コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- Tears...... 更新停止中
- 日時: 2010/08/09 19:06
- 名前: 美純 ◆dWCUS.kIT. (ID: kQLROmjL)
- 参照: 悟ったように話すけど 問いただしてみたい /YUI kiss me
( これ以上好きでいるのは辛い ) 最新>>227
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■挨拶
こんにちは、またははじめまして(*^ω^)
美純(みすみ)と言います。
今回の作品は、「Tears」です! 意味は多分「涙」です!
テーマは、「涙、一途な恋」です。淡い恋心が書けたらなって思っています(^ω^)
まだまだ未熟なので、至らない点もあると思いますが、どうか見捨てないでください><
■目次
序章>>4
第一章『Sign of start』
001>>022 002>>031 003>>041 004>>045 005>>051
006>>073 007>>074 008>>087 009>>092 010>>115
011>>124
第二章『Oath』
001>>136 002>>146 003>>152 004>>166 005>>178
006>>183 007>>189 008>>194 009>>201 010>>208
011>>220
第三章『cry......』
001>>227
■お客様
ちか様——空色様——春透様——tapi様——インク切れボールペン様——梨羅様——
I hate lie. but I am a liar.
(私は嘘が嫌い。だけど私は嘘つきなの)
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- Re: Tears...... ( No.225 )
- 日時: 2010/08/02 19:12
- 名前: 美純 ◆dWCUS.kIT. (ID: kQLROmjL)
012
本当の幸せってなんだろうって考えてた。
それはきっと……
〝生きてること〟
生きているから、喜びを幸せと感じる。
生きているから、涙を流すことができる。
だから生きることを諦めていないで。
彼方は……知っているでしょう?
彼方は分かってるはずでしょう?
あなたと居た時間すべてが、
私の生きる意味だったってことを。
私の生きるすべてだったことを。
第二章 end......。+*
- Re: Tears...... ( No.226 )
- 日時: 2010/08/03 16:00
- 名前: 美純 ◆dWCUS.kIT. (ID: kQLROmjL)
最近コメント少ないな…(って、コメントが多いのが良いってわけでもないけど
皆夏休み満喫してるかなー(^ω^)
- Re: Tears...... ( No.227 )
- 日時: 2010/08/03 17:34
- 名前: 美純 ◆dWCUS.kIT. (ID: kQLROmjL)
第三章『cry(叫ぶ)』
001
satomi side.
私の心の叫びが誰かに届けばいいのに。私の気持ちを知って、傷つけばいい。
私は十分傷ついたのに、貴方たちが傷つかないのは不公平。
だから叫び続ける。愛を求めて……。
——————
————
夏休みも明けて九月。まだ残暑が厳しいけど、涼しくなった風が心地いい。だけど、私の心はどこかモヤモヤしている。
一カ月も前の花火大会の時の、千早の言っていた言葉。聞こえてない訳じゃなかった。聞こえていた。
『さとが、好きだから』
花火の音に掻き消されそうになったその言葉は、私の元に届いてしまった。だからずっと心の底はモヤモヤしたまま、夏休みを終わらせてしまった。
「慧美! 久しぶりだね!」
教室に入ってきた柚希は、目に見えて分かるほど焼けてしまっていた。
「久しぶりです、柚希焼けましたね。あ、サッカー部のマネージャーだからですか?」
「そうなの。日焼け止め塗ってもこの有様。まあ大地君が見れるからいいけどー」
思いっきり私を傷つけているのに気付いていない柚希。ノロケなんか本当は聞きたくないよ……。でも、最近ノロケが大分平気になってきた自分もいたり。
彼女は自分の腕を私の腕と並べてため息を吐いた。
「慧美は年中真っ白だよね。この夏どこにも行って無いの?」
「うん、まあ……。お母さんは帰ってこなかったので」
無理して笑ってるなって自分でも思った。彼女は申し訳なさそうに眉を垂れた。ごめん、という言葉と共に。
「でも、花火大会は千早と行きましたよ! 花火見るの久しぶりなので楽しかったです」
「へーえ?」
彼女は悪戯っ子みたいな表情でそう言った。そして、声をひそめて耳の横でそっと言ったんだ。
「慧美が千早君の事話してるとき、すごい嬉しそうな顔するよね」
私は顔が赤くなっていくのが分かった。
「……へっ、ななな何でですか!? そんな顔なんて——」
「してるよ。今だって顔が赤くなってる。図星でしょ」
何も言えなかった。この夏は初めて大地と遊ばなかった。受験生の時でも一緒に宿題をしたりしていたから。もちろん柚希付きだけど。
そしたら、すごく心が軽くなっていた。千早といるときは大地の事を忘れられたから。彼の笑顔を見るとほっとしたから。
でも、まさか恋だなんて。
「柚希、これって恋なんですか?」
彼女は目をぱちくりさせて、にこっと笑った。
「それは自分で決めることだよ。でも、友情以上の気持ちはあるかもね」
意味深な言葉を残してタイミング悪くチャイムが鳴ったので、その意味を聞くに聞けず、自分の席に座った。
千早の席を見ると、本を読んでいたらしい。珍しく眼鏡をかけていてドキッとした。こう見ていると頭が良く見える。実際頭が良くないのは夏休みに知った。
じっと見ていたからか、視線を感じこちらを向いた。そして口パクでおはよう、と言った。読み取れた自分がすごい。
おはようございます、と返して前を向いた。これ以上向いていると、さっきの柚希との会話を思い出しそうで。
本当は、好きを認めたくなかったのかもしれない。
千早を、大地を忘れるために利用してしまいそうだったから。
(これ以上好きでいるのは辛い)
- Re: Tears...... ( No.228 )
- 日時: 2010/08/05 10:42
- 名前: 美純 ◆dWCUS.kIT. (ID: kQLROmjL)
002
「さとっ!」
放課後、すぐにやって来た千早はもう鞄を背負っていた。HR終わってまだ5分も経っていないはずなのに。その辺、私ってトロいのかな。
「ご、ごめん。すぐに用意しますからっ」
慌てて大量の教科書を机から引きずり出す。その拍子に机の中のいろんなものまでバサバサっと机から飛び出した。
「あっ! す、すみません!」
「ドジだなーさとって」
千早にからかわれたので慌てて片付けようとする。千早も手伝ってくれるんだけど、急にピタッと動きを止めた。不思議に思って千早の視線の先を辿る。
「あっ……!!」
生徒手帳だった。中身は特に見られてもいいんだけど、一番後ろのカバー部分に絶対に見られたくない写真が一枚入れてあった。
「さと、これで教科書全部」
生徒手帳を握りしめてぼーっと座り尽くしていた私をよそに、千早は全部の教科書を拾ってくれていた。
「あ、ありがとうございます! すみません、迷惑かけて」
「うん」
千早は気にしてないみたいだったから、私も気にせずに用意を再開した。千早が神妙な顔をしているのには気が付いていたけど、気づかないふりをした。
また傷つけた、千早を。私最低、最低だ。
私の心にもまた大きな切り傷が付いた。嘘吐きの、私への罰。
帰り道、いつもより口数が多い千早。幼なじみだったから分かる。千早が気を使っているときの癖。口数が多くて饒舌で、首に手をやる仕草。
「な、なあさと。さっきの生徒手帳の写真——」
「やっぱり見たんですね」
おずおずと切り出した千早に、わざと明るく答える。明るく答えたって千早があの写真を見てしまったのは変わらないんだけど。
「さとってさ、やっぱり大地の事好きだろ」
写真を見れば誰にでも分かる事実だった。だけど千早は前から知っているように言った。やっぱり、って言ったから。
「知ってたんですね……」
千早は大きく目を見開いて私の方を見つめた。千早の目をまともに見ることができなかったけど。
「でもさ、大地は森澤と付き合って——」
「分かってますよっ!!」
分かってるの。柚希と仲良くなった時から彼女が大地を見ていたことくらい。胸が痛くなるほど、痛感したんだ。美人な柚希と私みたいな凡人だったら、絶対柚希を選ぶに決まってる。
分かってるよ。分かってる。
「自分のことは、自分が一番分かってるんです」
「それは違うな」
「え?」
千早は真向に否定した。
「さとは、自分の気持ちが分からなくなったこと、一度も無いのか? 違うだろ。自分でも分からないことは、この世には沢山ある」
何も言えなかった。間違ってなかったし、そんな思いもした。大地を諦めようとした時、諦めきれない気持ちもあって自分を見失っていたから。
「さと、もっと肩の力抜けば? 無理に諦めようとしなくていいんだよ。悔しかったら俺の所で泣いたらいい。一人で抱え込むな」
な? と私の頭をくしゃっと撫でた。何でだろう。ぽろっと涙が自然に零れた。
こんなに心が温かい。今まで人前で泣いたりしなかった私が、千早の前では泣ける。こんなに優しい気分になったのは久しぶりだ。
「私……本当は敬語なんか使いたくない。柚希の為に、わざと敬語を使って大地と距離を取るのなんて本当はしたくなかった」
久しぶりに人前で敬語を使わなかった。そう、敬語を使っていたのは、敬語でわざと近寄りがたい雰囲気にするためだった。
そんなことが意味もないことだって。分かっていたはずなのに。やっぱり自分の事分かってない。
「俺の前では敬語使わなくていいから。……で、その」
言いにくそうに言葉を濁した。なんとなく、分かった気がする。
「『いつか、俺の事好きになってくれたら』でしょ?」
「えっ、あ、う……うん、まあ」
千早のうろたえぶりが面白くて、声を挙げて笑ってしまった。なんだよ、と千早は顔を真っ赤にしていた。でもその表情は安堵に満ちていた。
「いつかきっと、千早の事好きになれるかな」
「——なれるよ。っていうか、絶対振り向かせるから。十年間の穴なんてさっさと埋めてやる。そんで、すぐに大地を抜いてやるから」
不器用なあなたの優しさがうれしかった。作り物の笑顔よりも不器用な優しさがいい。
「私も、千早のこと好きになりたい。大地よりもずっと大好きに」
「——さと、俺の事利用してもいいから……俺と付き合って下さい」
利用はしたくない。だけど彼の事を、彼の気持ちを、信じてみようと思った。
「ありがとう。お願いします」
高校一年秋。一つの恋が始まった。
(弱いところを見せるのは、恥ずかしい事じゃない)
- Re: Tears...... ( No.229 )
- 日時: 2010/08/09 19:03
- 名前: 美純 ◆dWCUS.kIT. (ID: kQLROmjL)
お知らせ
お久しぶりです(^ω^)
最近ネタ切れの為、ちょっと休止させてもらいます><
ほんとに身勝手ですみません!
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