コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- ようこそ!凪荘へ!
- 日時: 2011/03/30 14:12
- 名前: エア♯air (ID: nr6SQxhq)
とある町、とある一角に立つ小さなアパート、凪荘。
そこには個性豊かな住民達が集う。
笑いあり?友情あり?青春あり?恋あり?!?!
毎回落ち有りのショートショートストーリーでお送りします、凪荘物語、見てやってください!はじまりますっ!
〜登場人物と設定〜
入居者共。
高代 実 高1。主人公。一人暮らしは初めて!
長谷川 瑠羽架 高2。おっとりしたお姉さん系。
吉良 燐 高2。しっかり者の頼れる頑張り屋さん。
仙石 刃矢 高3。よく懐く(?)、抱きつき魔。
入谷 翔 高1。おとなしい。実のクラスメイト。
剣 流斗 高3。現在留学中の管理責任者。
東さん 20歳。 何かと助けてくれるお兄さん。代理管理責任者。
安倉さん 23歳。 東さんのルームメイト。
三波 春恵 69歳。凪荘の大家さん。優しいおばあちゃん。
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- プロローグ〜ようこそ!凪荘へ!〜 ( No.1 )
- 日時: 2011/03/30 07:52
- 名前: エア♯air (ID: nr6SQxhq)
プロローグ〜そうこそ!凪荘へ!〜
晴れた日。
真っ青な空の下。
春の新鮮な空気を肺にいっぱい取り込んで、深呼吸、深呼吸。
清清しい!って、その一言に限る。
ベランダで見るこの風景も、結構見慣れたところもあるけど、何度見ても気持ちいいな。
かちゃり。不意にドアが開く。
見知った二人組は、そのまま部屋の中に入ってくる。
「おはよぉっす!るうちゃーん!」
「おはようございまーす、瑠羽架ちゃん。」
あ、はや先輩と東さんだ。
いつもの面々が集う、ここ「凪荘」は、高校生に大人気。格安、しかも高等学校と音楽大学にかなり近いということで知る人ぞ知る部屋が取り合いになってしまうほどの超人気アパート。
私、長谷川 瑠羽架は203号室在住の高校2年生。
「ねぇねぇ、るうちゃん、来るよ!来るんだよ!来ちゃうんだよ!大ニュース!!」
声を荒げるこの人は、仙石 刃矢先輩。高校3年生の元気っこさん。202号室在住。
「何が来るか主語が抜けてますよ、刃矢ちゃん」
突込みが上手なメガネをかけたこの優しそうなお兄さんは東さん。20歳。201号室在住。
「それで東さん、誰が来るんですか?もしかして凪荘に新人さんが来るとかですか?」
東さんも少し興奮気味で喋ってる。
「そうなんですよ、新入りの子が!しかもごぐげふぁ」
な、なにっ!?
しゃべっている途中で東さんの頬に鉄拳制裁。
「私に言わせてよぉ!東さん!」
「それってなんのいみが・・・」
「それでね!しょれでね!るうちゃん!新しい子が来りゅんだって!」
すごく嬉しそうに言う先輩。
「さっき東さんから聞きましたよ、そして一文に2回も噛まないでくださいね、先輩。」
「むぅ」
「いたいいたいいたいいたいいたいさっき殴ったとこつねらないで刃矢ちゃん!僕がいったい何をしたっていうんだ!」
あーかわいそう。見る見るうちに頬に赤い跡がついていく。
「そろそろ止めてあげましょうよ先輩、見てるこっちが痛くなっちゃいます。」
「ああああああああああああああ!」
はや先輩が何か見つけたらしく、私の言葉を華麗にスルーして獲物を捕らえた鷹のような目でベランダから凪荘の門を見下ろす。
「どうしたんですか、先輩?」
「あのこ!あのこ!あのこだってきっと!そうだよ!」
「あー、ホントだ。きっとあの子が新入りの子ですね!」
私と先輩のテンションは、どんどん上がっていく。
眼下には一人の女の子、門の前できょろきょろと周りを見わたしている。
新入りの子!
ついに私もこのアパートで先輩になれるのかぁ!
楽しみ!どんな子なんだろ!
「あの、刃矢ちゃん、そろそろ頬っぺたつねってるの離してくれない・・・?」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「ここが凪荘かあ。蒼い屋根、真っ白な壁、間違いない!」
やっとついた・・・!
ここから私の新生活がスタートするんだ・・・!
一人暮らしって、不安もあるけど、期待もその分大きいの!
上を見上げたら、二回のベランダから居住者さんらしき人3人が手を振ってくれた。みんな優しそう、よかったぁ。
思い切って叫んでみた。第一印象、好く映ってるといいな。
「わ、わたし、高代 実です!これからよろしくお願いしますっ!」
始まりの第一声は、快晴に響く。高らかに高らかに。
何かが始まる音を、私は心の耳でしっかりと聞き取っていた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
次回予定、「第1話〜ようこそ!新人さん!〜」
「第2話〜楽しい凪荘の仲間達!〜」
「第3話〜ラングドシャはお好き?〜」
- 第1話〜ようこそ!新人さん!〜 ( No.2 )
- 日時: 2011/03/30 13:30
- 名前: エア♯air (ID: nr6SQxhq)
- 参照: http://ameblo.jp/takumaea/
第1話〜ようこそ!新人さん!〜
とてとてとてとて。なにやらさっき上のベランダから覗いてた人たちが騒がしい。
「いっそげー!新入りさんお迎えの準備だーっ!」
「待ってくださいよはや先輩ー!」
「刃矢ちゃん瑠羽架ちゃん、焦ったらこけますよー!」
だだだだだだだだ。
すさまじい音をたててさっきの三人がベランダから続く階段から降りてくる。
「っとぉぉぉぉぉぉ?!」
ぐてんぐわんごろん。すさまじい音が響き渡った。
あ、こけた。先頭の女の人が盛大に階段から転げ落ちた。
「いわんこっちゃない・・・。」
「ってててて。」
されどすぐに復活して、なんか物凄いスピードで3人がこちらに向かって走ってくる。
「おーい!新人さん!」
そのうちさっきこけた人がこちらにやってきて、ぜぇはぁ言いながら何か言っている。
続いて二人もやってきた。
少し落ち着いてから、先頭の女の人が声を張り上げた。
「おし!皆で同時に言うよ!・・・せーの!」
「凪荘へようこそ!」
「ようこそ凪荘へ」
「ようこそ!新人さん!」
あ・・・。
もの凄い微妙な沈黙・・・。
と、とりあえず突っ込んでおこう。
「・・・あのー、せめて何を言うか決めてからはもってください」
「だよねー」
「新人さんに突っ込まれちゃいましたね」
「あはは・・・先輩は後先考えないんだから。もうちょっと考えて行動してください」
いや、まさかここまで明るい人たちだとは考えてもみなかった。
まあ、楽しいことに越したことは無いとおもうけど。
「あのー」
「何?新人さん。」
「一応、実っていう名前が・・・」
「あー。そういえばなんか叫んでたねぇ。たかしろみのりさん?だっけ?」
「そ、そうです。」
「んじゃ、よろしく!みのりん♪」
「み、みのりん??」
突然呼ばれたものだからびっくりしたけど、親しくなれたかと思うと、自然と嬉しくなって顔が紅潮した。
隣にいた、おっとりした大人びた女の人がすぐさま反論する。
「はや先輩、初対面でそれは無いと思いますよ?」
「そっか?じゃぁ、みのむし!」
「い、いや、そういう問題じゃないとおもいます、刃矢ちゃん・・・。」
後ろにいる男の人も悲痛な顔でつっこんでる。ふふ。なんか楽しくなってきた。
「いえ、かまいません。私、結構気に入りました♪」
刃矢ちゃん、はや先輩と呼ばれた人が嬉しそうにこう言った。
「わーった!やっぱり私のネーミングセンスはピカイチだよねっ!みのむし!」
そうすると、間髪いれずに私と残りの二人が、
「「「いえ、みのりんで。」」」
シンクロした・・・。
こうして私こと「高代 実」の新生活はやっとスタートラインに入ったのです。
次回予定、「第2話〜楽しい凪荘の仲間達!〜」
「第3話〜ラングドシャはお好き?〜」
「第4話〜キラリン☆流星のように!〜」
- 第2話〜楽しい凪荘の仲間達!〜 ( No.3 )
- 日時: 2011/03/30 23:32
- 名前: エア ◆y43pIoOHKo (ID: nr6SQxhq)
- 参照: http://ameblo.jp/takumaea/
第2話〜楽しい凪荘の仲間達!〜
カナダ、とある家の居間にて————
日本の学生というのは、とても素晴らしい。
「Well,they are very funny!!Nagiso is very funny!!!」
(それで、あいつらはとても面白いんです!凪荘は、とても面白い!)
テーブルを挟んで彼と話しているが、ここまで日本にいた頃のことを生き生きと語れるというのは、きっと日本での生活に青春を大いに謳歌していたに違いない。
「You are want see to them,dont you?」
(君は、彼らに会いたいんだね?)
「Hahaha!I am not very because Im liker you and Canada than them.」
(ははは!そんなことないですよ。だって僕は彼らよりスティーブンさんのほうが好きですよ)
「Nagiso sounds very intarsting.」
(凪荘はとてもおもしろそうだね)
「There has very fanny people!」
(そうです!そこにはとても愉快な奴等がいるんですよ!)
とくに、この「剣 流斗」という少年。
彼は特に素晴らしい。
未来を見据えた瞳は、故郷のことを思い返し、語るたびにきらきらと輝いている。
カナダの学生も、実にこう有ってほしいものだ。
青春、素晴らしい。
「Um….」
(・・・)
「??Steven??」
(スティーブンさん?どうしました?)
「You are great!!」
(君は凄いよ、流斗君!)
「Um……Why??」
(は、はい?)
彼の帰るべきところ、凪荘と言ったか。
実に面白い人が集まる場所に違いない。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
日本、とあるアパートにて———
出迎えてくれた瑠羽架先輩、刃矢先輩、東さんに先導されて101号室へ。
「たぶん、皆集まってると思うよー?おーい!キラリン〜?安倉さーん?いる〜?」
刃矢先輩がおそらくこの部屋の居住者らしき人の名前を呼びながら、やり過ぎではないかというぐらいドアをノックしている。
そうすると、中から出てきたのは。。。
「なんですかぁ、刃矢先輩。もう安倉さんは中でまってますよー。で、その新入りってどいつですか?」
「えっと、この子なんだけどー」
あ、え、ちょ、まだ心の準備が・・・。
刃矢先輩に押されて101号室の中から出てきた人の前に立たされ、あたふたしていると、
「んまぁ、とりあえず入ってくれる?落ち着かないかもしれないけどさ」
「は、はい」
キラリンと呼ばれた人は笑顔で出迎えてくれた。
結構優しくてしっかりした人みたい。
部屋の中では髪を後ろで結んだポニーテールの女の人が整った正座で待っていた。
とりあえず私を含め、4人は101号室のテーブルをぐるっと囲むように座った。
そうすると、さっき出迎えてくれたキラリンとかいう人が切り出した。
「ってぇことでー。新人さんのために自己紹介はじめてみようかと思います。んじゃ、るうから右回りにどうぞ。」
「あ、えっと。203号室に住んでます、長谷川 瑠羽架です♪高校2年生やってます。困ったことがあったらいつでもいってね、実ちゃん」
「次は僕ですね。えっと、僕は東って言います。201号室に住んでます。東さんって気軽に呼んでくださいね。」
「あ、私? 私は安倉っていうの。私と東は大学生だから、わからないことがあったら先輩としていつでも答えてあげるからー。東のルームメイトやってます。いつでも遊びに着てねー!」
安倉さんは、結構サバサバした人みたい。
「んーと、わたしはぁ、仙石 刃矢っていうの〜。高3だよー。これからよろしくねーん。いつでも遊びに行っちゃうからー」
「えっと、私は 吉良 燐。るうかと同じクラスなんだ。リンって呼んでね。」
「ちがうでしょー。キラリンでしょー」
「キラリン先輩・・・?」
「んもー!刃矢先輩が変なこと吹き込むから!」
「てへへ」
「んじゃ、最後に私ですね。今日からここにお世話になります、102号室に住む予定の高代 実です。たぶん、瑠羽架先輩達とは高校も一緒だと思うので、そちらでもよろしくお願いします。一人暮らしも初めてで、いろいろと不安ですが、凪荘にこれてとても嬉しいです」
「最初はなれないかもしれないけどいつでも頼っていいのよー」
「ありがとう御座います、瑠羽架先輩」
「あ、そだ、なにかあったら東さんに言うんだよ、高代。」
「え、何でですか、キラリン先輩?」
「キラリンって…。えっと、東さんは管理責任者代理だから。このアパートって大家さんがおばあちゃんなんだ。それで負担をかけないように責任者をつくったってわけ」
「でも、代理って?他に誰かいるんですか、東さん?」
「えっと、もう一人、男の子がいるんですよ。刃矢ちゃんと同い年ぐらいだったかな?流斗っていう子なんだけど。」
「なんでいないんですか?」
「えっと、カナダにいるんですよ、今。」
「カ、カナダ?!」
「留学ですよ。っていっても、短期間だからホームステイみたいなものですね。」
「りゅ、留学?!?!」
「ははは、流斗君はいろいろと凄い子ですよー」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
カナダ、スティーブン家にて———
「へっくし!」
ん、俺、風邪でもひいたかな?
早めに寝よ。
その日は、少し早めに寝ることにした。
「Good night Steven.」
(おやすみなさい、スティーブンさん)
「Good night Ruto.」
(おやすみ、ると君)
次回予定 「第3話〜ラングドシャはお好き?〜」
「第4話〜キラリン☆流星のように!〜」
「第5話〜ハグしてくれないと、食べちゃうぞ!〜」
- 第3話上〜ラングドシャはお好き?〜 ( No.4 )
- 日時: 2011/04/03 15:34
- 名前: エア ◆y43pIoOHKo (ID: nr6SQxhq)
- 参照: http://ameblo.jp/takumaea/
「あぁぁぁぁ」
思わず声があぁぁぁ。
自室に入って周りを見わたすとダンボールの山。まだ片付けてなかった!
ここに来てからずっと自己紹介やら談笑やらで結構時間をつかったからかなぁ。
もう20時…。
「と、とりあえず、洗面用具とお布団だしておこっと」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
22時。
今日はもの凄い景観の部屋で寝ることになった・・・。
結構怖い。
ダンボールが別のものに見えてきそう。
ねよ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
翌日3月31日
がちゃり。
ドアの開く音で目が覚めた私。
「高代〜?おきてるー?もう9時だよ〜?」
「ひゃうぁ?!キラリン先輩?!」
「な、なによ。それにしてもまだ片付けてなかったの・・・。」
「す、すいません」
「別に謝る事じゃないって」
じ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
・・・。
「な、なな、そんなに見つめないでよ」
じ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「なんなの高代・・・?」
じ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「わ、わかったから!!片付け手伝えばいいんでしょ?!」
「やったぁ!先輩優しいです!」
それから3時間ぐらい経ったと思う。
瑠羽架先輩がやってきた。
扉越しに瑠羽架先輩特有のふわふわした気配がする。
「実りちゃん〜?いる〜?」
「いますよー。キラリン先輩も一緒です〜」
「はいるわねー」
「あ、ちょ、るう!今は駄目!」
そんなキラリン先輩の警告を無視して瑠羽架先輩は入ってくる。
がちゃり。
「・・・げほげほ」
「だから言ったのに!るうは入んないでって!」
「へ?瑠羽架先輩どうしていけないんですか?」
「るうは埃に人一倍弱いの!」
そういえばてきぱき動いているせいか、(ちゃんと仕事しているのはキラリン先輩だけだけど)結構埃が立ってるみたい。
「げっほげほ」
「だ、大丈夫?!」
「う、うん。りんちゃん、心配してくれるのね?ありがとう」
「・・・///」
結構先輩は辛そう。
「あー。結構てきぱきやってましたから。それなりに誇り立っちゃってますね。窓は開けてるんですけど〜」
「あんたはサボってたでしょ!高代!」
ムキーという効果音がキラリン先輩の頭上に見えた気がした。
「あはは。掃除得意じゃないんです」
「そうだ!私も手伝うわ、実ちゃん!」
「いいんですか?大丈夫ですか?」
「別に私はかまわないわ。マスクもってくるし」
そうすると、何かごそごそと持参したバッグをあさる瑠羽架先輩。
「あったあった。はい、さしいれー。ラングドシャよぉ。」
「わー!ありがとうございます、先輩!」
「仕方ないわね。るうが差し入れもって来てくれたんなら休憩しましょうか」
「やったぁ!たまの休憩も必要ですよね!」
「あんたは常に休憩してる気がするんだけど?」
「すいません」
ちゃくちゃくと家具が増えていく102号室の片隅で、私達はお菓子をほおばっていた。
後にこのラングドシャが悲劇を生むということも知らずに…。
次回予定「第3話下〜ラングドシャはお好き?〜」
「第4話〜キラリン☆流星のように!〜」
「第5話〜ハグしてくれないと、食べちゃうぞ!〜」
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