コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 〜玲瓏の奏でる音の色〜
- 日時: 2010/12/17 19:57
- 名前: ルリ♪ (ID: JLxwojUk)
皆さん初めまして!ルリ♪と申します。
え〜……題名は、玲瓏の奏でる音の色と読みます。よろしくお願いします。
- Re: 〜玲瓏の奏でる音の色〜 ( No.14 )
- 日時: 2011/01/09 00:37
- 名前: ルリ♪ (ID: Y8UB0pqT)
第3話 華の記憶
「…………」
また、今日も同じ夢を見た。あの暗闇で震えていた少女の夢。
「やっぱり、おばあ様に………」
「どうかした?」
はっと振り返るとそこには親友の姿があった。
「最近、鈴音おかしいよ?いつもぼーっとしてるし……どうしたの?」
鈴音は目を見開いた。そんなことまでバレていたなんて……
目頭が熱くなるのを感じた鈴音はあわてて反論する。
「大丈夫よ!ちょっと寝不足なだけで……本当に……」
徐々に語尾が小さくなっていく鈴音の声に、なにやら嫌な予感がした夏はばっと顔をあげて親友の手を握った。
「鈴音!今回、仕事も少ないし久々に帰ったら?家族も会いたがってるとおもう!そうよ、そうしましょう!」
「えっ、えええ!?だ、だめよ!そんなこと……だって…」
顔を曇らせていく鈴音の気持ちを正確に理解している夏はさらに付け足した。
「大丈夫!お店はまだ市が開かれるまで時間があるから!そうしなさい?休日だとおもって、ね?」
そこまで言われては引き下がるしかない鈴音だったが、心では親友である夏に深く感謝した。
数日後…
「それじゃあ……お店は……」
「大丈夫だって!あたしに任せて!ゆっくり休んできなさい♪」
最後の最後まで心配していた鈴音に苦笑を返して見送った夏はそっとため息をついて微笑んだ。この休日にまた、元気になってくれるといいが……
「さぁって!やるかぁ!」
気合いを入れて家に入った夏は、そのまま丁寧に着物の修繕に精を出した。
そのやり取りを漆黒の鴉がまばたきもせず、じっと感情の映らない目で見ていたのを、二人は全くきずいてはいなかった。
- Re: 〜玲瓏の奏でる音の色〜 ( No.15 )
- 日時: 2011/01/11 12:47
- 名前: 心愛 ◆hE46rHl0vw (ID: dfg2.pM/)
にゃあ!
続き、読みたーい^^
- Re: 〜玲瓏の奏でる音の色〜 ( No.16 )
- 日時: 2011/01/14 23:31
- 名前: ルリ♪ (ID: Y8UB0pqT)
うぬおわっ!?!?
ぴっくり……じゃなくてびっくり……
は、恥ずかしいぉ/////
頑張る!!
- Re: 〜玲瓏の奏でる音の色〜 ( No.17 )
- 日時: 2011/01/16 20:14
- 名前: ルリ♪ (ID: Y8UB0pqT)
「……………」
久しぶりに里に帰った鈴音……天桜は、鈴音のときの格好のままそっと宮殿の中を伺った。ここには、祖母や、自分の兄、姉のような存在である光凛と星蘭がいる。そして、ほかの使用人たちも。
しかし、どんなに中を覗いてみても一向に人の気配が感じられない。
相変わらず首をひねっている天桜に後ろから声をかける人物がいた。
「……天桜様?…何をなさっているのです?」
「ぅわぁぁぁ!!!」
いきなり物静かに声をかけられた天桜は、いささか……否。かなり、動揺した。
「も、もぅ……おどかさないで下さいよ……」
「申し訳ありません……」
声をかけた人物は薄く微笑し、頭を下げる。
この人物……名を麗という。実はこの宮殿で瑠璃の玉を守る、祖母の使用人であるのだが、性格も穏やかで実に器用である使用人であり、それに加えてなかなかの美貌の持ち主だ。
天桜とも、何度も面識しているので見知った仲と言えるだろう。
「あの、おばあ様逹は……」
「ああ……時雨桜様なら、先ほど、神の声をお聞きに……皆、神職の役目を果たすため、同行しています。」
「……皆で?」
「皆で、です。………あ、そうそう。先ほどお客様が……」
「……客?」
この地では比較的、人口が少ない。
そんな里にどういった用件で客なんて……とつらつら考えていると、前方から聞きなれた声が自分の名を呼んだ。
「天桜!!」
「あ、おばあ様……」
駆け足で近づく祖母の後ろにはたくさんの使用人達が神職の格好をして後を追っていた。
「いつ帰ってきたのですか?」
「あ、今。たった今です。」
そう答えると、そうですか、と返事をして時雨桜は後方を向く。そして、ある三人の人物を手招きする。
「おいで、翠、琉衣、澪。」
すると、奥のほうから三人の人物が現れた。
三人共に甚大な霊力を持っていることは一目瞭然。離れていても、これほどまでに圧倒されるような力を持っていることが感じられた。
翠、と呼ばれた人物は、背が高く、整った顔立ちをしている青年だった。
瞳の色は濃い緑色で、ずっと無表情でいる。
琉衣、と呼ばれた人物も背が高い青年で、先ほどの青年と比べて表情豊かだ。
年は光凛や星蘭と同じくらいだろう。
くすんだ金色の目をしてにっと笑っている彼は、本当に兄のような人だ。
澪という名の人物は、天桜と同じくらいの背の高さでいささか手厳しいような性格の女性だ。髪を高い位置で一つに結っていて、凛としたその姿は草原に咲く一輪の花のようだ。
そこで、時雨桜が口を開く。
「この方達は、これから共に玉を守ってもらう仲間だ。天桜、お前も自己紹介を。」
「は、はい。」
そう応答し、それぞれ名を述べる。
「天桜と申します。よろしくお願い致します。」
「……翠、だ。」
「琉衣だ!よろしくな!」
「澪と申します。以後、よしなに。」
一人一人ぺこりと頭を下げると次に琉衣突拍子もない発言をする。
「さて、挨拶も済んだし、ここは一つ手合わせといこうか!」
「「は?」」
天桜と澪は反射的に顔を上げる。ただ、翠だけが無表情のままその提案について考えた。
なぜ、挨拶が済む。そのあとに手合わせがくるのか、相変わらず唖然としている天桜と澪だが、時雨桜はふむ、と考えた挙げ句………
「……………………………………………………それじゃあ、やってみようかね…?」
長い、長すぎる沈黙を破った時雨桜は、準備をするべく、奥の部屋に向かっていった。
- Re: 〜玲瓏の奏でる音の色〜 ( No.18 )
- 日時: 2011/01/19 15:22
- 名前: 心愛 ◆hE46rHl0vw (ID: dfg2.pM/)
はい、続きが気になるに一票!
アク禁だから、なおさら、続きが気になるわwww
この掲示板は過去ログ化されています。