コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 芸能人に恋したら。
- 日時: 2010/06/28 16:50
- 名前: 三春 ◆OTogeME6uU (ID: US0F22xv)
テレビのむこう側に行きたかった。
君に会いたかった。
君と、話したかった。
それだけだった。
それだけだった。はず……
——————芸能人に恋したら。
- Re: 芸能人に恋したら。 ( No.29 )
- 日時: 2010/09/22 20:59
- 名前: 三春 ◆OTogeME6uU (ID: mznU1Olg)
あれから、2週間。
いっこうにクラウンからの返事が来ない。
……やっぱり、明美のはガセネタだったのかなぁ……
なーんて肩を落としながらも、どこかで期待している自分がいる。
もう、まだ返事が届いてないのに、心臓が爆発しちゃいそうなくらい、どきどきしてるよ。
「千秋」
わたしの名を呼ぶ声にふいにふりむく。
「明美……」
「まだ、返事来ないの?」
「う……んー」
あははっ、と笑いながらわたしはうなずく。
「——————きっと……、忙しいんだよ。ね? ドラマも出てるし」
わたしを慰めるように、笑って言った明美になんだか救われた気持ちになった。
そうだよ、クラウンは忙しい人気者だよ。だから……時間、かかっちゃうんだ。
そう思い始めたらなんだか、こころのそこから元気が湧いてきて、わたしは小さく飛び跳ねた。
- Re: 芸能人に恋したら。 ( No.30 )
- 日時: 2010/09/23 19:27
- 名前: 苺 (ID: 7loo3qJo)
もぉ、まぢで続き気になるんですけどぉぉ!!!!
早く更新してね(*^∀^*)
応援してるよぉ!!
- Re: 芸能人に恋したら。 ( No.31 )
- 日時: 2010/10/09 18:55
- 名前: 三春 ◆OTogeME6uU (ID: mznU1Olg)
「まだ……返事が来ない」
毎日、毎日家のポストを見ては、はぁっと深いため息を吐く。
……もしかして、わたしが住所とか、間違えてたのかな—————
……待ちきれないよ。
どうして、返事が来ないの?
もう、やっぱり諦めろってことなのかな。
あきらめかけて、ポストから離れようとしたときだった。
「高倉、千秋さん?」
どきんと、心臓が飛び上がった。
それもそのはず。
だって、そこにいたのは——————
大好きな、クラウンだったのだから。
「くっ、クラウン?」
「こんにちは、ごめんね急に……」
これは、幻?
わたしの願望からの、幻覚?
頭がかぁっと熱くなって、くらくらする。
もう、そのセクシーな声でやばいよー。
「どう、どうして……こっ、ここに!?」
クラウンはくすっと笑みを浮かべて
「ぼく、ここの近くにすんでるんだよね」
って、言った。
こ、ここの
近くぅぅぅ!?
- Re: 芸能人に恋したら。 ( No.32 )
- 日時: 2010/12/26 15:48
- 名前: 三春 ◆OTogeME6uU (ID: mznU1Olg)
「こっ、ここ、ここ、ここの近くって……」
「そんなに驚いた?」
ははっとわたしを見て笑うクラウン。
……なんて、動揺してる場合じゃなくて。
「あの、なんで今日はこんなところに……」
「え、なんでって……千秋ちゃん」
…きゃーーーーーーーーーーー
クラウンに、クラウンに名前で呼ばれちゃったっ!
だめだ。
もう、ノックアウト寸前!
「……覚えてないの?」
「……な、何をですか」
「八王子流衣」
は、八王子流衣……って
「るぅくんが、なんなんですか?」
“八王子流衣”
ちょっとぽっちゃりめの可愛い目をした、わたしの幼馴染。
とちゅう、転勤で神奈川に引っ越しちゃったけど。
でも、なんでクラウンがるぅくんのこと……
「……驚くかもしれないけど、そいつ」
「……そいつ?」
クラウンがあまりにもその先の言葉を詰まらせるものだから、わたしは思わずききかえしてしまった。
「……おれなんだ」
- Re: 芸能人に恋したら。 ( No.33 )
- 日時: 2010/12/29 17:06
- 名前: 三春 ◆OTogeME6uU (ID: mznU1Olg)
「え」
クラウンが……
るぅくん?
頭の中が真っ白になって、なにも考えられなくなる。
「え……っと、なんの冗談で……」
「ほんとだよ」
クラウンがあまりにも真剣なまなざしでわたしを見るものだから、思わずうなずいてしまった。
……信じられない。
だって、あんなにちっちゃくてぽっちゃりしてたのに……
「おれの名前は八王子流衣。1994年、4月15日生まれ。血液型はAB型。嘘だと思うんだったら、幼稚園の卒園アルバム、見てみなよ」
……覚えてる。
見なくたって覚えてる。
……まったく、まったくるぅくんのプロフィールと一緒だ。
「本当にるぅくん?」
「うん」
にこっとほほ笑むクラウン。
……ちがう。
この笑顔は、るぅくんのだ。
にこりと目を細めて、くしゃっと笑うその顔。
本当に、るぅくんだ……
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