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君ニ届ケ。-天国まで200日の君へ-
日時: 2013/11/16 13:52
名前: 綾音 (ID: qyuIaVem)



prologue*

「貴方の命は、おそらく
後、200日です」


この声と沈黙は未だに忘れられない。

まだ、笑っていたかった。
一緒に、居たかった。

でも、そんな夢は
あっさりと終わってしまうのか。

でも、でもね。
1秒でも1分でも君の隣に居るよ。

ねぇ、私の声 君ニ 届ケ。


登場人物*
泉 菜々 -izumi nana-余命宣告をされている中学2年生。テニス部に入っている。


伊藤 怜生 -ito reo-菜々の彼氏。菜々を隣でいつもサポートしている。

夢原 美和 -yumehara miwa-菜々の親友。テニス部に入部している







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Re: 君ニ届ケ。-天国まで200日の君へ- ( No.14 )
日時: 2013/11/23 15:21
名前: 綾音 (ID: qyuIaVem)

そして、クラブチームの皆にも—

「あのさ、隣町のクラブチームの夢原さんっているって知ってる?」
「あー知ってる!!なんかさ、ちょーテニスが強いってヤツ」
「そいつがもしもここのクラブに入ったら、泉さんボロボロだよねw」

「このチームで一番強いけどさーきっと無理だよ」
「アハハハハッ!!」


ショックだった。
そんなに思われてたなんて。


それから、私は勉強も放り出してテニスに集中した
朝晩毎回テニス
気づけば、手には沢山の血豆が出来ていた


そして、クラブ大会の時..美和にやっと勝てた。
それは、美和に出会って2年が経っていた。

「泉さん!!」
「あ、夢原さん!!」

「とうとう負けちゃったぁー!!泉さん強いよ!!」
「ありがとう!!あ、夢原さんちょっと待って!」

人差し指を口に当てる。しーって。
それは、親たちの声だった。

「お宅の娘さん、夢原さんに勝ちましたね!」
「まー。あれはww美和ちゃんが調子が悪かっただけよ
菜々は、何もしてないわ!家でゴロゴロしてて..」

「あらーそうなの?運が良かったわね!!」


「え..何あの言い方..泉さんの親?」
「うんーまあ、平気!慣れっこだから!」

気づけば隣に美和はいなかった

「泉さんのお母さん!その言い方はないんじゃないですか?
泉さんは、練習したから私に勝てたんです!!」

「あ、あなた夢原さん?違うわよー貴方の調子が悪かったからよね?
勝たしてくれてどうもありがとね!!」

「違います!!!!私は、体調とか全然悪くない!泉さんが頑張ったから!
泉さんの手のひらみたことありますか?」

「え?」

「何度も何度も素振りして頑張ったから血豆ができてるんです!
泉さんが私に勝てた秘訣です!!分かりますか?頑張ってるんです!!泉さんは!!」


気づけば涙が出てきた。
誰にも言ってなのに。手のひらの事。

なんで、この人は分かるんだろう
いつみたんだろう


夢原さんは、なぜかキラキラしていた。

Re: 君ニ届ケ。-天国まで200日の君へ- ( No.15 )
日時: 2013/11/23 17:12
名前: カリン ◆WACHDTB54w (ID: 8uCE87u6)

「余談です」

わお!

私の本名もかりんなんです!←本名を普通に使ってる野郎

Re: 君ニ届ケ。-天国まで200日の君へ- ( No.16 )
日時: 2013/11/23 23:05
名前: 綾音 (ID: qyuIaVem)

カリン様>

コメントありがとうございます!!
本名同じで嬉しいです(*^_^*)

漢字では「歌凛」といいます。

これからよろしくお願いしますぅーー!!

Re: 君ニ届ケ。-天国まで200日の君へ- ( No.17 )
日時: 2013/11/24 10:59
名前: 綾音 (ID: qyuIaVem)



それから、美和と私はだんだんに仲良くなっていった。
1年2年とクラスは違うけど——・・部活は一緒で毎日喋っていた。

「美和ちゃんすごいよねぇー!」
隣に居る私のクラスメイトが呟いた。

私は、美和に目を移すと..美和と目があった

「あっ..!みわぁ!」
「え、あ...菜々!!退院できたの?」

「んーと3日だけ!」
「へー...あ、あのさ!」

「何?」
不安げにこちらを見る美和
そして、ボソッ..と呟いた

その呟いた瞬間—美和は友達に呼ばれ向こうに言ってしまった


——『菜々って後もう少ししか生きられないの?』



ザァーー
今日は、天気予報がずれていた。急な雨だ。

ていうか、なんで≪あの事≫が美和にばれてるんだろ
≪あの事≫を知ってるのは、親と怜生しか知らないのに。


キーンコーンカーンコーン...
「はい、授業はここまでねぇー部活は、16:20から開始ねぇ」

教師のゆるったるい声を聞いてその日の授業は終了した。

クラスが、ざわめきだす
「さーかえろォー」
「あ、今日雨だから部活体育館だ」


「泉先輩!今日、どこで部活やりますか?」
後輩が私を呼んでいた。

「あーちょっと、美和に聞いてくるから待ってて」
ひょこッ!後ろに美和が居た

「1年生ー今日は、部活無しでいいよー」
「わぁ!!やった!ありがとうございます!!さよならー」

1年の声が小さくなっていくのと同時に沈黙が近づく。

ゴロゴロ..ピッシャン!!!急な雷が落ちた

それと同時で私は。
「あのさ、美和なんで私が..死んじゃう..っていうの知ってるの?」

「...から」
雨でよく聞こえない

「何?聞こえない」

「病院の時聞いてたから!」

ゴロゴロ..ピッシャン!!本日2回目の雷。

その時に、やっと気付いた。
美和が泣いてることを


Re: 君ニ届ケ。-天国まで200日の君へ- ( No.18 )
日時: 2013/11/24 20:47
名前: 綾音 (ID: qyuIaVem)



「いつ聞いてたの?」
私は、沈黙がなるべく続かないように..喋りかけた

そして、美和はゆっくり口を開けた。

「病室に忘れ物したから、とり行こうと思った時
怜生君と菜々が話してるの聞いちゃったんだ..」

「!?」

まさか、聞かれてたなんて。
なぜか—泣きそうに、なった。


そして、美和は泣き出した

「やだょ....菜々ぁ...死なないで!」
「み...わ」

「もっと、テニスしてたい!もっと菜々といろんな事喋りたい..
でも、それは叶わないの...?」

「美和....」
溢れだしそうな涙をきゅっと我慢する。
そして。

「私、今生きてるよ!!」
「え...」

「あのさ、今生きてるから喋れるし..少しだけなら運動だってできる!
私は短いタイムリミットがあるけど、タイムリミットの間に沢山思い出作ろう!!!」

思いっきり喋ったから息が..続かなかったけどなんとか持ち込んで見せた。その瞬間..涙がぶわっ。

「あ...あれ?私...」

「菜々ありがと..!沢山思い出作って行こうね!」

気づけば空が晴れていた。

窓と美和が重なる。
その晴れた空と。

美和がよく似ていた。


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