コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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ゴースト!!
日時: 2011/09/07 11:26
名前: るきみん (ID: JryR3G2V)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode=view&no=25126

↑同時進行『どこにでもありそうなありふれた日常。』

こんにちはこんばんはおはようございます! るきみんです!
いや〜小説を書いていたらこのお話が頭に浮かんで、でも今書いているもう片方の小説ではちょっと違うなと思い、掛け持ちしちゃおうと思います! 
えと、これからはちょっとこっちメインでいこうかなと思いますので、もう片方の小説を読んでくれている(そんな人いるのかな?)人はちょっとまっていてください。すみません。
登場人物紹介雑ですね、はい、すみません。で、でも・・・眠かったんですもん!
もっと物語が進んできたら直す予定です。


—————————————————

〜目次〜
前書き的な+プロローグ
>>1 >>2
登場物物紹介
>>3
第一話『神隠し? さらわれた人を救い出せ!』
>>4 >>5

—————————————————
〜お客様〜

ナッシング!

————————————————
   〜お知らせ〜
・9/5 第一話その1を修正しました。
・9/7 委員長の名前を変えました。すみません。

Page:1



Re: ゴースト!! ( No.1 )
日時: 2011/08/29 21:20
名前: るきみん (ID: JryR3G2V)


小説の前書き? 入り? みたいなもの。


みんな、テストの前日とかに、いきなり部屋の掃除をしたくなったりしたこととかない? それでテストで赤点取っちゃったり。俺にとってはよくあることだったな。
そういうことって、気分のリフレッシュって言えば聞こえはいいけど、裏を返せばただの現実逃避なんだよね。
結局なにがいいたいかと言うと・・・・・・あのときも、部屋の掃除程度にしておけばよかったかなーなんてことを、ちょっと考えたりしてみたりしたいからだよ。そう、あの、俺の人生の中で、間違いなく一番エキサイティングな、一夏の物語を———

Re: ゴースト!! ( No.2 )
日時: 2011/09/02 18:36
名前: るきみん (ID: JryR3G2V)


         プロローグ

「お、おい・・・もう帰ろうぜ・・・」
「なんだよ、びびってんのか?」
7月の初め、初夏の始まりに、二人の少年が夜の森を歩いていた。一人は背が高く、もう一人は背の低い少年だ。
「べ、別にビビッてないけど・・・」
ビビリと言われた背の低いほうの少年は、多少の不満を顔に浮かべながら、答える。
「でも・・・ほんとに出るらしいぞ・・・」
「な、何が・・・?」
背の高いほうの少年は、たっぷりと溜めて、思い切り叫ぶ。
「幽霊だよぉ!」
「ひぃ!」
バサバサ、と、木に止まっていたであろうカラスらしき鳥が、少年たちの声に驚き、飛び立っていく。
「なーんてな! びっくりしただろ?」
カッカッカ、と特徴的な笑い方をしながら、背の高い少年は背の低い少年の頭を叩く。
「べ、べつにお化けとか信じないし! 今のはお前の声が大きかったから思わず叫んだだけだ!」
そう言いながら、頭を叩いている手をどける。

ザザァ・・・ザザァ・・・
そのとき、風もないのに気が揺れ始める。まるで、侵入者を拒むように、もしくは、歓迎するように・・・
「だいたい、テストも近いってのにこんなことしてていいのかよ?」
「ああ〜? 別にいいんじゃね?」
「お前は頭良いからいいけど、俺は勉強しなきゃやばいんだぞ・・・」
しかし、少年たちは会話に夢中で気が付かない。
ザザァ・・・!
「お、おい・・・なんかおかしくないか?」
一際大きく木々が揺れたとき、ようやく背の高い少年が気づく。
「ん・・・確かに、木の揺れ方が激しいような・・・」
しかし、気が付くのが少し遅かった。森の住人は自分の庭で騒ぐ人間を良しとはしていなかったのだ。
「や、やっぱり帰ったほうがいいよ」
「ああ、そうだな・・・」
さすがに肝を冷やしたらしく、少年たちは今来た道を引き返すべく、振り返る。
「「なっ・・・」」
二人同時に絶句する。それもそのはずだ。振り返ったところにあったのは、木々が繁茂する森ではなく、完全なる、闇だった。
「ど、どういうことだよ・・・!」
「そ、そんなこと言われても・・・こっちが聞きたいよ!」
ザザァ・・・ザザァ・・・
木などは無いはずなのに、木々が擦れる音が聞こえる。視覚を奪われた状態にある少年たちにとっては、簡単に理性を失いそうな状態だ。
「た、助けて・・・」
ザザァ・・・! ザザァ! ザザァ!!
どちらかとも言えぬつぶやきは、徐々に大きくなる木々の音に消されてしまう。
「おい! 帰らせろよ! こんなところもう御免だ!」
クスクスクス・・・
木々の音に混じって、小さな少女らしき声が聞こえてくる。少年たちは何度も「ここから帰せ!」と叫ぶが、返ってくるのは笑い声だけだ。
「なんなんだよ・・・俺等が何をしたって言うんだよ・・・助けて・・・母ちゃん・・・」
笑い声がどんどん近づいてくる。どんなに泣き叫んでも、命乞いをしても、それを嘲笑うかのように近づいてくる。
とうとう、その声は真後ろに・・・

「あそぼう・・・お兄ちゃん達・・・」
「「う、うわあああああああああああ!」」

驚いたカラスは、また飛び立ってゆく・・・
そして、何事も無かったかのように、森は静まり返る・・・

Re: ゴースト!! ( No.3 )
日時: 2011/09/07 11:20
名前: るきみん (ID: JryR3G2V)

           〜登場人物紹介〜

真鳴瑞樹まなきみずき
好奇心旺盛・・・とは程遠いめんどくさがりや。この小説の主人公。


北川拓矢きたがわたくや
ガタイのいい変態。階段の下に住んでいる。


柊間真子ひいらぎまこ
瑞樹のクラスの元気な委員長。いちいち注意してくる。

Re: ゴースト!! ( No.4 )
日時: 2011/09/07 11:30
名前: るきみん (ID: JryR3G2V)

第一話『神隠し? さらわれたクラスメイトを助け出せ!』

         その1

「はあ? 神隠しだあ?」
いきなりすぎる言葉に、俺は口に運ぼうとしていたエビフライを危うく落としそうになりながら、俺の前の席に座ってこっちを向きながら弁当を食う友人拓矢の顔をポカンとした顔で見る。
神隠し。意味ぐらい分かる。なんか・・・お化けみたいなのが人をさらうやつ。だと、思う。記憶が曖昧でよく覚えていないが、昔よくばあちゃんに、遅くまで遊んでいると神隠しに遭う、とか脅された覚えがある。
「ああ、神隠しだ。昨日もあったらしい。瑞樹も名前ぐらい知ってるだろ?」
めちゃめちゃ真面目な顔で、紺野はそんな事を言ってのける。
はっきり言って、俺はこの手の話に興味がない。心霊写真だの、呪いの館だの、そういうオカルト系の根拠の無い事が、一番嫌いだ。
「へ〜、神隠しね、うんうん、よくあるよくある」
適当に返事をして、落としそうになったエビフライを愛おしそうに口へ運ぶ。ああ、うまい・・・
「ちょ、ちょっと聞けって。昨日、学校の裏の森に肝試しに行った二人の男子生徒が、行方不明になったらしい」
「学校の裏の森? あそこって進入禁止じゃなかったっけ? あとなんでそんなこと知ってんだ」
「進入禁止だが、そんなことわざわざ気にしないだろ。そして何で知っているかというと、今日の朝そいつの母親が学校に来てたからだ」
・・・・・・
「なんかうそ臭いな」
「そ、そんなことねえよ! 本当に見たんだよ! 朝校長室に入っていく母親を!」
「だから、それが本当でも、それが行方不明と何の関係があるんだよ」
学校に来るにしても、成績不良とか、理由は山ほどある。その中で、行方不明で学校へ来る可能性は、ゼロに等しい。
「それはだね・・・聞きたいかい?」
「そうでもいいから早くしろ」
拓矢は「仕方ない・・・」と、前置きして
「今日の朝、いつものように階段の下で女生徒のスカートの中を監視していたら・・・」
「おい、おかしいぞ。お前が変態って事は知ってたけどそこまでだとは思わなかったぞ」
「まあ話は最後まで聞け。それで、その女生徒はこんなことを話していたんだ・・・・・・昨日の夜、森の中へ入っていく男子生徒二人がいたってね」
最後のほうは、俺を怖がらせたいのかよく分からないが、なんだか会談口調になっていた。別に怖くないけど。
「それはそれは、朝から楽しそうだね。」
俺は、食べ終わったお弁当を片付けながら適当に受け流す。興味がないのだから仕方がない。
「それでなぁ・・・今日の夜、俺とお前で、森に行ってみねえ?」
「いや・・・」

「ちょ〜〜っと待った〜〜!」
いやだ、とキッパリ断ろうとすると、ある一人の女生徒によってそれを阻止されてしまった。
「話は全部聞かせてもらったわ!」
え? 全部って・・・拓矢の変態な話も?
「・・・なんの用だ・・・委員長」
拓矢はとても嫌そうな顔をしながら、今話しかけてきた人物の顔を見る。
このクラスの委員長、もとい柊真子さんだ。俺達がなにか悪巧みをしているといつもそれを嗅ぎ付ける。
「裏の森は進入禁止です!」
「あ〜そうですね。俺等もあそこには入らないようにしようって話してたんだよ」
拓矢がうんざりしたようにみえみえの嘘をつく。
「・・・かといって、その行方不明になった男子生徒っていうのは気になるね・・・よし! 今日の肝試し、私も行く!」
「分かったよ・・・今日はおとなしく家で勉強を・・・ってええ!?」
おいおい、話がおかしい方向になってきたぞ。委員長なら止めてくれると思っていたんだが・・・
「まてまて委員長。来週はテストだぞ? こんなことで油売ってていいのか?」
痛い所をつかれたらしく、「うぐ・・・」と言って委員長は黙ってしまう。
「いいじゃねーの。テスト勉強なんかより人命救助の方が優先だろ」
「そ、そうそう! だから私も行く!」
「来週はテストだぞ・・・」
はぁ、こいつらには何言っても無駄かな・・・もう肝試し、もとい行方不明になった男子生徒の捜索に対してメチャメチャやる気になってるもん。
「じゃあ今日の夜! 8時に学校の校門集合な!」
そうやって、拓矢は高らかに宣言するのであった。

Re: ゴースト!! ( No.5 )
日時: 2011/09/07 11:28
名前: るきみん (ID: JryR3G2V)

         その2

「なあ…もう飽きたんだが、帰ってもいいか?」
「「だめ」」
ダメ元で言ってみた意見は、あっけなく却下されてしまった。
もう森に入ってから、かなりの時間がたっている。だが、男子生徒がいる訳もなく、ただ無駄に時間を浪費しているだけである。
「でもさ、もう十分じゃないか? もう結構奥まで来ちゃったぞ。このままだと帰れなくなるかも…」
「「うるさい」」
「……」
なんでこんなときだけ妙にシンクロしてるんだよ。もういい加減にしてほしい。地面からは膝くらいまで伸びる草があるし、蚊がいっぱい飛んでるし。これ以上探してもなんの情報も得られないだろう。とにかく、今は熱い風呂に入りたい。
「な、なあ…」
帰ろう、と言いかけた瞬間、ある異変に気がついた。森が…動いていたのだ。いや、動いているという表現は少し違う。正しくは、風もないのに木々がざわめき、森が動いているような錯角になるのだ。
「「なにか用…」」
俺の言葉が途切れたことを不思議に思った二人が、足を止めて振り返る。そして、二人も森の異変に気がつく。
「なんか、この森おかしくないか?」
「…確かに、風もないのに揺れるのはおかしいな…」
「……」
拓矢は眉をひそめて全く意味がわからないという顔をしながら答える。こいつのようなバカには最初から何も望んでいない。委員長のほうは、俯きながら黙っている。その厳しい表情は、いつも教室でバカみたいにはしゃいでいる人間と同一人物だとは到底思えない。
「…ちょっと、ヤバいかもしんない。今すぐここを出よう」
委員長は厳しい表情を崩さないまま、つぶやく。そこには有無を言わせない強い意志があった。
「なんでだ?」
こいつ…今有無を言わさないって言ったばっかじゃねーか。K.Yすぎる。
「今説明している時間はない。真っ直ぐ前を見て、絶対に振り返らないでね」
今度こそ、拓矢は何も言い返せない。そりゃまあ、あんな顔の委員長に睨まれたらもう何も言い返せないのは当たり前だが。
「それじゃ、私が掛け声を出すから、それを合図に走り出して。3、2、1…走れ!」
掛け声とともに、思い切り走り出す。本気で走ったら委員長が置いていかれてしまうなんてことを考えていたら、全然そんなことはなく、逆に俺が置いていかれてしまうぐらい速かった。超以外。
相変わらず森はザワザワと蠢いている。心なしか、先ほどよりも揺れが大きくなっている気がする…急がなければ。
俺は振り返りたい衝動を必死で堪えながら、全力で走る。息が上がっても、足が震えても、走り続ける。前を走る二人も、かなり辛そうに見える。
「急いで…急いで!」
委員長は息を荒げながら叫ぶ。言われなくてもそのつもりだ。
「!?」
急に、足元の草が絡まり、俺は壮大な音をたてて転んだ。
「瑞樹!?」
「振り向かないで!」
振り返ろうとする拓矢を、委員長が止める。ギリギリで踏み止まった拓矢は、こちらを向かないまま叫ぶ。
「早く立て! 急げ!」
「お、おう!」
俺は、立ち上がろうと腕に力をこめる。しかし、立ち上がれない。草が、体に絡みついているのだ。必死にそれを振り払おうとしても、更に絡み付いてくる。どんどん、俺の体が地面に埋まっていく…
「おい!まだか!?」
いつまで経っても立ち上がらない俺に、拓矢は焦ったようにせかす。草はどんどん絡みつく。もうかなり草に埋もれている。逃げようとすると更に絡みつく。つまり、絶体絶命。
「く、草が、絡まって…」
「力を抜いて、強く願って。退けって」
状況を判断した委員長が、助け舟を出してくれる。俺は、委員長に言われた通りに体の力を抜く。そして、強く願う。HA☆NA☆SE☆と…
すると、さっきまで強く、痛いほどに食い込んでいた草が、ほどけていく。しばらくすると、普通の草のようになってしまう。
「…よし」
もう動いても大丈夫らしい。草はただの草に戻った。もう俺の敵ではな〜い!
「…あれ?」
走り出そうとすると、俺の視界の隅っこに、光る物が見えた。振り返らないようにその光る物に近づく。そして、しゃがみ込んでそれを拾う。
それは、大きな、俺の手のひらと同じぐらいの、鈴だった。こんな夜でも、強く光を放っていて、とても綺麗だ。
俺は少し悩んでからその鈴をポケットに入れる。そして、立ち上がり、委員長と拓矢のほうを向く。
「お待たせ! 急ごう!」
「おせーよバカ!」
二人は俺の声と共に走り出す。二人とも体力が回復していたらしく、かなりのスピードだ。俺は二人についていきながら、明日は筋肉痛だなぁ、なんてことを考えていた。

               ☆

夢中で走っていると、いつの間にか森の入り口に戻っていた。振り返ると、そこには何の変哲のない森がある。さっきまではざわついていたのだが、今はシンと静まり返っている。
「なんとか、出られたわね」
「疲れた…」
「もう、こんなことは御免だな」
俺と拓矢は、その場に座り込む。そして、肺に空気をいっぱいに送り込む。生きてるってすばらしい。
「なあ委員長。なんで委員長はあのとき逃げろって言ったんだ?」
なにやら考え事をしている委員長に、俺は質問する。確かに、あそこはいやな感じだったが、いきなり後ろを向かずに走れなどと言うのはおかしい気がする。なんとなくだが、委員長はそういうことに詳しいのか、ただのビビリなのか。
「え…それは、まあ…そういうこと好きだから、調べてたりしてたの。うん、そう。」
「…そうか」
なんだか濁されてしまったような気もするが、委員長が言いたくないのなら仕方ない。これ以上の詮索は無粋だろう。
「そんなことよりさ、早く帰ろうぜ、こんな所に長く居たくねえ」
「…それもそうだね。さあ、帰ろう。」
委員長がそう締めくくり、今日のところは解散となった。行方不明の少年は見つからないし、変な超常現象的なのもに遭うし。まさに踏んだり蹴ったりだ。
「…ん?」
ポケットになにかが入っている感じがして、探ってみる。すると、出てきたのはあの大きい鈴だった。
美しく、とても綺麗で、光が少ない夜でも輝く不思議な鈴。同時に、とても、とても妖しい鈴。俺はその鈴を、少し揺らしてみる。すると、とても綺麗な音が鳴る。それだけで、今日の疲れが一気に吹き飛びそうだ。
…まあ、今日はこれでいいか。事件のことは何も分からなかったけど、この鈴を拾うことができただけで、今日のところは満足だ。これで拓矢も懲りただろうし、もうあの森に行くこともないだろう。明日からは、こんなことには無縁の日々が送れることを望みたい。
そんなことを考えながら、俺はもう一度鈴を鳴らした。


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