コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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ノンストップ☆days〜イタズラと悪魔は紙一重〜
日時: 2013/02/21 14:35
名前: 瀬野 こなみ (ID: DHfHPQAg)

■初めましてでございます。

■まずは、このページを開いて下さったこと、お礼申し上げます。 ありがとうございます。
 これも何かのご縁。
 目を通して頂けたら幸いです。


■改めて。
 瀬野 こなみと申します。

■大波小波と言いますように、
 投稿ペースに多少の波があるとは思いますが、
 出来る限り早めのペースで投稿していきたいと思っております。


■なんせネットに小説を投稿すること自体
 初でございますから
 不慣れな点も多々ありますので、
 生暖かく見守っていただけたら嬉しい限りです。

■ご要望・ご意見などございましたら、
 メール、又はコメントをいただけると有難いです。

■というか、待ってるのだい。切実だい。

■これからよろしくお願いいたします。
  ○┓ペコリ




□ちなみに今回のお話は、
 私が中学生の頃恥ずかしながら
 もそもそノートに書き溜めていたお話です。

 なっがーーい題名なので、
 「ノンスト」など、略して頂けたら・・・恐縮です。


*******


『ノンストップ☆days
        〜イタズラと悪魔は紙一重〜』

 双子の中学生・妹の望月楪モチヅキユズリハ
        兄の望月雛汰モチヅキヒナタ

 彼らは、ひょんなことから【悪霊】を呼び出してしまう。
 更に二人の目の前に【悪霊を封印するのが仕事】だという妙な二人組が現れて・・・
 クラスメートも巻き込んで、東奔西走する双子。
 果たして彼らに安息できる日はやってくるのだろうか。




□長編になりそうな感じ(-_-;)
 初投稿のくせして、やらかします。

□良いのよ!楽しければそれで良いのよ!
 近所のおばちゃんたちも そう言ってたわ!(by 楪)



>>001-7 【episode1『とにもかくにもヘンなモノ』】
>>009-11 >>014-17
      【episode2『邪魔モノとジャマ者 乱入!』】

>>008  【episode1 なっが〜〜い あとがき】
>>018  【episode2 THE☆適当  あとがき】

 (2013.02.15〜 02.20現在)

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Re: ノンストップ☆days〜イタズラと悪魔は紙一重〜 ( No.14 )
日時: 2013/02/20 23:00
名前: 瀬野 こなみ (ID: DHfHPQAg)

******

 楪とヒナタの通う中学校は市内でそこまで大きくも小さくもない、平凡な公立中学校であった。特に学校内が荒れているわけでもなく。地域とのつながりを大事にしているこの学校は、親の間でも地域の住人たちの間でも、結構な評判であった。

 一学年五クラスで、クラスの人数は三十六人前後。
 楪は二年五組で、ヒナタは二年一組であった。

「おはよーっ」
「おはよう」

 クラスメートとにこやかに朝の挨拶を交わして、楪はクラスに足を踏み入れる。
 席に着いた途端に、崩れ落ちるように机に突っ伏した。

「はあぁぁぁぁー……」

 昨日のことである。
 亡くなった亜倉アクラ兄ちゃんを呼び戻すことが出来たら良いな、などという軽い気持ちで、兄の遺品である古びた本を手に呪文を唱え、悪霊を呼び出す羽目になったのは。
 そこに現れた謎の少年少女・タクミとサンちゃんは、楪とヒナタに散り散りになってしまった悪霊探しを手伝うように言った。
しかし楪とヒナタは『お手伝い』についての詳細は一切知らされていない。昨日は特に重大な話をすることもなく、すぐに別れたのだ。
 手伝うからには詳しいことを知らなければ、と、詳細を聞こうとしたが「またすぐに会える」そう言われ、その件については深くは突っ込まなかった。


——それにしても、


 楪は昨日の物事を頭の中で反芻しながら、ぬるくなった机に反対側の頬を押し当てた。


——何者、だったんだろう、あの子たち。その場のノリでオッケーしちゃったけど。


 タクミ達と別れて帰宅した楪はヒナタに、「楪はいつもその場の雰囲気に流されすぎだ」と、しつこく忠告を受けた。そのうち痛い目に合うぞ、と脅しもかけられた。
 しかし楪、そんなの、気にしない。
 というのか、既に巻き込まれてしまったのだし、今更とやかく言う必要もないのでは、と楪は考えていた。
 双子として生を受けた身として、厄介事に巻き込まれるのはそう珍しいことではなかった。
 だから、いくら騒動になっても大丈夫。いつものことだし。慣れてるし——そう言うと、双子の片割れは頭を抱えて自室に引きこもってしまった。また偏頭痛が起こったのだろうか。

——今日の放課後に頭痛薬を買って渡してやらないと、と楪は考えた。
 実際、頭痛の元の種は楪本人なのだが。しかし当の本人は、そのことには微塵も気づいていない。


——でも、ま、あの子達、悪い人には見えなかったし、大丈夫だよね。アクラ


心の中で亡き兄の顔を思い浮かべる。
そうして、気持ちを落ち着かせようとしているところへ——




ガラッ——

Re: ノンストップ☆days〜イタズラと悪魔は紙一重〜 ( No.15 )
日時: 2013/02/20 23:02
名前: 瀬野 こなみ (ID: DHfHPQAg)

 思い切り教室のドアを開けて入ってきた男子に、思考回路を邪魔される。

「何よ、突然……」
 体を起こし、ぶつぶつと小言を呟いていると、その男子生徒が声を発した。

「おい、みんな聞けよ。昨日さ、砂山の近くで出たんだってよ」
「何がよ」
「聞いて驚くなよ、……幽霊だよ、ゆ・う・れ・い」

 『砂山』——正式名称『堤ヶ丘つつみがおか公園』。住宅街にポツリとある小さな公園だが、月末に一度行われるフリーマーケットの会場になっているので、地域住人たちの間では名の知れた公園である。

 そして、楪とヒナタが昨日、【アレ】と遭遇した場所でもある。

「…………」
「あれ、望月ぃ。どうしたんだよ、急に黙り込んで……。あ、まさか信じてねえな?」
「信じるほうがおかしいだろ」
「お、言いやがったな、本村」
「ねえ、光永みつなが、それ、誰から聞いたの」

 楪ははやる気持ちを抑え、クラスメートに囲まれている男子生徒にそう問う。

「いや、それがな。一組の沼田っていんじゃん?」
「あーっ、あの、ボサボサ頭の眼鏡君だろ?」
「そうそう。マニアで有名な奴だよ。あいつがさ、昨日、砂山近くを通りかかった時に、見たんだと」
「……ゆ、幽霊を?」
「おう。俺も信じられなかったから疑ってかかったら、バッチリ証拠写真もあるって抜かしやがって。見たらさ、すげーんだよ。公園の外から撮った写真なんだけどさ、公園に植わってる木と木の間から、黒くてよくわかんねーもんが、こう、ぶわーって。もう凄くて。あれは、マジだぜ」

 男子生徒は興奮冷めぬ感じで、そう説明してくれた。
 楪は自分で自分の血の気が引いた音をはっきりと感じた。

 そして、クラス中の生徒が群れている輪から一人、ふらふらっと外れて、自分の席に腰を下ろした。

 ——まさか。
 
 昨晩の『悪霊騒ぎ』を見ていた人物がいたのだ。
 しかもご丁寧に写真に収めているという。
 しかもよりによってこの学校の同じ学年の生徒に。

「ん? 一組……?」

 楪は思わず呟いて、双子の片割れの顔を思い浮かべた。

Re: ノンストップ☆days〜イタズラと悪魔は紙一重〜 ( No.16 )
日時: 2013/02/20 23:04
名前: 瀬野 こなみ (ID: DHfHPQAg)

******

「じゃっじゃじゃあああん! 僕は見たんだ! ほら、見たまえコレを!」

 一組内でそう言ってふんぞり返っていたのは、紛れもない『眼鏡君』その人であった。
 そして同じく一組であるヒナタは、その騒々しさに顔をしかめていた。
 昨晩のこともあり、静かな気分でいたかったヒナタだったが、一組内は『眼鏡君』を中心に大騒ぎであった。いっこうに静かになる気配はない。
 そして、遂に耐え兼ねたヒナタが、『眼鏡君』に掴みかかることになる。

「おい。うるせーんだっつの、沼田」
「なんだよ望月ぃ。君はこの画像をみて、なんとも思わないのかね」

 乱れたシャツの襟を整えながら『眼鏡君』——沼田がヒナタにデジタルカメラを大切そうに手渡す。ちなみに生徒手帳に『電子機器類の持ち込み、校内禁止』とあるので、沼田の行為は立派な校則違反である。

 ヒナタはデジタルカメラの画面を睨みつけるように一瞥して、——また掴みかかった。

「おい沼田。これ、どこで撮った?」
「うわっ、と、だから苦しいって……。……ん? コレか? 砂山だよ。偶然目の前を通り過ぎたら運良くこの場面に遭遇してね。思わずコレでパチリだよ。なんだい、望月も興味あるのかい?」
 
 まさか「それはオレの妹が勝手に出したもんだ」などと言えるはずがなく——

「あぁ……まあ、そんなとこ。だな、うん」
「そうかそうか望月。まさか君も僕と同志だったとは。仲間っ!」

 がっしり両手を掴まれ、強制的に握手をかわさなければならない状況に陥る。
 ヒナタはこんなやからと同類にされたくなかったが、だからといって言い訳をするわけにもいかず、もはやされるがままになっていた。もう、どうにでもなりやがれ。


「……みんな? どうしたのかしらー?」


 突如、教室内に和みを誘う声が響く。

「席に着いて下さいね」

 一組の担任、綿吹であった。
 その澄んだ声に数人の男子生徒はうっとりと顔を緩める。



「全員、席に着きましたね」

 綿吹の声を合図に、女子の学級代表が声高々に言う。

「起立」

 綿吹の顔に見とれている男子生徒を尻目に、学級代表は続けて、

「礼」
「お願いしまーす」
「着席」

 ガタガタと音を立てて、全員席に着く。

「それではここで朝の連絡。と、いきたいところなんですけど」

 そこまで言って綿吹は教室のドアに手を差し出した。

「どうぞ。転校生の東出ひがしでさんです」


******

 一方、そのころ楪のクラスでは。
 黒板の前に、見知った顔の人が立っていた。

「織塚 拓巳です。これからよろしくお願いします」

 パチパチパチと盛大な拍手がクラス中に鳴り響き(その大半が女子生徒のものだ)、その中でヒソヒソとこんな言葉が飛び交う。

「ねえ、織塚くん、イケメンじゃない?」
「分かる分かるう」
「かっこいいよねー」

 きゃあきゃあ盛り上がっている女子生徒とは対照的に、男子生徒は終始ふてくされた様子で自己紹介を傍観していた。ある男子生徒は陰ながら「俺よりイケメンが来やがった」と涙ぐみ、またある男子生徒は鏡で自分の顔とタクミを見比べ、舌打ちをする。

——そう。黒板の前に立っている人物は、昨晩公園で出会ったあの少年であった。

Re: ノンストップ☆days〜イタズラと悪魔は紙一重〜 ( No.17 )
日時: 2013/02/20 23:07
名前: 瀬野 こなみ (ID: DHfHPQAg)

******
 
 放課後になり、楪はヒナタに会うべく急ぎ足で一組に向かっていた。
 昨晩出会った織塚 拓巳が自分のクラスに転校してきたということを伝えるために。

 一組の前まで来ると、締め切ったドアの向こう側から聞き覚えのある甲高い声がした。


「この学校、悪霊のオンパレードですーっ!」
「こっ、この声はっ……!」


 はやる気持ちを抑え、ガラリッとドアを力任せに開けると、そこには案の定、【ヤツら】がいた。
 
 まず最初に目に飛び込んできたのは、背中を床にベッタリと付け、もがいている双子の片割れの姿。そしてその上に乗っかっている小さな少女。その横には大切そうにデジタルカメラを抱えてつっ立っている男子生徒がいた。ちなみにそのカメラは最新型である。

「……ひ、ヒナタ…………」

 楪は双子の兄の名前を呆然と呟き、

「あんた、なにしてんの? それに、な、なんでサンちゃんがここに……。……で?」

 「で?」と言って、楪はつっ立っている男子生徒を振り返る。
 男子生徒はそんな楪に不敵な笑みを見せ、こほんと軽く咳払いをする。

「いやはや、これはこれはお嬢さん。望月そっくりだな」
「あら、あたし達この学校じゃ『そっくりな双子』って有名な方だけど、……なに、あんた知らないわけ」
「僕は自分に興味があることしか知らないタチなんでね。……おっと失礼、まだ名乗っていなかった。僕は沼田だ。以後、よろしく頼むよ」
「……なんだか随分と人の神経逆撫でにする野郎ね。まあいいわ。あたしは望月 ゆずりは。恥ずかしながらこのイケてない男の双子の妹よ」

 ふんっと鼻を鳴らして自己紹介を終え、

「んで? ……この健全な西條せいじょう中学校でなーにヘンなことやってんのよ、この二人は」

 楪がそう言ってヒナタとサンちゃんを指すと、沼田は急に目をキラリと光らせて話しだした。

「実はだねえ、この女子生徒は今日転校してきた者なのだが……」
東出ひがしで サンちゃんですっ!」

 サンちゃんに叫ばれ、沼田は居心地悪そうに足元に目線をやり、それから眼鏡の縁を右手で押し上げた。

「……そうだ。転校生のサンちゃんは望月と知り合いらしくて……つまり、嬉しさのあまりこうなったというわけだ!」
「説明キャラ確立しようとしてるけど、適当な説明だなオイ!」

 ヒナタが、上でびょんびょん飛び跳ねているサンちゃんに必死に抵抗しながらそうツッコミを入れる。
 当のサンちゃんはとても楽しそうにヒナタの上でバウンドを繰り返している。
 楪は哀れなヒナタを思わず拝んだ。

「そんなことよりも、だ!」
 
 拳を奮って、沼田が叫ぶ。

「この女子生徒は、この学校に悪霊が巣食っているというのだよお!」

 『悪霊が巣食っている』。このフレーズを聞くと人は普通、馬鹿にするか怖がるかの二者択一だが、この沼田という人物は目が、本気マジだ。

「そしてっ、望月 雛汰ヒナタも僕と同じで幽霊が大好きだ。嬉しさのあまりこうなったというわけなんだよ」
「おーいちょっと待て。だから違うだろって。普通、見るからに違うだろって。誰もこの状態見てそうは思わねーって!」

 相変わらずサンちゃんに馬乗りされた状態のヒナタが、頑張ってそう突っ込む。
 サンちゃんはニコニコしながらその一部始終を傍観し、そしてスカートの裾を翻してヒナタから飛び降りると、楪を見据えた。
 そして突然、

「幽霊えええー!」
「幽霊えええー!」

 【幽霊】と叫んでサンちゃんと沼田が教室内を走り始めた。

 
——あたしも幽霊、信じてますから!


 楪はこの教室に来た当初の目的など、とうに忘れていた。


「幽霊えええー!」
「幽霊えええー!」
「幽霊えええー!」


 一緒になって教室内をバタバタ走り回り始める。

 そんな楪たちを「何なんだコイツらは……」と冷めた目つきで傍観するヒナタ。


 その後ろで、ガラッ——とドアが開いた。




⇒【episode3『悪霊、最初の出現』に続く】

Re: ノンストップ☆days〜イタズラと悪魔は紙一重〜 ( No.18 )
日時: 2013/02/21 14:33
名前: 瀬野 こなみ (ID: DHfHPQAg)

■episode2 あとがき■

【ごあいさつ】
エピソード2、目を通してくださった方、ありがとうございました。

改めて、瀬野 こなみです。
『ノンストップ☆days』シリーズ、略して『ノンスト』!

いかがでしたでしょうか。


【今回のepisodeについて】
登場人物も徐々に増え、謎の少年少女・タクミとサンちゃんの目的も分かった(?)ところで、やっとお話も展開してきた、かな……? (;^_^A
——楪とヒナタの学校に、転校生がやってきました!
あ、サンちゃんの苗字が出てきましたね!
「東出」です。「ヒガシデ」。「東出 陽」……漢字で察してやってください。
次回は、やっとこさ悪霊の登場です。
良かったね、悪霊くん。
サンちゃん達の活躍をとくとご覧あれ♪

…………今回のepisodeについてほとんど語っとらん(汗)


【登場キャラクターについて】
本作主人公の双子の兄妹、ヒナタと楪。
後日キャラクター設定を(自分のために)載せようと思いつつ、episodeの合間にキャラクター設定を挟むのもなんだなー……と思いながら、今に至ります(;^_^A
ご要望があれば載せようかしら、ね。あ、いない。こない。デスヨネー。

今回は新キャラが二人でてきましたよ!

 まずは一癖も二癖もある【沼田 大次郎(ぬまた だいじろう)】君。
大次郎ってんです。下の名前。まあ沼田って呼んであげてください。
そして全国の沼田さん、スミマセンでした。
コイツは悪霊探しを公にしたくない双子にとってはとても厄介な野郎です。
最新式のデジカメを常に手放しません。オカルト系にハマってます。
ちなみに歳の離れた弟がいて、その弟は病気だとか……。(裏設定)

 癒し系ティーチャー【綿吹わたぶき なごみ】先生。
ヒナタたち、一組の担任です。美人。癒し系。
一部の生徒から熱狂的な支持を受けています。
そして、一部の先生からも人気です。憧れの女性。それが綿吹。
けれど本人は天然なので、周りからの視線に全く気がついていない。

そーんな感じで、新キャラ説明でした。
THE☆適当。(コラ)


【終わりに】
今回は様々な方に評価・鑑定をしていただき、そのアドバイスの元、ちょくちょく手直ししながらの執筆となりました。
この場をお借りしてお礼申し上げます。
ありがとうございました。

これから精進したいと思います。ハイ。

もしよろしければ、感想いただけると嬉しいです。
好きなキャラとかも、いたら教えて欲しいな(#^.^#)♪

それでは!瀬野 こなみでした♪


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