コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

儚い空のアリス
日時: 2014/07/20 15:35
名前: 夢遥 ◆4z4yLUbQKo (ID: jyOVwInT)

儚い夢

儚い花

儚い想い


偶然は 偶然を重ねて、苑姫の元へ落ちる


———————神は


私を憎んでいるの…………

            ・・・?


       ф


作者挨拶>>1


目次
主な登場人物 >>2

第一章 ∮儚い空∮

プロローグ 〜舞い降りて〜>>3

第一話【夢見し少女】
1.明日は>>4 2.花の音>>5

此処に無くても、更新されている場合があります。
∮———————————————————−∮

□お知らせ□
2014.7/20 執筆開始

Page:1 2



Re: 儚い空のアリス ( No.5 )
日時: 2014/07/21 17:39
名前: 夢遥 ◆4z4yLUbQKo (ID: jyOVwInT)
参照: http:// 

 花の音
—————————————

そのまま、真里と逢子は帰った。


相変わらず、外は雷だったが、次第に大雨も伴う雷雨になっている。


(よかったあー。お兄ちゃんが言ってくれなかったら、まりりとあい、ずぶ濡れで帰る所だった。)
自分はそう言う気配りが出来なくてまだまだだな。


とわたしは自分で思いながら、さっき手を止めてしまった宿題に手をかけた。


「そのかー?もうすぐご飯できるわよ」
お母さんの声が聞こえ

「今いく!」
とわたしが叫んだ。

その時、ケータイに着信音が響いた。

「…あ、まりりだ。」
(…そのっち、今日は楽しかったー!ありがとう。ところで、今日の宿題の、③の、問題が分からないんだけど)

といったメールが続いていた。

ひとまず返信をして、夕飯を食べに、部屋から出た。

              
          ф

(ねむー・・・い)

夜の10時だった。
もう寝よう!と わたしはまた、部屋に現れていた。

相変わらず雷はずっと音を立ててる。
ドライヤーで髪の毛を乾かして、お兄ちゃんの部屋へ行った。

電気をつけ、踏み台に上って、一番上の段にある本を手に取った。

「——?!」

「きゃっ!」
急に踏み台が揺れて、お尻から落っこちた。

「わあっ?」
そのまま、一瞬目をつぶると、お兄ちゃんの部屋に居るはずのわたしが、自分の部屋に居た。


「どうして——…」
しりもちをついたのでまだお尻が痛い。

「痛ーい・・・」
その瞬時、上から叫び声が聞こえた。

『キャ—————!!!』
その瞬時に、上を見ると、何かが悲鳴を上げながら落っこちてきて。

「え、えっ?きゃ・・」

ドスン!

「お、重たい…」
わたしが呻くと

「ま、まあ!レディに向かってそういうことは言わないでくださる?・・・ってあなたも女の子なの?。」
と言われた。

「ええ、そうよ—ー…」

「情報では、儚会その太っていう男の子のはずなんだけど。」
上を見ると天井には見事に黒くすすけた穴が開いており、落ちてきた少女は、背格好が自分と同じぐらいだった。

Re: 儚い空のアリス ( No.6 )
日時: 2014/07/21 17:43
名前: 夢遥 ◆4z4yLUbQKo (ID: jyOVwInT)
参照: http:// 

 異の街
—————————————


しばらく無言のまま、わたしの上に覆いかぶさっていた少女は、身体のあちこちが痛いわ。とつぶやきながら、私の目の前に座った。

「——そなた、名前は?」
なぜ勝手に家に入ってきた人に、上から目線で物言いされ、名前を言わなければならないのか、さっぱりわからないそのかである。

「儚会そのか——。そっちこそ・・名前は?」
名乗るほどの名ではないとか、カッコイイことは言えないので、正直に言うわたしに、向こうはあっけらかんと言った。

「ああ、言い忘れてたわね。わたくしは アリス。アリスと呼んでくれればいいわ。そなたには世話になるから。」
と昔みたいな物良いでつぶやく。

「アリス、なんでここに居るの?。いきなり落ちてくると、わたしもびっくりするんだけれど。」
と本音を言うと、

「そうね。ビックリしない人はいないと思うわ」
「自分で言ってる」

「そなた、おまえの8つの願い事を叶えるかわりに、わたくしの住むそなたからみた異世界へ来てくれと言われたら驚くのかしら?。」

「…願い事?」
これって誘拐・・?
勧誘とか。

お兄ちゃんだったら、『あ、すみません。そう言うの興味ないんで』と言い、裏で コイツ詐欺だ。と言うのだけれど。

「例えば、もっと素敵なベッドが欲しいとか。世界を征服したいとか、そういう願い事。それを8つ叶えるから、わたくしの言うことを3つ聞いてほしいのよ。」

世界征服?
「そんなことできるわけないじゃない。」
わたしが言うと、アリスは首を横に振った。

「いえ、できるのだから。やって見せるのは、お願い事をしてもらわないと無理なんだけれど。」

「それって、お金かかったりとか?」
「無一文よ。」

「は・・?」
お金なくなるってこと?

「お金はなくならないわ。」
熟語の使い方、間違ってます。

「その、アリスの、3つの願い事っていうのは難しいことなの?」
わたしが言うと、

「いいえ。1つは異世界に行くこと。2つ目は、戦わなきゃいけないこと。大丈夫よ、そなたは強いという設定だから。3つ目は、現実と異世界を両立すること。」


(どういうこと?)

でも、8つ願い事が叶うんなら、容易いことなのかもしれない。

「——ほんとうに8つ叶えてくれるの?」
「もちろんですわ。」
と、ツンとアリスが言った。

(怪しいな…)

「じゃあまず1つ目。この天井を何とかして」
黒くすすけ、大きく穴の開いた天井を指差した。

Re: 儚い空のアリス ( No.7 )
日時: 2014/07/21 17:51
名前: 夢遥 ◆4z4yLUbQKo (ID: jyOVwInT)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode


 真実は
—————————————

瞬時に、瞬く間にわたしは、外の桜城商店街の喫茶店の前に居て、それでまた自分の部屋に戻ってきた。

「…どうかしら。直しておいたけれど?」
とツンとアリスが差した天井には、もとよりもなぜか美しくなっている。

「あなたの望みが分かるのよ。もう少しピンクっぽいライト色が良かったなあとか。本当に思っていたことじゃないのですか?」
見透かされてる…の?

「——わたしは、異世界に行かなくちゃいけないの?」
アリスの能力が知りたくて、お願い事をひとつした。

でも、本当は欲があったのかもしれない。

「そうね。8個目の願いを叶えたその日の真夜中に、夢の中から行くのよ。」

「取り消しは無理?」

「もちろんですわ。」
一度言ったことを消すことは勿論無理だけど、お願いすればいいんじゃないかなって思ったりもする。

でも——それはダメだし。


「これってアリス」

「なに?」

「お願い事が100個叶う 杖が欲しい。とかアリなの?」
とわたしが言うと、

「アリだけど…。でも時間を動かすのは無理よ。1時間とかは良いんだけど、1日以上はダメなのよ。」

「まあ、所詮、何でも願いが叶うようになったら、世界が思うとおりになってきっとつまらないわ。他の人からも嫌われるかもしれない。そんなことしたら一般人とかけ離れちゃうのではないか。とか思わないの?」
・・・正論。

「来年とか、再来年とか、10年後とかに願い事してもいいの?」

「ダメよ。1つ目のお願いをしてから、3日以内にしなければ」


「そっか—…」



2つ目の願い事。


それは 心の中で少しだけ浮かんでたりとか するかもしれない。

Re: 儚い空のアリス ( No.8 )
日時: 2014/07/22 14:04
名前: 夢遥 ◆4z4yLUbQKo (ID: jyOVwInT)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode


 いつか
—————————————


「あ、お兄ちゃんもう行くの?」
朝起きると、兄の慧斗は既に、野球のユニフォームに着替え、外を出るところだった。

「ああ。行ってくる」
とそのまま出かける。


「あら、慧くん。今日も部活?」
「そうです。」
「頑張ってねえ—ー!」
「ありがとうございます。」
外で、隣の店のおばあちゃんに話しかけられていた。


「あ、そのか。そこにあるの…そうそう。それ取って」
と、お母さんが、緑色のジョウロを指差した。

「ああ。水をやるの?」
そのかの家は、お花屋さん! 「Flowerseven」というお店である。
そのか自信も花が好きで、良くお手伝いをしている。

「そう。」
と言ったお母さんに

「お母さんはいいよ。わたしがやる」
とジョウロを手に水やりをした。

「ありがとう」
お母さんは、今妊娠している。

もうすぐ生まれるらしい。女の子だ。

水をやったあと、

「ちょっと喫茶店のとこ行ってくる」
と言い、店を出た。

わたしの目的は、喫茶店を経営するマスターの子供・・・

私と同い年、同じクラス、隣の席の人のことだった。


「あ、そのかちゃん、おはよう。」

「あ、おはようございまーす!」
桜城商店街の、喫茶店のマスターがわたしに声をかけてくれた。



「あ、儚会、慧斗先輩は?」
その喫茶店の中から、そのかの目的、坂口翔太が出てきた。

この喫茶店は、翔太の家で、マスターは翔太の父なのである。


「…えーっと、部活…かな?」
お兄ちゃんは、野球部。
それも名門の高校で。

守備位置は センター。つまり外野。
まだ一年生だから、内野には行けないんだそうだ。

でも二年になれば、ショートやピッチャーを狙うんだというほど、野球のセンスがある。

「そうかあ。ありがと。じゃあな!」
「あ、うん。」
喫茶店、Legatoと書かれた看板を、水拭きで磨き上げると、もとの位置へ戻した。


    

Re: 儚い空のアリス ( No.9 )
日時: 2014/07/22 14:16
名前: 夢遥 ◆4z4yLUbQKo (ID: jyOVwInT)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode


 フワリ
—————————————

「ねえねえ、まだ願い事しないのですか?」
ボーっと喫茶店の前につっ立っているわたしを、後ろからアリスがつついた。

「だって願い事が無いんだもの。」
わたしがいうと、

「嘘は言わないで。一つ願ったならあと七つしかないのよ。明日までだし、早いうちに叶えてもらわないと、わたくしも困るわ。」
と言った。

ふと通行人が来たので

「アリス 隠れて・・?」
アリスが誰かとか色々聞かれてもマズイ。と思ったわたしが気を利かせるが

「だいじょうぶよ。そなたにしかわたくしは見えないわ」
それを早く言ってよ・・・

「で、その「そなた」てゆう呼び方やめてくれない?」
わたしが言うと、

「では何と呼べばいいのですか?」
と言ってきた。

「そうだなあ。」
…まりりとあいは そのっちって呼ぶ

お母さんとお兄ちゃんは大体そのか

で、幼馴染の春輝はそのちゃんって呼ぶ

「…何でもいいんだけど」

「それなら そなた で良いわね」

「えーっ」
ちょっとだけ 意味が違う。。

「そのか、そんなに大きな声をだしたら、不審に思われるわよ。何にせよわたしの姿は皆に見えないのですから。」

「確かに!」


Page:1 2



この掲示板は過去ログ化されています。