コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- Multiplex Cross Point─S2─
- 日時： 2011/01/10 13:28
- 名前： インク切れボールペン （ID: S20ikyRd）
遂にSeason1が完結しましたッ!!
…と、完結の余韻に浸ってます、インク切れです。
駄作の制作者である私が、今回はMultiplex Cross Point─Season2─の執筆を試みています。
様々な方に支えられ、遂に此処まで到れました。
この作品を全霊を以て執筆しますので、よろしくお願いします。
前作 Multiplex Cross Point─Season1─ >>1
登場人物（Multiplex Cross Point） >>2
─本編─
Part1 会談予定 >>7
Part2 追憶 >>12
- Re: Multiplex Cross Point─S2─ ( No.10 )
- 日時： 2011/01/10 01:01
- 名前： ぴの ◆EAM9lqlcNY （ID: YuPjYlyf）
真実が解かると思い楽しみですねっ!
めちゃくちゃ気になるじゃないですかｗｗｗ
楽しみに待ってます〜ｗ
クロトの過去ですか…
クロトは自分の過去に向き合うのか、
続きが初っ端から、バンバン気になりますねｗ((
続き、頑張って下さい〜っ
- Re: Multiplex Cross Point─S2─ ( No.11 )
- 日時： 2011/01/10 13:18
- 名前： インク切れボールペン （ID: S20ikyRd）
- 参照： 風邪が流行ってるんで、ご注意を。
瑚雲さん。
実はそうだったんです。
驚いて戴けたとは…、光栄です。
さて、クロトはどうするのでしょうかｗ
ありがとうございます(*´ω`*)
棋理さん。
お久しぶりです。
何とかSeason1は完結し、Season2に移行できました。
楽しみですかー、それでは全霊を以て頑張らねば。
了解です、ハラハラドキドキの物語を書いて見せまｓ（黙
頑張ります、ありがとうございます。
ぴのさん。
真実が解ります。
"Child Soldier事件"の他、それぞれの過去も。
では、楽しみな気持ちに応えられる様に頑張らねば。
過去ですｗ
いえ、正確には"現在"と"過去"。
"柚葉 クロト"と"クロト=ユズハ=フレスヴェルク"ですね。
初っ端からですかー、嬉しいですね。
頑張ります、ありがとうございます。
- Re: Multiplex Cross Point─S2─ ( No.12 )
- 日時： 2011/01/10 13:26
- 名前： インク切れボールペン （ID: S20ikyRd）
- 参照： 風邪が流行ってるんで、ご注意を。
Part2 追憶
蕭々と粉雪が降っていた。
風に乗って、軽快な動きと共に粉雪は蕭々と空を舞う。
最後は重力に従って地面に落ち、白銀の情景の一部となる。
その情景を眺めながら、柚葉 クロトは本部の建物の屋上で曇天を仰いでいた。
憤怒に身を任せ、熱くなった心を静める為に。
（…雪。…ああ、俺達が世界に捨てられた日も、こんな雪が降っていたな）
全ての人間を救おうと必死に戦った。
圧倒的な暴威に曝されて、果てない苦痛の中で、助けを求めた手を伸ばした者達。
そんな者達が伸ばした手を、余さず掴み、助ける事を誓った。
眼前に伸ばされた手を阻んだものが、人智の及ばない天災だろうと、どれだけ強大な暴威だろうと。
ただ、真っ正面から粉砕し、その手を掴み、不条理の中から助け出した。
それが正義と、人間の善意を見せる事が善意の連鎖に繋がると、そう信じて。
だが、結果として、その正義は為され無かった。
（俺達は…。”賢者の矛”は…。世界に捨てられた）
こんな風に雪が降っていた日。
”魔導連邦”という災厄が”賢者の矛”を叩き潰した。
彼らは密かに怖れていたのだ。
”賢者の矛”の人道的な行為が、いつの日か世界に認められ、自分達の現在の地位を奪うのではないか、と。
全ての魔術組織の頂点。
全ての魔術組織の監視を行うという職務、全ての魔術組織を思いのままに命令する事を許された特権。
王は王座を離れる事を拒み、いつの日か己の座する王座に君臨するであろう者に刃を向ける。
己が王座に座している為に、己が頂点である為に。
命じたのだ、全ての魔術組織へと。
『”賢者の矛”は確実に世界の脅威となる。彼らは世界の存続を妨げる敵だ。諸君、”賢者の矛”を討て』
誰も命令に反抗する事は無かった。
逆らえば自分達が潰される事は解っていたから。
全ての魔術組織と”魔導連邦”の連合は圧倒とも言える暴力で”賢者の矛”を潰しに掛かった。
それに叛意を抱いた、”賢者の矛”に助けられた人々の言葉を死という結果を以て弾圧しながら。
前に進むとも、後へ退こうとも、赤の戦場は続いた。
命令されただけの何の恨みも憎しみも無い敵を叩き潰し、柚葉 クロトは叫んだ。
俺達が何をしたんだと、と。
（答なんて最初から決まってる。奴らは恐怖心を抱いたんだ。陳腐で矮小な恐怖心を）
永遠に続くのではないか、と思えた殲滅戦が終焉を迎えたのは蕭々と雪が降っていた日の事。
総帥のガロード=クライシスの戦死が伝えられ、全てが終わった。
…はずだった。
『”賢者の矛”の長は死んだ。だが諸君、残された者がいる。我々は断固として手を緩めない。殲滅せよ』
”残党狩り”。
その宣言と共に、残された”賢者の矛”の者達に猛威が振るわれた。
戦うだけの気力も無い者達へ、暴力の波は刻々と迫って来たのである。
其処からは各々の判断で動いた。
逃げる者、連邦に一矢報いんと特攻を掛ける者…。
柚葉 クロトは後者だった。
復讐に身を駆られて、残党の討伐に現れた者達を血の海に沈め、慈悲を持たぬ殺人兵器と化した。
それが当時、”賢者の矛”に身を置いた”クロト=ユズハ=フレスヴェルク”という男の最後だったと、彼は思う。
あの雪の日、自分は、一度死んだ男は、幾年の歳月を経て此処に甦った。
”荒廃せし失楽園”の柚葉 クロトという男として。
そして、現在。
ダージスとの死闘で”クロト=ユズハ=フレスヴェルク”は息を吹き返した。
封じたはずの”過去”。
死んだはずの”過去”。
（俺は過去の俺を抑え、現在の俺でいられるか…？）
”魔導連邦”。
戦友の仇である組織を前に、自分は”クロト=ユズハ=フレスヴェルク”を抑えていられるか？
無慈悲な殺人兵器と化した、もう一人の己を。
そして、
愛する人間を殺した、もう一人の己を。
赦してくれ、と彼は蕭々と寒風に流される雪を追って、静かに呟いた。
誰にも聞こえない声で、誰も知らない、とある人物の名を。
「…鈴蘭」
その直後、彼の頬を暖かい何かが伝って落ちた。
- Re: Multiplex Cross Point─S2─ ( No.13 )
- 日時： 2011/01/11 00:09
- 名前： 瑚雲 ◆6leuycUnLw （ID: jQHjVWGa）
おぉぉぉぉおぉぉぉ!!!!!!
鈴蘭ですね!?出てきましたか!!?
そんな悲しい過去を持っていたなんて、本当に泣きそうになってます((←
クロトォォォォォ!!!!。(゜´д`゜)。
…泣き叫んでごめんなさいです(´・ω・`)
- Re: Multiplex Cross Point─S2─ ( No.14 )
- 日時： 2011/01/12 21:58
- 名前： インク切れボールペン （ID: S20ikyRd）
- 参照： 風邪が流行ってるんで、ご注意を。
瑚雲さん。
鈴蘭です。
クロトは自分の執筆する登場人物の中でも結構な過去の持ち主です。
愛する者を、その手で殺害したという鮮烈な過去を持ってます。
いえいえ、彼も本望だと思いますよw