コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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LAST SUMMER
日時: 2014/11/07 19:10
名前: 紙風船 ◆j5fpcv1lQM (ID: xIf6nAEu)
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?mode=view&no=10068

夏の日に現れる不思議な少女。
小さく穏やかなその街で語り継がれる少女の影は、規則的に海岸の砂の上に映し出されていた。
—だが、いつしかその淡い色のワンピースを見る者は居なくなった。

+++++

この話の本編は、あなたがこの粗筋を読んで広げた想像の翼です。
だから副題を"parallel"、"dream"と名付けました。
これから描く物語は、私自身の翼です。
この羽根を一枚、あなたに託します。
これをあなたの翼の一部として仕舞って頂けると幸いです……。

【登場人物】
木田 英樹(きだ ひでき)
山下 夏実(やました なつみ)
※parallelもdreamも登場人物の名前は同じですが、ストーリーは違います。別世界(parallel)と夢物語(dream)は分けてお考え下さい。

【目次】
《ストーリー》
・LAST SUMMER parallel >>1-16>>21-
・LAST SUMMER dream

《コメント》
・ぱる 様 >>17 (紙風船より >>18)
・るくねこ 様 >>19 (紙風船より >>20)

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LAST SUMMER parallel ( No.22 )
日時: 2014/09/21 11:24
名前: 紙風船 ◆j5fpcv1lQM (ID: J3j8HjC2)

「じゃあ、お前はどうなんだよ!?戻りたくないのか?」
夏実に選択肢を与えない様な台詞が返ってきて、夏実は思わず絶句した。
「……分からない。分からないの…………。」
頬が濡れて行く。
「…死にたかった。死にたかったのに……、また生きようとしてる。」
英樹は静かに夏実を見詰めた。
「…話してみてよ。全部。俺の方が年上なんだからさ……、変な話だけど。」
そう言うと、少し困った風情の笑顔を浮かべた。

LAST SUMMER parallel ( No.23 )
日時: 2014/10/06 10:11
名前: 紙風船 ◆j5fpcv1lQM (ID: j/F88EhV)

海に落ち、目を開けると其処は虹色の世界だった。
此処は何処だろう。
私は死んだのではないのだろうか。
呼吸はしている。
頬をつねる。
痛い。
辺りを見回すと、虹が球のようなかたちになり夏実を包んでいた。
人の気配は無い。
呆然としていると、足元に光る何かを見付けた。
長く赤いリボンだ。
何か惹かれて、それを手に取った。

LAST SUMMER parallel ( No.24 )
日時: 2014/10/12 14:54
名前: 紙風船 ◆j5fpcv1lQM (ID: qymC4MgP)

バーカ!バーカ!バーカ!
ケラケラと笑う声が夏実の耳に響いた。
「誰っ?!」
キンキンと痛む耳を空いている手で押さえながら夏実は振り向いた。
誰もいない。
ここだよ!お前の手の中さ!
そう聞こえ、掌を見ると、赤いリボンがぴょんぴょんと飛び跳ねていた。
「もしかして、あなた!?」
そうだよ!何も知らずに俺にべたべた触るなんて、失敬な奴だ!
「ごめんなさい、まさか喋れるなんて思いもしなかったから。」
夏実が素直に離すと、リボンは床に立った。
ふう、すっきりした!人間って、どうしてこう、あっついんだろーな!
「あの、りボンさん。」
夏実が戸惑いながらしゃがむと、また響く声が言った。
リボンじゃてえよ!俺はレオっつー名前があるんだからな!
「レオさん、……あなたは誰なの?」
俺?俺はお前みたいな馬鹿の案内役さ!
「案内役?」
馬鹿と言われてカチンときたことは取り敢えず置いておく。
お前みたいに、望んでない死を迎えた人間を此処に連れてくるんだよ!
「此処は何処なの?」
それも知らねえのか!さすが人間様だな!
此処は別世界!まあ、パラレルワールドっちゅうとこって言った方が分かりやすいかもしれねえな!
事故とか事件で、死ななくても良いのに死んじまう餓鬼を、死ぬ直前で助けるのが俺の仕事だ!
ただ、俺は神様から睨まれてるからな、元の世界にたやすく戻せねえんだ!
そこで俺の祖先は考えた!
違う世界を造っちまえば、見付かることもねえだろってよ!
それが此処だ!
ただし俺らはちっせえからな!
救える数は限られてるんだ!
そんで、出来るだけ不幸な奴を助けてやろうと思ってたらお前が溺れてた!
苦労して助けてやったと思ったら、これだよ、全く!
他にももっと不幸な奴はどっさりいる!
大人しい奴にしときゃあ良かったわ!!
長い長い演説を聞き、夏実は完全に混乱した。

LAST SUMMER parallel ( No.25 )
日時: 2014/10/25 20:49
名前: 紙風船 ◆j5fpcv1lQM (ID: u9X0wFGj)

「取り敢えず、私は生きてるってことよね?」
髪を掻きむしりながら聞くと、レオは大きく溜め息を吐いた。……リボンのくせに。
お前、何も分かっちゃいねえな!
「だって、もう死んだと思ってたのに。急にまだ生きてて、見たことも聞いたことも無いとこ連れられたんだもの。知らないことだらけで、私、頭ぐちゃぐちゃになりそう。」
分かった!
面倒だけど、最初っから最後まで話してやっよ!
レオは身振り手振り(勿論、くねくねと踊っている様にしか見えなかったが)しながら演説を再開した。

要約はこうだ。
レオ達は不幸な死を強いられた人を助ける仕事をしている。
ただし、死は定められた未来の歴史。
一人でも数が合わないと、歴史は大きく変わる。
例えば、死んだ筈の人間が生きており、その後も食事を取るとする。
その分の食事は、実は貧しい子供に与えられるのだったとすれば。
そして飢えてしまった子が本当は未来の何処かの国の大統領となる予定だったとすれば。
未来の歴史は、大きく変わる。
レオ達の仕事は、未来の歴史を変えることにあたるのだ。
レオの先祖は、途中で邪魔が入り、人を救えずにいた。
そこで編み出したのが、別世界パラレルワールドだ。
違う世界に救った子人を放り込むことで、救った命を隠す。
ただし、人はレオの何十倍もの大きさだ。
救える数は限られている。
そして、救われる人間は体重の軽い子供が多かった。
夏実はその中の一人、ということになる。


LAST SUMMER parallel ( No.26 )
日時: 2014/11/07 19:36
名前: 紙風船 ◆j5fpcv1lQM (ID: xIf6nAEu)

「それじゃあ、さ……。」
一息ついた(であろう)ところで、夏実はおずおずと質問した。
「私は、元の世界に戻れるの?」
ああ!条件はあるけどな!
「それって…。」
他の奴を、巻き添えにするんだよ!


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