表情にも笑みが差す。
「へへ……ちっと時間掛かり過ぎちまった」
「ま、規定よりかは早目に終わったがな」
「二人共おかえりなさい! ……無事で良かったあ〜っ」
「信じたわ……必ず、帰ってくるって」
「お前らその傷……まさかワルドに——」
「——いや、これは元魔だ」
「? げ、元魔?」
サボコロとエンは、少し前までの記憶をそのままレト達に語り出した。
世界の神【WOLD】の創った世界へ飛ばされた後、等身大の元霊に出会い。
それも沢山。そしてその中から本物を選んで、第二覚醒を開く事。
その為に元魔と何度もぶつかり合い傷を負った事も何もかも。
明るい陽射しにここまで感謝した事はないと二人は、冗談めかしく笑う。
「すっげ……なるほど、本物の元霊で次元技を使えなかったから、苦戦した訳か」
「ああ。でも最後にはバッチリ決めてやったぜ!」
「って事は二人共……第二覚醒出来るようになったの!?」
「ああ、何とかな」
「本当に良かったわ。疲れているでしょうから、先に浴室を使って?」
「おっ! さんきゅー!」
戻って来れて本当に良かったと、サボコロもエンも口にこそしなかった、が。
本音は心の底から安心し、またレトやキールアに出会えた事を。
嬉しく思い、重ねて第二覚醒を会得した喜びに浸っていた。
「? レトもキールアもやけに生傷が増えているようだが……」
「ああ、お前らがいなくなってからもずっと、アニルと修行してるからな」
「私もグリンと少し。これが、手加減してくれないんだよね……」
「おおマジか! レトはともかくキールアは無理すんなよー?」
「俺は無理しても良いのかよ……」
「有難うサボコロ。でも、私も頑張らなくちゃね!」
少年少女の声は、響きを取り戻し始めた。
いつだって彼らは、追い詰められてから力を手に入れてきた。
フェアリーは、食器を片手にじっと英雄達を見て思う。
人間は窮地に立たされると本来持っている力を最大限に発揮すると言うが。
この事か、と。千年経って気付かされ妖精は。
有次元に戻ってきて暫く失っていた安堵感を、再び覚えた。
食器が何度も擦り合う、食卓を連想させる賑やかな風景が戻ってきた。
顔や腕、脚など至る所にシップや包帯を身に纏う英雄達は食事を豪快に口へ運ぶ。
思春期の食べっぷりは知識以上のもので驚きつついたフェアリーに。
声を掛けたのは、エンだった。
「フェアリー、聞きたい事がある」
「? 何かしら。改まって」
「……」
「んだよエン、何を……まさか」
「貴方達、もしかしてワルドに何か……?」
「……人間を、憎んでいた神族が……——“【GOD】だけ”だ、と」
千年前人間の前に突然姿を現した神族達は、初めて人類に“神”という概念を教えた。
マザーから超絶的な力を受け継いだ神を、人間は信じず恐れ、遠ざけた。
故に神族が逆に人間を恨み憎み始めたという話が、マザーから聞いたものだった。
然しつい十数分前にワルドから聞いた話では、少し異なっていて。
千年前確かに人間を憎んでいたのは、“ゴッドだけ”だったと言うのだ。
「は? 神族は【FERYY】以外全員人間を憎んでいたんじゃ……」
「いや、ワルドは確かに言った。ゴッドだけが人間を憎んでいたと」
「そうだ! おいフェアリーどういう事だよそれ!?」
「……ええ、そうよ……神族は、全員が人間を憎んでいた訳じゃない……」
「!? そ、それじゃあどうして他の神族達は……」
「ゴッドの存在は神族の中で“絶対”よ……——逆らえる筈ないわ」
「じ、じゃあ、アニルや、グリン……それにワルドは……」
「貴方達を、修行と言って鍛え、力をつけさせたのは————全て、ゴッドを倒す為でしょう」
「「「「!」」」」
可笑しいとは思っていた。アニルがレトの修行をつけるようになったあの時から。
殺す気で神の力を向けていたというのに、結果的には英雄達に力を与えていた。
神族に、打ち勝つ為の力を。
フェアリーもその事に気づいてしまった。神族の、本音を。
更に彼らの裏側にはロクアンズがいる。余計に話が嫌に絡んでしまっていたのだ。
「そ、そんな……」
「じゃあ、もしかしてグリン達は……」
「託したのね、貴方達に“可能性”を……必ず、ゴッドを倒すと——信じて」
「でも奴らがそんな事するたまにゃ見えねーよ! だって今まで散々……!」
「それはロ——」
「……“ロ”?」
「! え、ああ……いえ、何でも、ないわ」
「……?」
「兎に角、アニルもグリンもワルドも……神様である事に変わりはな——」
「待て、それじゃあ——“運命の神【DESNEY】”は?」
話はここで切り替えられた。
レトについたアニル、キールアにはグリン。
そしてサボコロとエンにはワルドがついた訳、だが。
人間を恨むゴッドと人間を愛すフェリーを除けば残り一人。
運命の神、デスニーはどちらだと言うのか。
「そうだ、あいつはどっちなんだ……!?」
「……この話のまま推理すると、デスニーもゴッドに逆らえなくてってなるけど……」
「デスニーは……分からないわ」
「? 分かんないって?」
「今度の戦争では必ず出てくる、当然貴方達とも戦うでしょう……でも」
「でも何だよ!」
「……デスニーの心を、読めた事は一度もないわ……」
運命の神デスニーは、レトヴェールと最も因縁の深い神族だった。
レトはデスニーを追って強さを求め続けていると言っても過言ではない。
然し本人は無次元という名の“死者の世界”に身を置いている為人間界で姿を現さない存在。
心の内を読もうにも、フェアリーは出会う事の方が大変だと言うのだった。
「なあーんだ……それじゃ敵か味方か分かんねえなあ」
「まあ、味方じゃねえだろうけどな」
「……俺達が倒す冪敵は一先ず、ゴッドだけだ」
「あのさ……当日は、その……。ロク、も……当然来るよな?」
「……!」
「え、ええ……」
ロクとこの世界で顔を合わせていた、フェアリーとキールアは。
戸惑いつつも少しの間黙り込んだ。
キールアは一度レトの横顔を眺めると再び、テーブルの上のスープに視線を落とした。
「問題は神族代表が“誰”で来るか、だが……」
「そうね……人族代表と神族代表の一騎打ち。真っ向勝負をするのも、両者だけだものね」
「! おいそれって、もし神族側がロクを選んだら……!」
「……そうよ。レト君とロクちゃんが——戦う事になるわね」
「そ、そんな……っ」
「? 俺は別に良いけど」
「お、おいレト!?」
「レト……」
「誰で来ようが構いやしねえよ。第一、ロクなら好都合だ」
「……それはどういう事だ?」
「久々に腕比べ出来んじゃん」
「あのなー……」
「ゴッドが来ても同じだ。親玉と戦えるんだ。願ってもねえよ」
レトの表情や声色に、恐れは感じられなかった。
いつの間に彼はこれ程までの落ち着きを手に入れていたのだろう。
義妹が姿を消してから随分と時間が経ってしまった。当時は、どうしようもなく、まるで見据える冪道を見失った迷子のような瞳を滲ませていたというのに。
代表者決定戦に出場し、見事代表に選ばれ、第二覚醒を会得した今現在。
その全てが彼に自信というものを教えたようであった。
見失った道を見つけたというよりは、新しい道を切り拓いたとでも言う冪だろうか。
人族代表は幾分か、けろっとした軽い気持ちでいた。
そこに投げやりや自棄は感じられず、フェアリーは安堵と同時に、気圧されもした。
彼に感化され、突き動かされ、英雄達は少し前よりずっと良い表情を浮かべるようになった。
然しその姿は何より、“彼女”そのものであったから。
背中を合わせていた筈の義兄妹が、その身を重ねているように。視えてしまった。
- Re: 最強次元師!! ( No.996 )
- 日時: 2015/03/08 10:31
- 名前: 瑚雲 ◆6leuycUnLw (ID: u/FYQltH)
第299次元 それぞれの
「はァ——!!」
「っ!?」
刃を勢い良く回し、余波が木々を薙ぎ倒す。太い幹が大地に打ちつけられるのをその眼にし、動物の神はほんの一瞬驚いた。
然しその一瞬が命取り。すぐに態勢を持ち直すと、今度は長い爪をギュンと生やして斬りかかる。
少年は、二つの短い刃で受け止めた。
弾き返すと、宙に跳んだ神の死角から、その懐へ。地面をダンと蹴り上げて——神に一撃。
「八斬切りィ!!」
容赦ない一太刀——いや、“八太刀”で神は落ちた。
その体がついさっきまでの木々のように大地に無造作に放られると、対して少年は音も無く鮮やかに着地。
「くっそ……!」
「ま、まずは……俺が一本、取ったな」
「ハッ! ガキが生言ってんじゃねェよ」
「まだやる気か? じゃあ——本気、出しても良いよな」
「まだ“それ”を手に入れて間もねェガキがよォ——調子乗んなよ!!」
動物の神は軽い肢体で跳ぶように起きた。少年は身構える。
彼の心臓と、心の奥底に眠る“精霊”が——心を一つに、した時。
その刃は紅く、燃ゆる。
「第二覚醒————双天斬!!」
神族【ANIL】と英雄レトヴェールの——修行はまだ、続く。
草原を駆けていたのはレトやアニルだけでなく。
二つに結い上げた金髪が、くるくると円を描くように探す。
槍を片手に一人の少女は、背に向けて襲い来る——木の“蔓”を、払い飛ばした。
「……!」
「そこね【GRIN】——戯旋風!!」
槍を素早く旋回させ、生み出された風は神を捉えた。
咄嗟に腕で顔を庇うように、周りの木々の枝が彼女を守る。
衝撃で千切れ破かれた木がボロボロと崩れる中を、神は顔を顰め立つ。
景色と同じ、碧色は広くて深い三角帽子から覗く。幼い顔に似合わず不機嫌さを飾っていた。
「“かくれんぼ”は終わりにしようよ、グリン!」
「……相変わらずの、鋭い感性」
「? 何か言ったー?」
「言ってない——油断は禁物」
多方面から伸びる蔓に、キールアは振り返って槍を構え対峙する。
振り回し、先で切り裂き、大地を割る衝撃で、余波が薙ぎ潰す。
「第六次元発動————堕陣必撃ィ!!」
華麗に跳んだ肢体は、真っ直ぐ大地へ堕ちた。
柔軟に蠢いていた枝や蔓達は、掻き消される。
風が砂埃を巻き上げて、グリンの視界を一面に支配する。
「っ……、——!」
「第二覚醒————」
手に入れて間もないそれを。一年も経たないうちに、成長させてしまった少女は。
自然の神の細められた世界に——恐怖を齎す。
「————百樂槍!!」
鳥が一斉に飛んだ。爆撃音は、世界中に響き渡ったと言っても良いだろう。
大地を揺るがし音が伝う。医者の卵である少女は、凶器たる槍で神に牙を剥く。
「「第五次元発動————!!」」
名も無い草原の上、少年は手を振り翳し、もう一人の少年は矢を引いた。
“世界”に隠れた神は、冷え切った肝の意味を、知っている。
「————炎神撃!!」
「————複迸閃!!」
神の息吹は獄炎と化し、連なる矢は風を斬り開いて跳んだ。
不自然に空間が歪みを生じ、次元技の衝撃で見えない壁が吹き飛ぶ。
景色そっくりの世界を創り出し、そこへ隠れ潜んでいた神は苦笑と血を零した。
何て容赦の無い。英雄達は第二覚醒をその手に、神をじっと睨んでいた。
「やっぱそこにいたんだな!」
「普通に戦えんのか貴様は……」
「げほげほ……あのなァ、俺は戦闘向きじゃねェの。神族の力を微力でも感じて、捉える事。特にゴッドは俺の比になんねェし……取りこぼしたら、人間が千人は死ぬと思えよ。じゃなきゃ全滅すんぞ」
「お、大袈裟だな……よーするに神族の力を正確に捉えろって事だろ?」
「軽い頭も、少しは利口に働くじゃねェか——ドロン!」
「「!」」
再び世界に溶け込んで、彼は完全に居なくなってしまった。神族の力も元は次元師達と同じ元力。然しその量も濃度も人間の比にはならない。同じ神族であろうとも、世界の神ワルドと神の司令塔ゴッドとでは天と地程の差がある。
ならばアニルは? グリンは? ——そういう問題ではないのだろう。
ゴッドがどれ程の力を持っていようと関係はない。強くなれば良いと、単純にそれだけを信じて英雄達は。
再び駆け始める。新しい力をその胸に、世界を探して。
幾日、幾月。たった四人以外に人間の居ない、神の世界での時間が刻々と過ぎて行った。
少年は今までの奮戦を思い返し、眠れないでいた。外へ出ると輝かしすぎる月光が真っ直ぐに湖へ差し、人間界同様、夜風も何となく冷たい。
広い水面は静かに月を映すと、不安定にそれを揺らした。
陽が出ている間とは違う穏やかな風が空間を支配し、長い少年の金髪を撫でる。
「……レト」
「!」
明朝、英雄大四天は元の世界へ戻る事になっていた。その為もあって、レトは目が冴えてならず。
一人湖をじっと眺めていたと思えば、もう一人。
土を踏みしめて、彼女はゆっくりと彼の背中に向けて名を呼んだ。
「キールア……どうしたんだよ、こんな時間に」
「レトこそ、寝付けないの?」
「ああ、ちょっとな……明日、ここを出るんだなと思ったら……」
「そっか……あのね」
「?」
「あ、そ、その……フェアリーさんは、夢だったのかもしれないって、言ってたけど……私、どうしても信じられなくて……それで……」
「だから何の話だよ……。勿体ぶらずに教えろって」
「……レト……私……この世界で————“ロク”に、会ったの」
自分が森の中で倒れていた日の事だと、静かに語り出した。
グリンと戦い、全身痛くて、どうしようもなくて。
気が付いたら倒れていた。
もしあのままだったら死んでいた。然し、死ななかったのは。
ロクが、助けてくれたから。
「以前の、ロクだった……眼も閉じたまま、長い髪の毛だって……」
「……」
「フェアリーさんは、ね……それは、迷命の園っていう心の能力なんだって……だから、夢……だったんじゃないかって……。でも、でも聞いたの……! “守るよ”って……前、みたいに……っ」
夢だったのか。苦しい視界の中で見た、幻想だったのか。
続けるキールアにレトも。
全く同じ事を、考えていた。
「ごめん、ごめんね……私が、起きた時には……もう……っ」
「ロク、元気にしてたか?」
「……! ……えっ……?」
「まさかあいつの事だから、怪我はしてねえだろうけど……」
「う、うん……元気そう……だった、けど……」
「……そっか」
良かった、とそれだけ付け加えて息を吐いた。
それからキールアの顔も見ずに、今度は月を見上げて。
何も変わらず丸いままのそれから、光が零れる。
「さ、もう寝るぞー明日早いし」
「ちょ、ちょっと! 良いの!?」
「は? 何が?」
「ロク、の事……気にならないの?」
「んーそうだな……ちょっとは」
「ちょっと?」
「……もう、良いんだ。十分“夢”の中で逢わせてもらった……だから」
「?」
「今度は俺が、会いに行けば良い」
もう行くぞ。小さくなる、レトの背中を暫く目で追ってから。
キールアは、その時初めて、彼の背丈が高い事に気が付いた。
それに広くて、大きい事にも。彼女はそれに慌ててついていく。
変わりつつある。
少年は、少女の面影を追うではなく。
少女と、神と、向き合う為に——強くなる決意をし始めた。
- Re: 最強次元師!! ( No.997 )
- 日時: 2015/03/15 09:17
- 名前: 瑚雲 ◆6leuycUnLw (ID: u/FYQltH)
- 参照: 300話突破です。
第300次元 さよなら神の世界
心地よく快晴は空を支配した。と言っても、この世界に快晴以外は無いのだが。
作られた太陽とほんの少し、夜に星が観測できる程度には雲も存在する。
少し広いくらいの木造の家から荷物を抱えて、少年達はいつも通り外へ出る。
いつもと違い、今度はこの世界から、出て行く為に。
遅れて心の神、妖精が扉を潜って最後。英雄達は美味しすぎる空気を体いっぱい吸い込んだ。
「くぅー! なーんかなっげえ事こっちにいた気がすんなあー!」
「ええと、実質何ヶ月かはいたような……」
「極端な長期合宿のようなものか」
「皆お疲れ様。ここへ来た時より随分、顔つきが逞しくなったわ」
「え! マジ!?」
「ええ。本当よ? 身近で成長を感じられて、私も嬉しかったわ」
「そんな……フェアリーさんのおかげですよっ」
「……あとは、神族達のな」
「? あら……? ——レトヴェール君は?」
「え?」
そういえば、と。軽く湖、林の奥。見回してみるも姿が見当たらない。
レトヴェールはというと、小屋から出てすぐ、誰にも気づかれず。
森の中へ、何かを探すように首を回しながら足早に歩いていたのだった。
荷物は万全ですぐにでも元の世界へ帰る事が出来るというのに。
彼は、ある声に呼び止められ息を詰まらせた。
「よ! ——レトヴェール!!」
「!」
「んなに驚くなよな……殺し合い、した仲だろ?」
「バーカ。何が殺し合いだよ、殺す気なかったくせに」
「……ハッ。めでてェ頭だな、英雄様」
黒く尖った髪を雑に束ね、全体的に涼しそうな薄い服装。
動物の神アニルは木の上から飛び降りて、適当な足取りでレトに近づく。
「もう行くんじゃなかったのか?」
「ああ、うん……アニル」
「ああ?」
「ありがとな」
「……!」
「第二覚醒を取得出来たのは、お前達神族のおかげ——」
「————やっぱ似てるな、“お前ら”」
聞き返そうとした、言葉の意味を、遮られてしまった。
小さく漏れた声は、今までにない——アニルの、穏やかな表情で、消え失せた。
「あー気持ちわりィ! これだから人間って奴は……」
「……似てる、って……」
「やめとけ、“ありがとう”なんて言葉————神様は知らねェよ」
吐き捨てるように言った後、アニルはくるっと振り返ってしまった。
レトにこそ見えなかったがその顔は、少しだけ緩んでいて。
義兄妹揃ってバカみたいに。そう、思ってしまった。
「もうさっさと行っちまえ! てめェらのムカつく顔なんざこれ以上拝みたかねェ」
「……」
「——隙ありィっ!」
「——!?」
黙ってアニルの後ろ姿を見ていた、レトの、首筋に。
つうっと、赤い糸が垂れた。
獣のように長く鋭い爪の先は、レトの首に突きつけられる。
「“餞別”だ、受け取れ」
「……っ」
「ったく、こんなんも避けらんねェとはなァ」
「不意打ちは卑怯だぞ」
「んなんじゃ一生! 神族様にゃ勝てねェぜ?」
「うるせえ」
「精々足掻いて喚いて————“抗ってみせろ”、英雄」
それが、アニルからレトへの。
事実上最後の言葉だった。
「——レト—!!」
「!」
「お前……っ、こんなとこにいたのかよ!」
「あまり世話を焼かせるな」
「お前ら……」
一番初めに駆け寄ってきたのは、左右に束ねた金髪を揺らす、キールアだった。
追ってサボコロとエンもレトの許へ集まってくる。
レトがもう一度振り返った時には、もう、アニルはいなくなっていた。
生々しく首筋に残る、赤く細い傷痕に、キールアは気が付いた。
「レトどうしたのその傷!?」
「え? ああ……」
「その傷の様子から推測すると……もしやアニル?」
「餞別、だってさ。やっぱ神様の送り出しは違うよな」
「はー? なんじゃそりゃ……」
傷を付けられたというのに、レト本人は安心したように笑っていた。
元魔を追いかけ続けた数週間。
アニルと修行し続けた数ヶ月。
義妹のロクによって命を失い、マザーによって人間界への出入りを禁止されたというのに。
義兄であるレトを殺しに掛かる訳でもなく、結果的に協力するような形になったのには。
アニルなりの本心と、願いが、きっと。レトの心の奥底を叩いたからなのだろう。
それはレトやアニルに限らずキールアも、そしてエンもサボコロも。
グリンやワルドから受け取っている筈のもの。
一足遅れてフェアリーは、深緑を優雅に揺らして、空を仰いだ。
「……皆いるみたいね。さあ、そろそろ元の世界へ帰る時間よ」
「うっす!」
「承知している」
「レト、帰ったらそれ、手当するね?」
「ああ、頼む。……まあ、暫く残りそうだけど」
「皆……いえ————“英雄大四天”」
フェアリーは改めてその名を呼んだ。
人間に認められた、英雄である称号を。
この世界へ引き込み、第二覚醒まで得させて、フェアリーは。
予想以上に逞しくそこに在る、英雄達に優しく微笑みかけた。
妖精の微笑みは、そこで英雄達の視線を、集める。
「貴方達は今、人類が誰も手に入れる事のなかった……新しい力を、手に入れたわ。その力が人類を守る希望の剣となるのか、それとも神の絶対的な力の前に屈し、灰となるのかは……貴方達次第。忘れないで、次元の力は信じる力。その源は——“心”である事を。……どうか————」
喉が震えたのは千年ぶりだ。マザーから授かった声は、静かに。
恐れながらも言葉を紡ぐ。今日この日の為にあるそれは。
英雄達の、心臓に語り掛ける。
「どうか————神を、救って……っ!」
倒すでなく、殺すでなく、憎むでなく、恐れるで——なく。
神が人を救うのではなく、人が神を救うのだと。
心の神は、心のままに告げた。英雄達への、それは全てを乗せた言葉だった。
「フェアリーさん」
「……レト、ヴェール君……」
「俺達は皆……あるたった一人の神に、心を救って貰った。だから今度は、」
「……あの子だけじゃなくて、アニルもグリンも……ワルドも」
「分っかんねーけど、デスニーって奴も——当然ゴッドも!」
「全てを背負うと決めた。心の神が教えてくれた——“愛する”力で」
「千年間の永い“因縁”に————必ず決着をつけてやる!!」
レトヴェールを筆頭に、集まった戦士達は。
皆、ある心の神に救われた存在だった。
泥沼だった人生に手を突っ込んで、足まで踏み入れて。
真っ直ぐ、光みたいに、手を差し伸べ暖かく笑いかけてくれた。
己を人間だと思っていた神様が、神だと知って嘆き心を閉ざすというのなら。
今度は救われた人間達が、その錠に手を掛ける番であると。
例え一度その手を、振り払われたとしても。
「……有難う、皆」
「レト、言ったからにゃーインネン、断ち切らねーとなあ!」
「あんま言うなよ」
「お? 照れてんのか? 照れてんのか人族代表様ァ?」
「煽るなサボテン」
「あァッ!?」
「まあまあ……」
「さあ皆! ——心の準備は良いっ?」
「ああ」
「はい!」
「おっけーだぜ!」
「問題ない」
「それじゃあ、お別れの時間よ————“有次元の扉、発動”!!」
妖精の声に応えた、空間は風を起こし、歪み始め、大地は揺れた。
世界が開く瞬間を目の当たりにして尚、今回ばかりは驚かずに。
返って涼しい表情で、扉を目の前に怯む事もしない英雄達。
「一緒に、来ないのか?」
「ええ……私はここから、貴方達を見守っているわ」
「そうかい——それじゃ」
その顔も、声も。覚えている筈なのに。
妖精は薄く笑った。千年も昔の事を、今も覚えている。
また、逢えて良かった——と。
「また会おう————“フェアリー”!」
「——!」
妖精が、フェアリーが、小さく唇を弾ませて。
指が動いた時には、少年達はもうこの世界から消えてしまっていた。
最後に彼女の名を呼んだレトの、顔と、声色とが。
妖精に、微かな後悔を思い滲ませる。
「……『また会おう、フェアリー』……か」
最後の最後で、言ってくれる。
忘れていたのに。閉じ込めていたのに。
“彼”が最後にくれた声は、確かそう呟いていた。
重ねてしまいそうになる。妖精は、静かに目を閉じた。
- Re: 最強次元師!! ( No.998 )
- 日時: 2015/03/18 15:42
- 名前: 瑚雲 ◆6leuycUnLw (ID: u/FYQltH)
- 参照: http://www.kakiko.info/upload_bbs/index.php?mode=image&file=4058.png
皆さんお早う御座います。
作者の瑚雲です。
えー皆さんお察しの通りですね。
本作品は300話を突破致しました。
まさかここまでいくとは思っていなかったので、記念のイラストを一つ書かせて頂きました。
上のURLから飛べます。
そしてもう一つ。
重ねてお察しかと思いますが、長年続いたこのスレももうすぐ終わりを迎えてしまいます。
これもまた予想していなかった事態なので混乱してます。マジかよって思ってます。
ですので! 前レスの第300次元を節目に!
新しいスレを引き続きコメディ・ライト掲示板に作成したいと思います!
現段階では、4月から再更新の予定です。
どうかそちらの方でも宜しくお願い致します。
ではではー!
瑚雲
- Re: 最強次元師!!【※新スレ作成におけるお知らせ有り】 ( No.999 )
- 日時: 2017/05/14 17:09
- 名前: 瑚雲 ◆6leuycUnLw (ID: csh0v7TN)
(ちょっと確認作業。すぐ消します)
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200
この掲示板は過去ログ化されています。