コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 花畑に迷い込んだ蜜蜂
- 日時: 2011/07/31 22:46
- 名前: 麻緒 (ID: NSUxBWjR)
初めまして!
お越しいただき、本当に有難うございます
ばりばり初心者の麻緒です!
実はちょっと小説を書いたり、出来た小説をネット上に載せたり…という事はありました
やる気は十分にあります
注意事項としては…
・矛盾する点あり
・荒らしなどは無しでお願いします
などです…
私は即興で書く癖があるので、読み辛い点もあるかと思いますがご了承を
「花畑に迷い込んだ蜜蜂」はここ最近書こうと思っていた題材をぎゅっと集めています
舞台は女子高
でも、決してGLとかではないです
人物紹介・山田女子高等学校について:>>1
プロローグ:>>2
第1話(自分より美しい者):>>2-4
第2話(勝手にライバル):>>5-6
※“花畑に迷い込んだ蜜蜂”は完全にフィクションです^^
この物語に出てくる人物や学校・団体等は実在しませんのでご注意を☆
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- Re: 花畑に迷い込んだ蜜蜂 ( No.2 )
- 日時: 2011/07/30 23:39
- 名前: 麻緒 (ID: NSUxBWjR)
花畑に迷い込んだ蜜蜂はそれはそれは美しいドレスを着ていました。
美しく、気高い蜜蜂は、美しい花達を近寄るどころか素通り。
何故なら蜜蜂にはただ一つの事しか頭になかったのです…—。
【第1話:自分より美しい者】
私には欠点がない。葵は大きな鏡の前でポーズをとりながら思った。
文武両道でモデル並みに可愛い。有名な和服店で育ち、生まれながらに有名人。某俳優から婚約を頼まれるほどである。
言い忘れていたがここは学校である。
葵の通う学校は山田女子高等学校。有名なお嬢様学校。(本当は女が若干嫌いなのに、両親が無理矢理入れた。)
「葵ー。あんた、またやってんの?」
このボブヘアでちょっと森ガール的なのを目指している子は果耶。
葵の数少ない親友である。因みに葵を毒舌でいじるのが日課。
葵は振り向かず、鏡で果耶を確認する。
「果耶…。何から何まで間違えてる。私に声をかけるときはまず、『御機嫌よう』でしょ?」
変わらない態度に果耶は頭に鋭いチョップを入れ込む。
「ったぁ。」
「お前は馬鹿か。だぁれもお前のことなんか相手にしてねぇンだよ。おら、さっさと行くぞ。」
こうやって、果耶の男勝り度は葵の手により上昇していくのであった。
葵等のクラスはこの棟の3階にある。少し遠いがその道のりの間、他の女子生徒に自分の美貌をまき散らすことが好きなので葵は気にしていない
。
「あ、葵葵。今日超美人見たよ。葵よりも背が高くて、化粧乗りも良い。」
「そりゃ幻覚だよ。病気なんだよ。あたしより美人が居る訳ない。」
「いるよ!!ミスユニバースは葵より何百倍も美人じゃい!!」
声を荒げた途端、その場にいた生徒や教師がこちらを向いたので、果耶は一度大きく深呼吸をし、「如何されましたか?皆様」とお嬢様らしい対応をした。
果耶も一応お嬢様だ。マナーぐらいは守る。
周りの雰囲気が戻るとともに、葵は小さく笑い始める。
「葵…。」
「だってぇ。あんな風に怒ったら、どこでもこうなるわよ。気をつけてね、西園寺果耶さん。」
「どうでもいいだろ…。それより!その女の人。多分転校生だよ。ほら、先週から大騒ぎになってでしょ。でぶ広先生も言ってたやつ。」
まだ息が落ち着かない葵はため息のような曖昧な回答をした。
「美人だって噂あったけどね。まさか…。」
- Re: 花畑に迷い込んだ蜜蜂 ( No.3 )
- 日時: 2011/07/31 09:38
- 名前: 麻緒 (ID: NSUxBWjR)
葵は首をかしげる。
「まさかってどういう事?」
「…何でもない。気にしないで。」
さらに眉をひそめ、声を低くし言う。
「何でも無い事無いわ。言ってよ。」
「わっ怖。あれ〜?葵って自分以外の美人、興味無いんじゃなかったっけ?」
「そ…だけど…。」
ようやく落ち着いた葵の横で果耶は考え事をしていた。
それは他の何でも無く、転校生のことだ。
決してあり得ない事が行われている。果耶の頭の中はこんがらがっていた。
ようやく教室に入ると、派手目な女子が直ぐに葵に近寄ってきた。
雑誌を開き少し嫌味な顔を見せる。
「おーう葵〜。見てよ、これ。絶対葵より美人。」
「はぁ?んな女子この世に居る訳ないじゃん。ほら、口元歪んでる。」
葵は雑誌のモデルの口元を、綺麗に整えられた爪でさす。
女子等が不服そうな顔を見せると、葵は変わらないスピードで自分の席に向かった。
果耶は自分の席から身を乗り出し、葵に話しかける。
「葵、大丈夫なの?ほら、あいつらってやばいじゃん。この前も男関係で問題起こしてたし。」
「良いの。学校の恥って言われるよりましでしょ。」
葵は振り返り笑顔を見せると、小さい声で続けた。
「もうすぐ、下級クラスにでも行くでしょ…。」
下級クラスとは問題児が集まるクラスだ。
いくら、特待生で入ったとしても問題を起こせば、そのクラスに入る。
何故そんなクラスがあるかと言うと、近年生徒が減り、学校側も生徒数を減らしたくないが故に出来た。
葵も一度、入りかけた事がある。その経緯とこのひねくれた性格のおかげで、友達が少ないというわけだ。
「転校生も入らなければいいね。あそこは本当に…恥だよ。」
葵も、小さくうなずく。
- Re: 花畑に迷い込んだ蜜蜂 ( No.4 )
- 日時: 2011/07/31 14:26
- 名前: 麻緒 (ID: NSUxBWjR)
HR前、さっそく森松先生は切り出した。
葵のクラスの担任は女性だ。中でも人気な理由は熱心に指導してくれ、さらにおしゃれで可愛い。という何ともハートマークが着きそうな理由だ。
「HR前にごめんね。みんなも知ってるかと思うけど…。今日からこのクラスに入って来る子が居ます!九条さん、入って〜。」
合図とともに入ってきたのは背がとても高い美人。
生徒たちが騒ぐ。もちろん葵と果耶も。
「ねっ!言った通り。」
「くっ…。いや、あたしのが上だ。なんか、その…。」
「もう勘弁しな。葵。」
葵が半分認めたこの女性を先生は黒板に書く。
「く、じょ、う…。はいっ。九条有さんです!転勤で東京から来たそうです。」
一人の女の子が元気よさそうに手を挙げる。
ニュース部こと放送部の佐藤知世だ。
「はい!はい!!九条さん!東京ってどこに住んでたんですか!?有名人会った事ありますか!?」
「佐藤さん、座って。」
一斉に教室内に笑いが起こる。「やだーともよー」とか言ってる声も聞こえる。
知世が騒ぐのも無理はない。
いくら私立で県外から沢山生徒が来る、お嬢様学校だとしても首都圏からは程遠いここは福岡。
「じゃあ…九条さん。一言。佐藤さんの質問にも答えてあげて下さい。」
「あ…はい。」
有の声は少し低い。一度礼をして、顔を上げた時に香る髪のにおいは薔薇だ。
「今日から山田女子に入る、九条有です。えっと…東京では品川に住んでいました。有名人…というか、サッカーの日本代表選手には会った事があります。…あの…女子高は初めてなので、解らない事も沢山ありますが、よろしくお願いします。」
- Re: 花畑に迷い込んだ蜜蜂 ( No.5 )
- 日時: 2011/07/31 15:09
- 名前: 麻緒 (ID: NSUxBWjR)
【2話:勝手にライバル】
九条…有…。
葵の頭の中は完全に有でいっぱいだった。
勿論HRなど頭に入って居ない。
「葵〜。何してんの。行くよ。葵!」
平常心に戻ったのは果耶の声を聞いてからだ。
辺りを見回すと、もう誰も居ない。
「ほら。みんな第1体育館行ったよ。」
「え!!早く言ってよ〜。」
「さっきからずっと言ってました。」
小走りで体育館に行く。
まだ始まって居ないようだったので、二人は肩を下ろした。
「葵、どうせ九条さんのこと考えてたんでしょ。」
にやにやしながら果耶が言うので、葵は顔をそむけて、「別に」と答えた。
「…そういう果耶は?なんか、今朝、なんか言ってたじゃん。」
「う〜ん。まあ気にしてない事も…ないかな。」
重い目線に葵はまた首をかしげた。
終業式終了後…。
果耶は大きく体を伸ばした。
「っぬあ〜。校長話長い〜。」
葵も果耶も福岡県民では無い。葵は神奈川、果耶は愛知出身の為かスローペースで話す校長の話は苦手であった。
「果耶、それでも山田女子の生徒?しっかりと背筋のばして歩きなさいよ。」
「うるさいなぁ。私がこういう性格なの、知ってるでしょ?」
「ったく、濃い味好きの名古屋出身は違うわね。」
「葵…。それ以上いうと怒るぞ〜!」
果耶は葵を追いかける。葵は鼻で笑うながら逃げる。これは普通の光景であった。
「あ!葵。」
しばらく、走っていたため、葵は前を見ていなかった。
どっしりとした、男性の筋肉質の体にぶつかる。
葵は先生だと悟ったのか、すぐに起き上がり、制服を整え、姿勢よく構えた。
しかし、目の前にいたのは有だった。
- Re: 花畑に迷い込んだ蜜蜂 ( No.6 )
- 日時: 2011/07/31 22:45
- 名前: 麻緒 (ID: NSUxBWjR)
「九条、有!」
葵は驚きを隠せなかった。
体が意外にごついというのもあったが、何より、勝手にライバル(?)だと思っていた有に面と向かっているのだから。
有は驚きながらも笑顔を見せた。
「はい?」
相変わらずワントーンか、ツートーン位違う声にも耳を研ぎ澄ませながら、なかなか手ごわい相手だと考える。
ここ笑顔をみせるというのは、快く許しているに違いない。
私だったら、完全に罵っているだろう。葵は思った。
「あら、やだ。私ったら、人にぶつかるなんて。ごめんなさい。」
丁寧にお辞儀をする。
何故ならこんな化けの皮はがしてやると誓ったからである。
「葵ー。不運だね〜。まさか九条さんにあたるとわ。」
「あら、果耶さん。私にとっては幸運だったわよ。」
平然とお嬢様口調の葵に果耶は少々怒りがこみ上げる。
早歩きの為、怒って居る暇も無い。果耶は続けた。
「どうしてよ。フルネーム呼び捨てだったじゃない。あれは完全に敵意むき出し。」
「やだぁ。私がフルネームで呼び捨てにしたのは意味があるのよ。」
「どんな意味よ。」
「初対面で九条さんなんてむずがゆいじゃない。メンチを切ってあげたのよ。わざわざ私から。」
相変わらずの態度に果耶は怒るというよりは、呆れてくる。
人が少くなってきた、廊下で葵の首元に大きく平手打ちを入れる。
「いったぁ。よしてください、果耶さん。」
「お前いい加減にしろよ。なんだよその口調。へっぴり腰が!」
続けて、葵の口をこれでもかというくらいに横に伸ばす。
「敵意むき出し。あんなんじゃ、九条さんの方が断然美人よ!」
ようやく離してくれた、口はひりひりして痛い。というか、しびれている。
「どこがぁ。あんなの…。あ…そういえば…。」
葵は眉にしわを寄せる。
そういえば、ぶつかった時…。
「九条有の体、えらいごつごつしてたな。」
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