コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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渦の日【7/12更新 参照100↑感謝! キャラ募集】
日時: 2015/07/12 18:33
名前: りゅく (ID: yJbSBs4g)

 初めまして、又はどうも。りゅくです。

 私しては初作品となります。まだまだ未熟ですが、お許しを。私の前のアカウントをわかる方はいますかね?

 更新は基本平日に一回、土日に一回の週二回+αです。

 どうぞ、お楽しみ下さい。



ーお願いー

 *コメント頂けると嬉しいです。アドバイスとかも是非お願いします。

 *荒らしと判断したら無視します。ご了承ください。

 *誤字、脱字の指摘、是非お願いします。すぐに直します!



ー目次ー

 *Prologue >>01

 *Story1 〜君と一緒に見たあの日の空は、青かっただろうか?〜
  >>02 >>03 >>05



ーお知らせー

 15.6/22 スレをたてました

 15.7/06 キャラ募集を始めました>>04

 15.7/12 参照100突破!ありがとうございます


ーコメントいただいた方ー

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渦の日 ( No.3 )
日時: 2015/07/01 21:56
名前: りゅく ◆n8SB85sXM6 (ID: XLYzVf2W)
参照: え?なんで毎回トリップ変わるんですか?どうしたら変わらなくなるのかわからない…

「おねさん、買ってかないの?」
 とっさに手を払おうと肩をグッと前に持ってくるが、そうさせない。周りの人もチラチラとこちらを見てくるが、助けるという選択肢は皆無なのだろう。すぐに何も無かったように他の店へと入る。
「やめて下さい」
 中国人は手を離すどころか、自分の方に手を引く。どんどん力が強くなって、彼女の体力も無くなってきた。
「やめっ……わわ」
 大声を出した瞬間に肩にかかっていた力が一気に抜けた。彼女は勢いで前に大きく投げ出され、踏ん張る暇も与えず前に倒れた。
「あ、ごめんなさい。大丈夫ですか?」
 上側から聞こえてくるのは、青年のような男性の声。前を向くと、白っぽい手が差し伸べられていた。
「大丈夫ですので。ありがとうございます」
 折角差し伸べられていた手だったが、使うのは自分が弱者ということを認める事になるので、使わずに自力で立ち上がった。アスファルトに思いっきりついた手に小石が食い込んでヒリヒリする。
「ここらへんは、荷物狙いの中国人も多いので、気を付けないと駄目ですよ」
「本当にすみませんでした」
「お礼はいいんです。ここには何の目的で?」
 残念だが、ここ横浜に用は無い。唯一大阪から繋がる地。
「東京に、行きたいんです」
 彼女がそう言うと、青年はあからさまに驚いた顔を見せて「東京に?」と返してきた。
「ええ」
「無理ですよ、もう車も機能して無いし。徒歩で行ったら、日数歩きますよ?」
 すると、彼女はガクッと肩を落とし、少し考えてからもう一回肩を落とした。
「あ、うち来ますか? ここで話すのも危ないし、近くなんです」
「じゃあ、そうしようかしら。ごめんなさいね。私は西宮実織[にしみや みおり]」
「僕は黒沢透也[くろさわ とうや] です。では、こっちに」



◇◇◇



 黒沢透也と名乗る青年に連れられてやっとこ辿り着いたのは、小高い丘の中腹にある家だった。
「ここ、うちです」
 家に続く砂利の小道の前には、洋風の小さな門。右隣には青く塗られたシャッターのかかるガレージ。砂利の小道の左右には芝が青々と茂っており、ガーベラも咲いている。家の方も、重そうなドアの半分くらいまでは赤煉瓦[あかれんが]で、その上は漆喰の壁。屋根はゆっくりと斜めになっていて、下から見ると芝の青さが反射している。ちょっと小洒落た洋館のような趣を見せるその家の表札には〈雫谷[しずくや]〉と明記してあった。
「あ、ここ。元は祖父の家だったんですよ。さ、どうぞどうぞ」
 あまり話そうとしない実織を背に、黒沢透也は軽快に家の中へと足を進めた。

 ギィという鈍くドアの開く音。とても風流な音とも取れるが、毎回これでは耳が痛くなりそうだ。そういえば、鍵はかかっていないらしい。
「ただいまぁ」と、黒沢。
 それに続いて「お邪魔させていただきます」と緊張がちに実織が言う。
「母さん、いる……? いないか」
 黒沢はそのまま靴を脱ぎ捨て家に入り、実織にこっちと軽く手招きをした。実織は黒沢の散らされた靴を揃えてから、玄関を上がる。フローリングの木が少しずつ靴下の下から冷気を送ってくれている。蒸し暑い今日なんかはとても快適だ。
「リビングに。汚いけれど」
「失礼します」
 少しの間ぎこちない会話が続き、実織はリビングへと入った。

キャラクター募集について ( No.4 )
日時: 2015/07/06 21:31
名前: りゅく ◆n8SB85sXM6 (ID: yJbSBs4g)
参照: http://www.kakiko.info/bbs2a/index.cgi

えー、はい。オリジナルキャラクターを募集します。

詳しくは上記URLにて。ここで詳しい事は言わない。

渦の日 ( No.5 )
日時: 2015/07/12 18:31
名前: りゅく ◆n8SB85sXM6 (ID: yJbSBs4g)
参照: 参照120↑ Thanks!


 玄関も中々の出来であれば、リビングもそれと比例するものだ。全面フローリングの温もりに包まれる空間には、中世ヨーロッパを思わせる細かく彫刻の施された黒木目調のテーブルと椅子。白いソファーが別にあり、テレビは稀に見る壁掛けのもの。少なくとも四十五インチはあるだろうか。白い壁の中に存在感を放っている。
「そこ、腰掛けといて下さい」
 黒沢のそこと指す先は白いソファーだ。実織が「ありがとう」と軽く言い腰掛けると、彼女の身体が三センチ沈んだ。
「今、お茶淹れますね」
「いいよ、お水とかで」
 実織はそう言ったものの、黒沢はキッチンに立ち、何やら湯を沸かし始めた。ほんの数秒で電気ポットがピピピと音を放ち、上方に付いたランプが点灯する。
 彼は電気ポットを持ち、二つの硝子[がらす]のコップへと中身を注いだ。何メートルか離れたこちらでも、甘くゆったりとした香りが漂ってくる。
 紅茶だ!
「アイスでいいですよね? 氷入れますね」
 冷蔵庫から氷を五、六個持ち、コップへと入れていく。カランカランカラン……。音が風流だ。
「どうぞ。ごめんなさい、僕の趣味で」
「ありがとう。ううん、美味しそうだよ」
 実織が淡いピンク色の紅茶が入ったコップに口を付けると、口の中で桃の香りが広がった。後から来るのはミントだろうか。
「美味しい、美味しいね。これ」
「ありがとうございます。母さんの好きなやつなんですよ」
 良い趣味してるなぁ。実織はそんな事を思っていると、黒沢がテーブルを挟んだ床に腰掛ける。
「そうそう、さっきから気になってたんですけど、そのリュックの中身は?」
 実織の背筋が一瞬にして凍り付いた。時間が流れるのがやけにゆっくりに感じる。
 黒沢の睨み付けるような視線を受け、口を開く。
「しょ、食料品とか、色々。女の子なんだから……さ」
 嘘だ。
「ふうん。ならいいのですが。物騒な物が入っていると困りますからね」
 黒沢はそう言いながら、ニカッと笑顔を見せた。そして再び立ち上がると、キッチンに戻り小さな白いリモコンを手にした。ピッという短い音が聞こえると、実織の肩には涼しげな風がおりた。
「あっ、冷房なんて、いいんだよ」
「いえ、家は電気も水も通常通りですし。窓開けてる方が怖いじゃないですか」
 黒沢の言う事はどれも正論。確かにこんな世の中だったら、窓を閉め切った方が安全だ。
 実織はもう一度紅茶に口を付けると、ふぅ、と息をはいた。
「ねえ、東京に行くのだったらどのくらいかかるの?」
「いやあ、早くて五日。徒歩だったら一週間は越しますよ」
「じゃあ、例えば自転車だったら?」
「それならある程度は時間短縮できるかもしれませんね。うちのガレージに二台……」
 〝ありますけど〟と黒沢が言おうとした瞬間、実織が立ち上がった。
「そうしよ、そうしよ! ね? だって早いもんっ」
 自信が溢れ出て、まるでひょっとこような実織の顔。黒沢はくふっと笑い返事をした。
「……いいでしょう。明日出発です。用意して置いて下さい。今日の夜はソファーで我慢してください。リビングしかエアコンないんです」
 実織は「よしっ」と勢い良くガッツポーズ。しかし、数秒静止して、首を傾げた。
「黒沢君は、どこで寝るの?」
「僕は自分の部屋で」
「え、いいよいいよ。ここで」
「いや……あ、大丈夫、です」
「だって暑いでしょ?」
「えっ、えーっと……。でも、女の子と二人というのは」
「はい、決定」
「あ、はい……」
「じゃあ、準備しなきゃ。顔、赤くなってるよ?」
 黒沢の顔は真っ赤に熟したサクランボのようになっていた。

渦の日【7/12更新 参照100↑感謝! キャラ募集】 ( No.6 )
日時: 2015/07/13 01:28
名前: 佐渡林檎 (ID: Xr21cKIW)

夜分にすみません。

覚えているなら嬉しい、佐渡です。

作風が似ていたので多分同一人物なんじゃないかなあとは思うのですが……違っていたら本当すみません。


さてさて感想をっ。


伏線もきちんとあり、ちゃんと構想したのがよく分かりました。本当に緻密で設定もすごく面白いです。わりと近い未来っていうのも良かったです。流石……りゅく節、っていうんですかね? ふふっ。


実織ちゃん、黒沢君共にかっこよかったです。実織ちゃんがちょっと年上なのがいいですね。そして黒沢君はカッコイイし純情で……微笑ましくなりました。

続きがとても気になります。



現実の方が忙しいとは思われますが、ゆっくりでも更新頑張って下さい。応援しております。

渦の日 ( No.7 )
日時: 2015/07/15 06:54
名前: りゅく ◆n8SB85sXM6 (ID: yJbSBs4g)

>>06 佐渡林檎さん

 お久しぶりです。気付かれてしまいましたね(笑)

 流石に作風的なものは変えられないのですかね。


 そして、感想の方も、凄く嬉しいです!
 今回の作品は、時間があった分構想を練ることができました。東京オリンピック後の東京って、どんなんでしょうね……。

 りゅく節、かましますよ!(笑)


 ゆっくり、気まぐれな更新となりますが、適当に上がってたら拝見してやって下さい。また、コメント待ってますね。




  ─りゅく─


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