コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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空を飛部
日時: 2011/01/06 19:51
名前: こるね (ID: mwz5SFMT)

初めて投稿します!
皆さんに読んでもらってご指導ご鞭撻をもらえると大変うれしいです。

未熟者が書いた作品ですが、どうかよろしくお願いします!!


あと、少しこの小説について^^
一応、コメディー系で行こうとしているのですが、自分が気まぐれなのか、すぐ暴走してしまいますw;
多分、読んだら分かると思うのですが結構な暴走のいきですw

後は、いろんな伏線(はれているか分からない)もちゃんと回収するつもりですww

それでは皆さんこんなお粗末な小説ですが、楽しんでいってくださいねw

登場人物>>1


プロローグ>>2 >>3

第1章>>4 >>5 >>6 >>7 >>8

プロローグみたいな章 >>9

第二章 >>10




Page:1 2



Re: 空を飛部 ( No.6 )
日時: 2010/12/26 16:22
名前: こるね (ID: mwz5SFMT)

「小説を書くことにしたのよ」
麗華は空を飛部の活動内容を話している。
「しょ、小説?」
俺は痛む体をさすりながら麗華の話を聞いた。
しかし、なんで体が痛むんだ? ってか、五分前の記憶がないんだけど。
思い出そうとすると体が拒絶反応するし。なんかこう、体中に警鐘がなって思い出そうとする事をいますぐ止めろみたいな感じでさ。
「そっ、小説。私たちの部活ってさ活動目標がないわよね?」
「まぁ、確かに。言われてみればなんでこんな部活が存在するかも意味不明だしな」
空を飛部《とぶ》。それが俺たちの部活動の名前で、部活の『部』と空をとぶの『ぶ』をかけている。
だが、この部活は活動どころか何をする部活なのかすら分からない。野球が野球するような、軽音楽部がギターやドラムをするような、そんな活動目標がこの部活にはない。
なぜなら、つくった本人——麗華さえ知らないからだ。
訳の分からない名前の部活が活動目標もないのによく作れたと思うよ。
「だからといってなんで小説なんだ?」
まぁ、今はそれより小説の話だな。
俺はこの部活がどうやってできたのかという謎は頭のすみに置いて話の続きをすることにした。
「だってこの部活何もする事がないでしょ? だから私考えたのよ」
麗華はこう語った。
学園で三年生の私たちは就職活動や進学の勉強といった自分たちの進路のためにやらないといけないことがあるわ。
けどそんな毎日の中でふと思ってしまったの。なんでこんな事しているんだろって。
いや、わかってるわ。自分の進路のために頑張って勉強しているんだって。それは仕方のない事なんだってわかってるの。
でもね、こんな社会の流れに流されたままでいいのって思ってしまったの。
だからね、私は——


「小説を書くのッ!!」

Re: 空を飛部 ( No.7 )
日時: 2010/12/26 22:11
名前: こるね (ID: mwz5SFMT)

「うん、最後の一言で意味が分からなくなった」
「……奇遇ですね、みなちゃん……。……実は私もわからなくなりました」
俺とりん姉は、顔見合わせていた。二人とも麗華かが何をいってるか全く分かってないからだろう。
結論は分かるとして、理由が分からない。
二人ともそんな感じだった。
「も、もう一回最後の部分いてくれないか……?」
麗華は仕方ないわねという感じに肩をすくめて、もう一回同じ事を言ってくれた。
「このまま社会に流されていいのかと思ってしまったわ。だからね、小説を書くのよ」
「だからそこがわかんないんだよッ!!」
俺は叫んだ。
しかし、麗華は怯《ひる》みもせず——
「いい? 考えてみて? この忙しい時に小説を書こうなんて思う人がいる?」
「まぁ、普通はいないだろうな」
てか、小説家になりたいやつ以外にそんなのがいたら、進路なめてるとしかいえないだろ。
「だがらこそそんな忙しい中でする必要がないだろ? 小説を書くなんて」
麗華がいくら頭がいいとはいえ、そんな事に現《うつつ》を抜かして失敗したら、俺は自分を許せないだろう。
だって、麗華は本当に大切な人だから。りん姉と代わらないぐらいに。
そんな大切な人が困る事が起きたなら俺は自分を罵倒するだろう。
何で止めなかったんだって。
けど、麗華はそんな俺の心には気づいていない。
「だ、だから、い、忙しいからこそでしょ?」
「はぁ?」
麗華は少し慌てていっているが、何をいいたいのか俺にはわからない。
「み、湊とかりんごと一緒にか、かか活動したいじゃない? だ、だから」
何を慌てているんだ麗華は? しかもさっきと言ってる事がほとんどが変わってないし。
「なるほどですね。今の一言で分かりました」
「なにぃー!?」
えっ? りん姉? 今の一言でほんとに分かったのか!?
りん姉の方を見てみるとどうやら嘘ではなく、本当に分かっているようだった。
しかも心が打たれようで瞳に涙を浮かべていた。
俺はそんなりん姉を見て、さらに分からなくなった。
(どういうことだよ、りん姉。教えてくれ)
りん姉にしか聞こえないぐらいのボリュームでりん姉に聞いた。
(つまり、麗華ちゃんは忙しいんですよ)
それは、俺もわかっているんだよッ!
(つまり、麗華ちゃんは部活動をしたいわけですよ)
…………………………。
……もしかして、俺って馬鹿にされている? なぁ、そうなのか?
(つまり——)
あまり、りん姉の言葉を期待せずに聞くことにした。
そしてりん姉はお姫様といわれる、その代名詞がつけられた理由が分かるぐらいの笑顔を見せてくれた。


(麗華ちゃんは寂しいんですよ)

Re: 空を飛部 ( No.8 )
日時: 2010/12/27 17:47
名前: こるね (ID: mwz5SFMT)

……あっ……。
俺はその言葉を言われてやっと気づくことが出来た。
なぜ麗華が慌てていたのか。なぜりん姉が瞳に涙を浮かべていたのか。
そして、なぜこの忙しいときに麗華が小説を書きたいといったのか。
——それはすべて『思い出作り』のためだ。
麗華はクールで知的で女王様な存在で学園に通ってはいるが、決して寂しくはない、一人がいい、羞恥心が全くない、そんな血も涙もない女王様ではない。
むしろその逆だ。
だって、俺が初めて麗華とあったときも彼女は泣いていたから。心の中で。
そんな彼女があと何ヶ月で分かれる俺たちと寂しくないわけがない。
だからこその活動。だからこその小説だろう、と俺は思った。
まぁ、何で小説かは分からないが。
さっきまでやめさせる気持ちでいっぱいだったのに、麗華の本当の気持ちが分かってしまった俺には、止める事なんて出来なかった。
だから俺は言う。
「……ちっ。しょうがねぇな。……しょ、小説書くぞ……」
素直にはなれなかったが。
「えっ? ……今なんて?」
まるで、自分が聞いた事が間違っている、そんな感じの聞き返し方だ。
素直なりきれない俺となぜ急に肯定されたかわかってない麗華。すべての事情を知るりん姉。
「っ! だ、だから小説書くんだろッ!!」
こんな風にみんなで補わなければ何もできない三人。
「う、うん、小説ね。か、書くわ。 当たり前じゃないッ!!」
それでも麗華は思い出がほしいと思ってくれた。
俺はそんな麗華に感謝したい。ありがとうってな。
麗華は俺が小説を書こうと言い出したのが、そんなにうれしかったのかとてもニコニコしていた。
まるでそれは人を虜《とりこ》にするであろう女王様の微笑みだった。
こんな微笑が見れるのなら俺は、小説ぐらいでガタガタ言わないでおこうとそう決めた。
「あーそれと——」
麗華もう一ついいたことがあるらしく、微笑みながら話しかけてきた。
「それと、なんだ?」
俺は、そんな微笑んで話しかけてきた麗華に頬を緩めながら耳を傾けた。


「小説の内容を考えたり、書いたりするのは湊だからね」


「——はッ?」
真っ先に自分の耳を疑った。
「で、私が監督、りんごが監督補佐ね」
「いや、ちょ——」
「いい? これは決定事項だからね」
「わかりましたよ、麗華ちゃん」
「少し待てっていってる——」
「よし、今から小説についての会議をはじめるわよッ!」
そういって、麗華はきらきらした目で楽しそうに会議をはじめた。
 …………。
 前言撤回。
少しは小説の事で文句は言わせろよ。

Re: 空を飛部 ( No.9 )
日時: 2011/01/03 15:42
名前: こるね (ID: mwz5SFMT)

 ここは壊れた世界。
なぜなら私と湊とりんごしかこの世界には生きていないから。
厳密にいうと他の人も存在する。
——そう、ただ存在するだけ。
生きてはいない。ただの動くマネキン、もしくは話をする人形。
現実世界とは言えないような世界で、私たちは生きている。
そんなな不安定な世界での心の支えは湊だけ。
彼だけが唯一、何も知らずにこの世界で楽しく笑って生きている。それはもう子供みたいに無邪気で。
そんな彼だからこそ引かれたのかもしれない。
彼のすべてがあるからこそ私はこの訳のわからない世界で自我を保つことが出来る。
でも、そんな彼が


——飛び降りて死んだ。


それは些細なバグ。
ちょっとした石につまずいてしまうみたいに、机から消しゴムを落としてしまうみたいに、そんな些細なバグだ。
しかし、この世界とつながっている彼にとっては些細なバグですら人格が歪み、性格が歪み、時には彼の精神すら歪んでしまう。
つまり、本当の彼とは違う人物になるということ。その人の外見だけを残して。
実例をあげると、『嫁』発言と飛び降り自殺である。
彼の性格を考えて、笑えることを言うときがあっても決してあんな発言はしないだろう。さらに、彼は私たちの言葉で傷ついたからといって決して自殺するような人ではない。
 なら、このバグはどうやって直すことができるか。
 答えは簡単。
——出来ない。
パッチをあてたりデバックをすれば直るようなバグではない。
そんな簡単にバグが直るならば私はこうして苦労はしない。
いや、これも厳密に言うと直らないわけではない。
世界とつながっている湊が死ぬ事によってバグは直り、世界はある一点まで巻き戻しされる。
そうする事によって、バグは消え湊が死ぬ前に戻り、またこの不安定な世界が動き出す。
しかし、戻るからといって、直るからといって湊が死ぬ事に何の感情もわかないわけがない。
だって、心の支えなのだから。
とても大切な人なのだから。
湊が死ぬ度に私は、心が引き裂かれような思いで彼の死に際を見つめ、精神が崩壊してもいいぐらいに泣きながら彼の死体を確認し、そして心が壊される直前でまた彼が生きている時間まで戻される。
——まるで私たちをもてあそんでいるかのように。
だが、私は知っている。
どうしてこんなバグが起こるのかを。
それは


——もうすこしでこの世界が再構築されるから

Re: 空を飛部 ( No.10 )
日時: 2011/01/06 19:51
名前: こるね (ID: mwz5SFMT)

「で、小説の方は進んでいるの?」
今は、放課後。
帰宅するものもいれば、部活をするものもいる。もちろん私——木枯麗華は後者だ。
場所はいつもの空を飛部の部室。そこで私たちは部活の目標である小説を書くこと(主に湊が)に励んでいるんだが、その著者である湊はというと机に腕を預けて伸びていた。
そんな湊を見た私は、どうしても我慢することが出来なくて経過報告を聞く次第だ。
しかし、湊はそんなのお構いなしという感じに微笑みながら教えてくれた。
「小説? いやもう全然進んでるわけないじゃん」
などと言うものだから、私はとりあえず頭を叩いておいた。
「んぐっ!!」
「湊。自分の仕事はちゃんとこなさないと駄目でしょう」
私は、ちょっと強い口調でそう言うと、湊は目に涙を溜めて、叩かれた部分をなでていた。
まぁ、それはそうね。叩いたといっても、手に灰皿をもってだから。
「ていってもさ、なにを書くんだよ? 小説と言ってもいろんなジャンルがあるだろうが」
むっ。確かに言われれみれば。
あの時は、ただ小説を書くしか言ってなかったわね。この私が失態を犯すなんて……。
 と、とりあえず湊のせいにしておけば大丈夫よね?
「そ、それなら、それも考えなさいよ! それが小説家ってもんでしょッ!!」 
「なに無茶いってんだよッ!? 俺、小説家でもなければ好きで著者もやってないんだよ!」
「でも書こうとしているじゃない」
「書かされているんだッ!」
「はぁ〜。ああ言えばこう言うの典型的なパターンね……」
「えっ? なに? 俺が悪いの?」
私は、ため息をつきながら『理不尽だ……』と呟いてる、湊を放っておくことにして教卓に向かって歩き始めた。
教卓の後ろにはホワイトボードあり、もちろん綺麗にペンが並んでいる。
教卓につくと同時にりんごが『遅くなりました〜』と心がが癒されるような柔らかい口調で部室に入ってきた。
「ちょうどいいいタイミングできたわね、りんご。今から小説の趣旨を決めるわよ」
私は、ホワイトボードに小説と大きく書いてその下には律儀にアンダーラインも入れておいた。
どれほど、大事なものなのかを湊にわからせるために。
りんごが教卓の前にある机に座ったのを確認して話を始めた。
「りんごは今来たから分からないと思うけど、小説の趣旨を決めないといけないのよ。どっかの誰かさんが仕事をしないからね」
と、嫌味を含めて私は湊の方に視線をながした。
「へぇ〜、どこの誰なんですか? それは」
りんごが真面目に返答するものだから、湊が唇立てながらすねている。
「へいへい、仕事も出来なくてごめんない。どうせ、俺なんか……」
しかも、椅子の上で体操座りなんてしてるし。
「ほら、すねないの。会議が始められないじゃない」
そう湊にいうと、『すねてないッ!』なんて顔を真っ赤にしながら机を叩いていた。
と、そこでりんごが手をあげてるのに気づいて、私は彼女にどうぞとの意思表示も含めてりんごに向かってうなずいた。
「では、まずはジャンルからきめませんか?」
「まぁ、そうね。それからやるのが無難だわ」
私は、りんごの意見を参考にしてホワイトボードにでっかく書かれた小説という文字の下に、ジャンルと付け足した。
「ではジャンルから決めるとして一人一人何がしたいのか言っていくって事で——じゃあ、湊からでいいや」
「ただでさえ嫌なのに、『じゃあ、でいいや』なんて言われたら言いたいわけないだろ!?」
「それぐらい、いいじゃないの。小さい男ね」
「今日はなんで俺に冷たいんでよ、麗華はッ!」
 「自分の胸に聞いてみればいいじゃない」
そう言うと、湊は本当に自分の胸に手あて考え始めた。
本当は、何もしていないのに。
ただ、私がいじりたくなったから、いじっていただけの事で本当は何もしていないことは私が一番しっている。
だから、そこで湊が『あの時のパンチラが原因か』とか『部室で寝ているときにマジックで顔にほくろを書いたことか』などや、あまつさえ『制服の上からすける下着に興奮を覚えていた事か』などと言いはじめたときには、持っているペンを忍者のごとく額になげつけていたり等はしてないし、それで湊の意識が飛んだなんて事は絶対にない。
ちなみに、私は神の存在を信じていないから神に誓うことが出来ないことは言うまでもないわね。
……それより、なんで会議早々に著者である湊が気絶しているのよ。
これじゃあ、ジャンルどころか話すら出来ないじゃない。


ちなみに、湊が起きるまで顔に落書きして遊んでいたのはみんなの秘密のしてほしい。


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