コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 星霊王と子爵令嬢(またの名を女騎士)
- 日時: 2015/02/20 17:24
- 名前: 星ぞら (ID: L0JcGsyJ)
【登場人物】
☆リア(正式にはリアナカリエ・アランシア子爵令嬢)
国の一番東の領地を賜ったアランシア子爵家の長女。
国では疎まれる黒髪に、緑と灰色がかった瞳の色。何故か星霊が見える。
なんかボーッとしている。口がよろしいとは言えない。
☆アランシア子爵(デオドア・アランシア)
リアの父親。のんびりやの気質あり。
リアとそっくりの見た目(リアがにているのか…。)
☆アランシア子爵夫人(マリリアンネ・アランシア)
リアの母親。しっかりモノ。
夫との恋愛譚は有名。美人で子供には好きなことをさせる。
☆ソフィア(ソフィアナ・アランシア)
リアの妹。母親似の美人。
☆エル
リアの友達。星霊。
【世界観とか】
世界は星霊王の御心でつくられたとされる。理が存在し、創造者である星霊王自身が理でもある。
国の名前は「エルメリス」。
☆星霊
この世界で、理を破るものがいないか見張る存在。
どこにでもいるが普通は見られない。
☆星霊力
星霊によって働く古き大きな力。
自然や理に干渉するものが大半で、人には滅多に授けられない。
☆魔法
人によって作られた、大きな力のひとつ。
まだ研究段階と言われている。
星霊力の代わりとして何にでも応用できるが、理への干渉はできない。
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- 第3話 ( No.4 )
- 日時: 2015/02/21 09:22
- 名前: 星ぞら (ID: ai5/g0Y4)
で、かんじんの勝負なんだけどね。
勝ったよ私。
一発で沈んだし、殿下。
☆★☆
「はじめー」
緊迫感のない合図で試合開始する。
「ヤッテヤラァァァァ!!」
とわめいた少年が突っかかってきたのでかわす。
無駄に星霊力は使いたくない。これ、私の主観だけどね。
「っおおおおお!!」
なんか声あげすぎだろ殿下。
そんなんじゃ動き読まれちゃうってば、熟練の戦士ならさぁ。
やる気あんのは良いのかもしんないけど。
で、また攻撃してきた。
…………めんどい。
もう何回かわしたんだっけ。
早く入学手続きして教科書かって家で読み耽りたいんだけど…。
『エルー。力かしてー。こいつめんどくさい。』
『だよね。ムカつくー。リアやっちゃえ!!』
『あんがと。』
エルの力が私に移ってきてもう少しで使えるなって時に。
「女の癖にイイイ!」
ブチッ。
私の堪忍袋の尾が切れた。
その言葉が一番嫌いなんだよ王子様!!
私の地雷踏んだなテメエ!!
「後先後悔すんなよクソ王子。」
「はぁ?」
「〈光の剣〉!」
「?!」
女の癖にとはなんだテメエ。
男も女もかわんねえよ!おんなじ人なんだよ!
らしめてやる!!
ドスッ。
鈍い音。
あ、終った?
なら、帰りますかね。
「あ、ちょい、おま!」
取り巻きsが止めたけど知った話じゃない。
あんなバカにいい薬じゃない?
私が使ったのは〈詠唱〉だ。
星霊力と、魔法を組み合わせた私独自の技。
あ、剣技も組み合わせてるか。
昔もらった(エルに)剣に、〈詠唱〉で力を込めて叩きのめす技だ。
見たところ同じ戦い方の人を見たことない。
………だから、首席合格なんだろうね…。
だってこれ、確実に相手倒れるし…。
星霊力だから、力が大きくて大抵は倒せるんだよね…相手を。
☆★☆
そのあと手続きして、家帰って教科書読みふけったあげく翌日寝坊したのは別の話です。
- 第4話 ( No.5 )
- 日時: 2015/02/21 12:55
- 名前: 星ぞら (ID: Bl6Sxw0v)
からっとした晴れ。
雲ひとつない青空に、王立学院の紋章の旗がはためく。
今日は入学式。
学院はまず、部と、そのしたに科があり、各生徒はそれぞれにあうところへいく。
そのすべての新入生の入学式なので、人の数は半端じゃない。
いったい何人いるんだか。
せっかくの入学式、今のシーズン(春)は領地も仕事はじめで忙しいけど、父にも母にも来てもらった。
「うん、似合ってるじゃない。割りと様になってるわね。」
制服がそれぞれの科であるんだけど、私の場合騎士科だから勿論騎士服…の、レプリカというかなんというか。
母は私が騎士科受験する、と言ったときも「いいんじゃないかしら。」だったので制服でダメ出し受ける心配はなかったんだけど、やっぱり気になるからさ。
割りと、何て言われてるけど気にしない気にしない…。
☆★☆
それで、だ。
ながったらしい学院長の話とか、理事長とか、なんと王様の話まであり、聞きあきた頃やっと式典は終った。
明日から授業とかで今日はこれで解散だ。
うっひょーい!グダグタしてやる(今日だけ)!
親と生徒の席は別なので、待ち合わせ場所に向かおうとすると
「リアナカリエ・アランシア!!勝負だっ!」
「またか。」
うっ、地が出てしまった。
即ツッコミいれちゃったよ。
ってか、よくめげないねーこないだ私にたたきのめされたはずでしょ。
これで次の王様か……頼りねえなぁ…。
「あのさあ…私早く帰りたいんだよね。諦めてくんないかなあ。それにどうして私と決闘したいの?」
「決闘違うわ!!勝負だ……どうしてかって?俺より強いからだ。」
いや、その君のそれなら万人が君より強いと思うけど。
「俺はこれでも二位だったんだよ!!試験な!!その癖俺より強いとは…許せんっ!」
へーそーなんですか。だからどーした?
過去のことだろ…。もしかして今まで、負けたことないとか?
もう知るか、無視して帰ってやる。
「まてー!」
そー言われて待つやつがいるかっての!!
- 第5話 ( No.6 )
- 日時: 2015/02/22 11:22
- 名前: 星ぞら (ID: Zn9JBKpx)
ストンと席につく。
今日は初の授業だ。
騎士科…とはいえ、いきなり訓練とかじゃないっぽい。
騎士としての心構え云々、をやるそうだ。
「君は、リアナカリエ・アランシアか?」
ここでは爵位とか関係なしに、実力主義なので、基本人の名前にナントカ子爵、とかつけないらしい。
個人的には、家柄は貴族のなかでは下の方なので嬉しい制度だ。
「あ、うん。そうだけど…ってあれ?あなた…」
話しかけてきたのは、こないだの勝負とやらで審判やらされてた子じゃない?
あー、名前なんだっけ、いっか。知らんでも。
「予想通りだ。イワン・サルフォイド。」
あー、サルフォイド侯爵家でしたか。はいはいはい、今の国王の宰相さんち、じゃないですか。恐らく。
あ、私これでも貴族全部知ってるんで、何となくですけど。
「うんわかったよ…それで、」
「君のような人は始めてみた!!いやぁ、昨日のアレといい、まったくだ!!是非是非友達になってほしい!!」
「え?はへ?」
「あの我が儘王子にアレだけ言えるとはなあ!物怖じせずに…!君はほんっと貴重な人材だよ!!」
「はぁ?あの…」
「うん、そうなんだよ!友達になってくれないか!?」
「あの、ちょっと待って。私の話聞いてよ。」
「ああ、ごめんごめん!」
どんだけコーフンしてんだよ…そんなにあの王子(ほんとに王子なんだ)ヤバイのか…?
「悪いけど、あの王子?そんなに悪」
「ああ、とーっても悪いね!!」
それから、王子についての悪さがひたっすら語られた。
☆★☆
なんでも、あの王子は、国王夫妻の一粒種なんだそうだ。
おまけに男の子…つまり世継ぎなわけで、幼い頃から大切にされ、ちやほやされてきたっぽい。
ここからは想像できるテンプレかもしんないけど、予想を裏切らず我が儘に、周りを考えない子供に育ってしまったようだ、どうやら。
なんつっても第一王子、時期国王だし、国王夫妻も彼には甘いらしく、周りの重臣達も口出しできず、幼い頃からの学友(幼馴染みというやつか)も家臣の子ということもありなにもできなかったそうだ。
その癖成績は無駄に良かったので、今まで学力とかその類いで負けたことはなかったんだとか。
今回始めて…しかも「女に」…負けたのが相当悔しかったっぽいな。
私に考えもせず、勝負をけしかけたようです。
☆★☆
「だからね、ああやってズバッと言える女の子は貴重なんだよ。どの女の子も時期王妃になろうとするから媚売ってばっかでさ、気持ち悪いったらないよ、…おかげさまで王子、女嫌いになったし。」
あらそうですか…。そりゃ重症ですね…。
「そんで、私に学友となれ、と。」
「うん、そういうことだよ!!お願いだ…!君が救い主なんだ!!」
「いや、あの、救い主ってなんだよ救い主って。」
もう、ツッコミどこ満載過ぎるよ宰相様の息子さん…。
- 第6話 ( No.7 )
- 日時: 2015/02/22 11:50
- 名前: 星ぞら (ID: bIAXyXLC)
学友ねぇ…。
出世するにはいい立場かもな…どのみち騎士になれなかったとしても(そんなのは全面拒否だが)後先役に立つかも。
それにアレだ、うん、家の領地がなんかあった時に、王族の伝があればなんかに使えるかもしんないわ!!
うん、ソッコー決定だ。
人格破綻してる奴が友人なのも…遠慮させてほしいが。
「まあ、いいですよ。学友とやらになりますか。」
「本当か!?感謝する!!」
体のめり出さないでくれイワン君…。私の体勢がきついんだ。
背中を後ろに45°傾けるのは…背筋が鍛えられてるけど辛いんだ…。
「ああ、すまなかったな!!おーい!みんな!新しい友達だ!!」
あ…、他のご学友にご紹介ですか…。
そんなめんどいこと考えてなかった…。
☆★☆
それで、朝食なんだけどね!!
ちょーっと、視線が辛いかなぁ、うん。
特に女子(つか女子しか睨んでねぇ)。
なんでかって?
そう、王子といるからだろーよ。
その他の有料物件(ご学友)もいるけど。
☆★☆
で、数刻前。
紹介されてまーす、学友方に。
「ほら、これがメルアデク公爵家嫡男、アルハルトな。」
「アルハルト・メルアデクです。今後よろしく。」
「リアナカリエ・アランシア。よろしく。」
おー、無駄に美形来たなこれ。しかも嫡男ですか。
公爵家のですよね。しかもここんち、先代の王の妹様の嫁ぎ先でしたよね。
もうこれ、優良物件越してますよね。
「こっちがキリルシール・クラエリス。クラエリス伯爵家次男だ。」
「リアナカリエ・アランシアです。」
「キリルシール・クラエリスだ。よろしく。」
あれ?次男なんだっけ?
そっか、クラエリス伯爵家の長男は外交官とかで領地経営は諦めたんだっけね。
次期当主はキリルシール様なのか。そうなのか。
と、この調子で何人にもしょうかいされたわけですが。
「皆さん、私の名前めんどくさいのでリアとお呼び捨てください。もしくはカリエでお願いします。」
「っプッ…」
「クククッ…。」
はぁ?ワラワレタ?
な、何故だよ私の名前なんかすげえ長いじゃん。
「面白いやつだな!!それじゃよろしくなみんな!」
「了解!」
☆★☆
そんで、ですね。
午前の授業おわったから昼飯食いにいったんだけどね。
食堂使うわけ。
で、その食堂学院生みんな使うわけ。
女子いるわけ、他の科とか部の。
んで、私女一人だけで、超優良物件そそばにいるわけ。
…………嫉妬買わないわけがない…。
別に私は彼ら(超優良物件)と結婚とかしたい訳じゃないしそれ狙って騎士科入った訳じゃない…つか、身分違いすぎるよ貴族とはいえな。
あーあ、女っておそろし。
あ、自分も女じゃん…一応。最早ご学友達には女認定されてないと思う。
あのあと来た王子も「よろしく。」で紹介終了したし。
女嫌いなんでしょ?
私女としてみられてないと思うよ御令嬢方!
私君たちみたいにキレーな訳じゃないし!!
☆★☆
そのあと手紙をソフィアに送ったら
『そんなことなくてよ御姉様!!御姉様十分かっこいいですわ!!』
………あのね、それなんか違うから。
カッコいいのはいいんだけど、女の魅力じゃないよそれ。
女にモテても仕方ないんだって…わたしそっちの趣味ないからね…。
- 第7話 ( No.8 )
- 日時: 2015/02/23 06:48
- 名前: 星ぞら (ID: 1HkQUPe4)
午後は授業はない。一年のうちは。
他学年が忙しいので、午後は先生も授業ができないとか。
のんびり一年は暮らせってことみたい。
「そう言えば、この間の決闘だが、〈光の剣〉とはなんだ?」
ボーッとしてるとキリル…正式にはキリルシール・クラエリスだけど長いので省略…が聞いてきた。
「あれのこと?うん、まぁ、魔法かな。」
「魔法?!」
「みんなのうち何人かだって魔法使ってたじゃん?」
そう、この中には魔法を使える人もいる。
もう一度言うが魔法は「星霊力」のかわりとして作られたものだ。
まだ新境地のため、一般人は知らない。貴族のみに明かされた技なのである。
「其を組み合わせただけだよ?」
「でも魔法にはあんなのはない。あれは陽の気が流れていた。」
「あー…そう来ちゃったか…。」
それぞれの力には必ず陰と陽がある。
星霊力やそれを借りた〈詠唱〉は陽の気、一方で魔法は陰の気を放つようだ。
陰だからといってけして悪い力と言うわけではなく、普通は陰の気がなんの力にせよ流れている。星霊力とかが異常なだけだ。
………………ってのも、エルから聞いて知ったんだけどね…。
で、陽の気陰の気だが。
力を使うものには大抵どちらなのかわかるものなのだ。
ただ、魔法で使う呪文にも陰よりの陽と、陽よりの陰とあるらしいので、百パーセント陽なのは星霊力だけなのだ。
………力が純粋に陽の気だけってバレたのかな?
「魔法はまだ新境地じゃない?貴方が知らない陽の気の多い呪文だったのよ。」
「あ、それはないぜ!!」
え、ちょっ、ま、待てよ王子!
そんなこと言わないで…!
「だって俺、あのあとやれるか試したからな。魔法は誰にでも使える力だろ?俺ができないはずがないんだよな。だからお前のソレは魔法じゃない。」
「!!!」
ああどうしよう。
四面楚歌絶体絶命大ピンチ!!
私の秘密が…!
「なんの力なんだ?」
「あまり隠すなよ、王からの調査が入るかもな、そんな怪しくて絶大な力。」
えー!なんと、星霊力を「怪しくて絶大な力」呼ばわりした!!
あとで知っても後悔しても知らんぞな。
これ、もうばらした方がいい?
でもさ、信じてもらえなくない?星霊力、なんてさ。
私以外が使えるか怪しいし、………伝説レベルの話なんだよ一般的には!!
「本当になんの力だ?」
「もしかして分からないとか?」
そっそれはない!!首をめっちゃ横にふる。
「違うのか…。」
なにこれ。言うまで解放してくれない…のかな?
やめてよ!!そんなんなら言っちゃってさっさと退学します!!
どーせこの力ばれたら退学するしかないって!!
「言いますよ分かりましたよ!!『星霊力』ですよおおっ!!」
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