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生きている意味2 〜蛍の命〜
日時: 2011/10/02 13:44
名前: Yuki (ID: ySP8nr/s)

目次  蛍の命目次・・・・・・>>32

プロローグ・・・・・・>>0

後悔の渦・・・・・・>>2

あの人・・・・・・>>4

好きな人・・・・・・>>5

隠し事・・・・・・>>6

疑問・・・・・・>>7

確信・・・・・・>>8

平成22年 7月 16日 今日・・・・・・>>9

未来は、変わるから・・・・・・>>10

最終話 生きている意味・・・・・・>>11

あとがき・・・・・・>>12

ーSide Raitoー・・・・・・>>13

ーSide Yukiー・・・・・・>>18

番外編 いつか二人で・・・・・・>>25

番外編 お兄ちゃんとお姉ちゃん・・・・・・>>28

番外編 10年後・・・・・・>>29

あとのあとがき・・・・・・>>30

コメント&コメント返し

咲世革 未澪 様・・・・・・>>1=>>3

カノン 様・・・・・・>>14=>>15

あゆ 様・・・・・・>>16=>>17

愛利 様・・・・・・>>19=>>20

春香 様・・・・・・>>21=>>22

NAO 様・・・・・・>>23=>>24

雅 様・・・・・・>>26=>>27




プロローグ
ーーーーーーーーーーーーーーーーー

『生きている意味』って何だろう

『意味』なんてないのかもしれない

私は、『生きてる』んじゃなくて『生かされてる』んだと思う時がある

辛い思いを隠し切れず、聞いてみる時がある

『生きている意味』って何だろうー…

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Re: 生きている意味2 〜蛍の命〜 ( No.35 )
日時: 2011/10/02 13:38
名前: Yuki (ID: ySP8nr/s)

出会い
ーーーーーーーーーーーーーーーーー

「ん? あんた誰?」

しばらくして私に気付いた男の子がそう言った。

誰? って言われても、答えに困る……

私が答えないのを不思議に思ったのか、その男の子は

「ここに入院してる人?」

って聞いてきた。

「うん」

私は、それだけ答えると目線を上に向けた

青い空に白い雲

懐かしい匂いと共によみがえる懐かしい思い出

丁度私が入院した時期も今日みたいな日だった

今日みたいな空だった……

「なぁ、隣座っていい?」

いきなり男の子がそう聞いてきた。

「えっ!? 何で?」

「何でって……、 ベンチ一つしかねぇーし……」

あっ そうか……

「いいよ」

私が“いいよ”って言うのは、おかしいのかな?

皆のベンチだし……

そんな事を思っていると、男の子は私の横に腰かけた。

私は、ボーッと空を見上げる

飛行機雲が真っ直ぐにのびている

青い空には白い雲……

何度この言葉を呟いただろう……

当たり前の事が不思議に思う

由紀ちゃんには私から謝らないといけないのか……

まぁ 由紀ちゃんが謝る理由なんてないけどねー……

「空好きなの?」

空に見とれて男の子の存在を忘れていた私は、その言葉に驚いた

「えっ!?」

「いや……、 空ばっか見てるから、空好きなのかなぁー って……」

そう言いながら男の子は空を指差す

「うん」

空、好きなのかな……

よくわからない

けど……

気付いたら見上げてる……

「俺も、俺も空好きなんだ」

そう言って笑う男の子

その笑顔になぜか惹かれる

「あっ 名前なんていうの?」

「名前? 蛍、峰川 蛍」

「蛍かぁー……、俺は、青井 天」

あおいそら

私の頭に響く名前

って…… ん?

あおい そら 

あおいそら

青い空……

「青い空って……」

私の言葉に頬を膨らませながら男の子は怒った感じで

「気にしてるんだからなー」

って言った

「いや、素敵な名前じゃん……」

誰かをほめたのなんて初めてかもしれない……

私の言葉に男の子は照れながら

「ありがとな」

って言ってくれた

Re: 生きている意味2 〜蛍の命〜 ( No.36 )
日時: 2011/10/02 14:08
名前: Yuki (ID: ySP8nr/s)

友達
ーーーーーーーーーーーーーーーーー

「えっ!? マジで俺と同じ12なの?」

「そっちこそ私とタメだったんだ」

私達は驚いた顔でお互いを見つめた

「「子供だと思った〜」」

ってオイ!!

ハモルとこじゃないし!!

「だって背低いし!!」

「お前だってそうだろ!!」

「何cm?」

「お前は?」

「149」

「よっしゃ 勝った!! 150cm!!」

うっわ 1cmしか変わらねぇ〜

「に、しても」

「「子供っぽいなー(笑)」」

だから、ハモルとこじゃないって!!

「って言われても、病室にずっと居たらさー、友達もできないし」

「あー、普通の12歳ってどんなのかわかんねぇーよなぁー(笑)」

「うんうん」

私は、そんな嫌な会話を通して心をひらくようになった

「じゃあさー、 俺ら今日から友達な!!」

ー俺ら今日から友達なー

その言葉が私を嬉しくする

初めて言われた

『友達』 って

幼稚園の頃は自然に友達になってて

友達になろって言われた事も言った事もない

小学校も中学校も行った事ないから友達はいない

由紀ちゃんはただの幼馴染み、家が隣ってだけ……、友達じゃない……

そんな感じで私には友達って言える存在が居なかったんだ

「じゃあ、明日も会おうな!!」

そう言うとその子は「診察の時間だから」っと言って帰って行った。


Re: 生きている意味2 〜蛍の命〜 ( No.37 )
日時: 2011/10/02 19:41
名前: Yuki (ID: ySP8nr/s)

由紀ちゃん
ーーーーーーーーーーーーーーーーー

「蛍ちゃん、最近楽しそうだね」

お見舞いに来てくれた由紀ちゃんがそう言った。

「えっ!? そうかな……」

思い当たる事は、なくもない……

「何かあったの?」

花瓶に新しい花を飾りながらそう言う。

今日持ってきたのはコスモス

この季節にはちょっと早い位

「コスモス……、咲いてたの?」

「えっ? あぁ、家の庭にね、まだあんまり咲いてなかったんだけど……」

そう言うと由紀ちゃんは、笑顔で

「早く蛍ちゃんに見せてあげたくて」

っと言った。

「……、あのね、由紀ちゃん」

「何ぃー?」

「私、“友達”ができた」

私の言葉に、由紀ちゃんが首をかしげる

「友達?」

「うん」

由紀ちゃんは視線を下に向けて

「そうなんだ」

って呟いた。

何となく元気がなかった

「じゃあ、また来るね」

「うん、バイバイ」

私は、由紀ちゃんに手を振った

「バイバイ」

由紀ちゃんが力なく呟いた。

Re: 生きている意味2 〜蛍の命〜 ( No.38 )
日時: 2011/10/07 21:54
名前: Yuki (ID: ySP8nr/s)

存在
ーーーーーーーーーーーーーーーーー

由紀ちゃんが置いていったコスモスがゆれる

秋の風に……

秋には秋の風が吹くのは当たり前

春には春の風が

夏には夏の風が

冬には冬の風が

一年中吹いている。

この先ずっと

一年中の風を感じていたい

例え

この命がもうすぐ終わるとしても

私は、忘れない

そう思わせてくれた人がいるから

由紀ちゃん……

天……

ありがとう

______。
_________。

あれから天に会うことはなくなった

手術の準備が徐々に進み、屋上にはいかなくなったから。

きっと、あの屋上で天は私を待っている。

心配しているかもしれない

私の事を考えていてくれてるかもしれない

ずっと待っててくれる

そんな気がする。

天の存在は、私の中では大きかった

私の好きな空と同じ名前だから……?

違うよ

だって、私は

天に出会うまで、空をそこまで好きじゃなかった……。

天と同じ名前の空を好きになったんだ。

Re: 生きている意味2 〜蛍の命〜 ( No.39 )
日時: 2011/10/19 07:22
名前: Yuki (ID: ySP8nr/s)

ふ〜、ちょっと休憩を……

今思えば、結構書いてるカナΣ・Δ・
読んでくださった、皆様
コメントしてくださった、皆様
本当にありがとうございます*´▽°人°▽`*

これからも、続けていきたいと思います。

ちなみに……、
<蛍の命>に出てくる由紀ちゃんは、<生きている意味>に出てくる由紀ちゃんと同一人物です(*^∀^*)


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