コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

世界終了ハウマッチ!?
日時: 2015/10/28 20:57
名前: 彩都  

初めまして、彩都(サイト)と申します。
四作目です。
帰宅途中に思い付いた五分クオリティです。
気楽にお読み下さい。

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Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.75 )
日時: 2016/12/21 21:24
名前: 彩都  

「ごめんなさい……」
服を着てベッドに座る琴音に対し、『大丈夫だよ』と呟く祐介。
「本当……私は追い詰められているなぁ」
「…………」
追い詰められている、その言葉の意味はあまり良く分からないが、窮地になっていた事だけは確かだ。
「どうして……」
「?」
「どうしてそういう行為をしようとしたの?」
祐介は我慢出来ずに琴音に聞いた、すると琴音はゆっくりと言い始めた──
「実はね……学校の女子と会話する事があるんだけどね、『私は彼氏ともうヤったしー』とか、『昨日初めてシたけど、気持ち良かったー』とか話を聞いていて、『琴っちはまだシていないのー?』とか言われたりしてて……後、次にやる──ドラマ、映画かは言えないけど──作品で人気アイドルがプロデューサーとホテルに入るって言う内容の一話完結型の作品の二話目に出演するんだけどね……結構本番に近い事をするって言ってて……」
「ちょっと、待って欲しい、女子の会話にて、琴音ちゃん、『琴っち』って言われてるの!?」
祐介がそう言うと、琴音は頷く。
「まぁね、一応は『琴っち』って言われてるね」
「そ、そうなのか……そしてその作品と女子の会話で押し潰されて俺とそう言う行為をしようと?」
祐介が要約してそう言うと、琴音は渋々頷いた。
「……成程なぁ、つまり、相当心が追い詰められたって訳なんだね」
「うん……何か、色々とゴメン、でも、シちゃう?今はそう言う状況だよ?」
「琴音ちゃんは人の話を聞いていたのかいないのか……」
祐介はそう呟きながら溜息を吐く、すると琴音は言う。
「そっ、そうだよね、やっぱり厭だよね……」
「……い、厭って訳じゃないんだけど……何と言ったらいいんだろう?俺は琴音ちゃんの事をよく知らないし──知ってても本だけの情報でしょ?だからもっと私生活とか、休日の過ごし方とか知れればまだ仲良くなれるけれど──勿論その逆、琴音ちゃんは俺の事をよく知らないだろう?言いたい事は簡単だ、『もっと仲良くなってからそう言う行為はしたい』ね、だから今の所は保留でいいかな?だから、もっと仲良くなろう?琴音ちゃんがよければ、もっと仲良くならないか?」
祐介の言葉に対し、琴音はクスッと笑った、何がそこ迄可笑しいのだろう?
「フフフ……アハハハハ!やっぱり面白いねぇ、祐介君は!私的には相当仲良しだとは思うけど、祐介はそう思っていなかったんだね……」
「いっ、いや、そう言う訳じゃないんだけど……」
祐介がそう言うと、琴音は笑っていた、まぁ、何とかホテルでは何も起きなかったし、良かった、とするか……祐介はそう思いながらホテルを出て、次の場所へと向かった──

「さぁ、次は何処へ行こうか……」
そう言った瞬間だった、祐介はアイスクリンのお店の事を思い出した、あぁ、琴音ちゃんにもあの味を知って欲しいな、そう思いながら琴音ちゃんに提案する。
「ねぇ、琴音ちゃん、『アイスクリン』って知ってる?」
祐介がそう言うと、琴音は首を傾げる。
「えっ?『アイスクリン』……?何それ?アイスクリームのパロディ?」
「いや、それは違うよ……昔っからあるんだけどなぁ……知らない人が多いのか、もしくは有名じゃないのか……」
「アイスクリンねぇ、それは美味しいの?」
琴音がそう言うと、祐介は琴音に言う。
「うん、美味しいよ、だけど素朴な味だから気に入るかか分からないけれどね」
「素朴な味ねぇ……少し気になるわ、その『アイスクリン』って食べ物がある場所に連れてってもらえないかしら?」
「あぁ、いいよ、だけど、電車で移動しないと無いんだよねぇ、あんまり作られていないかも」
「何それ……相当貴重じゃないの?」
「昔はよくあったけど……今ではあまりそう言うお店は無いねぇ……時の流れは非情なのかも知れないね」
祐介がそう言うと、琴音が呟く。
「祐介君、私とほぼほぼ同い年よね?何気にお爺さんみたいな雰囲気を感じるわ」
「フフッ、何で?一応十七歳ですけど……そこ迄有名じゃないのか、アイスクリンは……悲しいねぇ」
「まぁまぁ、そういう風に感じただけだし、まだ若いわよ、だって私と同い年だし」
「そうか、まだ若い、か……」
そう言う琴音に対し、祐介は思う、だったら未来の自分を見せたらどうなるだろう?どっちもどっちで驚くだろう、琴音ちゃんは琴音ちゃんで、『随分老けたジジィねぇ』とか言いそうだ、もしくは『きったないジジィね』とか……逆に未来の自分は『何て懐かしいんだ、琴音ちゃんがこんなに可愛いだなんて──今では……げふんげふん』とか、『未来の琴音ちゃんも自分みたいに老けとるわい!』とか言うのかな?そう思うと少しにやけてしまう。
にやけた祐介を見て、『何を考えているんだろう、祐介君は……?』と思ってしまう琴音、祐介に対し、少し引いてしまった──
「さぁ、そのアイスクリンを食べる為に電車に乗ろうか」
祐介がそう言うと、琴音が頷く、祐介達は氷檻のお店へと向かう──琴音ちゃんは氷檻さんの見た目に驚くかなぁ?と思いながら祐介は心の中で笑う。

Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.76 )
日時: 2016/12/28 21:04
名前: 彩都  

「さぁ、此処だよ」
祐介はそう言って、バス停近くの氷檻のお店を案内する、暖簾には『アイスクリン販売中!!』の文字が書かれている。
「成程ねぇ……結構こじんまりしているお店なのね」
「ま、まぁそうだね……味は最高だよ」
祐介がそう言うと、琴音が祐介の言葉を聞かずに、氷檻のお店に突入する。
「すいませぇん」
「はいはい、すいません、本に夢中でして……って琴音ちゃん!?何でこんなこじんまりとした街に!?」
氷檻がそう言うと、ゆっくりと歩きながら氷檻の前に祐介が現れる、そして祐介が氷檻に言う。
「アハハッ!やっぱり驚きましたか……御久し振りです、祐介ッス」
祐介がそう言うと、氷檻が驚く。
「えぇっ!?琴音ちゃんと知り合いなんですか!?驚きですぅ……」
「うーん、やっぱり驚かれたか……琴音ちゃん、一応この人は──」
祐介がそう言った瞬間、琴音は氷檻の頭を撫でて感心する。
「でもこんなちっちゃい子が店番なんて……母親や父親はどういう考えなの!?何で一緒に行動しないの!?」
「……あ」
祐介が唖然となる、完全に氷檻の周りには赤いオーラが感じ取れた、流石にこのオーラはヤバい!少しでも話を逸らさないと!そう思い、祐介はアイスクリンを注文する。
「すっ、すいません氷檻さん、アイスクリン二つ下さいな!」
祐介がそう言うと、赤いオーラが感じ無くなった、何とか防いだ様だ。
「えーと、琴音ちゃん、氷檻さんは……自分達の二倍の年齢なんだけど……」
祐介が冷や汗を掻きながら琴音に言うと、琴音は驚いていた。
「えっ……?どういう事?まさか三十代って事?」
祐介がそう言うと、氷檻は『アハハ、言っちゃいますか、祐介君……』と半分笑いながら言う。
祐介と氷檻のやり取りに対し、琴音は頭を下げる。
「す、すいません!小学生みたいな扱いをして!まさか大人の女性だったなんて!」
琴音がそう言うと、氷檻は笑いながら言う。
「アハハ……大丈夫だよ、流石に頭撫でられた時は怒りが込み上がったけど……」
「あー!はいはい、分かりましたから、アイスクリンを二つ……」
祐介がそう言うと、氷檻は『あー、忘れてた、急いでやるよ』、と言って、コーンにアイスクリンを乗せていく、そして祐介に一つ、琴音に一つ渡す。
「今回は琴音ちゃんを見る事が出来たから、一つ三百円、合計二つで六百円の所だが、おまけで五百円でいいよ」
氷檻がそう言うと、琴音は喜ぶ。
「えっ!?良いんですかぁ!?いやぁ、すいませんねぇ、態々こんな失礼な事をしてもらったのに……」
「いいんだよ、流石に祐介君が止めてなかったら、ぶっつんしてたかもね!」
可愛い笑顔で言う氷檻、その笑顔に対し、琴音は恐怖を覚える。
「す、すいませんでした……」
「まぁ、割引してもらったし俺が払うか」
祐介はそう言って、財布から五百円玉を取り出す、その五百円玉を氷檻に渡す。
「有難う御座いますぅ」
「ふぅ、購入完了、さて、少し移動してベンチで食べよっか?」
祐介がそう言って、氷檻のお店から移動しようとする、すると氷檻が言う。
「っていうかぁ、何で祐介君が琴音ちゃんと一緒なの?まさか彼氏?」
「…………」
「…………」
聞くなよ、そんな事……と二人は思った後、氷檻に言う。
「流石にそれはありません、俺は一般人です、彼女はまだ居ません、琴音ちゃんはアイドルです、一般人の俺に適う様な人じゃあない、もっと相応しい人がいるんだ、その人と結婚とか、カップルになって欲しいですね」
「まだ私には彼氏が居ません、アイドルを続けている限り、彼氏は作りませんね……彼氏を作るなら、アイドルを辞める覚悟なので……!」
二人の言葉を聞いて、氷檻はにやにや笑って、二人に言う。
「でも二人共、カップルか?って言われたら、百人が百人がこう答えるよ、『カップルだ』ってね……もうカップルになっちゃいなよ?その方が私的にはお似合いと思うけどなぁ……」
「……それでも」
祐介がそう言うと、琴音が割って入る。
「流石にそれは無いですよ、氷檻さん……祐介君はただの男友達です、そうただの……いや、かけがえの無い男友達です、だからそんな関係になれません、そんな関係になったら祐介君の方が可哀想です、何人何十人ものの私のファンが祐介君を攻撃するかもしれないので……」
「……それが『琴音ちゃんの覚悟』かい?その覚悟も大切だ、だけど、『相手の覚悟』も聞いておかないとねぇ、祐介君?さぁ、『祐介君の覚悟』とやらも聞きたいねぇ、教えてくれるかい?」
「…………」
自分に振られた、何も考えていないので、言葉が思い付かない……だけど、言わないといけない、そう考えて、祐介は言葉を紡ぎ出す。
「あー、えっと……確かに琴音ちゃんの言う事も正しいかもしれない、だけど、俺の事は気にしなくても良いんだよ、琴音ちゃんの好きな様に、すればいい、俺の事なんか放っといていんだよ、自分の進みたい道に進んで欲しい、それが一ファンとしての言葉だ、そして俺個人の言葉は……」
祐介はそう言って、息を飲んだ後、二人の前で言う。
「俺個人の言葉は、『無言』で行かせてもらいます、自分の言葉では琴音ちゃんの運命なんか決められない、琴音ちゃんの運命を決めるのは琴音ちゃんしか居ないんです、だから『何も言いません』、俺自身は琴音ちゃんの言葉を尊重する、だから俺の言葉は『無言』なんです……何か優柔不断ですいません……」
祐介がそう言うと、氷檻は少し笑って、優しく言う。
「本当優しいね、祐介君は……」
「いや、あまり優しいとは思いませんけどね──」
「まぁ?私には優しく感じたけどね……それじゃあ『二人の覚悟』は聞いたし、楽しくアイスクリンでも食べてくれ」
氷檻はそう言って横に手を振る──祐介は思った、氷檻さんは何を言いたかったんだろう?そう思いながら歩く、琴音は自分の心の中で思う、氷檻さんの言葉……何でこんなに重く感じるんだろう?そう思いながらアイスクリンを食べていく──

Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.77 )
日時: 2017/01/04 20:39
名前: 彩都  

「ねぇ、祐介君」
「ん?何だい琴音ちゃん?」
祐介は琴音に呼ばれる、そして祐介は不思議そうに琴音に聞いた。
「氷檻さんの言っていた事、少し気になってね……『カップル』だなんて……まだまだ私はそんなの作る可能性があまり無いかもしれないのに……」
「えっ?琴音ちゃんまだ男性と付き合った事無いの?」
無頓着に祐介が言うと、顔を赤く染めながら琴音は頷く。
「うん、だからこうやって祐介君と一緒に二人で居るのは実はドキドキしているんだ、もしもこのドキドキが聞かれていたら恥ずかしい」
「……実際、同じ感覚だね、俺も少しドキドキしている、だって琴音ちゃんみたいな美しくて可愛い女性は滅多に居ないからね」
「……もうっ!恥ずかしいんだから!」
そう言って琴音は祐介の肩を思いっきり叩く、地味に力が強くて痛かったが、琴音はそんなの関係無しに言う。
「でもねぇ、確かに氷檻さんの言う通りかもしれない、私は彼氏を作った事が無いから分からないけれど、私達は『カップル』がお似合いかもしれないね!」
「そ、そうかなぁ?流石にそれは無いよ、だって琴音ちゃんはアイドル、アイドルに対して一般男性っていうのもね……似合わないと思う、だから琴音ちゃんは本当に好きな人と結婚した方が良いと思うよ、その方が幸せになれる──」
祐介がそう言うと、いきなり琴音は不思議な事を言った。
「ねぇ、祐介君、『幸せ』って何?それは好きな人と結婚して『幸せ』って言うの?好きな人と一緒に居れる事が『幸せ』なの?祐介君の考えを聞きたいなぁ」
「えっ?何小難しい事を……」
琴音の言葉に動揺する祐介、いきなりどうしたのだろう?そう思いながら返答する。
「うーん、自分の考えは、個人の場合は『『楽しい』と感じれたら『幸せ』』、二人以上なら、『一緒に居て『楽しい』って感じれたら『幸せ』』って思うな、まぁ、思うだけだけどね」
祐介がそう言うと、琴音は笑いながら言った。
「そっかぁ……『楽しい』が根幹に入っているんだね、祐介君の『幸せ』って……私はね、『心がほっかりする場所、相手』が『幸せ』って思う、心が温かくなるって言った方が良いのかな?」
「いや、それでも伝わったよ琴音ちゃん」
琴音の言葉に対し、祐介は反応する、そして琴音は優しい声で言った。
「そしてね、祐介君の『幸せ』も、私の『幸せ』も私の中では『今満たされている』んだよ──」
「えっ?それって──」
そう言った瞬間だった、祐介は琴音の方に向いて続きを言おうとした、すると祐介の唇に琴音の唇が重なった、一瞬の出来事だったが、祐介にとっては数十秒、数分にも感じられた、ドクンドクン、と心臓が高鳴る、頭の中では自分が琴音にされた行動の意味は理解していても琴音が何故この行動をしたのかは頭の中で整理が出来なかった。
そしてその行為を終えて、琴音は立ち上がった。
「それじゃっ!私、明日早いからこの辺で帰るね」
「…………」
「祐介君、また今度遊びましょうね!」
琴音はそう言って、祐介の前を離れた──そして祐介は一人ぼっちになって自分の唇に触れて呟いた。
「柔らかかったな……」

そして祐介は一人で氷檻の所に行った、そしてお代わりのアイスクリンを注文する事を考える、そしてのんびり歩いて氷檻の店に辿り着いた、そして開口一番に氷檻はとんでもない事を言った。
「どうしたの一人で?あっ、振られたのね!?まぁ、二人共若いからねぇ、意見の相違があったのかもしれないわねぇ……」
「分かれましたよ、確かに、ですがそう言う意味での分かれたって訳じゃないです、彼女はただ単に帰りました、『明日の仕事が早いから』って……それとアイスクリン一つ下さい」
「そう言う所はちゃっかりしているわね、何気に注文するその所……」
祐介の言葉に対し、少し呆れる氷檻、そしてコーンにアイスクリンを乗せる。
「三百円になります」
「五百円で」
「二百円のお釣りです」
「受け取ります」
祐介はお金を払ってアイスクリンを手に入れる、そしてアイスクリンを食べていると氷檻が突然とんでもない事を言い出した。
「ねぇ、祐介君、風の噂で聞いたんだけど、もうすぐ日本が隕石で消滅するらしいねぇ、んで、祐介君が日本を隕石から救うリーダーとして、頑張っているらしいわよねぇ?」
「……何故、その事を……?何時知った、何時聞いた、何時!?」
祐介が鬼気迫る顔で氷檻に言うと氷檻はメガネを上に上げるポーズを取る。
「フフフフフ……そんなの簡単さ、二人の人間に私は出会ったからね!」
「ふ、二人の人間?一体誰なんです?氷檻さん?」
氷檻の言葉に対し、不思議がる祐介、そんな祐介に対し、氷檻は胸の裾を引っ張る。
「フフフ、その情報は私の谷間に挟んでいるのさ!」
「そんな巫山戯た事をせずに教えて下さいよ!」
祐介がそう言うと、泣きながら氷檻は言う。
「うっ……漫画みたいな事をしようと思ったさ、だけど私には胸も谷間も無いからそんな事は出来なかった!」
「へぇ、無かったんですか、道理で幼い体型だなぁって思いました」
「煩い煩い!幼い体型って言うなぁ!一応は祐介君より二倍の年齢!」
「まぁ、確かにそうですけれど……ってその前にその二人って誰なんですか?」
「おっと、話を逸らしているがバレてしまった様だ、大丈夫だよ、谷間じゃなくてパンツに挟んである」
「外国のチップかよ!?」
「まぁまぁ、嘘なんだけどぉ、ほい、ちゃんと名前を聞いておいたから」
そう言って、氷檻はポケットから紙を取り出した、そして祐介はその紙を受け取って確認する。
「えっと……『長谷川祐介』、『田中幸子』基『綺羅星瑠璃御子』……って何でその二人なんですか!?」
祐介がそう言うと神妙な顔つきで氷檻は言う。
「祐介君、どぉーして君の名前と私の前に来たお爺さんが同じ名前なんだろうねぇ?君の口から根掘り葉掘り聞かせていただこうかぁ?一から十、いや、一から百迄ね!」
そう言って氷檻は祐介の事を引っ張って路地裏へと向かった──祐介はこの人は能力者だったのか、と判断して、話をする事を考える──

Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.78 )
日時: 2017/01/11 21:38
名前: 彩都  

「さて、それでは話してもらおうか?長谷川祐介君?」
氷檻はそう言って、祐介の胸倉を掴む、祐介は少し焦りながら心の声で呟く。
未来の自分が会話した、と言う事はこの人は能力者なのだろう、だけど何で怒っている様に感じるのだろう?そう考えながら祐介は返答する。
「……何から何迄でしょう?生憎話す事は多いんですからねぇ──」
「何から何迄って……そんなのは、何でそんな重要な事を大人に言わなかったんだ、って事、国連でも、警察でも良いじゃないか、もしくは総理大臣とかさぁ!?ガキってこういう隠す部分があるからあまり好きじゃないんだよなぁ……」
プツン、祐介の中で何かが切れた、そして祐介は少し怒鳴った。
「黙れよ、大人でも解決出来ないから、ガキがするんですよ!お前等大人は何でもかんでもガキ扱いしやがって!ソイツだって一人の人間だろ!?なのに何で『ガキと大人』ってカテゴリに分けるんだよ!19歳の男性女性はそれでもガキなのかよ!?」
祐介がそう言うと、氷檻も怒鳴る。
「そりゃそうだ!二十歳を超えていない人間は全てガキだ!何も可笑しくはない!」
「可笑しい!外国には18歳で大人と言う場所もあるんだよ、それに対しあんた等はまだ『ガキだ』って言うんかよ!?」
「……確かに外国ではそうかもしれないけどさぁ、此処は『日本』なんだよ、外国の法律は効かない」
「だけど!」
祐介がそう怒鳴っても彼女、氷檻には無駄だった、氷檻は祐介の頬を殴って怒鳴る。
「黙れ!ガキは大人に守られてろ!」
「…………」
痛い、今迄経験した痛みの中で最も痛い、何でこの人は『ガキ』って言葉にここ迄怒れるのだろう?少し不思議に思いながら殴られて倒れた祐介は立ち上がる──
「関係ない、全部全部関係ないさ!俺はガキでも日本を守るって決めたんだ!隕石から日本を守る!これは決心なんだ!自分の好きな国、日本を守る為にガキでも頑張る時代になったんだよ!」
祐介がそう言うと、氷檻は呆れた様に言う。
「ふぅ……その言葉を待っていたよ、祐介君──さて、話を聞こうか、隕石の話と私の能力の話を……!」
氷檻がそう言うと、祐介は驚いた、何だ、自分を試しただけなのか、そう思うと、少し安心した、そう胸を撫で下ろしながら祐介は氷檻に伝え始めた──

「単純に言えば約半年後にこの日本に隕石が降ってきて、日本が壊滅します、だけど何の因果か分かりませんが、『タイムマシン』が完成します、その『タイムマシン』を使用して、『タイムマシン』を作らない世界、つまり、『隕石が降っても日本が回避する』未来にしないといけないんですよ……なので、その未来を作る為に色々な能力者を集めているんですよ、その中に氷檻さんが居た迄です」
祐介が氷檻にそう説明すると、氷檻はうんうん、と頷いて、相槌を打つ、本当に理解をしているだろうか?と少し心配になるが、何とか理解しているのだろう、と判断する。
「ふぅん、それで?私の能力を使用して、隕石を回避したり、その他諸々って言う事?」
「はい、そうなります……って、氷檻さんってどんな能力者なんですか?」
氷檻の言葉に返答する祐介、祐介は氷檻の能力を確認する為にそう発言する、すると氷檻は右手を差し出して、大きく息を吸って、吐く……そして一気に右手に力を込める。
すると右手から氷の塊が現れる、その光景を見て、祐介は驚く。
「うわぁ!?氷が何も無い所から!?……と言う事は、氷檻さんは、『氷を生み出す』能力者……?」
祐介がそう言うと、氷檻は頷く、そして祐介に言う。
「そう言う事、私は『氷を作り出す』能力者さ……だけど、驚いたねぇ、あの琴音ちゃんだって能力者だなんて……」
氷檻がそう言って、うんうんと頷く、氷檻さんにとっては驚きなんだろうなぁ、と思う。
すると氷檻が祐介に言う。
「よし!まぁ、アンタの気持ちは聞いた、私も日本を救わせてくれ、この力で日本が救えるなら、安いもんだ!」
「えっ?最初は散々詰(なじ)っておいて、今更手の平返しかよ!?酷いですよ!完全に仲間になってくれないかと思いましたよ!?」
祐介はそう言って、冷や汗を掻いた、本当にこの人は……と呆れながら思う。
「まぁまぁ、まず仲間になる事は決まっていたんだ、後は君の言葉が聞きたかっただけ、たったそんだけさ」
氷檻がそう言うと、祐介はハァ、と溜息を吐きながら、呆れる、何なんだこの人は……少し面倒なタイプだなぁ、と祐介はそう思いながら路地裏を離れる──

「とりあえず、隕石から救うメンバーになるんですよね?」
「あぁ、そうだっての」
最終確認を取って、安堵する祐介、祐介はメアドが書かれた紙を氷檻に渡す。
「これ、俺のメアドです、このメアドに連絡さえくれれば、俺が他のメンバーにメールを送れます、『新メンバー加入!』って……」
祐介がそう言うと、氷檻はスマホを取り出して、赤外線通信をしようとする。
「打つとか面倒、だから赤外線ちゅうしん……」
噛んだ、噛んで可愛い言葉になったよ、このお姉さん……祐介は心の底で笑いながら氷檻を見る、すると氷檻は顔を赤くして、頬を膨らませていた。
「笑ってるでしょ、祐介君?」
「笑っていませんよ、ぶふぅ!」
流石に耐えられなくなり、噴いてしまう祐介、そんな祐介を見て、『笑っているじゃん!』と叫ぶ氷檻、と、とりあえず赤外線通信ね、それしないと登録出来ない……そう思いながら自分のスマホを起動して、氷檻と赤外線通信をする、そしてメアドを確認すると氷檻のメアドが登録されていた、すると氷檻が祐介にスマホを見せた。
「これで祐介君のメアドを手に入れた、これからメールが出来るね、それじゃあまた今度会いましょう……そして残り半年で日本を救おうね……!」
「はい……!」
氷檻の言葉を聞いて、祐介は力強く返答する、そして祐介は家に帰る為に駅へと向かった──これで新たな仲間を手に入れた、祐介はそう思いながら空を見て黄昏る──本当に隕石なんか降ってくるのだろうか?そう思いながら大きく息を吸った──

Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.79 )
日時: 2017/01/18 21:42
名前: 彩都  

祐介は家に帰って、ベッドの上で寝転んだ、まさか氷檻さんが仲間になってくれるなんて思わなかったからだ、まぁ、仲間になってくれた方がそれはそれで幸いだが、そう思いながら祐介はスマホを弄って、ニュースを確認する、そういえば最近、自分の読んでいる漫画の作者が行方不明なんだっけ?だけど漫画の原稿とネーム自体は編集部に送られてくるから、生きている、というのは確実なんだけど……祐介はそのニュースを見ながら、考える、その漫画家さんは何をしているのだろうか?まさか最新の話が読みたいが為に誘拐されたのか?そう考えると納得するが、だが流石にそれは無いだろう、だってアシスタントの方々が漫画家を探すだろう、おして警察も使用されるだろう、というか、先宮さんもこの事件の事は知っているかもしれない、そう考えて、先宮さんに連絡を入れた。
プルルルルルルと、電話のコール音がする、そしてガチャッと音と立てて、先宮の声が聞こえた。
「あっ、先宮さんですか?」
『お、どうした、祐介君?』
「えっと、実はですね、来週の土曜日空いていますか?」
『来週の土曜日?ん、あぁ、空いているが?また何か厄介事か?』
先宮さんは鋭いな、流石警察の人間だ、そう思いながら祐介は言葉を紡ぐ。
「はい、そうです、えーと、厳魁さんって言う人物が居ましてね、その人が、『『神』を作る研究』を止めさせたいんですよ、その研究で何人ものの命がなくなっている、と聞きましてね、だから春華ちゃんの時の様にその研究を止めませんか?少しでも研究に関わっている人の命を救いたいんです」
祐介がそう言うと、無言のまま考える先宮、そして答が出た様なので、祐介に言う。
『ふむ……確かにそれは止めないといけないな、よし、俺も参加しよう、そしてその研究所の人間を逮捕しなくてはな!』
先宮がそう言うと、祐介は喜んだ、良かった、本当に良かった、流石警察、少しだけ役に立つな!そう思いながら先宮に言う祐介。
「有難う御座います!先宮さんが居たら百人力ですよ!」
『おいおい……流石にそれは無いかもしれんが、悪い事をしているなら、警察の出番だしな』
「そうですよね!それでは、来週の土曜日、宜しく御願いします」
『あぁ、分かった、来週の土曜日な』
祐介はそう言って、電話を切った、これで『警察』という仲間を手に入れた、他のメンバーはどうするか、考える。
「別に使える人物はいないよねぇ……さて、どうしようか?まだまだ人数は居るんだ、誰にしようかなぁ?」
そう思いながら一人の女性の事を思い出す、あぁ、そういえば居たなぁ、思い出した思い出した、凄く強い人だ、そう思いながら祐介はその女性に電話をかける。
プルルルルルル、とコール音が鳴った後、『はい、水花です』と声が聞こえた。
「あっ、御久し振りです、祐介です、元気にしてました?」
祐介がそう言うと、『んー?まぁ、元気だよ』と答えた、それでは本題に入ろう、と考える祐介、祐介は弓華に対し、言葉を紡いだ。
「すいません、来週の土曜日って空いてます?」
『来週の土曜日?何ていう直球な質問だな、まぁ、空いているけど?』
良かった、本当に良かった、と思う祐介、祐介は本題に入る。
「えーとですねぇ、厳魁さん、という方がいましてね、『『神』を作る研究』を止めさせたいんですよ、だから弓華さんに協力して欲しいんです、この研究で何人死者が出たか自分には分からないんですが、その死者を生み出す事を俺や厳魁さんは止めたいんですよ、だから弓華さんの力を使用して、その研究を壊しませんか?」
祐介がそう言うと、弓華は悩んで、呟く。
『えっとぉ?つまり、その研究で死者が大量に出ていて、厳魁さんと君が協力して、その研究を止めたい、って事?そして私の力を使用して、研究を一緒に止めて欲しい、って事?』
「はい、そうです、とりあえず、一緒にその研究を壊しませんか?」
祐介が押していく、そして弓華はハァ、と大きな溜息を吐いて、祐介に言う。
『まぁ、いいけれどさぁ……他にメンバーは居るのか?まさか三人で行く訳じゃないよなぁ?』
「いえ、流石にそれは無いです、他にもメンバーは居ます、なので、自分のチームに勧誘しているんですよ、弓華さんを」
祐介がそう言うと、弓華は言葉を紡いで、祐介に言う。
『んー……仕方ねぇなぁ、分かったよ、手伝ってやる、もしもその中に女性が居たら、その研究者全員ぶっ飛ばしてやる!』
「本当ですか!?参加してくれて有難う御座います!」
祐介はそう言って電話を持ちながらお辞儀してしまう、電話相手にはお辞儀なんて分からないのに何故かしてしまった。
『いいよ、いいよ、どうせ土曜日は暇だったしなぁ』
「そうですか、本当に有難う御座います、弓華さんが来たら百人力ですよ!」
祐介はそう言って弓華を持ち上げる、すると弓華は少し照れた様子で言う。
『そ、そこ迄言われると恥ずかしいかも……え、えっと、集合場所は何処なんだ?後時間も』
「そこはまだ決めていないですね、厳魁さんと出会ってから時間は考えます、集合場所は俺の家ですね、ですが弓華さんは知らないでしょう、時間が決まり次第、メールで自宅近辺の地図を貼り付けますね」
『おう、そうなのか、それじゃあ、土曜日に会おう』
「えぇ」
二人はそう言って、弓華の方から電話を切った、よし、これで二人もメンバーが出来たな、と思う。
とりあえず、早く集まる時間を決定しないとな、そう思いながらスマホを充電器に刺して、寝る事にした──今日は疲れたな、相当疲れた、そう思いながら祐介は睡魔に襲われる──

Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.80 )
日時: 2017/01/25 21:20
名前: 彩都  

「そう言えば厳魁さんとあまり会話してなかったな、時間とかその他諸々決めないとな……」
祐介はそう言って、パソコンの前でWEB漫画を読みながら呟いた、急がないとなぁ、だって後三日で来週の土曜日になってしまうのだから──
「それにしてもこのWEB漫画、段々絵が荒くなっている感じがするけど……まぁ、本誌で外伝掲載しているし、少し絵が汚くなってしまうのも仕方無いかぁ……」
祐介はパソコンの前でそう言ってから、立ち上がって、ベッドの上のスマホを手に取り、厳魁に連絡する、そして数回のコール音の後、厳魁は電話に出る。
「やぁ、厳魁さん、もう少し話がしたくてね、集まる時間とか、何時、『『神』を作る機関』に行くとかを話したくてね?」
祐介がそう言うと、『はい、分かりました』と言って、厳魁が続けて言う。
『そうですね、時間は朝の10時頃でいいですかね?一応話し合いもしたいので』
「OK、分かったよ、他に行く時間はどうする?」
『えーと、時間は夜の方が警戒を解くと思われるので、夜の12時ですかね?』
「分かりました、こっちで少しメンバーを集めたので、メールで伝えておきます」
厳魁と電話で会話する、そして祐介がメンバーを集めた事を言うと、厳魁は驚いていた。
『えぇっ!?もうメンバーを集めたのかい!?早いねぇ、僕はまだまだで……』
「そうなんですか?まぁ、暇人ばっか集まったんじゃないですかね?」
『それは言えているかもしれないね、それじゃ、朝10時頃に集まって、夜の12時頃に到着、と言う事で』
「えぇ、分かりました、それでは、数日後、俺の家で」
『あぁ、一緒に倒そうね!』
厳魁がそう言った後、電話が切れる、よし、他の人達にメールを送らないとなぁ……そう思いながら祐介はスマホのメール作成ボタンを押す──

「ふぅ、これで良いかな?厳魁さんには電話した、先宮さん、弓華さんに集まる場所や突入時間を書いたメールをした、さて、する事が何一つ無い、どうしようかなぁ……?」
祐介はそう呟きながらベッドの上でゴロゴロ転がりながら溜息を吐く、今日はもうやる事が無いぞ?どうしようか?そう考えていると、お腹が鳴った、そういえばご飯を食べていなかったな、その事を思い出して、二階の自室から、一階のリビングに移動して、母を探す。
「んー?お母さんが居ないな……少し探してみるか」
祐介はそう呟いて、家の中を探す、お風呂場、キッチン、ベランダ、二階の母の自室、トイレ等、色々な場所を探したが、そもそも見付からなかった、流石に書き置き程度の紙でも置いていれば良いのだが……仕方無い、自分でご飯を作るか、そう思い、二階の自室に向かい、欠伸をして、スマホをズボンの腰の部分の右ポケットに入れて、一回を降りて、キッチンに向かう。
それでは冷蔵庫を確認しよう、そう思い、冷蔵庫のドアを開ける、中には生卵、油揚げしかなかった。
「…………」
あまりの食材の少なさに祐介は絶句した、えっ?野菜も無いの?マジで?ではどうやって昼ご飯を食べれば良いの?と、とりあえず、油揚げが一枚しかないから、細く切って、フライパンで水分を飛ばしてカリカリにさせよう、そう思い、フライパンを取り出して、コンロから弱火でフライパンを熱する、その間にまな板を用意し、包丁を右手に持って、油揚げ一枚を細く細く切っていく、そして小さな音がフライパンから聞こえてきた、よし、段々温まってきたな?そう思い、まな板の上の油揚げを熱したフライパンの上に入れて、日を一気に強火にする、すると『じゅわわぁぁ……』と卵を焼く様な音が聞こえる、うん、良い音だ、そう思いながら自分は菜箸を用意し、菜箸でフライパンの上の油揚げを前後へ動かす、何故油を使用せずにフライパンを使用しているかと言うと、『油揚げにはもう油が入っている』からだ、なので、油を使用せずにフライパンを使用する事が出来るのだ。
「とりあえず、油揚げの水分を飛ばすには、何分熱しようかな?」
祐介はそう呟きながら、時間を確認する、まぁ、三分もすれば完全にカリカリになるだろう、そう考えて、三分程度フライパンで油揚げを熱する。
そして三分が経った、よし、もうすぐ完成だな、そう思いながら、祐介は醤油を取り出して、熱したフライパンの上にかける、そしてカリカリに鳴った油揚げと醤油を絡ませる、更にそこにマヨネーズを少し和える、すると完成だ。
「これをご飯の上に乗せて食べると美味しいんだよなぁ……」
祐介はそう言って、マヨネーズと醤油が合わさった油揚げを皿に盛り付けた後、ご飯と一緒に食べる、油揚げが醤油を吸い込んで、カリカリで、シャリシャリで、とても最高だ、醤油だけでは塩辛くなるので、マヨネーズも絡まって、マイルドな塩加減になっている。
美味しい、とても美味しい、それが油揚げを食べた感想だ。
そして祐介は昼ご飯を食べ終わって、お皿とお茶碗をシンクに置いて、自分の部屋に戻る。
疲れたな、と思いながら祐介はベッドに寝転がりながら考える、数日後は厳魁さんの言っていた『来週の土曜日』だ、自分は何とか起きれるだろうか?祐介はそう思いながらベッドの上で寝た──数日後の土曜日の為に、体力を温存させなければならない──そう思いながら──

Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.81 )
日時: 2017/02/01 21:27
名前: 彩都  

『世界終了ハウマッチ!?』 本章 第七章 『『神』を作る機関』

数日後……祐介の家に一人の男性がインターホンを鳴らす、その人物は、強力厳魁(ごうりき げんかい)だ、雨が降っていたので、傘を差していた。
厳魁が祐介の敷地内に入ると、急に雨は上がり、雲一つ無い快晴になっていた。
そんな空に対し、厳魁は溜息を吐いた、全く、僕の能力は何でこんな意味が無い能力なんだろう?怪力系だったら、もっと皆の為に使用出来るのに……そう思いながら二回目の溜息を吐いた後、玄関から祐介が現れた。
「来ましたね……今日が、厳魁さんも」
「アハハ、確かにそうだねぇ、もう今日は土曜日だ」
二人はそう言って、祐介は厳魁を家に入れた──そして祐介は厳魁を自分の部屋に案内する、自分の部屋を開けて、祐介はベッドに座る、祐介の部屋には数人の男女が座って厳魁が来るのを待っていた。
「えっと……祐介君がこのメンバーを集めたのかい?」
「そうだよ、さぁ、話し合いをしようか?」
祐介はそう言って、大きな溜息をする、実際厳魁は『どうせ、一人二人だろう』、と考えていたが、実際に集まった人数はその倍であった、厳魁は一拍置いて、周りに自己紹介をする。
「は、初めまして、僕は強力厳魁って言います、僕が祐介君に頼みました、『『『神』を作る機関』を潰そう』って言いました、全て僕の責任です、今から話すのは『その機関』を崩壊させるお話です、だから、祐介君は悪くありません、全部僕が悪いんです、それが分かってくれる人は挙手して下さい……!」
しどろもどろになりながら厳魁は自分の言葉を言い放つ、そんな厳魁に対し、皆が皆、片手を上に上げる、その光景を見て、涙を出す厳魁、皆は味方だ、僕の味方になってくれる人物だと厳魁は判断した。
「み、皆さん、有難う御座います!もしも崩壊させる事が出来たら、出来たら……!」
厳魁は涙を出しながら、直角に腰を曲げて頭を下げる、すると一人の男性が声を厳魁に放った。
「そんな堅っ苦しい話は置いといてさぁ?早く作戦会議をしようぜ?時間が無くなるかもしれないしさぁ?おっと、名を名乗るのを忘れていたな、俺の名前は先宮彰吾(さきみや しょうご)、警察の人間だ、おっと、勘違いするな?俺は君や祐介の味方だ、別に逮捕なんかしねぇよ」
「えっ!?警察の方なんですか!?だったら百人力じゃないですか!」
先宮の名乗りに対し、厳魁はとても驚いた、すると次に幼女、もしくは少女とも言える見た目の魔女が自分の名前を名乗る。
「私の名前はアリス・マーマリア、一応魔女、大体の魔法は使える、回復や攻撃、防御もお手の物!(頑張る!)」
「は、はぁ……魔女ですか……」
アリスの名乗りに対し、少し汗を掻く厳魁、次に黒いライダースーツの女性が名乗る。
「私の名前は水花弓華(みなか ゆみか)、私は怪力な女だ、女を傷つける奴は許さん!厳魁君よ、もしもの可能性として、女性もその計画及び機関に居るんだろう?そして女性もその計画で死んでいるらしいな、もしもそうなら、私がその機関ごと潰す!女性がその計画で死んでいないと良いな!」
弓華の言葉を聞いて、少し緊張を解く厳魁。
「そう、ですよね……出来れば男性の方も死んで欲しくは無いですね……有難う御座います弓華さん!」
弓華の言葉に反応し、厳魁はとても喜んだ、そして最後にベッドに座った人物──祐介だ──が厳魁に向かって言葉を放つ。
「それじゃあ、作戦会議を始めようか、厳魁さん──時間は刻一刻と失われている、少しでも急いで、機関の人間を助けられる様、作戦会議をしよう!」
祐介がそう言うと、他の皆も強く頷く、そして厳魁は思った、祐介君は人望があるなぁ、と──

数時間後──祐介達は先宮の車を使用して、『『神』を製作する機関』へと向かっていた。
「そういえば、どういう所なんだ?『『神』を製作する機関』ってのは?『神』以外に何かしていたのか?」
急に無言状態の場を先宮が打ち砕いた、厳魁は少しの間が経ってから話し始めた。
「単純に言えば、『能力の開発及び能力の開花及び能力の研究』とかですかね?僕の能力は──笑われるかもしれませんが──『天候を雨に変える』能力なんです、最初は不思議でした、小学校の遠足も有意義に楽しめませんでしたし、運動会も雨が降って……雨男、と言われるかもしれませんけど、雨男とは少し違う様で──」
先宮はその話を聞いて、『成程』と考える、もしも此処に春華が居たら、もっと厳魁君の機関に対し、同情してくれるかもしれない、先宮はそう思いながら、静かな溜息を吐く──
そして厳魁の地図を頼りに先宮は運転する、すると急に道が開けていき、一つの大きな白を見つける、その城は保護色になっているので、遠くから見ても視認出来ない程、周りと同色になっていた、これは遠くから見ても建物がある、とは思えない、先宮はそう思いながら、車を城の出入り口の扉より、少し手前に停める、監視カメラに見付からない様に、木々の隙間を縫って、車を停めた。
「さぁ、到着したな」
「そうですね、それでは突入しましょう、時間は無いんです、急ぎましょう!」
「おー!」
厳魁の言葉を皮切りに四人は厳魁に着いて行った──この機関の中はどうなっているのか、祐介は少しドキドキしながら建物の敷地内に入った──

Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.82 )
日時: 2017/02/08 21:00
名前: 彩都  

「寒いですねぇ、夏だと言うのに……」
そう言って、厳魁は溜息を吐く、実際半袖で来たのは間違いかもしれない、自分の能力で外は雨になる、雨は冷たいので毎日半袖で外を出歩くが、流石に夜は少し違うらしい──そんな厳魁を弓華は呆れながら横目で見ながら呟く。
「よく半袖で行こうとしたなぁ?私は仕事以外バイクでの移動だから毎日ライダースーツだわ」
「へぇ、アンタがあの『ブラックライダー』って存在かぁ、噂には聞いている、夜中真夜中に黒いライダースーツを着用している人が女性に対しセクハラ、性犯罪をしようとしている男性に一撃を加えて、警察に連絡している、とな……まさかこんな華奢な女性だったとは──同族嫌悪でやっている、と勘違いしてたよ、実際の『ブラックライダー』は女性だったなんてなぁ……」
先宮がそう言うと弓華が顔を赤くして、そっぽを向く。
「そっ、そんな事を言われているのか私はっ!?は、恥ずかしいなぁ……私は女性で、『ブラックライダー』なんて名乗っていないのに……、まさか救った女性方がそう言っているのかもしれないな……」
「まぁ、それでも男に屈しずに一撃を入れるとか凄いよ、何れ表彰したいぜ……っと、少し聞きたいんだが、水花さんよぉ?」
独り言を言っている弓華に対し、先宮が弓華に何かを聞いてきた、弓華は不思議そうに先宮の言葉に耳を傾ける。
「何だ、警察の先宮さん?」
「『警察の』、は要らないんだけどな──署ではこんな噂があるんだよなぁ、『ブラックライダー』は女性しか救わない、つまり男性不信である、更に女性が好きなレズビアン野郎だって──」
「はぁぁ!?んな訳無いじゃないですか!流石に私は男性が好きな一般人です!……と言っても能力者だから一般人では無いかもしれないなぁ……」
先宮の署の話に対し、弓華はツッコミを入れる、流石にレズビアンでは無い、と付け加える。
「へぇ、つまり女性を助けるヒーローみたいな存在、ってか?」
「まぁ、そうなりますね、私はレズビアンでは無いです、もう一度言っておきますね?」
「わ、分かったよ……」
弓華の言葉に根負けする先宮、何度も弓華の言葉に頷く……そして祐介は背中に背負っているアリスを見る、アリスはすーすー、と寝息を立てていた、ぐっすり寝てるなぁ、と思いながら走る厳魁の後を追う、五人はまだ機関の庭を走っていた、それもその筈、まだ機関内の警備員を全員出していないからだ、警備員をを全て出してから、機関に入ろうとする魂胆だ。
だが流石にこの作戦は成功するだろうか?もうすぐ『力』も切れるぞ……と祐介は思う、何十分も走るとなると若い祐介でさえ息が切れてその場で倒れてしまう、だが何故何十分も走っているのに息が切れておらず、倒れていないのか?それは簡単だ、『アリスの魔法を使用している』からだ、アリスの魔法、『呼吸魔法』で今は息が切れていないのだ──この魔法は『何時間も息継ぎ、呼吸をせずにいる魔法』である、だがアリスはまだ幼い、なので精々三十分しか効き目が無い、そしてもうすぐその三十分が近付こうとしていた、アリスは『二十九分頃になったら起きる』と言っていた、まさかそういう目覚まし魔法もあるのだろうか?と少し考える、その魔法さえあったら学校に遅刻せずに行けただろうなぁ、と考える祐介──祐介は腕時計を確認する、もうすぐ魔法を発動して三十分だ、早く起きないと自分が倒れてしまうかもしれない、と考える祐介、するともぞもぞと背中がむず痒くなった、やっと起きたか、と思う祐介、助かった、本当助かった、もしも四人全員が倒れてしまったら元も子もない、と思ってしまった祐介だった。
「ふぁ〜あ……良く寝た、やっぱり目覚まし魔法は楽だなぁ……(快眠)」
目覚まし魔法、実在してたのかよ!と心の中でツッコむ祐介、そしてアリスは杖を取り出して、四人に魔法をかけなおす、よし、また三十分は走れそうだ。
「それじゃあまた二十九分後に……(ぐっない!)」
「あぁ、そうだね……」
祐介がそう言って眠るアリスを見続ける、何とも気持ち良さそうな寝顔だ……ていうか良く寝れるよね、走りながら上下に揺れているというのに……祐介は心の中で苦笑しながら前に向く、前には、厳魁が走っている、すると急に厳魁が声を上げる。
「皆っ!もうすぐだよ!」
『もうすぐだよ』、その言葉に反応する三人、作戦会議で『もうすぐ』と言う言葉を『警備員が全員出た、中に入ろう』と決めたのだ。
「OKェ!」
「分かった!」
「成程!」
三人が了承する、そして四人は急に道を変更して機関に向かう。
「後少し、後少しなんだ!神様……僕に力を貸してくれ!」
厳魁がそう言って建物の中に入った、更に祐介、弓華、先宮の順で建物の中に入った、そして厳魁は急いで扉を閉める。
「ハァハァ、何で息切れをしているんだろうね?魔法をかけてもらっているのにね……」
厳魁がそう言うと、祐介が言う。
「多分それは『達成感』から来る物じゃないんですかね?とりあえず、第一関門はクリアですね」
「あぁ、そうだね!……『達成感』ね……!」
厳魁は自分の右手を強く握り締めた、そして大きく深呼吸をする、そして五人は施設の中へと深く深く進んでいく──この先何が待っているか、祐介は分からない──

Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.83 )
日時: 2017/02/15 21:40
名前: 彩都  

「まずはカードキーで扉を解除して……」
そう言って、財布の中から厳塊はカードキーを取り出す、その行動を見て、先宮は『最新鋭の施設なのか』と判断する。
そしてカードキーを使用して、扉を開ける厳塊、厳塊は四人に声をかける。
「皆さん、扉が開きました、これから作戦通りに行きます、いいですか?」
厳塊がそう言うと、三人は強く頷く、だがアリスだけは頷かない。
「そうですか、それでは行きます!」
そう言って厳塊は施設の中へと侵入していく、厳塊の次に先宮、弓華、祐介、アリスが施設の中へと入っていく──
「何だか少し寒いな?夏だって言うのに……」
突然先宮が声を出す、先宮は腕まくりをしているシャツを着ていたが腕まくりを元に戻し、腕を隠す。
「寒い?まぁ、外よりは大丈夫かと思います、一応は施設なので、冷暖房完備ですし……」
先宮の言葉に対し、厳塊が答える、すると弓華が空虚に指を指す。
「何だあれ?」
そう言って祐介、厳塊、先宮が指を指した方へ顔を傾ける、そこは『第五研究室』と書かれていた、『あぁ、これは』と厳塊が言う。
「此処が『『神』を作る』場所でしたね──僕が居た時は、ですが──今は第六、第七以降何じゃないですか?」
厳塊の軽々しく言う言葉に対し、祐介は少し恐怖した、まるで『それを言うのにはもう慣れてしまった』と言いたそうな発言に聞こえたからだ。
そして厳塊が角を曲がった、他の四人も角を曲がって追いかける、すると厳塊の前に白とピンクのレオタードを着用している女性と出会った、祐介が何故立ち止まっているのかと思いながら厳塊の顔を見る、すると厳塊が恐怖の顔をしていた。
「な、何故、『貴方が生きている』んです?僕が知る限りだと貴方はとっくに……」
厳塊がそう言うと、白とピンクのレオタードを着用している女性が不思議そうに言う。
「へぇ、私はそう思われていたんだぁ?残念だなぁ、何時何処で『私が死んだ』という情報を知ったのかな?あ、自分で流布したんだっけ?」
ケラケラケラケラと笑いながら白とピンクのレオタードを着用した女性が言う、何だか面白そうな人だなぁ、と祐介は思いながら厳塊の言葉を待つ。
「い、『生きていた』?何でそんな事を?いや、何故?」
厳塊がそう言うと白とピンクのレオタードを着用した女性が腰に両手を当てながら高らかに言う。
「アッハッハッ!何でって?簡単だよ、『情報の改竄』が好きだからさ、私が生きてると『此処の施設』も大変だからさ、だって私の能力は『世界を操れる』しさ?だから此処から抜け出して、自分が死んだ、と思わせる様な文面を送りつけて、『此処の施設の人間に恐怖させる為』にさ?そして数日前に戻ってきたんだよ、この施設に……そしたらどうだ!?『此処の施設』の人間、全員驚いていたよ!いやぁ滑稽滑稽!滑稽中の滑稽!あー面白かった……んで、何で私が此処に立っているか分かるかな?」
白とピンクのレオタードを着用している女性はそう言った後、自分が立っている床を指差す、厳塊は少し厭そうに呟いた。
「僕達を……僕達を排除する為に?」
厳塊の言葉を聞いて、白とピンクのレオタードの女性は『うんうん』と頷いて復唱する。
「ふむ、『僕達を排除する為に』か──厳塊君は私の事を『此処の施設』の人間と考えて、私を厳塊君の敵にした、と──もしもだ、もしもだよ?厳塊君、仮にだ、『本当に私が君の敵ならどうする』?」
白とピンクのレオタードを着用した女性が背中から新体操に使われるリボンを取り出した、その瞬間、厳塊が『皆!目を閉じて!』と叫ぶ、祐介、先宮、弓華が目を閉じる、元々アリスは目を閉じて寝ているのでセーフだが……だが、言葉を発した厳塊だけが目を閉じるスピードが遅く、白とピンクのレオタードを着用した女性の動きを見てしまう。
「あぁっ!?」
厳塊はそう言って、急に踊り出す、目をいち早く開けた先宮が厳塊にツッコミを入れる。
「……って、君は何をしているんだ?」
「あ、あの、これは……」
厳塊が先宮にそう言うと、白とピンクのレオタードを着用した女性は高らかに宣言する。
「アッハッハッ!いやぁ、愉快愉快!やっぱり私の能力は最高で最強だわぁ!!……あぁ、何だ、他の人達には能力が使用出来なかったかぁ、まぁ、仕方ないよねぇ──私の名前は苫小牧美香(とまこまい みか)、『踊るだけで相手を踊らせる能力』の持ち主よ──さぁ、貴方達ももう一度私の能力を食らいなさい!」
白とピンクのレオタードを着用した女性──基美香はそう言って新体操に使われるリボンを使用してもう一度踊ろうとした、だが美香の前に弓華が現れ、美香の顔面を能力を使用して、ぶん殴る。
「私、女性を襲う男性はとっても嫌い、だけどその逆もある、『男を虐める女』もとっても嫌いなんだよねぇ……!そして厳塊君は祐介君の仲間なんだ、今此処に出来たよ……『仲間を傷つける輩も嫌い』ってねぇ!」
弓華はそう言って、自分の拳を自分の片手の手の平に当てた、そして厳塊が踊りから解放され、その場に倒れる。
「はぁはぁ、助かった……美香さんの能力は気を失うと能力の効果が切れる、つまり弓華さんの攻撃で気を失ったんだと思います……有難う御座います、弓華さん」
厳塊が弓華に感謝する、だが弓華は厳塊に対し、手を振って返答する。
「いやいやいやいや!これは私の考えだけで動いただけであって、感謝される様な事はしてないよ!」
弓華はそう言った後、吹っ飛んだ美香を探し、新体操で使われるリボンを使用して、美香の腕を拘束し、柱に巻き付けて身動きが取れない様にした。
そして五人は縛った美香を見て、前に進む、厳塊達は目的地に着く事が出来るだろうか?それはまだ知らない──

Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.84 )
日時: 2017/02/22 20:33
名前: 彩都  

「んっ、階段か……逆に考えて下に下がった方が良いかもしれないし、上に上がって屋上から見つける事も可能だ──一体どっちに行こうかな?」
美香を倒した後、少し進んで階段前で厳魁がそう言う、厳魁の言葉に祐介が言う。
「自分的には下の方が良いと思うな、虱潰しというか何と言うか……全部探した方が良いだろ?だから下が良いと思うな」
祐介の言葉に対し弓華が返答する。
「もしも『水を操る能力』を持つ者が居るとして、地下に滞在している方が逆に危険よ、呼吸が出来なくなっちゃうわ」
「あぁ、確かにそうですね……それでは上に行きましょうか」
弓華の言葉を聞いて厳魁は頷く、厳魁は静かに階段を上っていく、そして四人は厳魁に着いて行く──

「…………」
無言のまま厳塊達は進んでいく、すると厳魁達の目の前に、壁に凭(もた)れる、上半身をジャケットに包んだ褐色の肌の青年が現れた、厳魁は少し深呼吸して、その人物を睨む。
「…………」
「…………」
無言のまま二人は見つめ合う、すると静かに上半身をジャケットに包んだ褐色の肌の青年が口を開く。
「よぉ、厳魁さん……生きていたのか!」
そう言って上半身をジャケットに包んだ褐色の肌の青年は目頭を押さえて泣く、えっ?何で泣いているんだ?祐介はそう思いながら二人を交互に見る。
「良かったなぁ、此処の研究所に来る人は大体死んでいるからなぁ、死んだ人より生きてこの施設に出た人の方が指で数えやすい……」
上半身をジャケットに包んだ褐色の肌の青年はそう言って目頭を押さえていない手で指を折っていく、そして指を八回程折って、数えるのを止める。
「ていうかよくよく考えたら片手では数えられなかったわ、こりゃ失敬」
上半身をジャケットに包んだ褐色の肌の青年がそう言うと厳魁以外の三人はずっこけそうになる、だが厳魁だけは強い眼差しで上半身をジャケットに包んだ褐色の肌の青年を見つめる。
「おいおい、そんなに見つめないで下さいよ、もしも『能力』が暴走したらどうするんですかぁ?」
そう言って、上半身をジャケットに包んだ褐色の肌の青年が厳魁達の方に走って近付いてくる、弓華は厳魁の前に現れて右手を前に突き出した、その瞬間だった、弓華の顎に何か硬い物がぶつかってそのまま弓華は後ろに倒れてしまう、そしてシューシューと謎の音を発しながら上半身をジャケットに包んだ褐色の肌の青年は笑う。
「アハハッ!やっぱり突っ込んで来る奴が居ると思ったよ、だからこっちは飛び道具を使わせてもらったよ──と言ってもこれが飛び道具かは分からないけど──ハンデとして許してくれよ?」
上半身をジャケットに包んだ褐色の肌の青年がそう言うと窓から月の光が入った、月の光が入ったお陰で上半身をジャケットに包んだ褐色の肌の青年が『飛び道具』と言った物が理解出来た、それは『ヨーヨー』だった、成程、ヨーヨーを弓華さんにぶつけたのか、と厳魁は静かに判断する。
「ヨーヨーか……中々な物を……!」
厳魁がそう言うとゆっくりと起き上がって弓華は上半身をジャケットに包んだ褐色の肌の青年を睨んで言う。
「成程、ヨーヨーかぁ……だったら『紐さえ切ってしまえばこっちのもん』だよなぁ?」
弓華はそう言って、上半身をジャケットに包んだ褐色の肌の青年に近付く、上半身をジャケットに包んだ褐色の肌の青年は『懲りずにまた突っ込むのか』と呟いて右手の手の平の上のヨーヨーを弓華の顎に狙って投げる、だが弓華はヨーヨーの紐を見つけて掴む、そして能力を使用してヨーヨーの紐を引き千切った。
「な、何ぃ!?ヨーヨーの紐を引き千切っただとぉ!?」
「これでもうヨーヨーでの不意打ちは出来ないね!」
弓華はそう言ってヨーヨーを外に投げる、するとガラスは割れ、外の方に行く。
「……フフ、フフフ!フハハハハハ!お前、やらかしたなぁ!『やらかした』お陰で俺の勝利は近付いたよ!フハハハハハ!『態々切らずに済んだ』よ!これは礼を言わないとなぁ!」
上半身をジャケットに包んだ褐色の肌の青年はそう言って両手を叩いて合わせる、するとギュルルルル!と謎の回転音を出して弓華の方に近付いてくる、一体何の音だ!?弓華はそう考えていると右の方から謎の痛みと何かが絡まっている、その絡まっている物は今も回転している、そして弓華は厭な予感がした──その予感は的中した、自分の髪の毛に絡まっている物、それは『紐を千切ったヨーヨー』だった!
「なっ、『何で回転しないヨーヨーが回転しているんだ』ぁー!」
弓華はそう言って急いで髪に絡まったヨーヨーを取り外す、そして足で踏む。
「ハァハァ……一体何なんだ……これは!?」
「それが俺の能力、『回転させる能力』だ!お前がヨーヨーの紐を引き千切った事によりヨーヨーは自由になった!さぁ、お前らは此処で終了だぁ!」
上半身をジャケットに包んだ褐色の肌の青年の言葉を聞いて、足で踏んでいるヨーヨーが回転する、ま、まさか本当に能力が!?弓華はそう思い、足を離してしまう。
「フフフ……そういや俺の名前を名乗ってなかったな、俺の名前は操風周也(あやかぜ しゅうや)、『回転させる能力』を持つ、貴様はどんな能力を持っている、ライダースーツの女?」
上半身をジャケットに包んだ褐色の肌の青年──基周也の言葉を聞いて、弓華は無言のまま見続ける──どちらが勝つかは分からない──

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