コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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これってラブコメ?
日時: 2014/11/25 17:46
名前: 夕陽 (ID: jP/CIWxs)

こんにちは!夕陽です。
前作が完結したので新しいのを書き始めることにしました。
アドバイスなどをいただけると嬉しいです。

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Re: これってラブコメ?(題名変更) ( No.78 )
日時: 2014/09/21 13:00
名前: 夕陽 (ID: KVjZMmLu)

天使達の雑談

「天達、元気にしてるかな?」

 休日、お昼にお茶でもどうだ? と凛を誘って今カフェにいる。
 もうそろそろ人間の世界では寒くなってくる頃ではないだろうか?
 風邪が心配だ。

「さあ? でも大丈夫でしょ」

 冷たい言い方だが実際は同じように心配しているだろう。
 少し目が寂しそうに下を向いたから。

 下には天達や私の元主がいる。
 それは凛も同じ。

「それより急にどうしたの? 蘭がアタシを誘うなんて珍しいわね」
「いつも誘っているじゃないか」
「そう言うときは確実に何かお願い事があるでしょ? 今日はないの?」
「確かにそうだが……」

 図星なので声が小さくなってしまう。
 しかし今回はそう言う用件じゃない。
 純粋に凛とお茶をしたいだけだ。

「まあ今日はないようね」

 心を読んだのか嘆息気味に呟く。

「でも何で?」

 確かに意味もなく呼ばれたら驚くだろう。

「実は人間界行こうかなって思ってな」

 私はそう言って彼女の目を見る。

——一緒に行かない?

「でも、使命ないのに勝手に行くと天使の能力失うわよ? 天もそれ覚悟して残っているんだから」

 私の思いが伝わったようで彼女は少し困ったように眉をひそめる。
 行きたいが勝手にいくときのリスクが大きいと考えているんだろう。

「大丈夫だ。ちょうどいい人間いたからな」

 そう言って私は笑った。

—END—

あとがき
もしかしたらもう少し続くかもしれません。

Re: これってラブコメ?(題名変更) ( No.79 )
日時: 2014/10/30 18:52
名前: 夕陽 (ID: jP/CIWxs)

1ヶ月少し前、続くかもといって続いてませんでした……。
でもいつか書きたいな……。

今回は1日早いハロウィンです!





「お菓子をくれないといたずらしちゃうよ!」

 部屋に飛び込んできたのは天。
 一体何のようだ、とばかりに睨みつけると天はそんな私に気付かないふりして手を差し出してくる。

「お菓子ちょーだい! じゃないと昨日の望月空とのデートを皆にばらすよ!」

 これは立派な脅しだ。
 しかしここで言い合いをしても私が負けるのは目に見えているので

「冷蔵庫にあるプリンあげるよ」

 とお菓子をあげることにする。

「へ? 冷蔵庫にあるプリン? あんなのもう食べたよ!」

 はい?
 あれ、天にばれないようにこっそり買ったのに何で分かった?
 食事は毎回私が作るし天が分かるわけないはず……。

「プリンのにおいしたから開けたらあったんだよね! さすが私の嗅覚!」

 もう犬になれよ……。
 ということはお菓子はもうないじゃないか!

「まあ別にお菓子じゃなくてもいいけどね。っていうか翼が望月空と仲いいならお菓子なんてどうでもいいし? っていうか今日部活でしょ? あの人迎えに来るよ?」

 時計を見るとあと少しで家を出る時間だ。

「いそがなくちゃ! っていうか天も早く準備しなよ! 今日は地域の人と共同でハロウィンパーティーなんだから!」

 まくし立てる私に

「大丈夫! っていうか真琴行くの早くない? もういないし」

 お気楽そうに笑っていった。
 こういう性格は少し羨ましい。

「とにかく、急ぎなよ?」

 念を押して私は待ち合わせ場所に駆け出す。
 天だしサボることはないだろう。

     *     *     *

「空、ごめん。待った?」

 既に待ち合わせ場所にいる彼に駆け寄って聞く。

「そんなに待ってないよ」

 案の定いつも通りの返事が返ってきた。
 淡々とした口調だけど別に怒っているわけではない。

「じゃあ行こう! 今日ハロウィンパーティーだし楽しみだな〜」

 ニコっと笑っていうと空もすこし微笑んでくれた。
 無表情も嫌いじゃないけどやっぱり笑ってくれた顔の方が好きだ。
 そんなことを考えつつふと思いついた言葉を言ってみる。

「トッリクオアトリート! お菓子をくれないといたずらしちゃうよ〜?」

 少しおどけたような言葉に空は

「言うと思ったよ。はい、これ」

 そう言って出してくれたのはチョコレートのお菓子。
 とっても美味しそうだ。

「ありがとう!」

 嬉しくて口元に笑みが浮かぶ。
 そのチョコレートはあとで食べようと思ったがふと天の存在を思い出す。
 絶対天なら食べるだろう。
 このチョコレートを。
 なら……、

「これ、今食べてもいい?」

 部活の時間には少し時間がある。
 いつも早く部活に行ってるしたまには遅く行ってもいいだろう。

「別にいいよ。じゃああそこで食べるか」

 近くの公園を指していう。
 ベンチに座るとチョコレートの包みを開ける。

「それにしても誰もいないね……」

 誰もいない園内を見回して言う。
 まあ7時前だから当たり前かもしれないけど。
 でも無言というのは寂しい。

「空もチョコレート食べる?」

 10個ぐらい入っていたのでその1つを空に渡す。

「うん……。あ、そうだ」

 空はいたずらを思いついた子供のような顔をした。
 珍しい。こんな表情をするなんて。

「どうしたの?」

 私は気になって問いかける。

「翼に食べさせて欲しいな〜と思って」

 からかい気味に言う。
 私がそんなことできないとでも思っているのだろうか。
 まあ実際恥ずかしいけど。
 でも私にだってそれくらいは出来る!

 そう思い包み紙を開けて空の口に近づける。

「はい」

 少し驚いたように目を大きくさせたが

「ありがとう」

 というと躊躇することなくチョコを食べた。
 やったこっちが恥ずかしい……。
 顔を赤くしていると、

「今度は僕がやってあげようか?」

 と笑っていった。

「ち、遅刻しちゃうし早く行こう!」

 本当はまだ時間があるけど羞恥に耐え切れなくなり立ち上がり腕を引っ張る。

 とりあえず部活につくまでに顔が赤いの元に戻ることを祈ろう。

—END—

あとがき
というわけでハロウィンでした!

あまり書いてないと一人称や三人称を忘れてしまう……。

Re: これってラブコメ?(題名変更) ( No.80 )
日時: 2014/11/25 17:45
名前: 夕陽 (ID: jP/CIWxs)

カキコ1年突破記念!
パロディ〜眠れる森の美女〜

 あるところに王様と女王様がいました。

 ある日二人の間に子供が生まれてパーティーをすることになりました。

 呼ばれたのは12人の魔女。
 魔女達は次々に幸せを願って魔法をかけていきました。

 しかし、最後の魔女が魔法をかけようとした瞬間——

「やっほ〜。って何で皆パーティー中!? 私呼んでくれなかったの!? ひどい!」

 呼ばれなかった魔女が窓から忍び込んできました。
 そして彼女は怒って魔法を——

「じゃあもう一回最初からパーティーやり直そう!」

 かけませんでした。
 しかしそれでは話が進みません。

「え? 魔法かけるの? 翼に? しょうがないなあ」

 そう言って糸車に触ると死んでしまうのろいをかけま——

「おばあちゃんになる魔法」
「おいっ」

 せんでした。他の魔女につっこまれても気にしません。

「だって、そんな魔法かけられないし」
「ここに載っているだろ! やり方!」
「分かったよ……」

 そういって魔法をかけました。
 紫色の光が姫を包み、体にしみ込んで行きました。

「じゃあさらば!」

 役柄とはいえ、悪役っぽい天使に人間と悪魔は飽きれましたがそんな表情を気にせず同じように窓から帰っていきました。

「じゃあ僕からはその呪いを100年の眠りにつく呪いに修正しよう」

 魔女がステッキを振ると白い光が現れ姫に吸い込まれていきました。
 しばらく宴を楽しんでから会はお開きになりました。

     *     *     *

 そんな姫もすくすく成長し15歳になりました。
 王様は国中の糸車を燃やさせたので100年の眠りにつくことなく過ごすことができました。

 ある日姫は城を散歩していました。

「あれ? こんなところに部屋あったっけ?」

 姫は首をひねりつつどんな部屋か気になって開けてしまいました。
 そこにあったのは、糸車。

 姫は呪いのことを知りません。
 躊躇なく糸車に近づきます。

「なんだろう? この機械……?」

 はじめてみる機械に好奇心と警戒を持っていますが明らかに好奇心の方が上。
 ついに手を伸ばせば触れられる位置まで糸車に近づきました。

 その時、姫は下に散らかっている糸を踏んで滑ってしまいました。
 スローモーションで倒れていく姫。
 その姫の指先に糸車。

 指先が糸車に触れた瞬間、姫は眠りに落ちました。
 それと同時に城に茨が繁殖しました。

     *     *     *

 姫が呪いにかかって眠りに着いている間、城下町は大騒ぎでした。
 助けに行こうと勇敢な若者が城に集まりましたが魔女の呪いのせいかびくともしません。

「まあ、私がかけた呪いだしね! 流石私!」

 そんな群集を空の上から見つつ自画自賛中の魔女に

「でもあと少しで100年たつから目覚めるぞ」

 ともう一人の魔女が言いました。

「うわっ! いつからここに!?」

 いきなり現れたことに驚き落ちそうになりましたが流石魔女。
 すぐに体勢を整えて元のようにふわりと浮きます。

「でもあの城で目覚めても茨は消えないよ?」

 魔女は不思議そうにいいました。
 茨は城を覆っていて茨自体が建物のようです。

「大丈夫だ。僕が茨に勝てるやつを用意したからな」

 不敵に笑う魔女にもう一人の魔女はすぐ地面を見下ろして“茨に勝てるやつ”を探します。
 そしてみつけました。
 魔法の剣を装備している彼を。

「え? なんで!? あの剣、魔女が魔法で作り出す方法でしか作れないのに……! 何であの人が!?」
「僕が渡したんだよ。これで彼女は目覚めた後も平和だ」

 嬉しそうに笑う魔女に

「じゃあ私は他のところに行くか。今までありがとう!」

 最高の笑顔を残しもう一人の魔女はどこかに飛んでいきました。

     *     *     *

「……あそこが、姫が眠りに着いている城?」

 茨で囲まれている城を見て王子の第一声がそれでした。
 剣を持っている人です。
 この人がよい魔女の言う“茨に勝てるやつ”でしょう。

「……確かこれを使うといいと教えてくれた」

 剣を引き抜きました。
 鋭い刃がギラリと光ります。
 周りの家来達はそれを見てゴクリとつばを飲み込みました。
 怖いのに美しい。
 そんな感じの剣でした。

 王子は教えられたとおりに剣を振るいます。
 すると、

——見る見るうちに茨が切り刻まれ簡単に城に入ることができるようになりました。

「……おじゃまします」

 敷地に入る前にそう言い、ずんずん入っていきます。
 まるで自分の家のように。

 しばらく歩いて王子は見つけました。
 眠っている姫を。

 少しした後姫は目を覚ましました。
 丁度朝目覚めた時のように普通に目覚めました。

「あれ? あなたは……?」

 自分と同じ部屋にいた男性に向かって声をかけます。
 朝起きた時に不審者がいた時のように警戒しています。

「僕は隣の国の王子です。呪いにかけられたあなたを助けるためにここに来ました」

 お辞儀していう王子に

「呪い……?」

 何も知らない姫は首をひねります。
 たくさん寝ていたので寝ぼけてしまったのだろうか……と家来は心配になりました。

「あ、そういえばお父様とお母様が夜そんな話をしていた覚えが……」

 姫は納得してそう呟くと

「助けてくれようとしてありがとうございました。でももう大丈夫です」

 笑顔でいいました。
 無邪気な笑顔に王子は何もいえなくなりました。

「って、ここは結婚してハッピーエンドで終わらなきゃダメだろ!」

 いきなり現れた魔女に皆驚きます。

「えっと、あなたは……?」
「悪い魔女がかけた呪いを修正した魔女だよ! 翼は生まれたばかりだから覚えてないだろうけど……」
「それはありがとうございました。えっとなぜ私はこの方と結婚しなくてはいけないのでしょう……?」

 本気で意味が分からないように聞いている姫に

「簡単に言うとこれは物語の世界だから。君たちが結ばれないと物語が変わっちゃうんだ。だからよろしく!」
「え、あ、はい……」

 姫はよく分からないまま頷きました。

「……僕と結婚してください」
「はい、いいですよ」

 そんなこんなでハッピーエンドで終わりました。

     *     *     *

「どう? 楽しかったでしょ? 絵本の世界に入るの」

 天が得意そうにいう。

「凜と蘭のおかげだろ? 天が威張ることじゃない」

 たしなめる様に真琴は言うが天は聞く耳を持たない。

「でもそのときの記憶ないからなあ……」

 翼は少し残念そうだ。
 しょんぼりと肩を落としている。

「……でも話の内容はこの本に残っているでしょ?」

 空が今まで入っていた本を指す。
 その表紙には「眠れる森の美女」と書かれていた。

「そうだね! いつでも見れるしいいか」

 翼は嬉しそうに何度も頷いた。
 その様子を他の3人も嬉しそうに見ていた。

—END—

無駄に長くてすみません……。
私がカキコに来てから1年たったので記念にやってしまいました←
今度の更新はクリスマスかな……。

Re: これってラブコメ? ( No.81 )
日時: 2014/12/26 09:50
名前: 夕陽 (ID: jP/CIWxs)

一日遅れのクリスマス


「ごめん、昨日はこっちに戻ってこれなくて」

 僕は拓にそう謝った。

 昨日はクリスマス。
 一緒に過ごそうと言ったのにちょっとしたゴタゴタで戻ってこれなかった。

——それもこれも天のせいだ……!

 恨みがましくここにはいない天使の姿を思う。
 天はみんなでクリスマスパーティーがしたいと駄々をこね、本当にやってしまったのだ。
 翼はもちろん僕も巻き込んでやった。
 翼は空が来たからいいかもしれないけどこっちは既に拓と約束していたのに……!

 まあそれなりに楽しかったからいいけど。

「別にいいよ。それにしても昨日は随分楽しかったようだね? 僕はずっと一人だったのになあ」

 顔は笑っているように見えるが目が怖い。
 確かにドタキャンしたしその反応は分からないでもないけど……。

「本当にごめん! 代わりにこれあげるから!」

 出したのは彼の好きな人間の世界のお菓子、カステラだ。
 仁の家で食べたとき好物になったと以前聞いたのだ。

「まあカステラに免じて許してあげよう」

 冗談っぽく笑う彼にほっとしつつ僕は本来のプレゼントを取り出した。

「メリークリスマス!」

 これも人間の世界のもの。
 多色ボールペンとマスコットキャラのキーホルダーだ。

「ありがとう! あと僕からも」

 拓からのプレゼント。

「開けていいか?」
「もちろん」

 聞くといいらしいので僕は包装紙を破かないように丁寧に開けた。

「綺麗だな」

 そこに入っていたのはネックレスだった。
 カギの形をしたアンティークっぽいやつ。

「ありがとう」
「こちらこそ。で今日はどれくらいまでここに居れるの?」

 いつも聞く言葉を今日も言う。

「明日の昼には帰らないといけないな」
「そっか。久しぶりに会えたと思ったらすぐ帰っちゃうもんなあ」

 愚痴っぽく言う拓に僕は

「また会いにいくよ。それに拓もこっちに来てくれるだろう?」

 とニッコリと微笑んだ。

「もちろんだよ。せっかく会えたし今日デートしない? いい場所見つけたんだ!」

 5ヶ月くらい前なら断っていた言葉。
 その言葉に僕は

「いいぞ」

 と答えた

—END—

あとがき
クリスマスに復活と言って1日遅れてすみません……。

今回は真琴&拓です。
ふと書きたくなったので←

次は正月かバレンタインに復活予定です。

Re: これってラブコメ? ( No.82 )
日時: 2015/02/14 23:48
名前: 夕陽 (ID: z070pZ.J)

バレンタイン

「よし、チョコレートは持ったね!」

 私は何度目になるか分からない確かめをする。
 確かに鞄の中には水色の紙袋に入ったチョコレートが入っている。
 昨日の夜、がんばって作ったものだ。

「翼はラブラブでいいね〜」

 と天に冷やかされつつ。
 一瞬、溶かしたチョコレートを全部天にかけてやろうかと思ったが材料費がもったいないのと仕返しが怖いので我慢した。

「いってきます!」

 私は空の家へ出かけるため家を出た。

     *     *     *

 チャイムを鳴らすと空が出てきた。

「翼、どうしたの?」

 不思議そうに訊ねているが何しに来たかは知っているだろう。
 瞳が少し笑っている。

「分かっているでしょ? チョコレート渡しに来たんだよ!」

 こちらもふざけて怒ったように返す。

「知ってるよ。ここじゃ寒いし家の中入って。家族はいないし、ココアでも飲む?」

 それは魅力的な提案だ。
 マフラー&手袋という完全装備でもそこそこ遠いので体はすっかり冷え切っている。

「本当? 飲みたい!」

 私はそう言って空の家にあがった。

     *     *     *

「はい、どうぞ」

 目の前にホカホカのココアが置かれる。
 一口飲むと甘く優しい味がした。

「美味しい……。ありがとう、空」

 お礼を言うと空は照れたように微笑んだ。
 昔は無表情で大人っぽい感じだったけど、今は感情が結構表れやすいので(まあ長く付き合ってきたので読み取れるようになっただけかもしれないけど)年相応かそれより幼く見えるときもある。
 例えば今みたいに笑った時とか。

 無言のまま二人でココアを飲む。
 無言の間だったが別に嫌な沈黙というわけではない。

「ココア、ありがとう。また明日」

 飲み終わり、特にもうすることがないのでお礼を言って立ち上がる。

「こちらこそありがとう。家まで送っていくよ?」
「外寒いよ?」
「別に大丈夫。ただ上着とか着たいから少しまっててくれる?」

 というわけでしばらく玄関で待っていると数分後空が上着を羽織ってこちらに来た。

「行こうか」
「うん」

 自然に手を繋ぎ歩く。

「なんかごめんね。ココアご馳走になったり送ってもらったり」
「大丈夫だよ。むしろ翼と会えて嬉しかった」

 その言葉に少し顔が赤くなってしまう。
 それなりに耐性がついたかと思ったけどいきなり言われると照れてしまう。

「あれ? 翼、照れてる?」

 しかも分かっていっているところが性質の悪いところだ。

「別に」

 しかし認めるのは恥ずかしいので空より少し早く歩く。
 きっと後ろでは空は苦笑いしているだろうな。

「ごめん、悪かったって。すねてないでこっち来てよ」
「まあそういうならいいけど」

 ちょっと申し訳なさそうに言ってくるのでこちらも許してしまう。

     *     *     *

「じゃあね」

 家に着き本当にさよならする。
 まあ、明日また会うけど、でもそれが分かっていても別れるのは悲しい。

「うん、また明日」

 私はそれだけ言って家に入る。
 そしてさっき別れた空にメールで

「今日はありがとう」

 と送信した。

     *     *     *
あとがき
久しぶりに復活しました。
空、結構キャラ変わったな……。
次はいつ復活か未定ですがひな祭り、ホワイトデー、エイプリルフールのどこかになると思います。
ただ、もしかしたらしばらく更新できずに七夕とかになるかもしれませんが←


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