コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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電脳サバイバー
日時: 2012/12/02 19:30
名前: 夜蝶離 (ID: ZQ92YvOU)


【電脳サバイバー】


お気に入りの曲をBGMに、
腐りきったストリートを誰より速く駆け抜けて。

「街が笑っている。」

何の事やら、からっぽの空き缶が歌ってる。
そうだそうだと一緒に笑う。
崩壊してゆく街の中、誰より自分勝手に進む。

例え世界が終わっても。
自分だけは、カラカラ笑ってやるんだって。


【ご挨拶】

基本長続きしない性質です、俺は←
でも、これは来年の部活で提出したいし頑張ります!!
この小説のテーマは「正義」です。
そういうのが、上手く伝えられたらいいなと思ってます。

超絶駄文ですが((
アドバイス、感想、待ってます! 切実に!!

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Re: 電脳サバイバー ( No.5 )
日時: 2012/12/03 17:05
名前: 夜蝶離 (ID: 0tMdy3Jm)


>てかてかs


文才はもうマイナスじゃ足りない超マイナスです←
来てくれて有難う御座います!

本屋さんの方は見つけられなかったのですが、
短編には行きました!!
恋愛って俺は未知のジャンルだったんですが、面白かったです!

死にましたねw
お気に入り確定ですか! 超嬉しいです有難う御座います!!
頑張って更新します!

Re: 電脳サバイバー ( No.6 )
日時: 2012/12/05 21:11
名前: 夜蝶離 (ID: dOXXXtu8)

【01:電脳ニート】


「爺、これ何? 随分古い新聞だけど」

俺は本当に古い新聞を手に、爺に声をかける。
爺は湯のみから一口、茶をすすってから微笑んで俺の方を向く。

「知らんかの。十五年ほど前、この街で起こった事件じゃ」
「へえ。俺、見たことないや」
「ふうむ。そうじゃなあ、どうせ今日も外には行かんじゃろう?
 ひとつ、話してやるかねぇ…」
「頼むよ」

それにしても爺、どうせって何さ。これでも青春の高校生だよ?
そりゃここんとこ二年、引きこもってたけどさ。
でも、それは俺が逃げるため何だって。八割方言い訳だけどさ。
俺は新聞を持ったまま、爺の隣に腰かける。爺はまた茶をすすった。
爺の周りだけ和の雰囲気が漂ってるけど、此処は洋風な家だ。
当然、俺が座るのはソファーだし、爺の湯のみもテーブルの上にある。
茶をすすり満足したようで、爺が話を始めた。

「十五年前。街にあった交差点で、ある事故が起こった」
「事故? さっき、事件って言ってただろ」
「まあ、聞いとれば分かる。…事故は飲酒運転の車の交通事故じゃ。
 犠牲になったのはお前と同じ、十七歳の少年じゃった」

俺は黙り込む。飲酒運転、絶対にやってはいけない行為。
その恐ろしさを、俺はよく知っている。父上から最後の贈り物だ。
爺は俺の様子に構わず続ける。

「少年の名は、雨音 神夜。少女を庇い命を捨てた勇敢な子じゃ。
 彼の死を、多くの人が悲しんだ」
「でも、事故じゃないんだろ?」
「うむ。——車。彼と接触した飲酒運転の車だが、やけに遅かった。
 何しろ、彼が走って少女を助ける程度には時間があったのじゃ」
「…それは。酒のせいじゃなく?」
「…おそらく。まるで彼が少女を救うのを待っているようじゃった」
「狙って、たのか?」
「さあな。今となっては確かめられん」

爺はあっさり俺の言葉を切り捨てると、また茶を口に運ぶ。
俺は、新聞を握っていた右手を開き、新聞をテーブルの上に置く。
それから、爺をじっと見た。
確かめる術がないんなら、確証がないんなら、爺は何故事件って言った?
爺は、そんな無責任な言葉は、言わないと俺は知っている。
なら、理由がある。俺は爺がそれを教えてくれるのを待っていた。
しばらくし、爺が口を開く。

「異能じゃ」
「へ?」

爺の言葉は短かった。拍子抜けだ。
だが、こちらを見返す爺の瞳は真剣そのもので、冷静だった。

「それについては、お前がよく知っておるじゃろう」
「え。いや、ああ…そう、でも」
「…彼、雨音 神夜は異能者だったんじゃ」
「や、やっぱり?」

来ると思ってたぜ、定番だ。そして、こうなると必ず、次に。
俺は頭の中の思考を追い払うように首を振り、それに逆らう質問をした。

「どんな、異能だったんだ?」

言ってから後悔した。何言っちゃってんだ俺の馬鹿、お前はアホか。
自分をきつく叱っていると、爺が口を開いた。

「“電脳サバイバー”。お前と同じ、異能じゃ」
「いいやああああああっぎゃ、ふぉ、むっ」

俺は奇声をあげて崩れ落ちる。
やっぱりか、来ると思ってたんだ定番! 定番だから!!

“電脳サバイバー”。
引きこもりの俺の、他の人間とは違う部分。
電脳世界の支配者とでも言うべき、異能。
そして、——これから俺が世界を開くための鍵。

Re: 電脳サバイバー ( No.7 )
日時: 2012/12/03 19:34
名前: 扉 ◆39VlOKaPKo (ID: YohzdPX5)

こんにちはー
そしてはじめまして(^^)
扉と申します、題名に惹かれてやって来ました。

本編の雰囲気もすごく好みで、続きが楽しみです(^^)
事故のシーンとってもドキドキしました……!

それでは、影ながら応援していますので( ´ ▽ ` )ノ
更新頑張ってくださいー!

Re: 電脳サバイバー ( No.8 )
日時: 2012/12/05 21:09
名前: 夜蝶離 (ID: dOXXXtu8)


>扉s


こんにちは! 初めまして(・ω・´)

題名ですか! 友人にネーミングセンスがないと評判の俺です←
いや、素直に嬉しいです、有難う御座います!!
雰囲気って難しいですよね。なんか、こう、ぶわーって感じ((黙
自分の書きたい雰囲気が出てるのか分からない←
好みなら良かったです。ちょっと安心しました!;

では、俺も扉sの何かを陰ながら応援しておりますw
更新はのろのろ頑張りますよー!

Re: 電脳サバイバー ( No.9 )
日時: 2012/12/06 16:30
名前: 夜蝶離 (ID: fQM5b9jk)

【02:言葉を願いに】


因果応報、阿鼻叫喚に。
耳に着けたヘッドフォンから流れ出す音楽を聞きながら、
私は何度も何度もそれを繰り返す。
はい、私の好きな言葉だ。もう、本当に大好き。好きすぎて死にそう。

「因果応報」

報い。それを心で繰り返す。
そして、手にしたナイフで壁を切り裂いた。

「阿鼻叫喚」

泣き叫ぶ。周りの人々がまさにそう。
しかしこれ、私の所為じゃない。いや、二割ぐらいは私。
でも、残りの八割は、

「皆、怖がってる〜」

こいつだ。
私の隣で、のんびりと林檎を齧りながら、喋るこいつ。
葉雷、それがこいつの名前だ。私は、そいつの方にナイフを向ける。

「あんた、私の所為だとか言うなよ」
「固いコト言わない。僕は何も、してないからさ」

おお、と怖がったように後ずさる葉雷を睨みつける。
両手を上げたその顔には、赤いフードでも隠せない笑みが広がってる。
私は、そこら辺の木箱に腰かけた。
古ぼけ、すすけた木箱。何でこんな所にこんな物があるのか。
それは、此処が倉庫だからである。
木箱と同じく古ぼけた、ボロい木で出来た倉庫。
私はそのまま、もう知らないの意思表示として、そっぽを向く。
そして、ヘッドフォンから流れる音楽の音量を最大にした。

「…怒ってる?」

とりあえず、向き直る。
どうやら葉雷が林檎を投げて遊びながら聞いてきたようで。
正直、音楽のおかげですごく聞き取りづらい。
私は、なるだけ簡潔に、素っ気なくを心がけて応答する。

「別に?」
「嘘つき。はいはい、僕が悪かったですよ」

帰ってきたワザとらしい返事に、少なからずイラッとする。
ヘッドフォンをはずし、林檎を睨みつけてみる。
空中で弄ばれていた林檎は、すぐに重力に囚われて落下した。

「あのね。どうでもいいから、早く済ませな。…見つかったのか?」
「ん、っとね」

赤いパーカの裾辺りに目を落としながら、両手を交差させる。
これは、バツ? 駄目だったってことかな。
完全に無駄足だ。こいつは、何考えてるのかが分からない。
心では泣いているのか。それとも、外側と同じく笑ってるのか。

「まぁたハズレ? もう五回目だ」
「しっかた無いんだって。ううむ、見つかってくれないねー」
「あのね。私の捜し物もあんだぞ」
「知ってる。何だっけ、そこは僕の魔術で何とか調べるって」

葉雷は言いつつ、林檎を拾い、強く握る。
どういう握力をしてるのか、林檎は一瞬で砕けて飛び散った。

「じゃ、行こう。もう用無いから」
「おい? まだ後始末があるんだけど」

葉雷は素っ気なく「大丈夫」と答え、私にニッコリ笑ってみせる。
私はヘッドフォンをし、立ち上がった葉雷の横に並ぶ。
葉雷は立つと、かなり長身で、見上げて話すのが当たり前となる。
二人で歩き、建物から出て、十メートルほど離れて葉雷が止まった。

「ぽちっ、とな」

軽い声と共に押された赤いボタンは、倉庫を華麗に爆破した。
私は無感情にそれを眺める。
倉庫の中に居た、私達に両手を縛られた数人はどうなったんだろ。
そんな、言わずと知れたことを考えつつ。

「因果応報、阿鼻叫喚に…っと」

私は、お気に入りの言葉をまた呟いていた。
報いを。泣き叫ぶ。私はこの言葉を、どんな風に言えるだろう。
私と葉雷は、微笑んでその場を後にした。


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