コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 【参照400突破!】ココロ×ツバサ〜過去と未来〜
- 日時: 2013/08/25 09:40
- 名前: 外園 伊織 (ID: ZsN0i3fl)
- 参照: http://www.pixiv.net/member.php?id=6367893
はじめに,
みなさんはじめまして!
外園 伊織(ほかぞのいおり)です。
きままに連載をしたいと思うので、温かく見守っていただけると嬉しいです。
読んだらなるべくコメントして頂くと嬉しいです
荒らし、暴言、悪口などのコメントはお断りします
基本、夢を叶える+学園恋愛モノでいきたいと思っているので。
プロローグは読まなくてもたぶん大丈夫です。
プロローグ 第0話 >>01>>02>>03
第2話 >>16
第2話・葵 >>25 >>29
第1話出会い >>05>>06>>07>>08>>09>>10>>11
第2話過去 >>16>>23
葵 >>27>>31
*『ココロのツバサ』、『ココロ×ツバサ〜私に心ください〜』から改題しました。
最後に完結できるかわかりませんが応援よろしくお願いします。
*コメントくださった方は有難うございます。
*更新時期はばらばらなので、【お気に入り(NEW)】登録して頂くと色々と読者の皆様も、外園も便利です。
—————
【お客様(名前順)】
あいる様
通りすがりのストリート・ウィズ様
華世様
風龍神奈様
- ココロ×ツバサ 第2話過去・葵 ( No.27 )
- 日時: 2013/08/24 20:17
- 名前: 外園 伊織 (ID: f..WtEHf)
——六年前
雨上がりの道路に幼い少女がパシャパシャと音を立てて走っている。
少女はそのまま古風な家の門に入ると玄関の戸を開いた。
「ただいまっ」
靴を脱いでいると中から着物をまとった七十代後半の女性が出てきて少女の隣に膝をついた。
「お嬢さん、お帰りなさいませ」
「ばあや、ただいま」
頷くとばあやの手を握り、自室に入るとランドセルを置いた。
ちょこんと座るとばあやがお下げに結んだ少女の髪をほどき、懐から取り出した櫛で少女の髪を梳いた。
「あおいね、今日のじゅぎょうで先生によくできたねってほめられたの」
「まあ、それはそれは…。よろしゅうございます」
葵が嬉しそうにうん、と自分の髪をいじる。
「お母さまに後で言わなくちゃ。お父さまはいそがしいから無理よね……」
「お嬢さん…」
ばあやは膝に両手を重ねて小さな葵は戸惑いながら見下ろした。
この娘はいつもそうなのだ。
葵は自分から父に会いたいとは言わない
子供ながらに多忙な父に我がままを言って困らせてはいけないと自覚しているのだろう。寂しいはずなのにそれを見せまいとしているのを、ばあやはただ見守ることしか出来なかった。
そのせいか、葵は我慢強い子だ。
「いいのよ。お父さまにたまにしか会えないのは仕方がないことだもの。私にはばあやがいつもいてくれるから、だいじょうぶだわ。そうだ、お兄さまはいつ帰ってくるの?」
葵は頭を振ると話題を変えて明るくつとめた。
ばあやは一瞬考えながら答えた。
「そうですね…。もうすぐ学校からお戻りになると思います」
葵には一つ年上の兄がいる。父にあまり一緒にいられないため、葵にとっては兄は父のような存在だ。兄は葵が傍にいても邪険にせず、相手にしてくれる心の広くて優しいのだ。家族や友達からの信頼も厚い聡明な少年だ。葵は兄のことが物心ついた頃から普段から家にいない父より大好きで、いつも兄の後ろにくっついていた。そのことで父は随分落ち込んだとか。
その様子を周りは笑いを堪えて眺めていた。
ガラ…。
「ただいまー」
玄関の戸が開く音の後に聞こえた声に葵は瞳を輝かせた。
「お兄さまっ、おかえりなさい!」
部屋から飛び出して、真っ先に兄のもとに向かう葵を苦笑しながら、ばあやは見やる。
「ただいま葵。いい子にしていたか?」
目を細めて妹の頭をなでる朔也(さくや)の隣に並ぶ少年に気づいた葵は声を弾ませた。
「やったー。拓深(たくみ)ちゃんもいるのね」
「うん。朔也に誘われたからな、お前も一緒に三人で遊ぼうと思って来たんだ」
拓深はにかっと笑うとこちらに歩いてくるばあやに会釈した。ばあやも拓深に気がついたようだ。
「お邪魔してます。こんにちは、ばあやさま」
「ええ、拓深さん。こんにちは。遠慮なさらずにどうぞ」
拓深は朔也と葵の幼馴染でよく遊びに茜家にくるので、ばあやとは面識がある。彼はばあやに好印象を与えていた。
「あっ、今日は三人で遊びに行こうと思って葵を呼びに来たので、お気になさらないでください」
拓深は首を振ると、丁寧な受け答えをした。
「ばあや、いいよね?」
朔也が確認するとばあやは頷いた。
「もちろん。きちんと時間通りに帰ってくるんですよ」
「わかってる」
朔也は靴を履いた葵の手をしっかりと握った。
「じゃあいってきます」
「いってらっしゃいませ」
ばあやは仲良く出て行った子供たちを微笑ましそうに見送った。
- お願い ( No.28 )
- 日時: 2013/06/05 16:44
- 名前: 外園 伊織 (ID: NExr47x9)
皆さんお久しぶりです。
えー、色々あって全然更新する時間がなく、物語の進行具合が悪いのですが…。
すみませんが、待っていただけると幸いです。
*追加で第2話葵編の内容を加筆修正しました(6月5日現在)。
ではでは…。
- ココロ×ツバサ 第2話過去・葵 プロローグ2 ( No.29 )
- 日時: 2013/06/06 17:35
- 名前: 外園 伊織 (ID: BLmVP1GO)
私があの時違うことを望んだら、今も貴方はここにいたのでしょうか。
それとも貴方のさだめは一つだけと、変えられないのでしょうか。
私のせいでいなくなった貴方を、ずっと想い続けることはいけないことなのかもわからない。
本当の私を知っている人は隣にいてくれる君しかいないのかもしれない。
そしてあの時から呼吸をするのも苦しいから。
今もこれからも、ただ君だけは隣にいて欲しいと願う——。
- コメント ( No.30 )
- 日時: 2013/06/27 19:57
- 名前: 外園 伊織 (ID: 5NmcvsDT)
嬉しい出来事があったので、ご報告を。
なんと! この心翼シリーズ(って何だ?という方は>>4へ)が参照400回突破しました。
まさかこんな多くの人に読んでもらえるとは思ってもいなく、感無量です! 一重に皆様のおかげです。有難うございます。
物語はまだまだ序章なので、これからも応援お願いします!!
では、また本編でお会いしましょう!
- Re: 【参照400突破!】ココロ×ツバサ〜過去と未来〜 ( No.31 )
- 日時: 2013/08/27 13:54
- 名前: 外園 伊織 (ID: qh2qVUY5)
—蝉の鳴き声が響く並木を三人はゆっくりと歩いていた。
春には桃色の世界が広がる桜並木の周辺には、鮮やかな花がほぼ一年中咲き乱れている湖のほとりがある。
森のようなところにあるので、知らない人もいるぐらいひっそりとしていて人影もない。秘密の場所には打ってつけだと、三人はことあるごとに遊びに行くお気に入りの湖だ。
葵が湖がいいと言ったので目的地はそこになった。今日は午前授業で特に予定も無いので、夕方までいるつもりだ。
「わあ、きれいなお花」
声をあげた葵と同じように朔也と拓深は膝を曲げる。
「ん?ああ、本当だ」
桃色と薄青の小さな花を葵は瞳を輝かせて眺める。
かわいいもの、きれいなものは心が癒される。
「甘い香りがする。いいにおい…」
そのまま何時間もここに葵が居そうなので、拓深は葵の肩を軽くぽんと叩いた。
「ほら、はやく行くぞ」
「あ、そうだね」
朔也がのばした手を葵が嬉しそうに掴む。
仲睦ましい兄弟の様子に拓深はぼそりと呟いた。
「…ブラコンにシスコンめ」
「?」
独り言が聞こえなかったらしい首を傾げている葵の手を握った朔也はにやりと笑った。
「なんだ拓深、やきもち妬いているのか?」
「ちげ——よ!」
「お兄ちゃん、どういう意味?拓深ちゃんも顔真っ赤だよ?」
「っ!なんでもねーよ!!」
「恥ずかしがるなって」
「だから違うって!」
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