コメディ・ライト小説(新)

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

告白日和ですっ!短編 【完結】
日時: 2017/01/16 23:38
名前: のんたん (ID: sz87LS1t)

恋愛小説(短編)です!ドキドキするようなお話を書ければ、と思います。

登場人物

山野由花 中学二年生。ほんわかしている。雨の日に傘を貸してくれた男の子が気になる。

男の子 中学生。由花に傘を貸した。眼鏡男子。

Re: 告白日和ですっ!短編 ( No.2 )
日時: 2017/01/06 21:53
名前: のんたん (ID: DVcR0E4k)


あの日は雨の日だった。


私は傘を忘れて、ただただ呆然と立ち尽くしていた。どしゃ降り。このまま帰れば風邪ひくかも......。はあ、なんで傘忘れたんだろう。




「......あの、使いますか?」



「え?」
一人の男の子が、私に傘を貸そうとしてました。
「いえ、いいです。じきにやむでしょう......」
「この雨だとそう簡単にはやまないと思いますが」
「......そうですか」
「僕、家近いのでどうぞ」
「いやっいいですっ風邪ひきますよっ!?」
「女の子が雨の仲帰ると......ほら、その、えと......」
何を言いたいんだろうこの人。はっきり言えばいいのに。もどかしい。



「......見えちゃうでしょ?」



「......へ?」
「いいから、使って!」
「わっ」
私に傘を押し付けて帰っちゃいました。何が言いたかったのかな? とりあえずもらった傘を使って家に帰った。


「ただいまー」
「由花っ今日傘忘れたでしょっ!? どうしたの?」
「......借りたよ」
「もう! 女の子なんだから気を付けなさい! 雨で濡れて下着が見えたらどうするのっ!」


『......見えちゃうでしょ?』


もしかしたらあの人......私が濡れて恥ずかしい思いをしないように、だから傘を貸したのかな? めっちゃ優しいっ! と、そのとき
「......この傘どうしよう」
借りた傘のこと忘れてた。返さなきゃ。でも名前知らないし、学年も分からないし......


(あの人のこと知りたい)


不意に芽生えた感情。知りたい、知りたい。学年は? 名前は? 顔はあんまり見えなかったけど、眼鏡をかけていて......かっこよかった。



明日、会えるかな? 会えたら......「おはよう」って挨拶しよう。そして「ありがとう」って言わなきゃ。


その人のことを考えると、こころが騒いだ。この感情は一体......?








Re: 告白日和ですっ!短編 ( No.3 )
日時: 2017/01/07 15:08
名前: のんたん (ID: DVcR0E4k)


朝7時。私は学校へ行く準備を始めた。あの人に傘を返すためだ。もしかしたら早めに学校に来ているかもしれないので早く行かなきゃ。

「今日はいつもより早いわね」
その声でどきっ、とする。お母さんか......。
「びっくりさせないでよ」
「ごめんごめん。......あんた髪直しなさいよ?」
「......え?」


鏡で自分を見ると......ねぐせが! ピョンピョンはねている。これは大急ぎで直さなければ、と慌ててドライヤーを手にあたふたする。時計の針は7時半を指していた。



8時。ちょうど学校が開く時間だ。私は校門前でその人を探したが......見当たらない。もしかしてもう通りすぎたのかな? とそのとき


「......」
いたーーーーーーーーーーーっ!!!!!
「あっあのっちょっ」
「......」
え? 無視? 聞こえてないだけ? もっもう一回! そう思い背中を叩く。
「ねえっ! ねえってばっ!」
「......ん?」
やっぱり......この人だ!
「あっあのっきっ昨日......!」
「......どちらさま?」
「......え?」
「あ、僕行かなきゃ」
そう言って小走りで去っていった。私のこと......覚えてない? 昨日の出来事なのに? 忘れてるのかな? ......なんか昨日まで『会えるかな?』とか考えてた私がバカみたい。そうだよ、昨日傘貸しただけで覚えていたら奇跡だよ。『おはよう』とか、『ありがとう』とか親友でもないかぎり言わないじゃない。私一体何を期待していたんだろう......。




そのときなんだか心がモヤモヤした。




Re: 告白日和ですっ!短編 ( No.4 )
日時: 2017/01/10 21:33
名前: のんたん (ID: Bs0wu99c)

あの人は図書室にいた。友達に聞いたら『図書委員』をしているらしい。しかも同じ学年。もう一回声をかけよう。それで無視されたら......うん、どうしようか。ただ、この人少し女子の噂になっているのが......


「すみませーん」
「?」
振り向いた彼は......かっこよかった。眼鏡の下に隠れた顔は男の子なら誰もが羨むだろうイケメン。もう! 眼鏡からコンタクトに変えればいいのに!


「あの、私のこと覚えていませんか?」
「......?」
覚えていないらしい。どうしよう。とりあえず、
「昨日あなたから傘を貸してもらったんだけど、どうすらばいい?」
「......タメ口」
そこかよってか同学年なんだから別にいいじゃん
「傘?」
「記憶喪失なの?」
「違う、傘ね。昨日貸したね」



噂になっているのが、女子に興味がないこと。クラスの女子を覚えているか覚えていないかの話なので当然私のことも覚えているはずがない。


「はい」
「ありがとう。よく僕の顔覚えてたね」
「そりゃまぁ......」
イケメンだしね。とそのとき彼に腕を捕まれた。
「ちょっなにっ」
「傘貸したのにお礼一つもないの? ジュースぐらいおごってよ」
「えっ」

ジュースをおごった。彼に。コーラをごくごくと飲む様子をじ~っと観察。
「......飲みたいの?」
「ううん、あなたもタメ口なんだなぁって」
「......巧」
「ん?」
「どうせならたくみって呼んでよ。あんたは?」
「......由花」
「そ」



きれいな顔立ち......女子と付き合えばいいのに。こりゃモテるよ~
「一口飲む?」
「いいの?」
「うん。どうぞ」
せっかくだし飲んでみる。おいし~っ
「......気づかないの?」
「ん?」
「それもうやるよっ」
そう言い残して去っていった。なに? なんのこと?


......ん? って私巧......くんと間接キスしてるっきゃあああああああっ恥ずかしいっ


そのときなんか心がドキドキした。









Re: 告白日和ですっ!短編 ( No.5 )
日時: 2017/01/10 21:49
名前: のんたん (ID: Bs0wu99c)

あ......朝になっちゃった。ひとまず昨日の出来事を振り返ろう。
私はあの...巧......くんに傘を借りたので返しに行った。そしたら巧はなにも覚えていなかった!
※なぜか呼び捨て

そして、傘を借りたお礼にジュースをおごった。そして私と巧は......か......間接......
「うわああんこれ以上言えないっ」
じたばたと部屋の中で小さく暴れる。小さいころになら間接キスなんて男子とよくしてた。......けど今の年になって間接キスなんて......。考えるだけで恥ずかしいっこのまま学校に行く時間過ぎればいいのに......


......なんてまぁ通用しないけど。ため息をつき、玄関をでる。一人で登校しているので話し相手は誰もいない(ぼっちではないよ!)
「......あ」
「......あ」
まさかの巧と遭遇。え、なんて言えばいいの? どうしよう?
こういうときは......よしっ勢いだっ元気よく挨拶!

「おはようっ!!!」
「!!!」
あれ?なんか......驚いてる?
「......っ......おはよう。......変顔?」
にぱっ、と笑顔でいるのに笑いをこらえているらしい。
「変顔じゃないわよっ挨拶は笑顔でしょ? あなたも笑顔で挨拶したら?」



「......おはよう」



......きっきゃあああああああっかっかっこいいーーーーーーーーーーーっなんなの罪でしょっ!!!!!

そのとき、この人を抱き締めたいっておも......



えええええええええええええええええええっ私、巧を抱きたいの!? どうしちゃったのっ!? なに? なにこの気持ちはっ

Re: 告白日和ですっ!短編 ( No.6 )
日時: 2017/01/16 23:36
名前: のんたん (ID: sz87LS1t)

いわゆるこれが"恋"と分かったのは数日後のことだった。友達の美奈に言われた。

「恋してる?」
......って。最初はなにが?って思っていたけど、美奈にはバレてたみたい。最近ずっと巧ばっかり見ていたみたい。どうせなら告白しろ!とまで言われたけど、そんな勇気ない! 無理でしょ! だって会ってまだちょっとしかたってないんだよ? いきなり好きって言われても困るだけじゃん! でも美奈から衝撃の一言。

「......巧くん、とられちゃうよ? イケメンだし」

はっっっっっっっっっっ!!!!! それもそうだ。ならば早めに告白したほうがいいのかな? なんて言えばいい? 髪型は? 服装は? 美奈に全部聞こうとしたら

「それは由花が考えることだよ」

それから、私は巧に、こ......告白するための準備をした。告白場所は玄関。明日は雨。ちょうど私たちが会ったあの日みたいだね。明日が待ちきれないよ! 明日は絶好の告白日和だ!








私は雨の音が混じるなか、巧に伝えた。雨がやんで虹に変わった。私と巧は手をつないで帰った。




一応終わりです!最後まで読んでくれてありがとうございました!


Page:1 2



小説をトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


作家プロフィールURL (登録はこちら


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大 7000 文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。