コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

世界終了ハウマッチ!?
日時: 2015/10/28 20:57
名前: 彩都  

初めまして、彩都(サイト)と申します。
四作目です。
帰宅途中に思い付いた五分クオリティです。
気楽にお読み下さい。

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Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.142 )
日時: 2017/09/10 22:30
名前: 彩都  

「……お前、『何個『能力』を持っている』んだ!?」
厳魁がカセットの話をしようか悩んでいると、いきなり祐介が大声で石動鳴動に叫ぶ、祐介の行動に厳魁は驚いた。
「……はぁ?『何個『能力』を持っている』かって?そうだな、考えた事も無かったな……ふむ、数える為にも、『能力を数える』能力を作ろうか、僕の持っている『能力を創る』能力で」
……はぁ?『能力』を数える能力?『能力を創る』能力?いきなり何の事か分からない、厳魁はそう思いながら額の汗を拭う、すると厳魁は石動鳴動の発言にやっと理解した。
祐介さんの攻撃を防いだ『手を大きくする事が出来る』能力と、『能力を数える』能力、更に『能力を創る』能力の三つを持っていると言う事!此処で、『最低でも三つの能力を持っている』事が理解出来る!い、一体何個能力が出るのか?厳魁がそう思っていると、指を折って数えていた石動鳴動が祐介に言う。
「今数え終わったぞ、『能力を数える』能力を『能力を創る』能力で創って数えてみた所……」
ドクン、と心臓が高鳴る、これで石動鳴動の能力数が判明する!一体どれだけ持っているのか?それがやっと理解出来る……厳魁はそう思いながら石動鳴動の能力数を聞く、すると厳魁は目を見開いて、絶望する、それは何故か?簡単だ、次の石動鳴動の発言にあるからだった。
「数えてみた所……『一無量大数と二つ程ある』な」
「えっ?『一無量大数と二つ程』?い、一体何を言って……!?」
「ん?何を言っているかって?簡単だ、『無量大数とは不可思議の後の単位』だ」
石動鳴動の発言に厳魁は戦慄しながら発言する、すると丁寧に石動鳴動が返答する。
……ば、馬鹿げている!何が『無量大数』だよ!?意味が分からない!いや、『意味そのものが分からない』!!えっ?と言う事は『一億、一兆、一京をも越えて能力を保有している』と言う事か!?そんな……勝てる筈が無い、こんな人に勝てる訳が……と、思って、少し不思議な事を思う厳魁、厳魁は奥で蹲(うずくま)っている麗美に大声で話しかける。
「麗美さん!あ、アンタ、『『神』を作る』って宣言していたよな?僕が居た時に……で、『何処に『神』が居る』んだ?ど、何処にも居ないじゃないか?め、目の前の石動鳴動さんは『大量に能力を保有している』だけだし……」
厳魁の発言に『はぁ?何言ってんの?』と言いたげな表情をして、石動鳴動を指差す。
「い、居るじゃない……!『神』が!『神』なのよ、石動鳴動は!」
「は、はぁ!?か、『神』だと!?」
麗美の発言を受け、厳魁は驚愕する、なっ、まさか『石動鳴動が『神』だった』とは!!予想もしない回答に厳魁はその場で跪(ひざまず)く。
「そんな……阻止する事が出来なかったか……!すいません四人共……!僕の不甲斐無さで……!」
「そんな事はどうでもいいんだよ」
ふと、不意に祐介の言葉が聞こえる、そして祐介が厳魁の肩を叩いて石動鳴動を指差す。
「『神』を見つける事が出来ただけ、すっげぇ進歩じゃねぇか?麗美って奴を倒して、『『神』を作る計画』を阻止したら良いだけじゃねぇか?石動鳴動先生は麗美って奴に近付く為のコマだ、さぁ、さっさと石動鳴動先生を倒そうぜ?俺達五人なら出来るだろ?」
た、確かに……!厳魁はそう思って、その場を立ち上がって祐介に言う。
「な、何かすみません……一人でまた抱え込んでしまいました……」
「いいんだよ、たまには一人で抱え込んで、抱え込み過ぎたら、何人も集まって解決法を探そうぜ?そうして抱え込んだもんは解消される、よし!前に進もう!さっさと石動鳴動先生を倒して、麗美って奴に近付く!」
祐介はそう言って、走って石動鳴動に近付く、祐介のその勇姿に、厳魁は勇気を貰う。
「頑張って下さい祐介さん!」
厳魁の大声の声援に祐介は強く頷く。
「おぅ!!」
そして祐介は石動鳴動の胴体にダイブを仕掛ける、そして馬乗りになって、石動鳴動を気絶させる為に何度も何度も顔面を殴る。
「俺は前に進まないといけないんだ!石動鳴動先生、すみません!」
何度も何度も顔面を殴って、石動鳴動の表情が段々と苦しくなっていく、後少しで終わる!祐介がそう思った時だ、急に祐介を押して、石動鳴動が起き上がる、そして顔を両手で隠す、すると『祐介が殴った部分は全て、消滅し、綺麗な石動鳴動の顔面』になった、石動鳴動の行動に厳魁は驚愕する。
「なっ!?『全部元に戻った』だと!?」
「おいおい、言っただろう?『一無量大数の能力を持っている』って?『傷を癒す』能力、『痛みを消す』能力を同時使用すれば解決じゃないか……」
「……あっ、そっか」
石動鳴動の発言を受け、厳魁は納得する、そして石動鳴動が頭を掻いて祐介達に言う。
「あっ、そういえば殴られた衝撃で思い出したが、君達は『八『王』』ってのを知っているかい?」
「えっ?『八『王』』?いきなり何で……?一応は知っていますけど?」
「僕はその『八『王』』の一人だ、最後の『八『王』』、『八『王』』の『神『王』』・石動鳴動、宜しく?」
……えっ?いきなり宣言された言葉に厳魁はその場で硬直する、まさか『八『王』』の最後の存在が石動鳴動!?厳魁はそう思いながら、少しずつ後退する──

Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.143 )
日時: 2017/09/13 21:20
名前: 彩都  

『八『王』』、とは、『この施設における八人の能力者』の事を指す──『粘液女『王』・知念香夏子』(ちねん かなこ)、『怪力『王』・蛟兼流(みずち かねる)』、『模倣『王』・山上神虎(さんじょう かみとら)』、『腐敗女『王』・安住美月(あんじゅう みづき)』、『破壊『王』・久鬼堅城(くき けんじょう)』、『武器『王』・石蔵蔵人(いしくら くらうど)』、『回避『王』・傘倉厭良(かさくら あきよし)』、そして『神『王』・石動鳴動(いするぎ めいどう)』の八人だ、八人が八人とも、『この施設の中で強力な能力使い』なのだ。
そんな七人に出会い、何とか倒してきた五人、そして最後の一人、石動鳴動を祐介達は倒そうとしていた、だがそんな中、厳魁だけが戦いを諦めていた。
勝てる訳が無い、こんな『無限に能力を持つ存在』なんかに……!厳魁はその場で膝をついて、絶望する。
誰も救う事は出来ないのか!?もう、誰も……!!能力者皆が皆、麗美さんの手の中になってしまう……!それだけは阻止したい!だけど、まず『石動鳴動という巨大な壁を壊さなければ前に進む事が出来ない』のだ!そして石動鳴動は『無限に能力を持つ存在』なのだ、そもそもとして、勝てる方法が無い……厳魁はそう思いながら肩を落とす。
「諦めんな!」
巨大な声が室内に響く、その中で立ち上がる存在が居た、その人物は祐介だった、厳魁はそんな祐介に対し、大声で怒鳴って祐介を止める。
「もう無理ですよ!相手は『無限に能力を持つ存在』なんです!一人一個しか持っていない僕達ではどれだけ努力しても勝てないんです!」
「誰が決めた!?お前か!?違う!どんな能力者にも相性があるんだよ!どれだけ優れている能力者でも、能力でも、相対する能力には弱い!『火を操る能力者は水を操る能力者に弱い』って感じで負ける能力はあるんだよ!『無限に能力を持つ』!?んなもん、俺の能力に勝てるのか!?分からないだろ!だから俺は前に進んで石動鳴動先生を倒して、麗美って奴をブッ倒すんだ!お前も立ち上がれよ!腕力、知力、策略、努力、体力、気力、魅力、握力、威力、怪力、脚力、実力、暴力、何でもいい!『勝って』しまえばいいんだよ!そして石動鳴動先生を気絶させる!その為に前に進め!厳魁君!お前は俺に何と言った?『『神』を作る機関を壊したい』と言った!その為に色々な能力者に打ち勝ってきたじゃないか!この五人で!俺達五人なら石動鳴動先生だって倒せるだろ!?だって、『一対五』だぞ!?多人数の俺達の勝ちじゃないか!イケる!行こう厳魁君!」
祐介はそう言って、厳魁、それ以外の先宮、弓華、アリスを勇気付ける、そして厳魁が立ち上がる。
「確かに……!僕達五人が居れば勝てる!どんな能力者にも!」
「そうだ、その意気だ、さぁ、前に進もう!」
厳魁がそう言って、石動鳴動に突進を仕掛ける、そして祐介もそう呟いて、二人で共に石動鳴動に突進を仕掛ける。
「……理解出来ないのか?私は『神』だぞ?お前達は『神』に歯向かう、と言っているんだぞ……?」
「分かってる!でも、石動鳴動、お前の『神』発言は全て『嘘偽り』じゃないか!本当の『神』は『目に見えない』んだ!なのに目に見えるのは……可笑しい!」
「お、可笑しいだと?それこそ可笑しい!じゃあ何故『イエス・キリスト』が『神』と呼ばれるんだ!?」
「……『イエス・キリスト』は『神』ではない、『神の『子』』だよ!」
石動鳴動の発言を受け、厳魁がツッコミを入れる、すると石動鳴動はその場で驚愕し、尻餅をついて、愕然とした表情で言う。
「う、嘘だ……!で、でも『イエス・キリスト』は『神』のような事をした!それは間違いが無い!」
「そんな事はどうでもいい!『石動鳴動』という『神』は存在しない!ただの『偽りの神』だ!!」
厳魁はそう言って、石動鳴動の腹部に祐介と共にダイブし、攻撃する──そして石動鳴動の体に高校生二人の体重が乗る。
「うっ、重い……」
「そんな事は自業自得だ……さぁ、さっさと元の世界に戻ろうぜ?現実世界じゃアンタは行方不明になっている、漫画を描くなんて、何時も仕事をしている部屋で出来るじゃないか」
「そ、それは違う……!編集はとても酷い!ゲームしていると『原稿!原稿!』と煩くし、ゲームを奪うし、ご飯を食う時間でさえも『原稿原稿!』と言って、食事でさえ、まともに出来ない!でも此処はどうだ!?好きな時間に好きなだけ漫画を書いて、好きなだけ、ご飯を食べる事が出来る!しかも満腹だ!」
石動鳴動の腹部にダイブした祐介が外の世界の情報を言うと、石動鳴動は愚痴を吐く、すると石動鳴動の腹部の上の厳魁は静かに石動鳴動に意見を出す。
「……それ、裁判で訴えるか、編集者さんを変更してもらったらどう?もしくは出版社ごと異動するとかさぁ?」
「あっ、その手があったか」
「えぇ……」
「本当に漫画中毒なんだな、描きたくて描きたくて仕方無いっていうのかなぁ……?」
厳魁、祐介がそう呟くと、石動鳴動は二人を押し倒して、背後の麗美の方に向かって指を指して言う。
「おい!どういう事だよ!?『漫画の法律だと編集者は変えられない』って言ったじゃないか!あれは嘘か!?」
「漫画の法律なんかねぇよ」
「騙されやすいというか、漫画の事しか頭に無いというか……」
石動鳴動の行動に祐介と厳魁は溜息を吐いて、見守る──

Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.144 )
日時: 2017/09/16 21:12
名前: 彩都  

「う、うぅっ……!ど、どうせお前等には分からないよな!?能力者はどうせ無能力者の事を!気持ちを!」
「分かるさ」
泣き始める麗美に一言入れる厳魁、そして言葉を続ける。
「分かるよ、だって、僕は『無能力者側』なんだから……『屋外に出たら雨が降る能力』だって?そんなのただの雨男じゃないか?それを能力と扱わなかったら……僕はただの一般人、無能力者じゃないか」
「うっ、煩い!それでも能力は持っている!何れ無能力者は能力者に消される!もしくは蔑まされる!それを私は阻止したいだけ!」
「無駄だよ、だって、人は自分以外を傷付けないと生きていけないんだ、それが人間の本能だ」
「そうだとしても私はそれを守りたい!」
「だからと言って、他の能力者の能力を奪って殺してしまったら元も子もないんじゃ?逆に無能力者が能力者になるかもしれないじゃないか?その可能性を見つけようとはしないのか?」
「う、煩い煩い!アンタに何が分かるの!?どうせ私は『一生能力に目覚める事が出来ない』のよ!?それなのに分かるの!?」
麗美の発言を受け、祐介が静かに返答する。
「『一生能力に目覚める事が出来ない』?それってどういう……」
「あぁ?……簡単に言えば、私は『能力の生成』を目的としていた、『能力を大量に自らの手で作れば、どんな人間も大量に能力者になる』って考えていたの、でもね?能力が完成しました、それを液体状にして、私の血管に注射しました、なのに能力が出なかった!つまり私は『どんな能力にも見捨てられた』のよ!色々な能力を作って、自らの体に試した!だけど『何の反応も何の出来事も何の変化も起きなかった』わ!可笑しいじゃない!神は私を見捨てたの!?だから、どんな能力でも使えるように、『神になる』能力を作り上げたわ!一つしか作っていないから、私に適合するか試してみたわ、でも……でも!私と適合しなかった!だから!他の人にこの『力』を使って、他人を『神』にして、何で『私に能力が付与されないのか?』を聞く為に適合者であった石動鳴動をあの手この手で誘惑し、何とか能力を植え付けたわ……でも彼は『漫画の事にしか能力を使用しなかった』のよ!?私の事なんかほっといて、漫画生活!彼は『描きたい物が増えた』と言って、段々と絵が粗くなる代わりに何作も何作も漫画を描き続けた!そして時間が経って、貴方達が攻めて来た!もう何もかも無駄よ!『能力を覚える事が出来ない私』には、何も出来ない!私はもう……もう!この研究を進めていても、『能力を覚える事が出来ない』のよ!」
「…………」
麗美の話を聞いて、六人は無言のまま、固まる、そして先宮が声を出した。
「ちょっと待てよ?じゃあ俺の娘の能力はどうなるんだ?」
「はぁ?アンタの娘ぇ?何の話よ?」
「いや、俺は元々無能力者だったんだが、娘の力で能力者になったんだよ、んで、娘の能力が『どんな存在にも能力を植え付ける』能力なんだ、だからお前でも能力を使えるんじゃないかなぁ?と思ってなぁ……どうだ?試してみる価値はあるだろう?」
「無いじゃない、『私には全ての能力が発動出来ない』の!遺伝子でそう決まっていたんだから!『能力者にはある遺伝子があるんだけど、私の遺伝子には無かった』の!だから発動出来ないし、植え付けても使用する事が不能!無理なものは無理なの!」
「無理?そんな訳があるか!?そこで諦めるつもりか!?僕は諦めずに漫画を書いて、そして入賞して漫画を連載する事が出来、漫画家になったんだ!何もかも諦めてはダメだ!じゃあ僕がその遺伝子を能力で創る!それでいいだろう!?」
先宮の次に石動鳴動が叫んで麗美に言う、だが麗美は目を押さえ、涙を堪えながら反論する。
「それでも無理よ!もう……私には能力が使用出来ないのよ……無駄なのよ……この世には無駄があるわ、その『無駄』の中に無能力者の私が居るんだわ……能力を植え付ける事が出来ない人間なんてもう要らないわ……さようなら皆さん、来世で逢いましょう?」
麗美はそう言って、自分のこめかみに拳銃を突き立てて……引金(トリガー)を引いた──たった一瞬の出来事だった、頭部から大量に出血する麗美を見ながら厳魁は叫ぶ。
「うわぁぁぁ!?れ、麗美さん!麗美さん!!」
「厳魁君!体には触れるな!まだ生きている可能性がある、そこで揺らしてしまって状況が悪化してはダメだ!」
先宮がそう言って厳魁を抱き締め、麗美に触れる事を止める、厳魁は涙を流しながら麗美に近付こうとする。
「私の、魔法で……!(行くよ!)」
アリスがそう言って魔法を詠唱しようとする、だが右手を前に出して、石動鳴動がアリスの詠唱を止める。
「止めておけ、ここで生き返らせても、彼女は咽(むせ)び泣くかもしれない、そしてもう一度自殺……という可能性がある」
石動鳴動の発言を聞いて、祐介が石動鳴動の胸倉を掴んで叫ぶ。
「巫山戯ないでくださいよ!人の命がかかっているんだ!なぁに呑気な事を言っているんだ!?さぁ、アリスちゃん、魔法を!」
「う、うん!(分かった!)」
「人の話は最後迄聞いて欲しいね」
石動鳴動はそう言って、その場で溜息を吐く──麗美はアリスによって助かるか……それは魔法を使わないと分からない──

Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.145 )
日時: 2017/09/17 22:03
名前: 彩都  

「な、何なんだよ、話って……?」
溜息を吐いた石動鳴動を見つめ、祐介が言う、そして石動鳴動が周りの五人に説明する。
「まぁ、待てって、簡単に言えばな、『傷を回復し、復活させてももう一回自殺って可能性が高い』と言っているんだ、だって、『自分が死ねなかったんだ』ぜ?何度も何度も復活させては自殺って可能性が高い、だからどうするか?」
「ど、どうするか……?そんな事はどうでもいいんだよ!今は人の命が……!」
「だから『記憶を消す』んだ、能力者とか、色々とな?そして記憶を消した後、僕の能力で怪我と痛みを無かった事にしよう、それで万事解決じゃないか?」
「…………確かに、『記憶を消さないと何度も何度も自分に絶望して、自殺』って可能性がある……でも、記憶を消すって事は……」
「うん、此処での研究、地位、その他諸々を失う事になる、でもそれ位しないと彼女の考えは消えないと思うんだ、あぁ、大丈夫、僕は彼女と結婚さえすれば万事解決だろう」
「……ん?はぁぁ!?」
石動鳴動の突然の発言に祐介は大声を出して、驚愕する。
「いやいやいやいや!待って下さいよ!?そんな簡単に結婚なんて決めてはダメですよ!もっと、相手を選択してから……」
「それは無理だよ少年よ?だって、『記憶を消す』んだぜ?彼女の色々を僕が消してしまうんだ、そんなの、『記憶を消した本人が回収しないとダメ』だろう?だから僕が『結婚してでも回収する』んだ、人の決意を簡単に崩してはいけないよ……それじゃあ今から記憶を消す」
石動鳴動はそう言って、麗美の前に立ち、右手を麗美の頭に乗せ、記憶を消す為に自身の能力を検索し、『記憶を消す』能力を見つける、そして麗美に『記憶を消す』能力を発動する──次に石動鳴動はアリスに声を掛ける。
「えーと、君だっけか?魔法を使えるアリスちゃんってのは?」
「は、はい!(そうです!)」
「ふむ、そうか……それじゃあ彼女に回復魔法の一つでもかけてくれないか?」
「……えっ?(何で?)」
そう言うアリスに対し、静かに石動鳴動が言う。
「簡単だよ、『何でもかんでも自分一人の力で済ましてはいけない』からだよ、『此処に居たメンバーで彼女を救った』って話にすれば彼女も簡単に受け入れるだろう」
「な、成程……!(流石漫画家、感動出来そうな話を一瞬で……!!)」
アリスは頷いて、回復魔法を使用する、そして麗美の傷が消滅する、そして頭部から拳銃の弾が現れる。
「……後はどうしようか?息はしているし……起こすのも億劫だな、どうしようか?」
「ん?どうしようかって……俺達は施設から脱出するだけですけど……?」
「ふむ、そうか……僕も乗せてもらいたいけど、流石に六人乗りとかの車とかは無いよな?」
「まぁ、五人乗りですしね……」
石動鳴動と祐介がそんな会話をしていると、ゆっくりと麗美が起き上がる。
「ん?んー?此処は何処?私は何で寝ているの……?」
「やぁ、初めまして、私の名前は石動鳴動、訳あって漫画家をしている者だ、実は麗美さんに漫画の研究材料として、この施設を見ていたんだ、すると急に君が倒れてね?僕のアシさんと共に君が起きるのを待っていたって訳さ」
「いや、アリスちゃんがアシって無理あるだろ」
祐介がそうツッコむと、後ろを向いた石動鳴動が口に人差し指を当て、『静かにしろ』というジェスチャーをする、祐介はその場で頭を下げる。
「そ、それは申し訳無いです……で、後ろの五人がアシスタントさん?」
「えぇ、一番小さいのは私の娘です、娘も少しアシスタントしてくれています」
「な、成程……そ、それでは案内を再開しないと……」
「いや、もう色々見終わったので、大丈夫です、後は貴方の支度を終わらせるだけです」
「えっ?支度?」
「えぇ、だって僕と君はカップルなんだから?」
「えっ!?カップルですって!?」
「おや?倒れた衝撃で記憶が飛んでいるのか?そうだよ、僕と君はカップルなんだよ」
「まぁ、本当に記憶飛んでいるけど」
「少年?」
ジェスチャーだけだった石動鳴動は口に出して、祐介を睨む。
「おっと、失言だったな」
「失言以前の問題だよ……さぁ、僕と一緒に服を着替えないとね?」
「え、えぇ……」
石動鳴動はそう言って、麗美の肩に手を置く、そして五人は施設を脱出しようと動き出す──戸を開けて、頤鰓、姫井姫久美が居る廊下へと出る。
「でも、万事解決してよかったなぁ……多分、所長が居なくなったこの施設は──俺が警察として調べておく──もう機能しないだろうなぁ」
「確かにそうですね……これで終わったんだ……全ての、いや、僕の思いだけが……」
「お前の思いだけじゃねぇよ、能力者全員の思いだろ?こんなあぶねぇ『カセット』の為に命なんか使いたくねぇだろうよ」
弓華はそう言って、厳魁の肩に腕を絡ませる──そうだ、これは能力者全員の思いなのかもしれない、たった一人の無能力者の思惑だけで能力者の命を消してはダメなんだ!能力者と無能力者の共存がこれから先の問題だな……厳魁はそう思いながら能力者と無能力者の共存の事を考える──これから先どんな出来事が起きるかは分からない、それでも、能力者と無能力者が頑張って、力を合わせれば、どんな困難だって、打ち砕けるんだ!厳魁は静かに思いながら四人と共に施設を脱出する──

Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.146 )
日時: 2017/09/20 21:51
名前: 彩都  

「おいおい、待てってよぉ?お前さん達?」
謎の声が聞こえ、五人は立ち止まる、すると目の前に操風周也が現れる。
背後には苫小牧美香も存在していた、いや、『今迄に五人達が倒した能力者達が現れた』のだ。
「ハロゥ?厳魁君?久し振りだね……まぁ、あまり時間は経っていないけれど……」
「な、何なんですか!?最後の最後迄足止めかよ……!」
「まぁ、そうかっかするなって侵入者共?俺達はお前達を倒しに来ただけだからなぁ!!」
操風周也はそう言って、糸が千切れたヨーヨーを使用し、五人に向かって攻撃を仕掛ける。
「お前等……もう何もかも終わったんだよ、だから静かにしてろ……『見た相手の気を失う』能力発動」
祐介達の背後から聞いた事がある声がする、そして背後の声の主が両手を叩く、すると祐介達の目の前に居る能力者達が全て倒れる。
「はぁ……これを『肉塊』とでも言うのかな?さぁ、こんな所に突っ立ってないで、さっさとこの施設を出ようじゃないか」
そう言って祐介の肩を叩く背後の声の主、背後の声の主は『石動鳴動』だった。
「め、鳴動さん!?」
「ん?何だ?何もかも終わったから、君達を見に来た、というのに……まだ前に進んでいないのか?さっさと進めよ?君達の中で少し眠たくなっている存在も居るのに……」
「あ、あの、麗美さんは?」
石動鳴動の発言を受け、厳魁は麗美の事を聞く、すると石動鳴動は耳を掻きながら返答する。
「そうだな……『紙に収納する』能力で紙の中に入れた、だから持ち運びオッケーだ、あぁ、大丈夫だ、『紙に収納されている間は紙に収納された感覚が無く、気を失っている状態』だから、紙の中に居るって分からないよ」
「さ、流石漫画家……紙だけは一杯あるってか」
「フッ、そう言う事だ」
石動鳴動は鼻で笑って前に進む、さぁ、自分達も前に進まなければ……厳魁はそう思って、ゆっくりと石動鳴動の後ろに着いて行く──

そして簡単に脱出し、施設の出入口に到着する。
「此処でお別れですね、石動鳴動さんと」
「そうだね、これからも頑張って漫画を描くよ」
「えぇ、頑張って下さいね、応援しています」
「あぁ、有難う少年二人よ、君達二人の言葉が無かったら、僕はずっとこの施設で漫画を描き続けていたよ、色々と教えてくれて有難う、帰ったら担当と編集と会話して、改善を訴えてみるよ」
「えぇ、頑張って下さいね……それにしても漫画家ってのはブラック企業みたいですね、ほぼ休みが無いし」
「ハハハッ!確かにね、でも漫画を描く喜びと比べたら、休みなんて要らないさ」
「……凄い考えだなぁ、自分なら休憩とか、休みが欲しいです……」
「まぁ、それは一般の人達の考えだね、でも漫画家にとってはもう、作業みたいなモノだ、慣れって奴?それに近いね」
「やっぱり、僕には真似出来ませんね、それではここいらでお別れです」
「あぁ、すまないね、僕の話ばっかで」
「いえ、色々と大変さが分かりました、此方こそ有難う御座います」
「フフフッ!君みたいな読者、嬉しいねぇ……」
「僕こそ、石動鳴動さんの描く漫画は好きです」
「おっ!言ってくれるねぇ!色紙があればサインを書くが……今は手持ちが無い、すまないね」
「いえ、大丈夫です、でも何(いず)れ石動鳴動さんのサイン会があったら行きますんで、その時は宜しく御願いしますね」
「あぁ、分かった、その時は丁重に扱おう」
「それは有難いですね……!」
「フフフ……それじゃあ、本当に此処でお別れだ、次会える時は本の方かもね?」
「ハハハ、確かに……それでは……!」
厳魁と石動鳴動が会話を終わらせ、手を振って、石動鳴動は前に進み始める。
これで終わりなんだ……全部全部……何もかも……! 厳魁がそう思うと、その場で膝を崩して、尻餅のように座ってしまう。
「うわっ……ハハッ、緊張していたのかな?もしくは疲れたのか……?まぁ、それはいいや、全部終わって、何もかも安心だ……」
「そうだな……全部全部……終わったんだな……!」
「えぇ……!」
「それにしても肌が心配だなぁ……って、もう一時かよ!?」
「あ、アハハ……確かに女性の場合、肌が心配ですよね……」
「あーあ、疲れたなぁ……牛丼や牛めし食べて、栄養つけてから帰ろうかなぁ?」
「確かに……疲れたので、夜食は食べたいですよねぇ……」
「……ねみぃ(眠いな……)」
「アハハ……アリスちゃんはこの中で一番幼いからね、眠くなるのは仕方無い」
先宮、弓華、祐介、アリスの言葉に返答する厳魁、そして厳魁は立ち上がって、五人で先宮の車に向かう──今日一日で色々な事があった、とてもとても、凄く凄く刺激的で、痛い事もあったけど……この四人だからこそ、突破出来たんだ……もしも自分一人だけだったら、何も成し遂げる事は出来なかっただろうなぁ……『仲間』って偉大なんだなぁ……でも、この『仲間』も今日一日限りの『仲間』なのだ、夜が明けたら、『仲間』では無くなる、それは悲しい、でもそれは仕方無いのだ。
元々四人は僕とは違う存在なのだ、働いていたり、学校に行っていたり、日本を救う為に奮闘していたり……逆に自分に構ってもらえた事が逆に驚きなのだ。
……でも、この世の全ての能力者を救う事が出来て、自分は嬉しい……さぁて、さっさと帰って寝よう……厳魁はそう思いながらゆっくり、ゆっくりと歩み始める──新たな未来へと……厳魁は歩み始める──

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