コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 399件目の夢
- 日時: 2011/02/12 15:38
- 名前: 綾愛 雪夜 (ID: teK4XYo.)
書院 由姫(ショイン ユメ)は自分の才能の無さを実感していた。
はっきり言ってこの程度の画力で漫画家になろうなどと思う事は無謀だった。「小さいころの夢は、未来の自分を大きくする」などとほざいているのもいるがそんな程度で漫画家になどなれない。なれるはずがない。
ユメの母は、昔漫画家だった。ユメは母に憧れて漫画家になろうと決意したのだが、一つ大きくて一番大切な漫画家になるための何かが抜けていた。ユメは漫画、いやイラストが全くと言っていいほど描けないのだ。画力は幼稚園時代から進化せず止まったまま。ましてや漫画なんてノートの端っこに少し書いた事が有るだけだった。
「うーん。どうしよう…。」
悩んでいてもしょうがない。とりあえずユメは、パソコンで「イラストを上手く描くにはどうしたらいいか」調べてみた。描き方こそは載っていたがテクニックは載っていない。調べる事1時間。本で調べた方が早かったのではないかと後悔しつつも、ユメは399件目に到達した、ここまで来るともう、「どうしたらいいか」でヒットしているものしかなくなってくる。
「もうやめよっかな…。」
そう思いつつも399件目をクリックした。クリックした先のサイト名は「小説家になるにはどうしたらいいか」だった。ヒットした意味が分かる。そのサイトには、沢山の人が小説を書き投稿し互いで評価し合っているサイトだった。
「小説…か。」
興味本位で、頭にあったストーリーを夢中で打っていき送信した。すると、瞬時に沢山のコメントが付いた。
『こんな作品は読んだ事が有りません。すごいですね(^v^)』
『内容が深くてびっくりしました!』
ユメは思わず泣きそうになった。自分の描いた小説が沢山の人から評価してもらっている!うれし涙だった。
それからユメは本格的に小説家を目指そうと決意し、沢山の雑誌に応募した。漫画家になりたいと思っていたときから、ストーリーを沢山考えていたからこそ成せる事だった。
後にユメは、大人気の小説家になった訳だがデビューしたときにコメントでこう書いていた。
『399件目で掴んだ夢です!頑張っていきます!!』
第1章早いけど「完」
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