コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

【完結】夏休みの日記 —ぼくとおかし星人—
日時: 2014/09/26 15:30
名前: 夏村 ◆P/v/Uhogdo (ID: HU9qn.Bn)

待ちに待った、夏休み。
ぼくは今日、山でとんでもないものを見つけてしまった——。



夏の思い出を、日記につづったなつかしい子供時代。

これは、少年の優しく淡い、夏のものがたり。




初めまして、夏村です
この小説は、タイトル通り日記形式となってます
長すぎないよう、シンプルにしてみました
よろしくお願いします


※追記
親記事のトリップに間違いがありました
今後、投稿する記事とトリップが異なってきますが
間違いなく本人ですので、なにとぞご了承ください


「 目次 」


7月20日  >>1



8月1日 〜 8月10日  >>2-11


8月1日   >>2
8月2日   >>3
8月3日   >>4
8月4日   >>5
8月5日   >>6
8月6日   >>7
8月7日   >>8
8月8日   >>9
8月9日   >>10
8月10日  >>11


8月11日 〜 8月20日  >>12-21


8月11日  >>12
8月12日  >>13
8月13日  >>14
8月14日  >>15
8月15日  >>16
8月16日  >>17
8月17日  >>18
8月18日  >>19
8月19日  >>20
8月20日  >>21


8月21日 〜 8月31日  >>22-32


8月21日  >>22
8月22日  >>23
8月23日  >>24
8月24日  >>25
8月25日  >>26
8月26日  >>27
8月27日  >>28
8月28日  >>29
8月29日  >>30
8月30日  >>31
8月31日  >>32



手紙     >>33

Page:1 2 3 4 5 6 7



Re: 夏休みの日記 —ぼくとおかし星人— ( No.30 )
日時: 2014/09/18 14:13
名前: 夏村 ◆7ZbiYKpriI (ID: HU9qn.Bn)

8月29日


今日、ぼくは、もう一度山へ行きました。
マーくんも、いっしょに行きました。

おかし星人はいなかったけど、今日、ちがうものを見つけました。
うろんぼの木に、ふうとうがありました。

ふうとうの中には、手紙と絵がはいっていました。

手紙は、宇宙文字でいっぱい、書かれていました。
おかし星人が、書いた手紙です。
でも、やっぱり、ぼくたちには、ちんぷんかんぷんでした。

絵は、ぼくたちが見たことあるのと、ないのとがありました。

ぼくとマーくんがあげたおかし
夜空にいっぱいあがった花火
かき氷を食べてるぼくとマーくん
ちょ金ばこを作ってるぼく
ピースしているマーくん
ぼくとマーくんが遊んでるとこ
ぼくのにがお絵
マーくんのにがお絵
家出した日に見た、夕やけのにじ

おかし星人の、かいた絵が、たくさんありました。
全部、ぼくと、マーくんと、おかし星人の、思い出です。

ぼくは、おかし星人がいなくなって
すごくさびしかったし、いなくなるなんてひどいと思いました。
きらわれたのかな、と思いました。

でも、おかし星人は、ぼくたちのことをたくさん絵にかいてくれました。
ぼくも、マーくんも、すごくうれしかったです。
この絵は、ぼくたちの、一生のたからものです。

おかし星人のことは、ずっと、わすれません。
おかし星人は、ずっと、ぼくたちの友だちです。

Re: 夏休みの日記 —ぼくとおかし星人— ( No.31 )
日時: 2014/09/18 18:32
名前: 夏村 ◆7ZbiYKpriI (ID: HU9qn.Bn)

8月30日


今日は、お父さんと、遊園地に行きました。

お父さんと、ジェットコースターにのりました。
おちたりのぼったりしてて、早くてこわくておもしろいです。
お父さんは、おりたあと、泣いてました。

それから、おばけやしきに行きました。
さいしょはこわかったけど、出るときは、おもしろかったと思いました。
お父さんは、出たあと、やっぱり泣いてました。

お昼は、お父さんと、大きなハンバーガーを食べました。

それから、かんらんしゃにのりました。
一ばん上まで行ったら、町と、家と、山と、全部見えました。

夜になって、パレードがはじまりました。
のりものがキラキラ光って、すごくはでで、びっくりしました。
音楽がなって、ぼくもお父さんも、歌ったりおどったりしました。

今日は、すごくすごく楽しかったです。
また、お父さんと行きたいです。

Re: 夏休みの日記 —ぼくとおかし星人— ( No.32 )
日時: 2014/09/18 20:30
名前: 夏村 ◆7ZbiYKpriI (ID: HU9qn.Bn)

8月31日


今日は、マーくんと遊びました。
マーくんに、キーホルダーのおみやげをあげました。

それから、ふたりで、山へ行きました。

また、おかし星人がもどってきて、いっしょに遊べるように
ぼくとマーくんで、ひみつきちを作りました。

ゴミすて場にあった、大きなボロぬのを、やねにしました。
ボロぬのに、おかしの絵と、おかし星人のきちをかきました。
おかし星人が、まよわないための、目じるしです。

もどってきたら、またいっしょにたくさん遊ぶつもりです。
それから、いっしょに、おかしを食べます。

おかし星人の手紙は、やっぱり全ぜん、よめなかったけど
ぼくとマーくんの、だいじなたからものです。

また、ぜったいに、会おうね。

今年の夏休みは、とても楽しかったです。

Re: 夏休みの日記 —ぼくとおかし星人— ( No.33 )
日時: 2014/09/19 08:15
名前: 夏村 ◆7ZbiYKpriI (ID: HU9qn.Bn)



親愛なる少年達へ




何から書くべきか、迷ってしまい、何度も書き直してしまいました。

ここに書いてある文字が、君達に伝わるかどうかわかりませんが
ただ、何も言わずに帰ってしまうのは、申し訳ない気がして
こうして、手紙を書くことにしました。

何もお礼ができなかったけれど、本当に感謝しています。
毎日会いに来てくれたことも、お菓子をくれたことも
言葉も文字も伝わらなかったけれど
生きる希望を見失っていた私にとって、君達の存在はとても大きかった。

私は、つい一ヶ月ほど前に、宇宙で事故に遭いました。
遭難し、ブラックホールに飲み込まれ、そして君達の住む星へとたどりつきました。

君達の星は、驚くほど私の星に、とてもよく似ています。
樹木も、海も、山も、植物、動物、食べるものから人々の生活にいたるまで、なにもかもです。

うっすらと、様子がおかしいと思い
座標を確認したところ、ここがまったく違う星だと知りました。

そして、私の住む星が、絶望的に遠い座標にあることも知りました。
この星から、故郷へ着くまでに、私が生きてるかどうか——。

知ったその晩は、ずっと泣きました。
もう、私は自分の星へは帰れないと思ったからです。

食糧もなく、気力を失い、私は生きる希望を失っていました。
もうこのまま死んでしまおう、とあきらめていました。

そんな時に、君がおいていったお菓子を見つけました。
最初は、興味本位で口にしただけでした。
ですが、食べるとじんわりと体が暖かくなるような気がしました。

それから、ここにお菓子を置いていった人は、どんな人だろう。
そう思い、私はそれが知りたくなりました。

今更ですが、おかしを勝手に食べてしまって申し訳ない。
ただ、それが君達との出会いと、私が生きる活力を戻すきっかけとなりました。

じつは君達を見たとき、正直、かなりショックでした。
見たことのない肌の色と、言葉、文字。
まさに、未知かつ脅威の存在でした。こわかったのです。

でも、君達から見れば、私が宇宙人です。
そんな私に、君達はよくしてくれました。
もし、警察にでも通報されたか、あるいは別の者に見つかっていたら、私は命が危ぶまれたかもしれません。

それからの日々は、本当に楽しかった。

私が悲しむ暇もないほど、毎日のように一緒に遊びましたね。
虫取りや魚釣り、かき氷を食べたり、工作を手伝ったりと。
(まさか、毎日お菓子を食べることになるとは思いませんでした)
まるで、子供に戻ったような気分でした。

このまま、ここで生活する術でも身に付けて
生きていこうかと、そう思っていました。

ですが、その矢先、君が持ってきたあのスーパーボールを見て、気が変わりました。

あのスーパーボールの模様は、まるで私の星そのもののようでした。
それを見たとき、懐かしさとさみしさに、泣いてしまいました。

やはり、私は、自分の星に帰りたい。
たとえ、死ぬ前に、たどりつくことができなかったとしても
わずかでいい。ふるさとに、少しでも近い場所にいたかったのです。

そして私は、自分の星へ帰ることに決めました。

座標を確認したとき、ここからだいぶ離れたところに
ブラックホールができそうな場所を、微弱ながら観測しました。

いちかばちか、私は、そこへ向かおうと思います。
もしかしたらもっと遠いところに飛ばされるか
あるいは、そのまま生きて出ることができないかもしれません。

無謀なことですが、それでも、私は自分の星へ帰れる可能性を賭けて、出立します。

今まで、本当にありがとう。

手紙を書きましたが、それだけでは味気ないので
今まで描いた絵も送ることにしました。
気に入ってもらえると、嬉しいです。

素敵な絵をありがとう。ずっと大事にします。

今日、君は何か悲しいことがあったようで
私に何かを必死に伝えようとしていましたが
しかし理解することもできず、大して力にもなれず
このまま去っていくのを、本当に申し訳なく思っています。

せめて体を冷やさないように、毛布はそのままはおってください。
どうか、お元気で。

さようなら。




















追伸

もし、君達がこの文字を理解できるようになったら
あるいは
さらに文明が進み、宇宙へと出る機会がおとずれたら

いつか、私の星に遊びに来てください。
念のため、星の名前を記しておくべきだと思い、ここに書きます。



私の、ふるさとの星の名は「 地球 」といいます。


君達の友人より

【完結】夏休みの日記 —ぼくとおかし星人— ( No.34 )
日時: 2014/09/26 15:27
名前: 夏村 ◆7ZbiYKpriI (ID: HU9qn.Bn)

こんちは、夏村です

無事に作品を完結することができました
短い期間でしたが、読んでくださった方もそうでない方もありがとうございました!m(_ _)m

次はリハビリを兼ねて、もう少し長編で、形式を変えて書こうと思います
次回、作品を出すことがあれば、またよろしくお願いします!



Page:1 2 3 4 5 6 7