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planet.blue*
日時: 2010/09/16 18:12
名前: 沙紀 ◆2G93EKwWG2 (ID: lD2cco6.)

click thank you♪
こんにちわノシ
短編集ですー初です!
コメントいただけたら幸いです^^


[planet.blue*] 音楽は宇宙

1>>1.きらきら
2>>2.たんぽぽフルート

[お客様*]

ただいま 名様


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Re: planet.blue* ( No.1 )
日時: 2010/09/13 14:52
名前: 沙紀 ◆2G93EKwWG2 (ID: lD2cco6.)


1.きらきら


「ねぇねぇ、瑠夏って、夕燈先輩の事好きでしょ?」

前々から勘付いていたのだ。
中学で、同じ吹奏楽部に入部してから仲良くなったあたし達。
瑠夏は、同じパートの夕燈先輩に恋をしていると。

「な…何を根拠に」

照れている瑠夏は可愛い。
こう云うところをもっと見せたら、先輩だって…ね?

「そうでしょ?」

小さくうなづいた。
心の奥で、何かが割れる音。——聴こえたけれど、聴こえないふり。
ちょっとほっとして、切なくなった。


——瑠夏は—…

小学校の時、大好きだった人に振られた。
その頃あたしは瑠夏の事など知らず、後から聞いた話だ。

「入部したころから…好きだったの」

ふぅん、そうなんだぁ。なんて返していたけれど、泣きそうだった。



瑠夏。
あたしがもし、夕燈先輩が好きかもって言ったら、あんたは遠慮しちゃうよね。
そう云う子でしょ?


——瑠夏が、先輩を好きって言ってくれなかったら、あたし、先輩の事好きになっていたかも。



いつの間にかあふれだした涙と、
沈んでいく夕日がきらきらと光っていた。


「み…美沙?どうしたの?」


涙をぬぐって、笑顔をつくる。


「へへー。
 瑠夏の恋がかなうといいね」


「…うん」


真っ赤な太陽は、あたしを慰めてくれているような気がした。

Re: planet.blue* ( No.2 )
日時: 2010/09/14 15:16
名前: 沙紀 ◆2G93EKwWG2 (ID: lD2cco6.)


2.たんぽぽフルート


わたしは、あの、フルートの冷たい音色が大嫌い。
だから、もう高校ではフルートを吹かないと決めたんだ。


トランペットのあの眩しい音にひかれて、吹奏楽部に入部した。うちの学校は、吹奏楽に関してはこのあたりでは有名。
そんなバンドで、トランペットを吹きたかった。なのに。

「今から新一年生の担当楽器を発表します」

張り詰めた雰囲気。
こう云う所も結構好き。


「まず、Tpから。
 遠藤晴香、佐々木実亜、明石絵梨、野村夕燈の四人」

わたしの名前は、呼ばれなかった。

「この四人は全員、第一希望を合格です」

部長さんが告げると、先輩たちはどよめきだす。

「次、Fl。
 山本千春、陣内歌奈」

私…。

フルートは、第三希望にも入っていなかったのに。
どうして?



思いどうりじゃないから、と云う理由で部活をやめるのだけは嫌だった。

三年間、頑張って耐えた。


だから——…

もう、フルートは吹かない。


「先輩、高校どこにするんですか?

 フルート続けるんですか?」

可愛い後輩——なのかな。
皆には可愛がられているユカリちゃん。
私はあんまり好きじゃないんだけど。

「んー、考えてるのは、白鷺高校かな」

「えー!
 白高って、夕燈先輩と同じですねッ!いいなぁ、私も白高目指してみよっかな」

ユカリちゃんは先日、夕燈に告って振られた。
それでもめげずにって…漢だな、ユカリ。

「でも、私はもうフルートやめるから。
 夕燈には会わないと思うよ?あいつ、音楽科だし」



——私は—…





もう、フルートは吹かないから。




言っていて、ちょっとだけ胸が痛かった。


「下手だからですか?」

「え?」

「だから、歌奈先輩は下手だからやめるんでしょ?」


何言ってんの、この子!


「そんなこと…」

「じゃあ続けて下さいよ」


いつの間にか、音楽室には私たちだけ。
よく響く壁に、ユカリちゃんの声が反射する。


「私…先輩の音に憧れて、フルートに決めたんです。
 
 フルートなのに、何て言うか、フルートじゃない、みたいな…でもフルートの音で。

 先輩の、そのたんぽぽみたいな優しい音に憧れて、決めたんです。
 だから…
 やめないで下さいよ…」


教室からは、練習を始めた部員たちの楽器の音が聴こえてくる。

冷たいフルートの音は、トランペットの音に潰されてしまいそうだった。

それでも、聴こえた。



——ほんのり、温かい音が。

Re: planet.blue* ( No.3 )
日時: 2010/09/16 18:37
名前: 沙紀 ◆2G93EKwWG2 (ID: lD2cco6.)

4.ブルーな日


「ユカリってさぁ、うざいよね。
 先輩とかにめっちゃ媚びてんじゃん。」

嗚呼、まただ。
あたしってどうしてこうタイミングが悪いんだろう。
今日で三回目。
部活の友達が、あたしの悪口を言っているのを聞いてしまった。

「そういや、星占い最下位だったなぁ」

はぁ、とためいき一つ。
ため息は、あたしに起こった不幸なことを数えていてくれる気がする。

「おせっかいね」

とことん、ついてないような気がする。

「ユカリちゃん、今日合奏だって。
 準備お願いね。

 あと…今日も芽優ちゃんバレエで休みだから。
 稀実ちゃんと二人ね。」

フルートパートの一年生は、
あたし、稀実花、芽優。

芽優は六月くらいに後から入部してきた。
でも——うまい。

いつのまにかあたしを超えていた。
稀実花はお母さんがフルートの講師だから、うまくて当然。

つまり。
いま、フルートパートの中で一番下手なのはあたし。

はぁ…

なんだかもう、ブルーを通り越してブラックになりそうな…

「分かりました。

 …今日、歌奈先輩来ましたか…?」

李子先輩が、ゆっくりと首を横に振る。

歌奈先輩は、数ヶ月前から部活に来ない。
先生も何も言わなくなってしまった。

…もう、歌奈先輩のフルートは聴けないのかもしれない。

歌奈先輩に憧れて吹部に入ったのに…



*


結局合奏も散々で、部活は終了した。

「ホントにブラックな一日だった…」

いつもは一緒に帰っている早枝も、今日は稀実花と帰った。

「部活、辞めちゃおうかな」

靴を履こうとすると、かさっという音。
靴下越しに紙の感触。

「手紙?」




——幸せな気分になった。




“ユカリへ

 フルート頑張れ!&Happy Birthday♪

 稀実花,早枝”



——今日は、あたしの誕生日だった。

Re: planet.blue* ( No.4 )
日時: 2010/09/26 14:28
名前: MS (ID: 7gBpjPib)

えっと・・・・・・。
う〜〜〜〜〜〜〜〜ん???


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