コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- ぴゅあ×らぶ! コメントくれると嬉しい><
- 日時: 2010/12/22 15:46
- 名前: なーなーなー (ID: PgwOaOcY)
高校生4人の恋愛を描いた、学園恋愛物です。
「とらドラ!」のような作風を目指しております。
初投稿なので、このサイトの使い勝手なども、実はまだよく理解しておりません。(ぇ
文章がカオスな部分もあると思いますが、暖かい目で見守ってやってください^p^
感想・アドバイスなどくれると嬉しいです。泣きます。嬉し泣き。
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- プロローグ ( No.1 )
- 日時: 2010/12/21 10:08
- 名前: なーなーなー (ID: PgwOaOcY)
季節は春。
暖かな日差しの下、小さな2人が話をしていた。
「ゆづきちゃん…。僕、もう帰らなきゃいけないんだ…」
男の子は今にも泣きそうな、悲しそうな顔をしていた。
「てつやくん!」
てつやくんと呼ばれた男の子が顔を上げようとしたその時、ゆづきちゃんと呼ばれた女の子はてつやくんと呼ばれた男の子のほっぺたに、柔らかな唇を重ねた。
「また、会おうね!絶対!絶対ね!」
ゆづきちゃんと呼ばれた女の子は、顔を赤らめながら無邪気に笑う。
「…うん!約束!」
- 第1章 ( No.2 )
- 日時: 2010/12/21 10:35
- 名前: なーなーなー (ID: PgwOaOcY)
季節は春。
通学のため使用している電車に揺られながら、村瀬哲也は6歳の頃のことを思い出していた。
家族で行ったキャンプ場で、ゆづきと名乗る女の子と出会ったこと。哲也はその女の子に初恋をしていたこと。別れる時、また会うことを約束し、その女の子にキスされたこと———…
電車の中がぽかぽかと暖かくて、そういえばあの時もも暖かかったなぁ…、と思ったのが始まりだった。
電車が学校の最寄り駅に着くまでの間、自分の初恋を思い出していた。
……また、会おうね!絶対!絶対ね!
最後に女の子が言った言葉。もちろん、お互いの住所も分からない2人は、それから会うことは一度もなかった。
しかし、哲也はその女の子のことをいまだに忘れられずにいる。
別に、今もその子のことが好きでしかたがない、とか、そういうんじゃない。ただ、時々思い出しては考えるのだ。あの子は今、どうしているのかな…、と。自分のこと、覚えているのかな…、と。また会えたらいいな…、と。
まぁでも、記憶の中では顔すらも曖昧だ。あの子のことで、哲也が知っていることは、下の名前が「ゆづき」であることくらいなのだ。おそらく再会することはないであろう。
- 第1章 ( No.3 )
- 日時: 2010/12/21 11:15
- 名前: なーなーなー (ID: PgwOaOcY)
学校に着き、2−3と表示されている教室に入り、自分の席に着く。
「おはよ、村瀬。」
小学校のころからの付き合いの森野翔太が、声をかけてきた。
「おう、おはよー。」
哲也にとって森野は、一番心を許せる存在であった。きっと、森野にとっての哲也もそうであろう。そうであってほしい…、と、哲也は思う。
「なぁ哲也!今日、転入生が来るらしいぜ!」
「ええ?今日?何でこんな中途半端な時期に…」
「だよなー、おかしいよなー。転入するなら普通学期の初めに来るよな?なのになんでわざわざ今日…」
今日からちょうど1週間前に、始業式があったのだ。高校一年生から高校2年生にあがる、節目である。
「どんな子かなー、男かな、女かなー?」
「女だってさ!可愛いのがいいな!(笑)」
「おい森野ぉー!二股は良くないぞ?(笑)」
「ちょ、おい、村瀬!誰かに聞こえたらどーすんだよっ!」
「あはは、ごめんごめん。」
森野には好きな人がいる。宮田香奈という、おっとりとした子だ。そのことを知っているのは、森野の他には村瀬だけだ。
「で、宮田とはどーなんだよ?話とかしたのか?」
哲也が小声で話しかける。宮田と村瀬は今、席が隣なのだ。
「うん、普通に。へへ。実は今日転入生が来るって教えてくれたのも、宮田なんだ。」
「へぇ、何で宮田が?」
「今日来る子は、宮田の幼稚園の頃の友達らしい。母親同士が同じ大学で、仲が良かったんだってさ。」
「へぇー。なんて子?」
「えっと、確か…中村…優月…だっけ?」
優月、と聞いて、哲也ははっとする。キャンプで出会った女の子も、ゆづきと名乗っていた———…
- 第1章 ( No.4 )
- 日時: 2010/12/22 15:45
- 名前: なーなーなー (ID: PgwOaOcY)
キーンコーンカーンコーン…
チャイムが鳴った。と、同時に、担任である富山が教室に入ってきた。その後ろには、1人の女子がくっついていた。
もしかして、この子が———…
「じゃあ、中村さん。自己紹介して?」
富山が言う。
「はい。」
中村さん、と呼ばれたその子は、黒板に自分の名前を書き始めた。
その間、哲也はその子のことをジッと観察した。茶色がかった長い髪を、高い位置で1つに束ねている。ポニーテールだ。
キャンプで出会った『ゆづきちゃん』も、髪が茶色びていた。
哲也はそのまま、その子の横顔を観察し続ける。
ぱっちりとした目、さらさらの髪、ふっくらとした桜色の唇———
誰がどう見ても、美少女だ。
と、その時。黒板に自分の名前を書き終えたその子が前を向きなおした。哲也は、目が合いそうになったため慌てて目をそらした。
「中村優月です。」
1言。たった一言。その子は、短く自分の名前を言っただけだった。
「先生、そこのあいてる席に座ればいいんですか。」
「え、ええ。」
すたすたと、無表情のまま歩き、席に座る。
その子——中村さんの席は、哲也の斜め前だった。
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