コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 平凡少女の非平凡な生活。 オリキャラ募集中!
- 日時: 2011/05/26 20:00
- 名前: 朔良 ◆D0A7OQqR9g (ID: 2Sdxx4yv)
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私、——七瀬 凛——は、平凡な女子高生なのだ。
黒くて長い髪を一つに結んで、制服だってスカートをちょっと短くするとか、第一ボタンを開けるくらいだ。
化粧だって無香料無色の薬用リップを毎日欠かさず塗るくらいだし、ツ目だって何だって、着飾るようなことはしていない。それにちょっとしたアクセサリーだって友達とお揃いのものを1個、2個しかしていなかった。とにかく、私は何処にでもいるような普通の女子高生なのだ。
何故そこまでして平凡に拘るかと言うと、それにも理由があった。
私は中学生の頃、虐められていたのだ。
あの頃の私は黒い髪を結びもせず、何時もたらして、前髪だってのびっぱなしのものを横流しにしていた。それに、日焼けしたら肌が赤くなる体質だったから日焼け止めを兎に角塗りたくったせいで夏だって肌は白かった。
そのせいでついたあだ名は「貞子」とか「幽霊」だとか、霊的なものが多かった。
友達なんてまるでいなくて、何時もじめじめした教室の端で、本を読んでいた。兎に角地味だった。取り柄と言えば、何時も勉強に関しては学年首位だったことくらいだ。
勿論、そんな人は虐められると世間では相場に決まっている。
机に落書きされたし、上履きはトイレの水に浸されたし、何度も殴られたし蹴られた。
だから、私は高校に入学して、とにかく平和に、平凡に生きようと思ったのだ。黒い髪だって20センチ切ったし前髪だって切りそろえた。何時も笑うようにしたし、勉強だってあまりしないようにして、首位から普通の順位に落としたりした。目立っては、駄目なのだから。
それほどまでしなくては、私は「虐め」から抜け出せなかったのだ。
そして私は、平凡な高校生になったのだ。
今日私は屋上で一人、ポツンとお弁当を食べていた。
友達のしーちゃん——岡田 志穂——と食べる予定だったが、委員会が入ったと断られたのだ。そして仕方なく私は1人で食べる事になった。
他の人を誘おうと思えば誘えるのだが、周りの人たちはもう楽しく話しながら食べていて、私が入れるような空気では無かったのだ。それで屋上に来たわけだが、今日は生憎天気が怪しく今にも雨が降るといわんばかりの沢山の雲が空一面に見えるわけで誰もいない。
「雨、降ればいいのに……」
ぽつりと独り言をつぶやくと、最後の卵焼きを口に入れる。
あ、甘い。お砂糖はいれないでっていったのにな。
とぼんやりと考える。甘い甘い卵焼きのひと欠片を、ごくりと飲み込んでお弁当の蓋を閉める。
かちゃり、と音がして、其れと同時に鼻の頭に冷たい何かがあたる。
吃驚して咄嗟に鼻の頭を触ると、しっとりと濡れていた。
ああ、雨が降った。
ぼんやりとした頭でそう考えて、降り始めた冷たい其れをただ受け止めた。
梅雨が、始まる。
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- Re: 平凡少女の非平凡な生活。 オリキャラ募集中! ( No.9 )
- 日時: 2011/05/28 16:36
- 名前: 朔良 ◆D0A7OQqR9g (ID: 2Sdxx4yv)
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悠里さま。
私も二次小説(紙ほか)でやってますよ!
「ONEPIECE −海姫−」をやってます!
かけもちですねすみませぬ←
姉御ー——!←
姉きゃら大好物ですはい
男みたいな人とか親近感わきまs((
咲乃ちゃんよろしくねー!
ありがとうございました
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- Re: 平凡少女の非平凡な生活。 オリキャラ募集中! ( No.10 )
- 日時: 2011/05/28 17:02
- 名前: 朔良 ◆D0A7OQqR9g (ID: 2Sdxx4yv)
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鈴宮千尋鈴宮千尋鈴宮千尋……
私は屋上のあの事件から、ずっと心の奥で何かが引っ掛かっていた。名前を知っているのに、思い出せない。知っているのだ。まるで小骨がのどに引っ掛かったようなもどかしい感じを、私は味わっていた。
「鈴宮千尋鈴宮千尋……」
「なーにいってんの?凛」
「んん、しーちゃん。」
私の目の前に、しーちゃんが顔を出す。相変わらず可愛い。しーちゃんは可愛い子ランキングで何時も10位以内に入るくらいの可愛さなのだ。焦げ茶色のふわふわの髪はポニーテールにされていて、ぱっちりと綺麗な二重の瞳と形のよい、桃色の唇。なめらかなその肌はまるで陶器のよう。一緒に歩いていたら、自分が惨めに思えてくるみたいだ。
「ほーら、変な顔してないで話しなさいよ。何言ってたの?」
「んー……。・・しーちゃん鈴宮千尋って、知ってる?」
「ええっ!?鈴宮さんの事知らないの!?」
「ん。知ってるような気がするけど、思い出せなくて。」
しーちゃんが大きい瞳を更に大きく丸めて、私を暫く見つめる。そして、心を落ち着かせてからしーちゃんはゆっくりと口を開いた。
「……呆れた。鈴宮さんは、この学校の生徒会長じゃない。しかも家は超お金持ちなんだって!」
「…………そんなにすごいの?鈴宮千尋。……確かにイケメンだけど」
「あんた本当に世間知らず。ね、そう思わない?春ちゃんと咲乃ちゃん!」
しーちゃんが後ろを振り向いて、はるちゃん——風月 春——と、
咲乃ちゃん——東雲 咲乃——を呼ぶ。2人はポテトチップスを食べていたらしく、その袋をもってこちらを振り向く。
「え、……すみません、聞いてませんでした」
「急に話振られてもあたしにはわかんねーよ?」
2人とも、私としーちゃんの親友だ。はるちゃんは何時も無表情だけど、私達の前では笑ってくれたりする。其れが嬉しいんだ。其れになんといっても可愛いし、優しいし……まさに女の鑑だと思う。咲乃ちゃんは姉御肌で、ちょっと男っぽいとこもあるし、近寄りがたいけど、本当はすごくいい人なんだ。
「あのね、凛ったら鈴宮さん知らなかったの!」
「え、そうなんですか?凛さんたら馬鹿ですねー。」
「ちょ、はるちゃん酷い。」
そう言うと、続けて咲乃ちゃんも言う。
「は?てか鈴宮って誰?」
「あ、此処にも馬鹿発見です。」
4人で、笑う。
てゆーか鈴宮さんてそんなに有名人だったんだ。
. 春ちゃんと咲乃さん使わせていただきました!
ヴィオラさん悠里さん、ありがとうございました!
すみません、私が使ったら折角の素敵キャラが
大変な事に←
- Re: 平凡少女の非平凡な生活。 オリキャラ募集中! ( No.11 )
- 日時: 2011/05/29 20:51
- 名前: 仔狗 ◆tZ.06F0pSY (ID: WEsxdsuS)
良質文章御馳走様でした←
相変わらずの文章に惚れる私ですw
参考にさせてもらってますっ(`・ω・´)
更新頑張ってくださいね!また時間があれば来ます(←来るなしw
- Re: 平凡少女の非平凡な生活。 オリキャラ募集中! ( No.12 )
- 日時: 2011/05/29 20:25
- 名前: 悠里 (ID: 8hgpVngW)
私のイメージピッタリの桜乃をありがとうございました!!
ふーむ。神文ですね。とっても面白いです×100
更新ファイトです!がんばれ〜!
- Re: 平凡少女の非平凡な生活。 オリキャラ募集中! ( No.13 )
- 日時: 2011/06/18 09:04
- 名前: 朔良 ◆D0A7OQqR9g (ID: 2Sdxx4yv)
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放課後。
真っ赤に染まった空が私の肌を目を髪を染めていく。私は、図書委員だから、図書室で本の整理をしていた。今は6時。もうすぐ図書室が閉まる時間だと思って、図書室に備え付けてある小さなマイクに向かってしゃべった。
「6時になりましたのですみやかにお帰り下さい。もう一度繰り返します。6時になりましたので、すみやかに——」
放送し終えると、あちこちからがたがたと椅子から立つ音が聞こえてくる。これからは私の時間だ。図書委員は7時まで本貸出表の整理、本の状況などを見なければならない。
面倒くさいなあ、と溜息をついた。
「……図書委員になんてならなきゃよかった。」
サボろうかなあ。
どうせ、籤引きで負けて図書委員になったのだ。帰って、怒られたら責任逃れをしてやろう。あの先生が悪いのだから。
私はやる気がないというのに。
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