コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 超高性能アンドロイド、拾いました
- 日時: 2012/11/18 18:40
- 名前: カルマ (ID: 4pBYKdI8)
はじめまして、カルマと申します。
・小説書くの初めてなので、グダグダかもしれません...
・あと、更新遅いと思います。
・感想とかもらえると、近所迷惑になるくらい喜びます。
・主人公無欲です。恋愛要素ほとんどありません
・荒らしさんは受け付けません。無視します。
それでもよければ見てください!
登場人物 >>1
プロローグ?>>2
①とりあえず、保護しました>>4
②厄介な変人は本当にアンドロイドなようです>>6
③試してみましょう>>7
④なんとなく予想はしてました>>8
⑤同居生活、始まりました>>12
⑥祭り行くぞ!>>13
⑦お隣に居候する少年は黒髪でショタでロリでうちのアンドロイドの弟です>>14
⑧楽しもうぜ!>>15
⑨綺麗ですね>>18
⑩オレの学校生活>>21
⑪オレの学校生活・2>>22
⑫勘弁してくれ...>>23
⑬学校生活、楽しそうです>>27
⑭お邪魔します>>31
⑮お泊まり会>>33
⑯早すぎない?>>34
⑰ピッチャーの投げたのをバッターが打つだけって野球って言うの?byカルマ>>35
⑱つまり、何が言いたいのかっていうと>>36
⑲後日談>>37
⑳アリアちゃんが帰ってきました>>39
21 部活に入りましょう>>41
22 見てみましょう>>42
23 なんか寂しいんだけど>>43
本編全く関係ない話
定期テスト>>16
夏ってなんで暑いの?>>17
雷>>24
出てみたかったんだよ>>38
見に来てくれた神様
・美紀様(雑談掲示板のほうでも仲良くさせてもらってます。ありがとう!)
・碧様(相談にも乗っていただきました!ありがとう!)
・磁石様(同じく、相談にも乗っていただきました!ありがとう!)
・バチカ様(すごく褒めてくれました!ありがとう!)
・みくねぎ様(ボカロが好きなようです。私も大好きですよ!コメントありがとう!)
・みーちゃん様(びっくりマーク、気にしなくていいですよ^^コメントありがとう!)
- Re: 超高性能アンドロイド、拾いました ( No.39 )
- 日時: 2012/10/06 16:48
- 名前: カルマ (ID: 4pBYKdI8)
⑳アリアちゃんが帰ってきました
「おはよ〜。朝だよ〜」
ふわふわした雰囲気の、かわいらしい声で起こされた。yuriaじゃない。yuriaの声はもっと平坦で、無機質で...その声よりももっと聞きなれた、幼馴染の...
「とりゃあっ!!!」
「ほわぁっ!!!」
ビシっ!
「いきなりチョップするなんてひどいよ〜」
涙目でおでこをさする茶髪の少女。人形のようにふわふわした髪だ。というか、彼女は全体的にふわふわしてる...いや、幽霊とかじゃなくてちょっと抜けている、天然な子なのだ。
「おはよう、京介」
「うん、おはよう」
コマンド
→身支度を整える(アリアを無視して)
朝食を食べずに学校へ向かう(アリアを無視して)
アリアに声をかけない
俺はコマンドの一番上を選択し、まずは朝食を食べることにした(アリアを無視して)アリアなど見なかったかのように、オレは茶の間に向かった。
『あ、おはようございます、京介さん』
「おはよう、yuria。」
『ご飯できてますよ。早く顔洗ってきてください。』
「わかってるって」
「いやいやいや、いやいやいや!?」
すごい勢いで襖があいて、必死な顔をした少女がでてきた。ちなみに、オレのうちは全体的に和風なつくりになっている。ボロボロではあるが、卓袱台が似合う部屋で
「そんなことどうでも良いよ!!ねぇ、アリアちゃんだよ!?しばらくあってないから忘れちゃった!?ねぇ、京介の幼馴染の九条アリアちゃんだよ!?」
『?そうなのですか?』
「いや、違うけど」
「違わないけど!?」
『ていうか、あなたどうやって入ってきたんですか?昨日の夜ちゃんと鍵を閉めたはずなのに』
「え?そりゃあピッキングで」
「不審者だ、警察に通報しよう」
「ちょっ、やめて!?あ、そうそう。お土産あ」
「昨日水野さんにももらったしいらない」
「ちょっ、せめて最後まで言わせて!」
「腹減った、yuria、ご飯食べよう」
『了解です』
「もう、なんなの!?ひどいよ、なんで無視するの!?」
「さっきちゃんと答え」
「さっきはさっき!」
「はぁ...お前こそなんだよ。勝手に人んちあがりこんで」
「お土産渡しにきたんだよ」
「そりゃどうも。ん」
オレは両手をアリアに突き出した。
「?」
「お土産よこせや」
「それが人に物を頼む態度!?ひどいよ京介、昔はそんなじゃなかったのに!」
「あれはお前を騙すための演技だったのさ...」
「なんですって!?」
『あの...』
「「何?」」
『もう8時15分過ぎましたよ』
「「(゜口゜)」」
((早く言ってよ!!))
8時15分を過ぎる、すなわち俺達は完璧に遅刻した。畜生、アリアのせいだ...
「雷華、琴羽、翔!おはよう!」
「あ、おはよう」
「お〜」
「お(ry」
ハイテンションなアリアと反対に琴羽はそっけなく挨拶を返した。あとの二人にいたってはアリアには目もくれていない。
「「って、アリアじゃん!!」」
挨拶したのがアリアだということに気づいてすらいなかった。アリアはやっと相手にしてもらえたのが嬉しいようで、パッと顔を輝かせた。
「どこ行ってたんだよ。なんか凄い久しぶりな気ぃすんだけど」
「私もだ。久しぶりだな、アリア」
「うん、久しぶり!」
「...嬉しそうだね。どんだけ相手にしなかったのさ、京介」
呆れたように笑う琴羽に、
「めんどくさいから」
と、返すと琴羽は、まぁ、わからないでもないけどねと、遠い目をした。多分、ていうか絶対に、雷華のことを考えたはずだ。
「そうだ、お土産あるんだよ!はい、これ」
「これは...」
((((お前、どこ行ってきたんだ...?))))
アリアが手渡してきたのは、この場にいた全員の心が一致してしまうような代物だった。何を渡されたかは、とても言葉にできないようなものだったので言わない...いえない。
「そういえば、その子は?転校生?」
アリアがyuriaの頭をなでながら言った。何故お前は初対面の人の髪を触りたがる。
『yuriaです。超高性能アンドロイドで、先日転入しました。今は京介さんのおうちでお世話になっています』
「そっかぁ、アンドロイドなんだ〜」
オレと琴羽は顔を見合わせて、目線だけで会話した。
((だから、なんで誰もツッコまないの?))
「アンドロイドなんだ〜...って、ふぇ!?アンドロイド!?」
「いや、遅っ!」
一瞬驚いたようにはねた後、
「アンドロイドなのに髪の毛ふわふわだぁ」
とふんわり笑ったアリアに、オレはもうツッコむ気になれなかった。アリア、お前はもっと疑問に思わなきゃいけないことがたくさんあるはずだぞ。
「朝の会話で大体わかると思うけど、私は九条アリア。京介の幼馴染なんだ〜。よろしくね」
『はい、よろしくお願いします』
こうして、オレのめんどくさい幼馴染が謎の家族旅行から帰ってきてしまったのだった。
- Re: 超高性能アンドロイド、拾いました ( No.40 )
- 日時: 2012/10/06 17:03
- 名前: カルマ (ID: 4pBYKdI8)
ついに20話だよ!
メンバー
カルマ! リィ君 雷華 翔
カ「ついに20話だよ!」
雷「また来たのか、お前は。」
翔「うわぁ...」
カ「えwwwちょ、二人ともwwwひどくないwww?」
R『でも、いつのまにか参照も210超えたしね』
翔「え、カルマが自分で必死に稼いだんじゃないのww?」
カ「違うよ!それはひどいよ!?」
雷「で、何か言いたいことがあったんじゃないのか?」
カ「イェア☆そうでございました!」
翔「早くしろよ」
R『何々?』
カ「えと、今まで見てくださってる皆さん、ありがとうございます!これからも頑張るのでよろしくお願いします!!あ...でも、たまにでいいからこっ、コメントとかっ、くくくくくれちゃったりしたらうううう嬉しいかもででででっす」
翔「どんだけどもってんだよ」
雷「まぁ、こんな馬鹿の書く話だが、これからもよろしく。私と琴羽も活躍するぞ」
翔「オレもおれも!」
R『ぼくも!』
「「「『これからもよろしくお願いします!』」」」
- Re: 超高性能アンドロイド、拾いました ( No.41 )
- 日時: 2012/10/31 17:49
- 名前: カルマ (ID: 4pBYKdI8)
21 部活に入りましょう
放課後のグラウンドには、部活に情熱を燃やす少年少女の姿。まさしく『青春』の二文字がぴったりだった。下校中の俺達はそんな様子を特に羨むわけでもなく見ていた。ちなみに今日は雷華と琴羽の部活が休みなので、いつものメンバーそろっての帰宅である。
「yuriaさぁ、部活入らねぇの?」
翔がyuriaに言った。
『部活、ですか?考えたことなかったですね』
yuriaがあごに手を当て、考えるしぐさをする。
『皆さんは何か入ってないんですか?雷華さんと琴羽さんはバドミントン部でしたよね』
「そうだよ」
「なんだ!?興味があるんならぜひ来るといい!歓迎するぞ!」
落ち着いた琴羽の声と対称的に、雷華は興奮した声を上げた。
「けど、バド部今部員たくさんいるだろ?これ以上増えても大丈夫なのか?」
オレは知っているバド部員の顔を一人ずつ思い浮かべた。うん、30人は超えるな。
「別に90人いる野球部だってあるんだ、問題ないだろう。ほら、今ジャ○プでやってる影の薄い少年が主人公の、某バスケ漫画。彼の通っていた中学は部員数100人超えてただろう」
「黒○のバスケだろ?昨日立ち読みしたけどキセキの黄色のやつ強くなりすぎwww無敵じゃね?」
「私も読んだよ〜(もちろんコンビニで)、影薄い子の顔かわいいけど、言ってることかっこよかったね〜」
「鋏の人の技もコピーしてたね。」
『あの赤い彼は完璧に鋏の人扱いですね。エン○ラーアイでしたっけ?そもそも、どうやって眼の動きまでコピーするんですか?』
「前に、人のレベルを軽く超える必殺技を使っている某サッカーアニメに、ダー○エンペラーズというチームがでてきたな。私はそれを聞いてまず最初にエンペラーペンギンを思い浮かべた」
「あ、マジ?オレもw」
「私もだよ!こんな名前のペンギンいたな〜って」
「へぇ、オレは初耳だな。なんか変な名前だとは思ったけど」
『私も知ってましたよ、エンペラーペンギン』
「...」
会話に入って行けないんだけど。某バスケ漫画?と某サッカーアニメ?のどちらも知らない俺涙目。
「yuriaはいつ漫画読んでんだよ?俺お前の漫画読んでるとこ見たこと無いけど」
『あぁ、京介さんが寝た後です。夜中なので皆さん寝ていらっしゃいますし、テレビもすでに砂嵐なのでそうだ、コンビニに行こう、と』
「いや、一応うちのテレビだって地デジ化してるから砂嵐ないぞ?」
『そうなんですか。まぁテレビの話はうそです。普通にコンビニ行きたかったんです。...そういえば、なんの話でしたっけ?』
「部活の話ではなかったか?どうするんだ、yuria?」
『そうでしたね。どうしましょうか...』
「ちなみに、俺とアリアと京介は帰宅部。」
『帰宅部、とは何をするんですか?』
「ん〜とね。放課後はまっすぐうちに帰るフリして、実は対宇宙人対策会議したりって痛ッ!?」
「デタラメ教えるな」
「あはは...帰宅部は正式には部活動じゃないよ。授業が終わったらただ家に帰るだけ」
『全然違うじゃないですか』
yuriaが冷めためでアリアを見た。
「いや、私中学生になったら地球防衛部に入るつもりだったから〜」
「どんな部活だそれは!?」
「地球防衛部...いいな」
キラキラと目を輝かせる雷華に、琴羽が辛そうに
「やめてくれ...」
と言った。
「そうだ、見学に来るか!?バドミントン部!」
- Re: 超高性能アンドロイド、拾いました ( No.42 )
- 日時: 2012/11/14 20:28
- 名前: カルマ (ID: 4pBYKdI8)
22 見てみましょう
「全員集まれ!出席をとる!」
「「「はい!」」」
「男子は...全員いるね」
先日、yuriaの部活の話をした際にバド部に見学に来るか?という話をした。yuriaはその言葉に面白そうです、とうなずき、せっかくなので俺たちも見学することにしたのだ。
「は〜、これが部活かぁ」
アリアが感嘆の声を上げた。女子はざっと30人。対して男子は7人しかいない。
「休みは4人、か。今日は見学に来ている人もいるが、集中して練習するように。以上。」
「すっげー、すっげーよ、京介!雷華が部長っぽい!!」
「いや、そりゃ部長なんだろ、一応」
『あのラケットで羽根を打つんですね。なるほど』
俺たちが思い思いの感想をつぶやく中、練習は再開される。
「走るから並んで!」
「タイマーかけるぞー。」
ビーッという音とともに、部員たちはいっせいに走り出す。
「なぁ、お前ら入部すんのかー?」
ランニングや基礎打ちと呼ばれるものが終わったあと。休憩をしていたらしい男子が声をかけてきた。
「いや、入部考えてんのはこいつだけ」
俺がyuriaを指差すと、少年は少し残念そうな顔をした。
「そっかー、ずりぃよ、女子だけ〜。男子7人しかいないんだぜ?女子なんてその4倍以上いるし、男子は肩身せまいんだって。なぁ、お前らも入部してくれよ」
少年は拗ねたように言った。
「いや、俺は遠慮しとくよ」
「んー、俺もルールにとらわれる競技は向かないんだよな」
『ルールにとらわれない競技って一体なんですか』
yuriaのツッコミは適切である。
「勇人、ノックするからコート入って」
「琴羽!なぁ、うち男子少なすぎだろ!もっと勧誘しようぜ!?」
勇人、と呼ばれた少年は部長らしく声をかけてきた琴羽にわめいた。
「べつにいいんじゃない?人数少なくたって、楽しいし。それに女子が多すぎるんだと思うけど」
「そうなんだけどさー」
もごもごと口を動かす勇人に苦笑しながら
「でも、京介と翔も入りたいと思ったら言ってね。いつでも大歓迎だよ。ほら、行こう勇人。亮太達待ってるよ」
「わかった。じゃーな」
琴羽と勇人と入れ替わるように、今度は茶髪の少女が声をかけてきた。
「雷華先輩のお友達なんですよね?」
一年生らしい彼女は、練習のせいでほんのりと顔が赤い。
「うん、そうだよ〜」
「一年のときからだけどな」
「あの、普段の雷華先輩って、どんな感じなんですか!?」
急にずいっと顔を近づけてきた少女から、少し後ずさる。
「あ、それ私も気になる!」
その後ろからすごい勢いで数名の少女がかけてくる。その後ろからさらに、呆れたような顔をした少女...一年のときに同じクラスだった、副部長の池上飛鳥が歩いてきた。
「こら、お前たちは筋トレ終わってないだろ。聞きたいことがあるなら腹筋60回終わってからにしな」
「先輩〜、私たち部活のときの雷華先輩しかしらないんですよ!?」
「それがどうしたのさ」
「もっと雷華先輩のこと知りたいじゃないですか!」
「...普通そこは琴羽のことだと思うが、そうじゃないあたりから雷華のカリスマ性というか...人気がわかるな」
はぁ、と池上はため息をついた。
「悪いな。こいつらもはや雷華信者と言ってもいいくらいだから。テキトーになんか話してやってくれ。じゃ。お前たちは満足したら筋トレしなよ〜」
「「「「は〜い」」」」
雷華信者だという少女たちに適当な昔話をして、少しばかり練習にも参加したりする。雷華&琴羽のペアと俺とyuriaでダブルスの試合をさせられたときは泣きそうになった。さすがアンドロイドのyuriaは、なかなかの羽裁きで二人の打つ球を打っていた。そのせいで二人には何かのスイッチが入ってしまったようで。
「ふふ、打たれっぱなしでは格好がつかないな、琴羽」
「だね。...そろそろ本気で行こうか」
あきらかな殺気のこもった球を、yuriaは打てたり打てなかったり。そして俺はyuriaの後ろでおろおろしてるだけだったり。
「はぁ〜、楽しかったぞ、yuria!なかなかやるじゃないか」
雷華がすっきりしたような、満面の笑みで言う。その笑顔のまぶしさに黄色い声が上がり、何人かの女子が倒れる。
「本当、すごかったよ。いい練習になった」
琴羽もさわやかな笑顔を浮かべる。こちらには声変わりしかけの男子部員の、よっ、イケメンwwだの、王子ー、こっちむいてーwwだのというふざけた声援が送られていた。うるさいよ、と琴羽が軽くにらみつければ、先ほどの勇人という少年が裏声で
「ごめんなさい...でも、琴羽君に少しでも見てほしくて...」
といって泣きまねをした。その流れから琴羽を含めた男子部員は昼ドラばりにドロドロした茶番をはじめた。
「悪いけど、俺は最初から君の事なんて遊びだったんだ。」
「そんな!」
「もう俺の前に二度と現れないでほしいな。俺...もうすぐ結婚するんだから」
「っ!」
凄い演技だ。なんか迫力がある。そして三人目の加入。
「そこまでだ!...ふふっwww」
どうやら二人を止める役らしいが、笑うが止まらないようだ。
「誰だか知らないがwwwゆうwwちゃんwwwを傷つけるやつはっww許さないwww」
「「ユウちゃんwwww」
楽しそうで何より。いつの間にか皆が笑顔になっていた。
「で、結局入ることにしたのか」
うちに帰るなり、yuriaは入部届けと格闘し始めた。
『はい。楽しそうだったので』
「そっか」
難しく考えすぎてしまうのか、あれやこれやと悩みながら何度も書き直す様を、俺は父親のような気持ちで見つめた。いや、父親じゃないからわかんないけど。
「がんばれよ」
そう声をかけたら、彼女は元気よく頷いた。
しかし、自分の名前すら間違っている入部届けを見れば、彼女のこれからが心配になってしまうのだった。
- Re: 超高性能アンドロイド、拾いました ( No.43 )
- 日時: 2012/11/18 17:22
- 名前: カルマ (ID: 4pBYKdI8)
23 なんか寂しいんだけど
「んじゃ、部活頑張れよ」
『はい。帰りは夕食の材料買って帰るので、少し遅くなります』
そんな会話があって、帰宅部のオレはyuriaより先に帰宅。少し前まではyuriaが俺を待っていて、うちに入ればすぐに出迎えてくれた。今はしーんとした静かな空間がただ、そこにあるだけで、なんだか少し寂しい。いや、yuriaが来る前に戻っただけだと言われれば、そのとおりなんだけど。
「なんかな〜」
彼女がここにいるのはもうオレの中では当たり前で、だから今オレだけがここにいるということに違和感を感じるのだ。つまりは慣れてしまったのだ。彼女がいることに。
(あ、これなんかのフラグじゃね?)
そう思ったときに、聞きなれたお隣さんの声がした。
「京介君、いる〜?」
どんどん。ドアをたたく音。
「あら〜、まだ帰ってきてないのかしら?」
『志保姉、インターホン鳴らせば良いんじゃないかな』
「その手があったわね!さすがリィ君、頭いい!!」
これじゃあ、どっちが人間かわからない。一体水野さんは、今までどうやって生きてきたんだろう。
やや間があって、ピ〜ンポ〜ン、という間抜けな音が響く。仕方なくオレは、ドアを開けた。
「やったわ、リィ君!京介君に会えたわよ!」
『やったね、志保姉!』
「...なんの用スか?」
「あっと、そうだった!君に用事があったのよ」
ぽん、と手をたたいてから、水野さんは封筒を差し出してきた。
「これ、京介君宛なんだけど、間違ってうちのポストに入れちゃったみたい」
「あ...ありがとうございます」
封筒を裏返して、差出人を見る。春日ヒナタ。知らない。
『中身は見てないから安心してね』
にっこりとRioが笑う。
「ホントは見ようとしたんだけど、リィ君が必死で止めるからやめたのよ」
「よくやった、Rio」
こんな滅茶苦茶な人のそばにいてもこんなにいい子になるのか。yuria、お前の弟は天使だよ。
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