コメディ・ライト小説(新)

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一つ目と給水塔
日時: 2016/04/22 16:32
名前: 北風

どうも北風です^^
特に人気作家でも無いのにスレ建て過ぎちゃってすみません……(-_-;)
他の作品も並行して書いていくのでよろしくお願いします。

Page:1



Re: 一つ目と給水塔 ( No.1 )
日時: 2016/04/22 19:09
名前: 北風

一話‣二年P組



peculiarly――――

この英単語を英和辞書で調べると、

『奇妙に・異様に・独特に・固有に』

等の和訳が出てくる。

peculiarlyの頭文字を取って、P。二年P組。

私が通うこの中学校には、基本的にA組からF組までしかない。
一フロアにつき一学年分の教室が並んでいる。
だが部屋の数は七部屋。

廊下の奥の方に存在する、教室と言っていいのか分からない程小さな部屋。
それが七クラス目のP組だ。
このP組には、他のクラスで生活していく事が困難な生徒たちが集まっている。

Re: 一つ目と給水塔 ( No.2 )
日時: 2016/04/24 00:54
名前: 北風

そのP組に私、桜坂こころは今日から編入する。
理由は『極度の対人恐怖体質』。
つまり、ものすごい人見知りであがり症なのだ。

昨年はクラスメートと一言も私語を交わせなかった。
そんな私を見かねた担任の先生は、基本全メンバー持ち上がり式のP組に私を編入させてくれたのだ。


でもね、先生。


よくよく考えてみて。



そんなの………



そんなのって………








怖くないハズがないッッ!!









普通の学級でも馴染めなかった私がP組のような特殊学級でうまくやっていけるとでもお思いですか!?!?




…………………と、断れたらどんなに楽だっただろう。

担任の先生相手でもばっちり人見知りを発動する私は、P組への編入を聞かされた時も

「……あぁっはいぃ…そ、そそそそうなんですか……わかりぁした……」

と赤面しながら答えるので精いっぱいだった。


              ☯


はああぁ………………。

どうしよう……………。


とうとう今日から二年生だよ………。

通学路を歩きながら、私は深い深いため息を吐いた。
周りを歩く私以外の生徒は皆、期待と緊張が入り混じったソワソワした足取りで歩いている。
トボトボと俯いて歩く私はさぞ目立っていることだろう。
だが今は周りの目など気にしていられない。
私は足を進めながら

―――このまま通学路が永遠に続けばいいのになぁ。

などと、馬鹿な事を考えていた。


まあ、でも。

通学路が永遠に続く訳もなく。

なるべくゆっくりと歩いたつもりなのに、私はものの十数分で二年P組の教室の前についてしまった。


Re: 一つ目と給水塔 ( No.3 )
日時: 2016/04/28 00:11
名前: 北風

二話‣りゅーと沖くん

「ぁぁ…………ホントにどうしよぅ………」
目の前に聳え立つP組の扉。
私はその取っ手にずっと手を掛けられないままでいた。

手を伸ばしては引っ込め、少し辺りをうろうろして呼吸を整えてからまた手を伸ばし、引っ込め。
もう何回もその繰り返しだ。

なんだか帰りたくなってきたよ………。

もうダメだ……いっそ不登校にでもなってしまおうか………。

どうせここでも馴染めないだろうし………。


いやいやいやいや!
ダメだダメだ!
まだ教室に入れても居ないだろ!
まずは扉を開いて自分の席に着こう!
それからだ、色々考えるのは!



私は気持ちを切り替える為にぱんっと両頬を軽くたたき、決心を固めて扉の取っ手に手を掛けた。

そしてぐっと手に力を込める。


………よし、いくぞ~~……一、二の、三で行くぞ~~……深呼吸深呼吸……………うしっ!……一、二の……さ


ガラガラッ


「う゛っきゃあっ!?」

私が扉を開けようとした瞬間、誰かが教室の内側から扉を開けた。
そのせいで勢い余って尻餅を突いてしまう私。

「な、ななななにっっ誰!?」
私は軽くパニックに陥りながらも扉を開けた人物を見上げた。



「おー?誰かいたのーー?どあのまえ」



その人物は、床に座り込んでいる私を見下ろすと幼い声であやふやな日本語を発した。

「あ、う、はっははいぃ……すいませっごめ……」

私は慌てて謝ろうとしたが、その人物の異様な見た目に思わず息を呑んだ。



どう見ても中学生とは思えない程小さい体躯。
小学生のように幼い顔立ち。短く切りそろえられた真っ白な髪。
そして右目に付けた大きな眼帯。真ん丸で大きい左目は息を呑むような茜色だ。
そもそも夏服に、体操着の半ズボンという格好からしておかしい。



私はぽかんとしてその人物を見上げ続けた。
そしてその人物もじっと私を見つめてくる。
何が面白いのか、にこにこ笑みも湛えている。


「………………………………。」
「………………………………。」


お互い見つめ合った状態で硬直してしまった……。

ど、どうしよう……………。
何でこの子何も言わずに笑ってるの………。

私が訳も分からず固まっていると、彼の後ろから誰かがひょこっと顔を出した。
見た所普通の女子生徒のようだ。

「おい、りゅー。何してんだ」
「!! アカ! ねーねーこのこだれ?」
「ん?……ああ、この座り込んでるか?二年から入ってくるって話の編入生かな。ってかお前この娘に何したんだよ!蛇に睨まれた蛙みてぇになっちまってんじゃねぇか!」
「しんないよーぼく何もしてないよーこのこがいたんだよーどああけたら」
「そりゃ、お前が急に扉開けたからびっくりしたんだろうが!
…………おい、アンタ大丈夫か?立てる?」


そう言って彼女は私に手を差し伸べる。

「あ、ありがと、ござます………」

私はその手を取って慌てて立ち上がり、ややどもりつつもお礼を言った。

…………それにしてもなんだかこの人の喋り方、女の子らしくないな……。
ボーイッシュっていうよりも、男性って感じが………。

「おい、アンタ多分今日からP組に編入してくる娘だろ?」
「あ?!!……ぅっひゃい!しょ、そうです……」

お、思わず変な声で返事してしまった………。

「俺は沖朱音おきあかねっていうんだ。よろしくな」
「あ、は、はい……桜坂さくらざかこころです………こちらこそ………あ、で、彼は………?」

私は、ずっとにこにことこちらを眺め続ける不思議な相貌の少年を指差した。

「ああ、こいつか………おい、りゅー。ちゃんと挨拶しろ!」

沖さんがそう言うと、彼はにぱっと笑い、こちらにぺこんと頭を下げた。

「さっきはごめんねぇ!ぼくは、りゅー!七松ななまつ龍華りゅうか!りゅー!」




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